人は生まれる時代も世界も選ぶことはできない。
しかし、どう生きるかを決めることはできる。

鴎暦842年水の月。

ペリシティリウム白虎を擁するミリテス皇国は、
隣国である朱雀領ルブルムへの電撃侵攻を開始。
宣戦布告と同時に国境付近へ集結させていた主力艦隊をルブルム各地へと進め、
ペリシティリウム朱雀への奇襲を敢行した。

魔導アーマーを主戦力とする皇国軍に対し、
ペリシティリウム朱雀は魔法と召喚獣をもってこれに応戦。
召喚獣の圧倒的な力は戦艦をも凌駕し、皇国軍の奇襲は水際で止まるかに見えた──

クリスタルをめぐる熾烈な戦争に投入された若き戦士たちの物語。

久遠の昔、世界に4つの光（きぼう）が現われた。
人は光（きぼう）へと集い4つの【ペリシティリウム】を築く。

ペリシティリウム。
それは、人々の信仰と秩序。
そして歩むべき4つの道。
1つは【朱雀】心を翔る炎の翼。
1つは【白虎】知を抱きし鋼の腕（かいな）。
1つは【蒼龍】空を渡る穢れなき瞳。
1つは【玄武】刃（やいば）を秘める堅牢な盾。

そして、9と9が9を迎える時、根源なる意志、
世界に【フィニス】を与えん。

世界の名は【オリエンス】。
それは螺旋の内を巡る【アギト】待つ世界……。

■ 朱雀領ルブルム

　主人公たちの所属する国家。「魔導院ペリシティリウム朱雀」の院長を国家の元首とし、院長を筆頭とした八席会議によって統治されている。

　魔導院では、軍部が国家の戦力を育成している。クリスタルに選ばれ魔力を持つ人々は、入院試験を経て個々の適正によりクラス分けされ、訓練生として日々の鍛錬に励む。魔力を持つ人の中でも特に有能な者がアギトの候補生とされている。

□ カリヤ・シバル6世 -Khalia Chival VI-
　　（CV：家弓家正）

　魔導院の院長で、朱雀領ルブルムの最高責任者。秩序と権威を重んじ、落ち着きにあふれた指導者で周囲からの信頼も厚い。若かりし頃は、大魔法使いとしても有名だった。

■ ミリテス皇国

　皇帝が統治する専制君主国家。だが皇帝が行方不明なため、近年は元帥シドが代理で国政を担っている。「ペリシティリウム白虎」は、白虎クリスタルの生み出す動力エネルギーの研究機関であり、エネルギーは軍事および国民生活に利用される。

　クリスタルに選ばれた人間のみが力を持つ他国に対し、魔導アーマーや銃器などの兵器を作り出し、それを国民なら誰もが使えるため、数万もの兵力を動員することができると言われている。

□ シド・オールスタイン -Cid Aulstyne-
　　（CV：森山周一郎）

　ペリシティリウム白虎を擁するミリテス皇国の元帥。圧倒的なカリスマ性で人心を掌握し、4カ国すべてのクリスタルを手中に収めるべく国の強化に努めている。自ら兵器の設計・開発を指揮し、ついにクリスタルの力を無効化する「クリスタルジャマー」の開発に成功する。

■ ロリカ同盟

　玄武クリスタルを擁する「ペリシティリウム玄武」は、乾燥した険しい岩場に要塞のごとく建てられている。ロリカ同盟の人々は、玄武クリスタルの力を直接体内に取り込んで自身の体を強化することにより、兵器や魔法に簡単には屈することのない盾となる強靭な肉体を得る。そのため、他国の人々よりも体が大きい。

　軍＝国であり、国民のほぼ全員が騎士として国に属している。

□ ギルガメッシュ -Gilgamesh-
　　（CV：中井和哉）

　玄武クリスタルのルシだが、自らの使命を忘れ暴走している。戦場に現われては、武器を狙って勝負を挑んでくる。なおルシとは、クリスタルに使命を与えられ、人を越えた力を持つ存在のこと。

■ コンコルディア王国

　蒼龍クリスタルを擁するコンコルディア王国は、女王を始め、国の重要なポストをすべて女性が担当するという女性中心の国家となっている。

　蒼龍クリスタルの力により竜やモンスターと心を通わせることができるため、彼らの力を国民生活の役に立てたり、軍事力として利用することによって他国に劣らない強大な力を有している。

　ほとんどの国民は、大人であっても体格が小柄なため、兵士たちは長い槍を用いてスピードを活かした戦いを好む。

□ アンドリア -Andoria-
　　（CV：林原めぐみ）

　コンコルディア王国の女王。蒼龍クリスタルの化身で、クイーンドラゴンと心を交わすことができる唯一の存在である。自らを信じて規律と秩序を重んじる、気高くどこまでも公正な人物。