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【RAZERCON2024】ゲームと連動して振動するゲーミングクッション「Razer Freyja」など4製品を発表
2024年9月29日 03:00
- 【Razer Laptop Cooling Pad】
- 2024年冬頃 発売予定
- 価格:149.99ドル
- 【Razer Freyja】
- 2024年冬頃 発売予定
- 価格:299.99ドル
- 【Razer Kraken V4 Pro】
- 2024年冬頃 発売予定
- 価格:399.99ドル
- 【Razer BlackWidow V4 Pro 75%】
- 10月 発売予定
- 価格:299.99ドル
Razerは9月29日、新製品を発表する同社配信番組「RAZERCON 2024」において、新たなゲーミングデバイス4製品を発表した。中でも注目は、同社のHD振動(ハプティクス)技術を搭載したゲーミングクッション「Razer Freyja」だ。グローバルでは本日から販売を開始し、価格は299.99ドル。日本では2024年冬頃発売予定で価格は未定となっている。
他にも多様なゲーミングノートPCで利用できるゲーミングノートPC用クーラー「Razer Laptop Cooling Pad」という新たなプロダクトに加えて、既存シリーズの最新バージョンとして、ゲーミングヘッドセット「Razer Kraken V4」シリーズの最新モデル「Razer Kraken V4 Pro」および、小型のゲーミングキーボード「Razer BlackWidow V4 Pro 75%」が登場した。
これら4製品のうち、ゲーミングキーボード「Razer BlackWidow V4 Pro 75%」については9月12日に発表済みで同日より販売も開始している。日本では10月発売を予定しているが販売価格は未定。またゲーミングノートPC用クーラー「Razer Laptop Cooling Pad」については、グローバルでは2024年Q4(10月~12月)の発売となっており、価格は149.99ドル。日本では2024年冬頃発売予定で販売価格は未定だ。
ゲーミングヘッドセット「Razer Kraken V4 Pro」もグローバルでは本日より販売開始、価格は399.99ドル。日本での販売時期は2024年冬頃を予定しており、価格は未定となっている。
本稿では、事前に開催された国内メディア向け内覧会において、これら4製品について実際に製品に触れたり、試用する機会を得られたので、その時の模様を紹介したい。
同社HD振動技術を応用したゲーミングクッション「Razer Freyja」
「Razer Freyja」はゲームプレイに合わせて振動するゲーミングクッション。2024年1月に開催された「CES 2024」会場にて「Project Esther」として展示していたデバイスの製品化したものとなる。同社独自の「Razer Sensa HD ハプティクス」技術を採用しており、ゲーミングチェアなどの背もたれから座面までの位置に設置する事で肩から臀部にかけての背中に対して振動を与える仕組みだ。
PCとの接続は無線で行なわれ、本体には給電用の電源ケーブルのみを備える。電源ケーブルは途中がソケットで延長されたクイックリリース接続になっていて、誤って引っかかった場合でも簡単に外れるようにすることで引っかけなどを防ぐ仕組みとなっている。
装着方法としては、背もたれと座面にそれぞれ伸縮するストラップを備えるので、これで固定する。長さなどは調節が可能だ。
振動の強弱やシーンに応じたパターンについては、同社デバイス管理ソフト「SYNAPSE」上で細かなカスタマイズが行なえるほか、振動の強弱やPCとの無線接続については、本体側面に備えるコントロールパネルで行なえる。そのほか、ゲーム以外にも音楽や映画の再生時にも、音声から判断して自動で最適な振動に変換して使う事もできる。
実際に会場で、ゲームと連動した振動を体験してみた。プレイしたのは「ホグワーツ・レガシー」で、ゲーム内で主人公が魔法を発動した際に振動する様子が体験できた。フィールド移動中のライトな魔法発動時は座面に接した臀部などが心地よく振動していたが、戦闘時など激しい魔法のぶつかり合いが発生すると、かなり激しめに振動するなど、シーンに応じた振動が発生する。ゲーム側が対応していなくてもゲームの音声から自動判別する機能があるため、色々なゲームで振動を体験したくなる。
グローバルでの販売価格は299.99ドルとやや割高にも思うが、振動体験が得られるユニークなデバイスと言えるだろう。
コントロールユニットが付いたゲーミングヘッドセット「Razer Kraken V4 Pro」
「Razer Kraken V4 Pro」は同社が展開するゲーミングヘッドセットブランド「Kraken」の最上位モデル。同ブランドでは「Razer Kraken」や「Razer Kraken X」などの下位モデルが発売済みで「Razer Kraken V4 Pro」がフラッグシップモデルとなる。
なお、同社ではゲーミングヘッドセットのブランドとして、eスポーツ向け「BlackShark」やマルチプラットフォーム対応の「Barracuda」もあり、「Karen」はimmersive(没入型)と説明しており、個人でゲームに没入して楽しむブランドと言えるだろう。
ヘッドセットはワイヤレスで「OLEDコントロールハブ」と呼ばれるUSB接続のオーディオユニットと接続して使用する。このコントロールハブには有機ELディスプレイが搭載され、接続状態などが表示できるほか、各種機能の設定やカスタマイズが利用できる。さらに大型のつまみも備えており、つまみの回転でオーディオソースを変更するといったコントロールが行なえる。
「OLEDコントロールハブ」はUSB以外にも3.5mmオーディオ入力端子やBluetooth接続にも対応しており、2つのソースからの入力音源を同時に聴くことも可能なほか、それぞれつまみで簡単に切り替えて利用できる。
