ネクソン、「マビノギ」6周年記念オフラインイベントを開催
G14S4は6月23日にアップデート実施、さらに韓国未発表のG15の情報も!


6月18日開催

場所:ラフォーレミュージアム六本木



 株式会社ネクソンは、6月18日に東京・ラフォーレミュージアム六本木にてMMORPG「マビノギ」の「6周年記念オフラインイベント」を開催した。会場には抽選で選ばれた360名のユーザーが集まった。応募は昨年を上回る2,000名以上と盛況ぶりを維持し、会場でもユーザーのゲームへの熱意を感じさせた。

 今回で5回目となる記念イベントでは、アップデートや質疑応答、来場者参加の様々なゲームが行なわれた。次回のアップデートである「G14S3(ジェネレーション14シーズン3)」は6月23日に実装されることが告知され、さらに「G14S4」そして、先行している韓国でも未発表の「G15」の情報が公開された。

 ゲーム大会の方も、これまでの○×クイズやミニゲームだけでなく、サーバーで代表者を出し、イラストで答えを出すなどユニークな試みが行なわれた。ファンと作品に対して、運営スタッフが多くのアイデアで応えたイベントだと感じた。

【「マビノギ」6周年記念ムービー】
ティルコネイルの村から初心者としてスタートし、街を巡るごとに成長していく。沢山の思い出のNPCも登場し、プレーヤーなら誰もが自分の記憶を揺さぶられるムービーだ



■ ○×クイズにミニゲーム、音楽問題や、絵での解答など、盛りだくさんのゲーム大会

司会の磯村知美さんと、ネクソン運用本部運用部ゲーム運用チームの大塚宏美氏、運用本部マーケティングチームの佐野康行氏
絵を描いての解答。絵チャットも実装している「マビノギ」ならでは
優勝はトリアナサーバーに

 今回のイベントでは、ネクソン運用本部運用部ゲーム運用チームの大塚宏美氏と運用本部マーケティングチームの佐野康行氏が登壇した。司会は声優の磯村知美さん。磯村さんは毎年このイベントで司会を務めており、ファンにはおなじみだ。

 「マビノギ」のオフラインイベントでは、参加者はそれぞれ所属サーバーの席に分かれて座り、様々なゲームの結果でポイントを算出し、順位を競う。上位に入ったサーバーには、「キツネ帽子、アヒル帽子セット」の耐久力が高いものがプレゼントされるほか、優勝したサーバーには、ナオ&サキュバスの缶バッチセットがプレゼントされ、そして「イリアの宝探し」イベントが開催されるという。

 最初にユーザー達が挑んだのは「○×クイズ」だ。ユーザー達は立ち上がり、クイズに答え○か×を提示し、間違えたら着席する。10問の出題で、残っていた正解者数を競うというものだ。問題は「NPCのファーガスとバルター、あごひげが立派なのはファーガスの方だ」といった、プレーヤーとしての知識を問うものが中心だった。

 コアプレーヤーには比較的簡単な問題が多かったが、「公式ファンサイトのオススメファンアートで、星5つなのは25作品だ」というところで大きくわかれた。2回目では「このキャラクターは12歳だ」という、年齢で身長が変わる「マビノギ」のキャラクターならではの問題だが、12~14までは比較対象がないと判断しにくく、多くのユーザーが苦戦した。

 次に行なわれたのが「スキージャンプ」。ゲーム内イベントを流用したもので、微妙なキー操作が記録を大きく左右する。このため、練習時間を設け挑戦者を募った。面白かったのは、実況用のスタッフのキャラクターの前で変身したり、エモーションなどでアピールする人もいたところだった。ここでは、トリアナサーバーの出場者が非常にうまく、好成績をマークした。

 最後に行なわれたのも「クイズ大会」だったが、サーバー内で答えを合わせ、代表者がステージの上で解答をペンで書くという形式で行なわれた。街やNPCのテーマソングを1瞬だけ流す、昔のクイズ番組のような問題や、「パナッシュヘッドギア」というコアプレーヤーにおなじみの面白いアイテムをイラストで書かせたりといった問題が出された。

