ゲーミングPCレビュー「G-GEAR N1560J」

G-GEAR N1560J

新型筐体はシンプルながら堅実な作り。擬似デスクトップマシンとしても活用可能

新型筐体はシンプルながら堅実な作り。擬似デスクトップマシンとしても活用可能

外観。なかなかシックなデザインだ
言われなければゲーミングPCだとはわからない
厚みはおよそ42ミリ、結構がっしりしている

 前述のベンチマークでは、本機に搭載されているプロセッサーとGeForce GTX 765Mに最新ゲームも快適に遊べる能力が備わっていることがわかった。

 次いで本体のデザインや使い勝手を見ていこう。本モデルでは新型筐体を採用し、上位シリーズの「G-GEAR N1580J」とは全く異なる外観デザインとなっている。

 ゲーミングモデルといえば、エッジの効いた奇抜なデザインを採用し、それっぽさを見た目でアピールすることが多いが、この筐体は外側も内側も、良い意味で特徴がない。直線的で落ち着いたデザインは、カフェやオフィスといった衆人環境の中で持ち出しても違和感のない雰囲気。作りも結構がっしりとしていて、スタイリッシュさには欠けるが頑丈だ。少々乱暴に扱っただけではビクともしないだろう(大事に扱うのは大前提だけれども)。

 インターフェイスもそれなりに充実していて、左側面にはUSB 2.0を1系統、右側面にはUSB3.0を2系統を装備。HDMI端子もあるのでマウス・キーボードを装備して擬似デスクトップマシンとして使うのも悪くない。本機にはそれだけの充分なパワーがある。

 そこで1点惜しいと思えるのは、「G-GEAR N1580J」にあったDisplayPort端子が本機では存在しないことだ。本機のHDMIは120Hz出力に対応していないため、フルHD以上の解像度や、対応モニターへのネイティブ120Hz出力が不可能になっている。本機の液晶モニターも60Hz品なので、120Hzのヌルヌル感が欲しい向きは別モデルを当たる必要がある。

左右側面にUSB、SATA、HDMI、LAN、オーディオの各インターフェイスを装備
光学ディスクは標準ではDVDスーパーマルチドライブ
背面にはD-SUB15ピン端子と電源端子がある
キーボード部はテンキーも装備
LEDバックライト装備で暗闇でもキーがわかる

 キーボードに関しては、キータッチはややペタペタとした感じでゲーミンググレードではなくノーマル品といった印象だが、各キーはフルピッチを確保した上で、テンキーも完備しており、通常使用する分にはまったく問題がない。ただ、この価格帯のノートPCとしては珍しく、全キーがバックライト付きで暗闇でもキー位置をしっかり確認できるゲーミング仕様。こういう部分には意外と高いコストがかかるため、本機が低価格を実現する上でかなりの工夫を凝らしていることは想像に難くない。

 先述したようにGPUの変更ができない仕様になっているため購入時のカスタマイズの自由度はあまり広くないが、予算に余裕があればSSDを128GBから256GBに変更し、OSやアプリに加えてゲームデータまでSSD内に収められる構成とするのがオススメだ。ゲームの快適さはロード時間の短縮によってかなりの影響があるため、ここにコストをかける価値はある。

 最下位モデルは10万円を切り、SSD搭載モデルでも11~12万円という価格帯で最新のゲームが満足に遊べてしまうゲーミングノートが登場してきたというのは、全てのゲーマーにとって嬉しいニュースだと言えそう。全体的な評価としてこの「G-GEAR N1560J」シリーズは低価格ながら堅実、過不足のないマシンとなっており、多くのPCゲーマーにおすすめできる製品だ。

(佐藤カフジ)