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「クリスタル オブ リユニオン」ファーストインプレッション

丁寧に作りこまれた本格&王道ストラテジー。建国とコミュニケーションがプレイの鍵に

4月6日 配信

ダウンロード:無料

利用料金:無料

ビジネスモデル:アイテム課金制

 4月6日よりgumiから配信されているAndroid/iOS用超建国ファンタジックストラテジー「クリスタル オブ リユニオン」。事前登録は20万人を超え、サービス開始直後からプレーヤー数の増大に合わせてワールドを増やしているなど、その注目の高さがうかがい知れる期待のストラテジーゲームである。今回は、本作に強く注目している筆者がさっそく挑戦し、そのファーストインプレッションをお届けしていく。

【《PV》クリスタル オブ リユニオン】

王国の成長が実感できる建国モードが楽しい!

自国を充実させていくだけでも楽しい! 美しい町並みも一見の価値ありだ
資源は国を強化していく上で欠かせない。これを安定的に供給するためにも「農園」や「採掘所」などは一定数確保しておこう
とても便利なヒント。シンプルかつ的確なうえ、そのやり方までナビしてくれるので、どうしていいかわからないときはこれに頼るのも手

 本作は、プレーヤーが王国の主となり、国を繁栄させていくストラテジーゲームとなっている。その目的は、強い国を作り、他国との戦いに勝利しつづけていくことだ。そのためにもまずは本拠地たる自国の「城」と「マザークリスタル」を強化していかなければならず、それにともなう各種施設作りが必要となってくる。

 各種施設は「伐採所」なら「木材」を生み出し、「兵舎」なら戦うための「兵士」を訓練できる、といった具合に個別の役割を持っている。そのほかにも、資源を保管する「貯蔵庫」や、敵襲を察知するための「監視塔」といった施設もあり、そのどれもが欠かすことのできない重要な役割を持つ。

 「施設を作る」と聞けばなんとなく面倒な作業と捉えがちかもしれないが、その点は心配ご無用。操作のレスポンスが良いおかげもあって、施設の設置を始めとする各種操作はスムーズに進行できるので、ストレスのない国作りを楽しめるはずだ。とくに序盤などは施設設置のための待機時間もかからず、やる気さえあれば面白いように施設を増やしていける。

 施設はあとからでも簡単に移動できるので、施設の配置場所に迷うよりは、その数を増やしていく部分に集中するのがオススメ。そうしてプレイしていると、最初の1~2時間ぐらいは、この施設づくりをやっているだけでもあっという間に経過してしまうだろう。敷地内を一通りの施設で埋め尽くす頃には、その過程で達成された「クエスト」によってすさまじい数の報酬も獲得できているはずだ。

 なお、本作には特筆すべき機能として「拠点」画面の左下に「ヒントボタン」が用意されている。これは、タッチすればプレーヤーの状況に合わせたアドバイスを行なってくれるというもの。「そもそもストラテジーゲームなんて何をすればいいのかわからない!」というぐらいに初心者であっても、このヒントボタンをタッチし、その指示に従っていれば、いずれは立派な国を作ることも不可能ではない。初心者には便利すぎるほどの機能なので、ゲームに慣れるまではこれを積極的に使っていきたい。

 プレーヤーの国力は画面上部に大きく「POWER」という数値で表示されている。これにより、見た目にもわかりやすく国の強さを実感でき、施設増強のモチベーションも高まってくる、というわけだ。また、全プレーヤーは、定期的に開催されるPOWERを基準としたランキングにも自動的に参加しているため、ランキング上位の賞品を目指してもっと施設を強化しよう、という気分にもなってくる。単純に強化していくだけでもPOWERが上がるため楽しいのだが、そこにプラスアルファがあるのはうれしいところだ。

施設はレベルアップすることで機能がアップする。とくに、城やクリスタルの強化は大幅な国力増強へとつながるため、積極的に行ないたい
本作には施設を作るだけでなく、技術開発や研究、兵力増強といった要素もある。これらを同時に進めていけばさらに国力は高まる
魔獣を倒すと、武器や防具を作るための素材などを入手可能。また、採取ポイントではさまざまな資源が獲得できる

魔獣や他国との戦闘……城外には危険がいっぱい

 国力増強するための方法は、国内の施設を整えていくだけにとどまらない。城外マップを見てみると、他国の城のほか、マップ上に素材の採取が可能な場所や、魔獣アイコンが表示されていることもわかるはず。これらの場所をタップすれば、資源の採取や討伐による素材獲得が可能となるのだ。これを国内の施設充実と並行して進めていけば、効率よく国力アップを図れるだろう。

マップ上には城をはじめとするさまざまなアイコンが確認できる。気になる場所はタップして見てみるといい
魔獣アイコンをタップすると戦うことが可能となる。「応援要請」は、同盟メンバーに応援を頼むときに使う

協調路線か敵対路線かを見極めろ

 ゲーム開始序盤は48時間ぶんの「シールドバリア」が強制的に張られており、他国から攻撃を受けることがない。同様に他国に攻撃を仕掛けることはできないので、この時間は周囲の確認や施設を充実させる時間として、じっくりと進めていくことになる。

 一方、シールドバリアが張られていない状態の国は自由に他国との戦争をすることが可能。他国の城をタップしてその国の兵力を偵察で確認したり、攻撃を仕掛けることもできる。ただし、下手に近所の国に手を出すと周囲から警戒されてしまうこともあるので、戦争は近隣諸国の位置関係や相手国の同盟関係も把握したうえで行なうようにしたいところだ。