 「マビノギ」は楽譜を実際にプログラムで書くことで演奏ができたり、イラストを吹き出しで表示させる「絵チャット」機能があり、絵や音楽にこだわりを持つプレーヤーが多い。そのユーザー達のこだわりを活かしたイベントだと感じた。また、このクイズ大会では、「1番使われているタイトルは何か」、「1番不人気だったペットはどれか」といった豆知識が得られる問題もあった。結果は、1位がトリアナ、2位がキホール、3位がルエリ、4位がモリアン、5位がタルラーク、6位がマリーとなった。

 全体的に、イベント進行に対して手慣れた印象を受けた上、様々なアイデアが詰め込まれていてスタッフの熱意を感じた。オンラインゲームの公式イベントとして、会場は広く、コンテンツは練られていて、快適で楽しいイベントだと感じた。来年の開催も期待したい。


○×クイズは、後半はかなり難しい問題に。正解者が多かったサーバーでは、歓声と拍手が上がった
スキージャンプのイベントシステムを使ったミニゲーム。トリアナのプレーヤーがとてもうまかった
代表者を選出するゲーム大会。1番使われているタイトルや、不人気ペットなど意外な情報も
会場の様子と、ナオとサキュバスの衣装のコンパニオン。今回、コンパニオンは各サーバーの担当となり、ユーザーを誘導しスムーズにイベントを進めた



■ 未公開のシェークスピアの作品が語られるG14S3、新たな港が登場するS4。G15では「ハムレット」と貿易システムが

未公開のシェークスピアの作品という設定の「ゴルバン」。彼等は“紙人間”らしいのだが……
初心者を支援する将来希望システム。これまで初期装備は種族固定だったが、スタイルを選べるようになる

 今回、内容が充実していたのが、アップデート情報の発表である。6月23日に実装される「G14S3(ジェネレーション14シーズン3)」だけでなく、「G14S4」そして、先行している韓国でも未発表の「G15」の情報が公開された。

 「マビノギ」ではチャプターという大きな区切りがあり、1つのチャプターは複数のジェネレーションで構成されている。ジェネレーションは、さらにシーズンという単位に分かれる。2010年10月に実装されたG13からは、「シェークスピア」を題材とするチャプター4が始まり、G14ではシェークスピアの作品から「ロミオとジュリエット」の物語がメインストーリーで描かれた。

 G14S2ではロミオとジュリエットの第2部が描かれたが、6月23日に実装されるG14S3では、「ゴルバン」というオリジナルストーリーが語られていくことになる。この「ゴルバン」はシェイクスピアの未発表の作品という設定で、ストーリークエストが展開していく。

 「ゴルバン」では、ゴルバン、アシュリンという新キャラクターが登場するが、彼等は“紙人間”だという。彼等の体は紙でできており、彼等の正体は物語の鍵になっていく。会場では、「何か黒いものが溢れている井戸」、「アシュリンと戦うプレーヤー」、「ぺらぺらの体のゴルバン」といった謎めいたシーンが提示された。アシュリンは紙人間なので、ファイアボルトが有効かもしれない、ということだ。

 また、シェイクスピアに関連する世界「エイヴォン」で受けられる「演劇ミッション」に新たに「神々の看守」というミッションが追加される。パワフルなボス「ブラン」が登場する。報酬には、ランスとシリンダー用のエンチャントが入手できるという。また、エルフとジャイアントの1部のNPCにエモーションが追加される。剣を磨いていたり、ジョッキを掲げていたり、キャラクターの性格や、役割がわかりやすくなる。

 この他、累積レベル100以下のキャラクター向けに「将来希望システム」が実装される。将来の希望は「戦士」、「弓使い」、「魔法使い」、「錬金術師」から選択でき、初心者向けタイトルと、装備がもらえる。また一定のレベルで、自動でスキルが習得できるという。この選択の際、各将来に合わせて、高累積冒険者の活躍するムービーを見ることができる。初心者が、目標として憧れる映像である。


