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“純国産ストラテジー”の真骨頂! 「クリスタル オブ リユニオン」インタビュー【後編】
社内でもザワつく尖ったゲーム
(2016/4/15 00:00)
社内でもザワつく尖ったゲーム
――ここまでガッツリしたストラテジーゲームというのはgumiさんとしては初めてですよね。色々聞いていると最初からかなり踏み込んだタイトルかと思うのですが、gumiさんとして「このジャンルに挑戦した上でここまでやる」というのは何か狙いがあるのでしょうか。
結城氏: 弊社のゲームは、コンテンツそのものの力においてはかなり自信があって、自分もいままでそういったところに関わって、独自性のある作り方をしてきました。色々とある中で、“正統派なゲーム”は周りを見てもあまりないなと。
「ファントム オブ キル」では、あまりスマホに合わないと言われていたSRPGで実績を作ってきましたし、今回は、それにも増してさらなるチャレンジをしているというところですね。
瀧澤氏: 外から見ててもgumiさんは最近とくに冒険しているというか、尖ったゲームを出してるなという印象はありますね。
結城氏: そして「クリユニ」でさらに尖る(笑)。これ以上尖れるのかというぐらいを意識して、プロモーションWebCMにも吉幾三さんを起用させていただいたり……。
今回に関しては、社内でも結構ザワついてますね。プロモーションもそうですし、ゲームシステムもそうですし。新ジャンルだし、ほかの会社さんはこんなのやらないでしょうと。「まあ見ててよ」と微笑んで、私自身もワクワクしつつ、じつは相当ビビっていますね(笑)。
――他にもこだわったポイントがあるそうですね。
瀧澤氏: これはBGMですね。ストラテジーゲームだと2~3曲ぐらいしかないタイトルも多いのですが、「クリユニ」は10曲以上あるというタイトルになりまして。しかも、あの古代さんにガッツリ全曲担当していただいたので、そこはちょっと自信を持って「いいBGMを用意している」と言えますね。
――通常は2~3曲のところを10曲以上使っているというのは、残りはどこに使用されているのでしょう?
瀧澤氏: ドラマパートや会話パートがあるのですが、そこでしか使っていないようなBGMが贅沢にもあります。あとはフィールドにおいて、聖域戦が開催されているとき専用の音楽に切り替わることもあります。
正直、最初は5曲ぐらいで発注する予定だったんです。最初は5曲で、作ってみたらゲーム自体にRPGらしさを感じさせる部分が多く、どんどん曲が欲しくなってきて……追加発注し、気がついたら10曲を超えていたという(笑)。
結城氏: せっかく古代さんに担当していただいているというのもあって、その素晴らしさをどうしても僕が伝えたくて、「古代節と呼ばれるあの格好良い戦闘曲が欲しい」と瀧澤さんにも相談したんです。そんな感じで頼んだら、逆に古代さんから「これどこに使うの?」と(笑)。
瀧澤氏: もちろんできあがってくるのはすばらしい曲でした。
結城氏: そうですね、とても格好良い曲だったので、さっそくPVにも使いました。僕としては本作に古代さんを起用したことをアピールしたくて。本当にいい楽曲なんです。
瀧澤氏: ストラテジーゲームをプレイするときBGMをオフにしている人も多いと思うのですが、「クリユニ」に関しては古代さんのBGMがすばらしいですし、声優さんのボイスも各所で入っているので、BGMオンをぜひ試してほしい。
結城氏: そうですね。オープニングアニメーションはさとうけいいちさんと池頼広さんにお願いしました。池さんの音楽がフルオーケストラで録っていただいたすばらしい楽曲になってるんで、そちらの方もぜひ、ヘッドフォンをつけて聴いていただけるとうれしいなと思います。
ストラテジックゲームの範疇を超えた作品づくり
結城氏: 「クリユニ」は音楽もそうなのですが、キャラクター数だったりとか、背景の数も異常に多くて、ストラテジーゲームとしては結構逸脱してますね。容量大丈夫なのか、ぐらいに。
――背景といいますと?
結城氏: もう色々なところですね。例えばUIだったり、ストーリーだったり。
瀧澤氏: ストーリーでしか使わないのにめちゃめちゃ描き込まれた背景がありますね(笑)。
結城氏: ほかでも使いたいのですがね……いずれね。本当に、相当多いですよ。
瀧澤氏: そこは結城さんのこだわりで、気づけばどんどん増えていく。
結城氏: 今まで自分が関わったゲームのなかでも最も多いですね、背景数。
瀧澤氏: どれも手を抜いていなくて、本当にクオリティの高いものですからね。細かいNPCキャラクターもやけにクオリティが高くて、「英雄化されないの?」と言われることもあります(笑)。
瀧澤氏: あとは先にお話をしたように、当初想定をしていたよりも終盤の開発リソースを「わかりやすさ」の部分に注ぎ込んだので、そのぶんアップデートでより個性を出すようなものをやっていきたいとは考えていますね。
――現段階の計画としては、その個性にはどんなものがあるのですか。
瀧澤氏: マップ上に、戦闘に影響を及ぼすようなオブジェクトを置いて、より戦略的な戦いができるような仕組みを考えています。あとは拠点画面の左下に実は飛空艇が入るスペースがあるのですが、それを使ったコンテンツというのも考えていますね。
結城氏: リリース直後は本当に基礎中の基礎が入っているという感じで、その後どんどんカスタマイズ予定です。
瀧澤氏: あとは今回、英雄のストーリーとストラテジーゲームという2つの濃い要素が融合していますが、果たしてどちらがユーザーから強い要望が来るのか。それによっても、このゲームがどちら寄りに進化していくのかが変わる可能性があります。
このあたりは始まってみないと自分たちもわかってないところがあります。要望の内容によって力を入れる比重も変わってくるのかなと。
――現段階ではわからないですね、どうなっていくか。
瀧澤氏: プレーヤーの方と一緒に作り上げていきたいですね。
結城氏: それは本当にそう思ってます。そのためにも、とにかく全部のコンテンツに触れてみてほしいです。
瀧澤氏: 両方面白いとなってくれれば最高ですね。どちらも中途半端ではなくてしっかりと作られているので。やれることが多すぎて大丈夫かなという心配はありますが(笑)。
――ちなみに、1回のプレイではどの程度の時間を想定しているのですか。
瀧澤氏: 最初に始めてからはそれこそ数時間は遊べるようになっているのですが、この手のゲームは基本的に何かの合間に遊べるのがいいところだと思っています。いくつか建設や研究を行ない、魔獣を攻撃したり、みんなでチャットしたり。戦争をしなければ、じつはそれほど重いコンテンツ、重いゲームではないかなと。
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