「マビノギ」、「5周年記念オフラインイベント」を開催
神々の戦いの大団円を描く「G12」を4月22日に実装、「灼眼のシャナ」とのタイアップも


4月10日収録

会場:品川インターシティホール


 株式会社ネクソンは、4月10日に東京・品川インターシティホールにおいてMMORPG「マビノギ」の「5周年記念オフラインイベント」を開催した。会場には抽選で選ばれた約400名のプレーヤーが集まった。

 「5周年記念オフラインイベント」では4月22日に実装される予定のアップデート「Generation12:Return of the Hero」の内容紹介の他、「灼眼のシャナ」とのタイアップ、そして5周年を記念した様々なオンラインイベントが発表された。また、クイズやゲーム内システムを使った「サーバー対抗戦」も行なわれ、大きく盛り上がった。


【Generation12:Return of the Hero】
G12日本版プロモーションムービー。これまでの激戦を振り返る展開となっている。神々の戦いの果てに、どんなストーリーが待っているのだろうか



■ 4回目となる記念イベント、恒例のサーバー対抗戦ではタルラークとモリアンが同点1位に

今回の登壇者。左から、ネクソン運用部ゲーム運用3チームの平原亮太氏、声優の磯村知美さん、ネクソン事業部マーケティング1チーム坂下智久氏
○×で行われたクイズ大会。クイズの問題は徐々にマニアックな問題になったが、ネコ島では風見鶏が魚の形をしているなど名所の豆知識をアピールする部分も

 「マビノギ」のオフラインイベントは、今回で4回目となる。昨年と同じようにプレーヤーはサーバーごとに分けられ、運営スタッフによるアップデート情報の発表やサーバー対抗戦が行なわれた。イベントでは女性の姿も多かった。抽選は1,200名を越えるユーザーが応募したが、女性の応募率がゲーム内でのプレーヤー比率より多かったという。女性の方がオフラインイベントへの参加希望が多かったとのことだ。

 会場の入口にはイラストコンテストや、アイテムデザインコンテストでの優秀作品が飾られ、また歴代のゲームのイメージイラストなども公開されていた。特に人気だったのが4月22日に実装される新アップデートの「Return of the Hero」の2点のイラスト。携帯電話のカメラで撮影するユーザーも多かった。

 新イラストの一点は新しい神ヌアザと、プレーヤーにはおなじみのモリアンが描かれたイラスト。もう一点は、これまでプレーヤーを見守ってきた女神「モリアン」が黒い翼を広げ、瞳のない目でこちらを見ているイラストで、どんなストーリーが進展するのか様々な想像をしてしまう。

 オフラインイベントではネクソン運用部ゲーム運用3チームの平原亮太氏とネクソン事業部マーケティング1チーム坂下智久氏が登壇し、新コンテンツの紹介や、質疑応答を行なった。司会は3年連続で声優の“イソッチ”こと磯村知美さん。今回は、ゲーム内の都市イメンマハのレストランで働くNPC「シェーナ」の衣装を自作して司会を務めた。新コンテンツの詳細は別項で紹介したい。

 質疑応答はあらかじめ寄せられた質問に登壇者が答えるという形で行なわれた。「テストサーバーを使った“ハックシールド”の実装は」という質問には実装は見合わせているが、不正対策に関してはそのほかの方法も検討している。ラグの問題等が発生しているサーバー機器に関しては6月に交換を予定している。この他、ハウジングに関しては日本独自仕様を模索していたが、仕様を変え、韓国などに準じた形のものの実装を改めて検討しているという。

 サーバー対抗戦は「クイズ大会」と「ゲーム大会」の2部構成で行なわれた。クイズ大会は○×大会で、最初は「NPCのお金持ちがいるところはイメンマハである」、「クルクレ地域に存在するボスは巨大ワニ、巨大ライオン、巨大ボスである」といったプレーヤーならばすぐわかるものだったが、「ネコ島にあるネコの像は6個である」、「動物をモチーフにしたローブは18種類だ」といったかなりマニアックなものに。新コンテンツや、日本オリジナルコンテンツであるネコ島に関連する問題が多かった。