 いざ戦争! となったら、つぎは偵察を行ない対象国の戦力や保有資源、兵力といった詳細な情報の取得を行なう。その上で勝てると判断したら、あとは攻めこむのみ。勝利すると対象国の資源を奪うことができるが、兵力に差がない場合は敗北し、場合によっては主人公たる「英雄」を一定時間、捕虜されてしまうため気をつけなければならない。

 この英雄を捕虜とするシステムはなかなかユニークなものとなっていて、英雄を捕らえているあいだは味方にブースト効果が発生したり、英雄を封印することで特別なアイテムがもらえるなど、自国にいくばくかのメリットをもたらしてくれる。一定時間で英雄は相手の国に戻ってしまうが、現在、早くも「特別なアイテム」目当ての英雄争奪戦が始まりつつあり、緊張感のある攻防戦を楽しむことができる。

敵戦力が不明な場合は偵察で敵情視察を行ない、勝てると判断したときのみ攻撃を仕掛けよう
シールドバリアがある国には攻撃を仕掛けられないが、シールドバリアがある国から攻撃を受けることもまたない
戦闘が終了すると、その内容が詳細に記されたレポートが確認できる

「魔獣」を倒して素材をゲット! RPGライクなシステムも満載

 マップ上にいるモンスター「魔獣」のアイコンをタップすると、魔獣を攻撃することが可能となる。攻撃を選択すると、自国の拠点から英雄が出撃して魔獣を攻撃。倒せた場合は贈り物を獲得できるが、倒せなかった魔獣はその場に残る。

 基本的にマップ上にいるすべての魔獣からは、攻撃時および贈り物を獲得した際にアイテムを獲得できるが、まれに魔獣の素材が手に入ることがある。その数を一定数そろえて拠点の鍛冶屋に持っていけば、英雄用の武器や防具を作ったり、強化を行なうことが可能となるのだ。

 また、魔獣は誰もが自由に狙うことができる。1人では倒せない強敵も、複数のプレーヤーが集い攻撃することで倒せるチャンスが生まれるかもしれない。さらに後述の「同盟」に加入しているなら、討伐に参加したプレーヤー全員に報酬の恩恵もあり、多人数で倒す意味合いもより増してくる。

 仲間たちと強い敵を倒し、貴重な素材を獲得し、強い武具を作ってさらなる強敵に挑む――このあたかもMMORPGのようなゲームの流れが、単なる戦争だけに終始しない独特な面白さを演出している。あるいは戦争をせずに、こういった魔獣狩りに明け暮れるのも、本作の1つの楽しみ方となるかもしれない。

 ちなみに、主人公キャラクターである英雄には、RPGよろしく1人1人に個別のストーリーも用意されている。世界観を知る上では欠かせない情報が数多く出てくるので、ゲームをより深く楽しみたいのであれば、こちらもチェックしておくとよさそうだ。

「同盟」に加入して効率のいい国作り&コミュニケーションを楽しむ

多くのプレーヤーが集う「同盟」。個人主義のプレーヤーでもないかぎり、加入することによるデメリットはほぼないので積極的に入っておきたい
現在、定期的に開催されているゲーム内イベント「ユニオンオーダー」。全員で協力してポイントをためていく

 本作には「同盟」という要素が用意されている。これは、他のプレーヤーと同じグループに属することで、お互いを助け合いながら国を強くしていくというものだ。同盟に入るか入らないかはプレーヤーの自由なのだが、このシステムを利用するかどうかで、本作の楽しみ方はだいぶ変わってくる。

 実利の部分で言えば、同盟の機能の1つである「支援要請」で、他の同盟プレーヤーから支援を受け、建設や研究終了までの開発時間を短縮することが可能。また、魔獣を討伐する際にも、「応援要請」を行なえば、他の同盟プレーヤーと協力して撃破することができるほか、協力する人数が多いほど攻撃力にボーナスがつくといったメリットもある。さらに、応援要請に関しては、同盟メンバーの誰かが魔獣を撃破してくれれば、報酬として同盟メンバー全員が贈り物を獲得できるのだ。

 もう1点大事なのは、他国との戦いにおける同盟の存在だ。仮に同盟に入っていない状態で自分よりも力の強い国に攻め込まれた場合だと負けを覚悟せざるを得ない。一方で同盟に加入していると、他の同盟プレーヤーから援軍を出してもらって撃退する、という対応が可能となる。序盤では狙われることも少ないのであまり実感はわかないが、中盤以降、とくに城レベルが10を超えると「英雄」を狙った戦争が多発するため、この差はかなり大きなものとなるだろう。

 また、同盟に入っていることで、同盟専用のゲーム内イベントにも参加することが可能となる。イベント期間中に提示される課題をクリアすることで報酬が獲得できるので、こちらも1人でプレイするよりはかなりゲーム展開がラクになるはずだ。さらには、同じ同盟のプレーヤー同士で情報交換を行なうことで攻略の知識が身についたり、雑談をして楽しいひとときを過ごすこともできる。こういった形で同盟メンバーとのコミュニケーションが取れるのも、同盟加入の大きなメリットではないだろうか。

 最後になるが、本作はBGMに古代祐三氏を起用している点も見逃せないポイントとなっている。このBGMについては、公式より公開されているものを最後に掲載しておくので、ぜひそちらでも確認してほしい。ちなみに、この動画はVol.4まで公開されている。

【古代祐三BGM集Vol.1【クリスタル オブ リユニオン】】

 戦争あり、MMORPG要素あり、コミュニケーション要素あり、そして心に残るBGMありと、盛り上がり、かつ、楽しめるエッセンスを凝縮して作られた感のある「クリスタル オブ リユニオン」。どこからプレイしても楽しいことはまちがいないので、ぜひ一度は遊んでみていただきたいタイトルである。

(泊 裕一郎)