また、同社デバイス管理ソフト「SYNAPSE」でもこれらカスタマイズの調整や設定変更は可能。
ヘッドセット本体には超広帯域の声を拾う格納型のマイクを装備。ヘッドフォンとして使う場合は、完全に内部に収納できる。振動機能も備えており、「OLEDコントロールハブ」などで調整が行なえる。
ドライバーは40mm径のRazer TriForce バイオセルロース。ハウジングは「9ゾーンイヤーカップライティング」でゲーミングデバイスらしく、色鮮やかにLEDが点灯するほか、前モデルと比べて数ミリの小型/薄型化も実現している。耳の当たるイヤーパッドは「プロテインレザーレットメモリーフォームクッション」を採用。実際に装着してみると、革のような触り心地が癖になりそうだ。
実際の音質もなかなか良好で、大型のドライバユニットが奏でる音は迫力があり、耳心地よい。ただ、音をじっくり楽しめる環境ではなかったため、具体的な評価については差し控えようと思う。
豊富なサイズのノートPCに対応できるゲーミングノートPC用クーラー「Razer Laptop Cooling Pad」
「Razer Laptop Cooling Pad」はゲーミングノートPCを冷却するために開発されたノートPC用クーラー。一般的にノートPC用のクーラーと言えば、数千円台の物が主流で、1万円を越える製品は少ない。そんな中、本製品は発熱量が高いゲーミングノートPC向けのハイエンド向けのノートPC用クーラーとなる。電源のほか、PCとUSB接続することでクーラーの制御やLEDのコントロールが行なえるほか、背面には3ポートのUSBハブ機能も備える。
本体形状はいたってシンプル。斜めに角度のついた大型の台の中央部には巨大な140mmファンが配されており、最大2,600rpmで回転する事で強力に冷却が行なえる。実際に会場でフルパワーで回転させてみたが、かなりの轟音とともに、手を置いただけでもちょっと寒さを感じるレベルの強力な風が流れているのが確認できた。底面部にはスリットがあり、吸気の役割をはたしている。冷却性能として同社のテストでは18%の冷却効果が確認できたとしている。
前面にはノートPCを支えるかなり頑丈なストッパーを備える。ストッパーは前後に稼働することで、位置調整が可能。中央部のフレームは交換が可能な作りになっており、3種類のフレームにより、小型のノートPCから最大で18型ディスプレイ搭載のゲーミングノートPCまで対応が可能になっている。フレームの固着はマグネットを採用しており、簡単に付け替えが行なえる。またウレタン製のガードも備えており、載せたノートPCの背面に傷がつかないような配慮だけでなく、柔らかい素材を挟むことで、より密閉性を高める役割も果たす。
本製品は同社製ゲーミングノートPCブランド「Razer Blade」などの各製品への対応はもちろんのこと、Macなど幅広いノートPCに対応できると謳う。
全体的に無骨な印象で確実に冷却するという意思の強さが感じられる渋めなデザインなのだが、側面下部にはLEDライトなども備えており、ゲーミングデバイスらしさも垣間見える遊び心が好印象だった。なお、このLEDライトのコントロールや、ファンの速度などのコントロールについても同社デバイス管理ソフト「SYNAPSE」で調整できるほか、本体側面下部にも電源スイッチやファンスピードの調整用ボタンがあり、単体で操作できる。
メカニカルスイッチ採用の小型キーボード「Razer BlackWidow V4 Pro 75%」
「Razer BlackWidow V4 Pro 75%」はメカニカルスイッチを採用し、右上の部分に2.0型の有機ELディスプレイを搭載するコンパクトなゲーミングキーボード。75%の意味合いとして同社では、テンキーレスキーボードのよりコンパクトなバージョンと説明しているが、実際にはテンキーを省略しつつも、ファンクションキーや矢印キー、Delete、Page Up、Page Down、Insertキーを備えたレイアウトを採用する。これにより、コンパクトサイズながら普段のPC操作などでも違和感なく利用が可能だ。
PCとの接続はワイヤレスで、同社独自の「HyperSpeed Wireless」無線か、Bluetoothで接続して使用する。マグネットでキーボードに装着できるリストレストも付属する。
本体全体はアルミ合金製なので見た目の高級感がかなり高い。キーレイアウトはテンキーが省略されたタイプとなっており、配列は英語以外に日本語も用意する見込み。ディスプレイ側面にはコマンドダイヤルを搭載し、LED機能の調整や設定の変更などがキーボード単体で行なえる。同社デバイス管理ソフト「SYNAPSE」と連動する事でさらに細かくカスタマイズする事も可能だ。
キースイッチは同社開発の「第3世代Razer メカニカルスイッチ(タクタイル)」を採用。物理的なスイッチの交換も可能で、キースイッチを撮り外す治具が付属しており、好みのキースイッチと交換が行なえる。なお、キーストロークにあわせて入力のON/OFFが切り替わる「ラピッドトリガー」には対応していない。
キーボードの裏には「FR4プレート」と呼ばれる白色の板が挟み込まれており、さらに下に内蔵されたLED点灯時などに、より色合いが際立つようになっている。キーボード裏のプレートは一般的には金属製の物が多く、カッチリしたキーストロークになるが「FR4プレート」はガスケットマウント構造のため、キーストローク時の衝撃が吸収され、柔らかいキーストロークになるという。
軽く触れてみた感じ、メカニカルスイッチの感触ながら、スイッチ自体が静音性ということもあり、あまり音のしないソフトなキーストロークに感じられた。右側面の有機ELディスプレイや内蔵LEDの鮮やかさなど、ゲーミングキーボードらしいメカニカルな雰囲気がカッコいいコンパクトキーボードに仕上がっている。
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