 ゲーム大会はペットが大きくなるエサをあげる「ペット育成ゲーム」と馬に乗り槍で戦う「騎乗槍試合大会」が行なわれた。各サーバーで抽選で選ばれた代表者が出場し、他のプレーヤーが応援する形で行なわれた。ペット育成ゲームはエサをあげると一定の確率でペットが大きくなるが、運が悪いと元に戻ってしまう。運が大きく絡む競技だった。騎乗槍はジャンケンのように出す技で強弱が変わり、相手の手を読んで戦う。トーナメント形式で行なわれ、応援のプレーヤー達も大きく盛り上がった。

 2つのサーバー対抗戦での結果、1位は同点でタルラークとモリアンになった。3位がマリー、4位がルエリ、5位がキホール、6位がトリアナとなった。1~3位のサーバーの参加者にはこれから実装される「白虎コスチューム」の高耐久力バージョンが贈られる。耐久力は順位に応じて高くなり、今回はタルラーク、モリアンが共に一位の耐久力+20のアイテムが贈られた。「マビノギ」では高い耐久力を持ったアイテムは、性能をアップさせる「エンチャント」をより安全にしやすくなる、上級者にうれしいアイテムだ。

 最後には抽選によるプレゼントが行なわれた。参加者達はイベントの前に配られた名刺に自分のキャラクターの名前を書き込み、名刺交換をしたり、イベント後の2次会の参加を募ったりと、楽しく交流をしていた。世界観を活かした会場やイベント進行、広い空間で、椅子に座って友人と話しながら一緒にコンテンツを楽しめる点など、きっちりした雰囲気のオフラインイベントだった。


会場入り口にはこれまでのイラストや、ユーザーが応募したデザインコンテスト、イラストコンテストの優秀作を展示していた
前回のイベント同様にコンパニオンはナオとサキュバスの衣装を着て来場者をサポートしていた。中央と左が「G12」の新イラスト。波乱のストーリーを予感させる
ゲームの細かい部分を取り上げた引っかけ問題も多く出たクイズ。間違った人は座っていくというルールで、各サーバーで生き残り数を競う。多くの人が間違ったときなどは、大きな嘆き声が上がった。
選ばれた人が挑戦し、他の来場者は応援するゲーム大会。ペットを大きくする「ペット育成ゲーム」では運の要素が強かった
こちらはプレーヤースキルも重要となる「騎乗槍試合大会」。プレーヤーの画面には勝敗の結果がいち早く表示されるため、代表者の後ろの応援団は歓声を上げてゲームを盛り上げていた



■ G12で大団円を迎える「Return of the Hero」、ファミリーシステムなど新システムも。タイアップの他5周年記念イベントも発表

プレーヤーを見守ってきた女神モリアンと、新しい神ヌアザ。神々の戦いが展開したこれまでのストーリーがどういった展開を見せるのだろうか
話題を集めたファミリーシステム。親子や兄弟という新しい関係は、プレーヤー社会にどんな変化をもたらすか

 今回のオフラインイベントでは、4月22日に実装される「Return of the Hero」の情報の他、「灼眼のシャナ」とのタイアップ情報、そして5周年を記念した様々なオンラインイベントが発表された。

 「マビノギ」は“Generation”という区切りで、根幹をなすストーリーであるメインストリームや新地域が追加される。Generation12である「Return of the Hero」では、Generation9から続く影世界と神々の戦いに関するストーリーが大団円を迎えることとなる。このためストーリーの詳細は明らかにされなかったが、新しい神“ヌアザ”と、「神々の都市ファリアス」というファクターが明らかになった。

 これまでのストーリーで神の力を使う「半神化」の力を得て、神々さえも倒せると言われる神剣「ブリューナク」を手にするほど強くなったプレーヤーキャラクターの行く末は大いに興味をそそられるところだ。神に近い存在になったプレーヤーキャラクターに「マビノギ」の神々達がどう反応を見せるのか、それが今回のストーリーの見所となる。

 神々の都市ファリアスは今回のメインストリームの舞台となる都市で、神々がとどまった神秘の地だという。「時空を超越した神秘的な場所」ということで、まだまだ不明な点が多い。ファリアスでは新たにキャラクターを強化できる専用スロットと、そこに設置できる新アイテムが追加されるという。

