PS3/PS Vitaゲームレビュー
真・ガンダム無双
パイロットの育成、機体の強化、各種アンロックとやり込める要素がもりだくさん
(2014/1/14 12:00)
パイロットの育成、機体の強化、各種アンロックとやり込める要素がもりだくさん
たっぷり遊べるアルティメットモードに加え、パイロットの育成や機体の強化といったやり込める要素もたっぷり用意されている。
パイロットは敵の撃墜やエリアクリア時の戦後評価で得られるパイロットポイント(PP)を獲得することでレベルアップする。最大レベルは50だ。レベルが上がると搭乗する機体の能力が上がることに加え、攻撃回数が増えたり、習得できるスキルも増えていく。
戦後評価では、スキル習得や強化に必要なチームポイント(TP)も得ることができる。前述の通り、習得できるスキルの種類はパイロットのレベルに依存する。習得スキルはパイロットにより異なり、最大6つまでのスキルが装備できる。
スキルには、獲得PP/TP/お金が増える育成に役立つもの、撃墜数に応じて攻撃力と防御力上昇や一定確率で敵の攻撃を無効化といった機体性能を向上させるもの、アイテムの効果増幅といったものがある。エリアや育成方針などに合わせて選択していきたい。
また、戦闘する以外にもパイロットの育成方法にトレーニングがある。トレーニングではゲーム内通貨を支払うことで、戦闘することなく、パイロットポイントやチームポイントが獲得できる。一気にレベルを上げてしまいたい場合や強化したいスキルのPPが少し足りないなんて場合に便利だ。
MSやMAの強化には強化プランを用いる。強化プランにはE/D/C/B/A/Sのランクがあり、高ランクなものほど、強化スロット数や強化内容が優れる。主な獲得手段は戦闘だ。ゲームをプレイしていれば自然と増えていく。操作機体、敵として出現する機体の強化プランが獲得できるので、欲しい強化プランがある機体を使ってエリアに挑むといいだろう。
2Pプレイで出撃した機体の強化プランも手に入るので、難易度を上げて2Pを放置してプレイすることで、1度に2体分、かつ強力な強化プランを手に入れるなんてこともできる。
手に入れた強化プランを装備すると、その強化プランに記されているパラメータが機体に付与される。さらに強化プランは合成や特殊装備を追加し、強化することが可能。
強化プランには強化スロット数が設定されており、そのスロット数分だけ合成・特殊装備強化ができる。合成では、強化プラン同士を合成し、強化内容をアップグレードできる。ベースとなる強化プランのランクが高いほどより高い能力にアップグレードでき、強化回数が多い強化プランを素材にするほど一度の合成で上昇する能力が高まる。
強化プランは最大でBODY/L.Arm/R.Arm/L.Leg/R.Legの5部位で構成され、各パーツには最大2つの強化内容が付与される。能力はFIGHT/SHOT/DEFENSE/ARMOR/MOBILITY/THRUSTERの6つだ。
合成する際、ベースとなる強化プランの部位の強化内容に空きがある場合、素材の強化プランと同じ部位にある強化内容が複製され、同じ部位に同じ強化内容がある場合には強化内容がアップグレードされる仕組みになっている。ただし、1部位の強化内容には上限がある。
Sランクの強化プランであっても能力に偏りがある場合には、その強化プランをベースにして強化し続けても全パラメーターをMAXまでもっていくことはできないわけだ。
特殊装備の強化には戦闘で入手できる素材アイテムが必要で、最大レベル3まで装備を強化できる。ビームサーベルの攻撃範囲の拡大、ビームライフルの貫通効果付与など、強化することで大きく性能を向上させることができる。
強化プランの合成は少し難しいところがあるが、序盤はさほど考えなく合成してしまってもいいだろう。強化プランは売却することもできるので、弱いプランや合成しても強化されない場合には売却していけばいい。しっかり考えて強化するのはAやSランクの強化プランが入手できるようになってからでOK。☆8の難易度がクリアできるようになれば、AやSランクの強化プランは山ほど手に入るので心配する必要はない。
パイロットや機体の育成・強化以外にもカードというやり込める要素がある。これは特定の条件をクリアすることで獲得できるもので、カードを獲得すると報酬が得られる。報酬はパイロットやパートナーのアンロック、特殊装備の強化に必要な素材アイテム、お金などがある。全キャラクターをアンロックしたいなら、カード集めは必須だ。獲得条件は事前に確認できるようになっているので、コツコツやっていくといいだろう。
最後に
バーストシステムとチャージショットという新システムを追加しつつ、シリーズで好評だったオフィシャルモードや宇宙ステージの復活と、これまでのいいとこ取りでリリースされた集大成となるシリーズ最新作。おいしい所が詰まったお得なタイトルだ。多くの敵を簡単な操作でなぎ倒す爽快感は、新システムによりさらに増したと言える。ボリュームのあるアルティメットモード、機体の強化、パイロットの育成、カードによる各種アンロックとやり込む要素も十分ある。カスタムサウンドで好きなBGMでプレイできるのも地味ながら嬉しい点だ。
細かいことを言えば、オフィシャルモードのボリュームや収録作品数がもっとあれば……とか、アルティメットモードでの敗北条件に「特定フィールドの陥落」が多くあるため、放って置くと拠点が制圧されてしまう遊撃兵が数多く出現するため、拠点防衛にまわることになり、自由に戦闘がしにくいといったこともあるが、そこは本作、本シリーズが良作だからこそ言いたくなる点だろう。
筆者のクリアタイムは40時間ほど、クリアとは言ってもアルティメットモードの全ルート、全目標をクリアしたわけでもない。カードの収集率も50%に達していないほどだ。
初回封入特典のDLC「ベアッガイ」、追加シナリオ「最強の『赤』は誰だ!?」に加え、12月25日には「ウィングガンダムゼロ(EW版)」と追加シナリオ「エンドレス・ワルツ」(500円)が配信された。今後も、前作と同程度のDLCが存在するとのことで、配信が楽しみだ。
シリーズで初めての点として、PS Vita版のリリースも挙げられる。「ガンダム無双」シリーズ初のPS Vita版のリリースということで、PS3に比べると1画面での表示キャラクタ数などに違いがあるが、誘爆を含めたプレイでの爽快感はほぼ同等といっていい。所持しているプラットフォームに合わせて、PS3版かPS Vita版かを選んでもらえればいいだろう。
家で大画面でのプレイを楽しみつつ、外でも遊びたいのなら、両方購入するか、PS Vita版でPS VitaとPS Vita TVを活用することになる。PS Vita TVを使うなら、メモリーカードの差し替えが面倒なので、PlayStation Plusのセーブデータお預かりサービスを利用すると便利だ。
さて、PS3版かPS Vita版、両方買うことに意味があるかと言えば、もちろんある。PS3版は大画面で高画質で遊べるし、なんといっても本作にはPlayStation Networkにセーブデータをアップロード、ダウンロードする機能があるからだ。有料のPlayStation Plus会員にならずとも利用でき、気軽にプラットフォームを切り替えてプレイできる。
「ガンダム」や「無双」シリーズ好きはもちろん、オフィシャルモードで話の流れがわかるため、ガンダムに興味はあるけれどもあまり知らない、という人にもオススメしたい本作。敵機をなぎ倒す爽快感はたまらないし、機体を強化したり、カードを収集するのも楽しい。買いと言えるタイトルだ。
(C)創通・サンライズ
発売元:バンダイナムコゲームス 開発元:コーエーテクモゲームス