インタビュー

“純国産ストラテジー”の真骨頂! 「クリスタル オブ リユニオン」インタビュー【前編】

「禁忌」と「世界一わかりやすいストラテジー」への挑戦

4月6日 サービス開始

利用料金:無料(アイテム課金制)

本格的な日本産ストラテジーの「クリスタル オブ リユニオン」。かなりの思いを込めた制作されているという

 gumiは、4月6日にiOS/Android用ストラテジーゲーム「クリスタル オブ リユニオン(以下、クリユニ)」を配信した。ダウンロード、利用料金は無料(アイテム課金制)。

 モバイル用のストラテジーゲームといえば、海外産の作品が強いイメージがあるが、本作はgumiと開発会社のORANGE CUBEがタッグを組んだ、純国産のストラテジーゲームとなっているのが1つのポイントだ。

 弊誌では本作のインプレッション記事も掲載しているが、今回は「超建国ストラテジックファンタジー」と銘打たれた本作が持つ魅力について、企画を担当したORANGE CUBE代表取締役CEOの瀧澤法弘氏と、アートワークを中心としたクリエイティブ部分などを担当したgumiプロデューサーの結城基氏にたっぷりとお話を伺うことができたので、2日連続掲載の前後編構成でお伝えしたい。

 前編となる本稿では、「クリユニ」制作のきっかけから狙いなどを伺っている。まずは本稿をご一読いただき、本作のポイントについてぜひともチェックしていただきたい。なお後編では、さらなるこだわりを深掘りした内容をお届けする予定。そちらもあわせてお楽しみいただきたい。

生粋の対戦格闘ゲームプレーヤー&gumiプロデューサーの異色タッグ!

gumiプロデューサー結城基氏
ORANGE CUBE代表取締役CEO瀧澤法弘氏

――本日はよろしくお願いします。まずは、お二方のご経歴などお聞かせください。

結城基氏: 僕はもとは広告業界でイラスト制作やアートディレクションなどをやっていました。その後ゲーム業界に入って、gumiではイラストの部署を立ち上げたり、海外にアートの支社を作ったりしていました。gumiゲームのアートディレクションをしながら、実際に自分でも描いたりと、イラストレーターとしても仕事をしています。「クリユニ」でも絵を描いています。

 最近では「ファントム オブ キル」の開発プロデューサーを担当しまして、ローンチ後しばらくしてから抜け、そこから海外向けの案件などに関わりつつ、瀧澤さんと出会って今に至るという感じです。

――アートを担当していて、あとから開発にも関わっていったという感じですか。

結城氏: そうですね。アートの部署を統括していて、基本的にはgumiでリリースしてるゲームのアートは全部見ていました。その延長線上というわけではないですが、次の企画はちょっとプロデューサーとしてやりましょうと。

――今回の「クリユニ」では、ディレクションも兼ねているのでしょうか。

結城氏: 「クリユニ」はORANGE CUBEさんとの共同開発なので、企画は瀧澤さんが最初に立ち上げていたものに、運良く参画したと(笑)。今はプロデューサーとしての仕事と、あとはアートワーク全般というところです。UIだったりデザインだったり。

――そうなると、gumi側としても積極的に開発に関わっていると。

結城氏: もうガッツリ入り込んでいますね。一緒にいろいろ言いながら開発させていただいていて。逆に、プロモーションなどは瀧澤さんにもどんどん入っていただいていて、お互いに情報を共有しながら同時に邁進しています。

――では続いて、瀧澤さんお願いいたします。

瀧澤法弘氏: ゲーム開発者としては、「ブラウザ三国志」のディレクションから始まって、その後ストラテジーでは「Lord of Knights」のディレクションをしていました。

 それと……自分は開発者というよりは、ゲームプレーヤーとして知名度があるタイプの珍しい経歴を持っていて。あの、「闘劇」(全国規模の格闘ゲーム大会)はご存知ですか?

――はい、もちろん。

瀧澤氏: 出場して本戦に出ていました(笑)。

――ええ!

瀧澤氏: 生粋の格闘ゲームプレーヤーでしたね。

――ガチ勢じゃないですか! でも、あくまで瀧澤さんは「クリユニ」を作っているんですよね?(笑)

瀧澤氏: そうですね(笑)。「格ゲー作れよ!」っていう(笑)。でも、僕はオールドゲーマーだと自分で思っているので、レバーとボタンがないと格ゲーはやりたくない派なんですよ。スマホのデバイスは残念ながらレバーもボタンもないので、今のところ面白い格ゲーを作れるビジョンがないですね。そのアイディアがいつの日かできたら、作るかもしれないですけど。

――でもストラテジーゲームだったら、スマホでもいいと思って作られたというわけですね。

瀧澤氏: ストラテジーゲームは昔から作ってますからね。

――ちなみにORANGE CUBEは瀧澤さんが立ち上げて、もうすでに何作か作られているんですよね。

瀧澤氏: そうですね。今、4期目に入ったところです。ただストラテジーゲームとしては、初めてのタイトルです。

(安田俊亮/泊 裕一郎)