 この他、「Return of the Hero」では設置型の砲台のような巨大なシリンダー「タワーシリンダー」が実装される。設置には時間がかかり、かつ設置中は移動できなくなるが、その代わりに強力な錬金術を使用できるということで、既存の錬金術がどう強化されるか、どんな新しい錬金術スキルが使えるか注目したい。この他メインストリームを進めることでカラスを呼び寄せバリアにできる「イクリプス オブ ウィングス」、カラスで敵を攻撃する「レイジ オブ ウィングス」という新しい半神化スキルも追加される。

 来場者が大きく反応したのが「ファミリーシステム」という新システム。これまでの結婚だけではなく、他のプレーヤーキャラクターを子どもや兄弟にできるシステムで、ギルドよりも小さいが、より密接なプレーヤーの繋がりを作ることができる。ファミリーは家系図に登録され、養子縁組をすることで子どもが持てる。配偶者の同意を得ることで、夫婦どちらかのキャラクターが「家長」になれる。家長は大きな権限を持ち、破ることでペナルティーがある「家訓」を設定できたり、家長の下に家族を呼び寄せたりできるという。家族という新たな絆の提示に期待する声も多かった。

 今後の情報としては、Generation12での次のアップデート「シーズン2」を経て、全く新しいアップデートGeneration13へと続いていくという。開発リーダーが変わり、「マビノギ」の熱心なファンだった人物が指揮を執っているということでこちらの今後も楽しみである。また、Generation12:シーズン2ではジャイアントの体型が変わるという。スリムでかっこよくなるということだが、「マビノギ」には「今のジャイアントの方が良い」というユーザーも多いため、議論を呼びそうだ。

 「灼眼のシャナ」とのタイアップは今回で2度目となり、4月15日~4月28日まで行なわれる。「灼眼のシャナ」はアスキーメディアワークスから発売されている小説で、アニメーションや漫画化もされている。平凡な高校生が異世界の少女と世界のバランスを崩そうとする存在と戦うというストーリーだ。今回のタイアップでは、作品内のキャラクターの衣装をまとったプレミアムキャラクターカードの販売と、ユニークなアイテムの登場するランダムボックスが販売される。

 プレミアムキャラクターカードは人間、エルフ、ジャイアントの3つの種族、そして男女でも種類が違う6つの衣装が用意される。特に女性エルフの「ヘカテー」をモデルにした衣装は2つのマントを重ね合わせたデザインなど、原作の雰囲気を再現するのに苦労したという。原作ファンはもちろん、ジャイアントの女性の「ヴィルヘルミナ」をイメージした衣装はこれまでジャイアントが着れなかった“メイド服”のデザインとなっており、人気を集めそうだ。

 この他、5周年記念イベントとして、4月15日~4月29日までイリア大陸で様々なアイテムが手に入れられる「イリアの宝探しイベント」。4月29日~5月13日まで持っていることで行動不能時に助けてくれる「風船」が配られる「風船復活イベント」。5月13日~5月27日まで特別なアイテムが釣れる「遠洋漁業釣り大会イベント」が開催される。

 また、4月15日~5月27日までの5周年記念イベント開催中にログインするとローブ、シューズ、グローブの3つのパーツからなる「白虎衣装」のなかから1パーツをもらうことができる。ただし、一度アイテムをもらったキャラクターは期間中再びログインしてももらうことはできない。5周年記念では様々なアイテムが登場し、プレーヤー間の取引もより活発になりそうだ。


「Return of the Hero」のメインストリームの舞台となる「神々の都市ファリアス」。よりキャラクターを強化できる新装備も注目だ
より強力な錬金術が使えるタワーシリンダー、新しい2つの半神化スキルは「カラス」を使役するものだ
 「灼眼のシャナ」のキャラクターの衣装をまとえる期間限定のプレミアムキャラクターカードを発売。特に女性エルフの「ヘカテー」をモデルにした衣装は開発スタッフが原作の雰囲気を出すために苦心したという
チビキャラクターを頭に載せられる頭装備や、モンスターの恰好ができる衣装。右は5周年記念イベント中にログインするともらえる白虎衣装
4月15日から5月27日まで3種類の記念イベントが開催される。漁船イベントではインベントリーを拡大させるカバンも登場するとのことだ
スクリーンショット。新モンスターや、ファミリーシステムの家訓、タワーシリンダーの詳細などが確認できる
プレミアムキャラクターカードの衣装を別アングルで。細かい作り込みに注目だ

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(2010年 4月 11日)

[Reported by 勝田哲也]