サイバーフロント、「GTA」シリーズ最新作がDSに登場

DS「グランド・セフト・オート:チャイナタウン・ウォーズ」


2009年秋 発売予定

価格:未定

CEROレーティング:Z(18歳以上のみ対象)



メインビジュアル

 株式会社サイバーフロントは、ニンテンドーDS用ボーダレスアクション「グランド・セフト・オート:チャイナタウン・ウォーズ」を、2009年秋に発売する。価格は未定。CEROレーティングはZ(18歳以上のみ対象)。

 DS「グランド・セフト・オート:チャイナタウン・ウォーズ」は、3月17日に米国、3月20日に欧州で発売された「Grand Theft Auto: Chinatown Wars(GTA:CTW)」の日本語版。「GTA」シリーズとしては初のDS版タイトルで、開発は携帯ゲーム機で実績のあるRockstar Leedsが担当し、そこに「GTA」シリーズを担当してきたRockstar NorthとRockstar本社のキーメンバーが協力して制作されている。


【ストーリー】

 「チャイナタウン・ウォーズ」の主人公「ホァン・リー」は香港をベースとする中華系犯罪シンジケート、トライアドの若きメンバーです。ホァンは、裕福な家長の息子として何一つ不自由することなく育てられましたが、父親が何者かに暗殺された後、新しい家長となった叔父のケニー・リーに会うためにリバティーシティへと旅立ちます。


 旅の目的は叔父に、一家のシンボルとして何代にも渡って家長が受け継いできた伝説の剣「ユウ・ジァン」(実際は、ホァンの父がカード賭博で勝って手に入れた剣だが……)を届けること、そして父親を暗殺した犯人を探し出すことでした。旨い酒と安い女にしか興味がなかったとは言え、実際には立派な男だった父親の無念を晴らすべく、事の真相を解明することを墓前に誓っていたのです。犯罪者集団である、リー・ファミリーが何年にも渡り、繕ってきた、名誉、伝統、敬意、威厳を重んじるという「見せかけの伝統」を守るため、叔父に剣を届ける必要があったのです。

 しかし、フランシス国際空港に降り立った直後、ホァンは、待ち伏せをしていた何者かに襲撃され、被弾し、ハンボルト川に車ごと沈められた挙句、剣を奪われてしまいます。トライアドの最も古いリーダーのシン・ジャオミンに贈るつもりだった剣「ユウ・ジァン」を無くされた叔父のケニーは怒り狂います。奪われた剣を取り戻し、叔父の信頼を回復するため、また父の仇を探すため、ホァンはリバティーシティの裏社会を奔走することになるのです。


 本作の舞台は「GTA」シリーズでもおなじみの「リバティーシティ」。ゲーム画面は斜め見下ろし視点となるが、街並みはすべて3Dグラフィックスで表現されており、カメラを360度に回転させ、車や建物などの側面を見ることができる。

カートゥーンスタイルのレンダリングエンジンで描画された風景。ペンシルシャドウにより、天候エフェクトや24時間の昼・夜の変化、動的なシャドウなども表現される

 乗り物は、乗用車やトラック、バン、バス、ボート、バイクなど、多種多様。さらにサイドジョブができる、タクシーや消防車、救急車、パトカー、フードデリバリー車なども登場する。また、街にある街灯やポスト、新聞販売スタンドなどはすべて物理エンジンによって動かされ、衝突すれば、車はダメージを受け、街灯は倒れるなどする。街を歩く人々もAIに従って動いており、立ち止まって議論したり、店に出入りしたり、事故を起こしたりと、暮らす人々の日常が存在する。

乗用車やトラックなどの陸上から水上のボートまで多様な乗り物が登場。街中にある各オブジェクトも物理エンジンによりリアルな挙動を見せる

 DS版ならではの特徴として、タッチスクリーンを利用したミニゲームを収録。水没した車の中からタッチペンで窓ガラスを叩き割って脱出するものや、ゴミ収集箱を開いてタッチペンでゴミをどかし武器を探すものなど、さまざまなシチュエーションのミニゲームが用意されている。

ドライバーで蓋を開け、配線をタッチペンで直結させてエンジンを始動させるミニゲーム
他にも、GSでガソリンをビンに詰めて火炎瓶を作るものや、タトゥーを描いたりなど、さまざまなミッションが登場する

 「GTA IV」では携帯電話が担っていたキャラクターとのコミュニケーション・ハブやストーリー進行などの役割は、本作においてはPDAで行なう。このPDAには、重要な人物からのメール受信、住所録データベース、ステータスデータの自動記録、経済情報と連動した取引情報の表示など、実に多彩な機能が搭載されている。

 また、PDAのGPS機能では、ゲーム中の下画面に常にGPSマップが表示されるほか、メールで与えられたミッションの目的地をマップに設定するといった連携も可能になっている。

ほぼ全てのゲームプレイインターフェイスを担うPDA目的地までの最短ルートなども案内してくれるGPSマップシステム



【登場キャラクター】

 

■ ホァン・リー (Huang Lee)

 香港生まれのホァン・リーは、甘やかされて育ったボンボンで、父親は中華系地下組織トライアドのボスだ。というか、父親は最近クーロンで暗殺されてしまったので、ボスだった、と言うべきか。父親を亡くしたホァンは新しくリー家の家長となった叔父のケニーに「伝家の宝刀」を届けるため、リバティーシティへと旅立つことになる。どうやらケニーは、この剣「ユウ・ジアン」を持つことでリバティーシティのトライアドをまとめるボスになれると信じているようだ。

 叔父に剣を渡した後は旨いメシと女遊びを楽しんで、トンボ帰りするはずだったホァンだが、リバティーシティへの旅行は、一転して彼の命をも脅かす「冒険」に変わってしまう。空港に降り立ったとたんに襲われ、剣を奪われ、殺されかけてしまったのだ。

 父を殺した犯人への復讐と、リー家のメンツを取り戻すため、ホァンは深く渦巻くリバティーシティの闇の世界へと踏み込んで行くのだった。


■ ケニー・リー (Kenny Lee)

 リバティーシティのトライアド組織に属する、リー家の家長。趣味は、時代遅れのダブルスーツを愛着すること、カンフー映画の台詞を使い回すこと、そして現金でお金を受け取り税金から逃れることなんだ。

 叔父のケニーは、リバティーシティのトライアドを支配する野心に満ち溢れている。そして、その夢を現実のものとするため、何がなんでも甥のホァンを利用するつもり……いや、手伝ってもらうつもりだ。


■ リン・シャン (Ling Shang)

 うっとりするほどの美貌の下に危険な技を隠し持つ、地元チャイナタウン育ちの女性だ。格闘技に精通し、あらゆる武器を使いこなすその手腕はケニーの警備主任を務めるほどで、金と暴力だけが意味を持つこの街で、ケニーの権力を支配下の者に誇示している。

 ホァンに、リバティーシティという危険な街で生き残るために必要な格闘スキルを教えてくれる。

 この美人を甘くみるな。




【スクリーンショット】

(C)2009 Rockstar Games, Inc.

(2009年 7月 6日)

[Reported by 滝沢修]