「ゴルバン」。謎の井戸や、謎のキャラクターが登場する。右のゴルバンは、厚みのない体をしている
新演劇ミッション「神々の看守」。前回のメインストリームのボスと戦うことができる

G14S4で追加されるカブ港。貿易の盛んな港だという
7月に販売が予定されているプレミアムキャラクターカードの衣装

 現在実装時期未定ながら、G14S4の内容も紹介された。G14S4では新マップ「カブ港」が追加される。カブ港はダンバートンの近くの港で、大きな灯台が特徴。夜景も美しい。桟橋などもあり、ここでしか釣れない魚などもあるという。貿易が盛んな港で、続くG15でも重要な場所となる。ここでは、灯台守のアスコンと、元船長の酒場の店主アニックが登場する。ストーリークエストとして孤独なアスコンの悲しい物語が描かれるという。

 また、G14S4では、「収集日記システム」が導入される。料理や釣り、野生動物調教などエリンでのファンタジーライフを記録できるシステム。具体的には、日記が提示する目標をクリアすることで、タイトルやジャーナル、生活武器など様々な報酬を入手できる。料理の品質や、調教したモンスターの戦闘力、魚の大きさなど目標は様々だ。

 そしてG15では、シェークスピアの「ベニスの商人」をモチーフにしたストーリークエストが導入される。これまでは悲劇だったが、「ベニスの商人」は喜劇となる。チャプター4の佳境であり、シェイクスピアに関する謎に切り込んでいくという。

 G15で登場する新マップ「ベルバレス島」は大きな貿易都市だ。カブ港から船で行くのかはまだ不明。ひたすら巨大な邸宅、見事なつくりの邸宅など、街の豊かさを象徴する建物が多い。「金貸し」等も登場していくという。G15のメインストリームでは、莫大な財産を相続することになる少女ポーシャをメインヒロインとして、様々な登場人物が登場する。細かいシーンを繋げ合わせたカットシーンも公開された。

 ベルバレス島では、これまで敵として登場することが多かった魔族と貿易ができる。この島は、魔族と人間が共存する場所なのだ。親しみやすいデザインの魔族NPCも登場し、合わせて「貿易システム」という新システムも登場する。戦闘せずに貿易で経験値も得られるという。貿易は最初の頃はキャラクターが運搬するが、より多くの物を貿易できるようになると“象”を使うことができるという。巨大な荷物を背負った象の画像も公開された。

 この後、質疑応答では、あらかじめ寄せられた質問に答えるという形になった。最初の質問は「回線が重い。改善予定があるか」。これの関しては7月頃にサーバー機器の増強を予定しているという。また、「セキュリティー対策について」は、ゲーム内でも2次パスワードを予定しているとのこと。現在公式掲示板で盛んに取り上げられている、アカウントハックについての言及はなかった。

 このほか、「アニメとのタイアップは年内に予定中」、「猫島でのイベントやコンテンツの追加も予定」、「浪漫農場は今後もコンテンツを追加予定で、設置物の追加や、ペットの要素も考えている」といったことが明らかになった。最後の質問は、「マビノギを愛しているか」で、大塚氏と佐野氏は「もちろんです」と答えた。


カブ港を歩くムービー。ここだけで釣れる魚があるという。また灯台は上って周りを眺められる
収集日記システム。生産系スキルの新たな目的となる
灯台守のアスコンの悲しい過去を知るストーリークエスト
G15は新マップ「ベルバレス島」が舞台となる。ベニスの商人をモチーフに豪商達の姿が描かれそうだ
左は、莫大な財産を相続することになる少女ポーシャ。魔族との貿易も可能と言うことで、「貿易システム」の詳細も気になるところだ

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(2011年 6月 20日)

[Reported by 勝田哲也]