サイバーフロント、「グランド・セフト・オート:チャイナタウン・ウォーズ」プレビューイベントを開催
DJサウンドをBGMに、グラス片手にDS版「GTA」を先行体験!

10月22日開催




 株式会社サイバーフロントは10月22日、東京渋谷のクラブSHIBUYA NUTSにて、10月29日に発売を予定しているニンテンドーDS用クライムアクションゲーム「グランド・セフト・オート:チャイナタウン・ウォーズ」を先行プレイできるプレビューイベントを開催した。

クラブに設置された試遊台コーナー音楽の強さに、ドラム缶が振動していた
試遊することでもらえる箸型タッチペン
実際のゲーム画面。下段のタッチスクリーンには様々な情報が表示される

 SHIBUYA NUTSでは様々なDJが登場し、それぞれのセンスでパーティーを開催している。今回は、隔月で開催されている「THE K'$ UP THURSDAY」というパーティーとのコラボレーションとして、「グランド・セフト・オート:チャイナタウン・ウォーズ」(以下、「チャイナタウン・ウォーズ」)の曲を交え、DJ達のパフォーマンスを楽しむことができた。

 このイベントでは、ドリンクやダンスを楽しむだけでなく、「タッチプレイブース」を設け、「チャイナタウン・ウォーズ」を先行体験することができた。SHIBUYA NUTSは入口から、喫煙コーナーのモニター、更にステージの脇にも「チャイナタウン・ウォーズ」のポスターや立て看板が配置され、ゲームの雰囲気にマッチしたパーティー空間を作り出していた。

 試遊コーナーでは放射能マークの書かれたドラム缶の上に荒い麻の布を敷き、その上にDSを配置。試遊台の周辺には大形の看板と、モニターが設置されており、モニターではゲームの特徴をアピールしていた。簡素なレイアウトだが、「チャイナタウン・ウォーズ」を始めとした「Grand Theft Auto (GTA)」シリーズが持つ雰囲気とマッチしていると感じた。

 面白いのはDSを乗せているドラム缶がクラブの音楽で、ドンドンと振動しているところ。もちろんドラム缶から手を離し、DSを持ち上げてプレイすれば振動は感じないのだが、改めてクラブ全体に響き渡る「音」のパワーに驚かされた。DJの選曲をBGMにゲームをプレイするのは楽しかった。試遊台ではゲームの音楽に集中したい人のために、イヤホンも用意されていた。また、試遊者には中華料理の箸をイメージしたタッチペンをもらうことができた。こちらもゲームのテイストを活かした面白いグッズである。

 今回のイベントは22時~29時、つまり10月23日の朝の5時まで開催された。筆者が訪れた時間は開店直後だったため、まだ人はまばらで、クラブイベントならではの雰囲気を十分に味わうことはできなかった。クラブイベントは24時をまわってから盛り上がって来るという。車で街を爆走し、目的に向かって“乱暴に”進んでいく「チャイナタウン・ウォーズ」のテイストをクラブに来た人達がどう楽しむか見たかったところだ。

 「チャイナタウン・ウォーズ」は、その名の通り「GTA IV」に登場した街リバティーシティーのチャイナタウンが舞台の中心となる。主人公は中国からこの街に訪れたホァン・リー。ホァンは中華系マフィア・トライアドの実力者を父として持つ、甘やかされて育ったお坊ちゃんだ。しかし何者かに父が殺され、父の座を受け継ぐホァンの叔父ケニーに家宝の宝剣を渡すためリバティーシティーへ向かうことになった。

 しかし空港に降り立った直後謎のマフィアに襲われ、宝剣を奪われ、ホァン自身は死んだものとして海に車ごと沈められてしまう。フロントガラスを破り脱出したホァンは車を盗みケニーの所に向かう。剣を奪ったのは何者なのか、ホアンの父を殺したのは誰なのか、張り巡らされた陰謀の中で、ホァンは活動を開始する。

 「チャイナタウン・ウォーズ」は「GTA」シリーズのテイストをDSというハードで再現するために様々なアイデアを盛り込んでいる。画面は基本的に上から見下ろしたクォータービューのレイアウトになっている。見た目は2Dだが、すべてのオブジェクトは3Dで描かれており、建物に入ったり、イベントシーンではカメラのアングルが変わり建物の全景が見れる。2.5Dとも表現したくなるような独特の質感を持ったグラフィックスである。車が大きくジャンプするシーンなどは、一瞬時間が止まり、ジャンプしている車をカメラがぐるりと回り込むような演出も入っている。

 タッチスクリーンはキャラクターの会話や、建物内をイラストで表示したり、マップを表示したりと様々な機能を持っている。ドライビング時はカーナビの操作もタッチペンで行なう。ユニークなのはフロントガラスを殴って突き破ったり、鍵穴にドライバーを突っ込んでエンジンを作動させるのをタッチペンで行なえるところ。これまでの「GTA」シリーズにはないユニークなギミックだ。この他にもタッチスクリーンでは、スナイパーライフルの照準や、パネルをこじ開けて中の回線を直結したり、ハンバーガーのスクラッチカードを削るなど様々な使い方がある。

 見下ろし画面で見るシンプルなグラフィックスは独特の味があり、特に車の操作は、まるでミニカーを操っているような「ミニチュア感」が楽しい。道路にそって走るオートアシスト機能もあり、慣れれば快適なドライビングが楽しめそうだ。シリーズの定番であるレース要素は本作にももちろん入っている。「GTA」シリーズはやはりドライブが楽しい。初めてプレイしたときは建物などにやたらぶつかってしまったが、早く習熟してリバティーシティーを走り回ってみたいと感じた。

 「チャイナタウン・ウォーズ」の舞台は「GTA IV」と同じリバティーシティーであるため、「GTA IV」経験者は、見覚えのある建物に遭遇したり、「チキン・ベル」などシリーズを通して登場するチェーン店も出てくることに思わずニヤリとさせられるはずだ。今回プレイしてみて、改めて「GTA IV」の街も走ってみたくなった。ちなみに、本誌では改めてレビューを行なう予定なので、ご期待いただきたい。

 広報を担当するサイバーフロント営業部メディアマーケティング課課長の清道孝行氏は「『GTA』の世界が、DSという携帯機の中に見事に再現されています。大きく期待して、是非プレイしてください」と語った。「チャイナタウン・ウォーズ」は10月29日に発売される。シリーズのファンのみならず、DSの機能を最大限に活かすユニークなゲームとして期待したいところだ。


試遊コーナーでは発売に先がけてゲームを楽しむことができた。モニターにはゲームの特徴をまとめたムービーが流され、またパンフレットも用意されていた
試遊コーナーだけでなく、会場の様々な場所に「チャイナタウン・ウォーズ」のポスターや看板があった
【スクリーンショット】
ゲームのスクリーンショット。左が主人公のホァンだ。アメリカに進出した中華系マフィアの抗争はリバティーシティーにどんな嵐を巻き起こすのだろうか
レースや特殊車両を使ったミッションなどサブミッションも充実しているという。小さな車達が動いていく、“ミニチュア感”も本作のユニークなところだ

(C)2009 Rockstar Games, Inc.


(2009年 10月 23日)

[Reported by 勝田哲也]