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ゲームボーイ版「ポケモン」を再現した白黒のナノブロック登場!
魚にえさを与えるカメラ付き潜水艦などユニークトイ盛りだくさん
(2016/1/22 00:00)
「有力トイメーカー受注会」は、カワダ、シー・シー・ピー、セガトイズなど10を超える玩具メーカーによる業者向け受注会だ。浅草の都立産業貿易センター台東館で、1月20日と21日に開催された。今回の受注会では各社の春から夏にかけての新製品が出展されていた。本稿ではいくつかの注目商品をピックアップしたい。
ゲームボーイの画面を意識! 「ナノブロック ポケモン モノトーン」シリーズ
「ナノブロック」が好評なカワダでは春から夏にかけても積極的に新製品を展開していく。特にユニークだったのが、「ポケットモンスター」シリーズ。「ピカチュウ」、「ヒトカゲ」、「フシギダネ」、「ゼニガメ」の“モノトーン版”を2月に発売する。価格は各1,600円(税別)。
これらはカラー版はすでに発売されており、今回のものはいわゆる「リペイント版」なのだが、何故モノトーンなのかといえば、「ゲームボーイの画面を意識した」からだという。パッケージもゲームボーイ版の「ポケットモンスター」そのままのデザインだ。さらにファンをニヤリとさせるのが、今回のモノトーン版全4種をコンプリートすると余ったパーツで「ミュウ」を組み上げることができるところだ。ゲームファンのツボを押さえた商品である。
このほか感心させられたのが、「ペーパーナノ」シリーズ。紙でできた組み立て式ミニジオラマで、ナノブロックにはないシャープなミニチュアを作れる。建物や乗り物といったナノブロックでの定番モチーフの他、女性向け小物がぎっしり詰まった「ブティック」といったモチーフも取り入れているところ。ナノブロックとは異なる“ミニチュア”の世界を提示してくれるシリーズだ。
モデリングにこだわりが光る潜水艦ラジコン「サブマリナーカメラ」
ラジコンメーカーのシー・シー・ピーは、魅力的な「サブマリナーカメラ」を出展していた。人気があった潜水艦のミニラジコンと同じコンセプトで、カメラ機能をつけている。シー・シー・ピーのラジコンの面白いのはその機能に加え、“デザイン”にある。ディテールにこだわった“深海作業艇”そのままなのだ。機体の前のライトにもこだわりが感じられる。面白いのがマジックハンド風の機体前面のアーム。魚のえさを入れることができるため、魚の泳ぐ水槽に入れれば魚が集まってくる姿を真っ正面から撮影できるのだ。大きな水槽で遊びたくなるトイラジコンである。
そして最小のヘリラジコン「ピコファルコン」でその名を広めたシー・シー・ピーは、今度は全幅3cmのマルチコプター「ピコドローン」を発表した。小さなプロペラ4つを回転させ宙に浮き上がる。これより2周りほど大きいカメラ付きマルチコプター「ナノドローンカメラ」も発売する。これらは自動でホバリングするといった機能がなく厳密な意味で自立飛行ができる「ドローン」ではないのだが、室内で気軽に楽しめるミニラジコンとして魅力的だ。
激しい水流に注目! マルカの「アクアコマンダー グラディエーター」
マルカは水鉄砲を今回の目玉に設定し、アクリル板で作った「試射コーナー」を設置、実際に水流を発射し、関係者にアピールしていた。コーナーの奥にある的に向かって引き金を絞る姿は楽しそうだった。
商品の中心はポンプ式ショットガンのようにハンドグリップを動かして空気を圧縮しその空気圧で強い水流を発射するもの。その中で“最強”なのが「アクアコマンダー グラディエーター」だ。その射程は7m、かなり激しく太い水流を発射する。この強力な勢いは銃前方のタンク部分に工夫があるという。こういった強力な水鉄砲は、子供よりも中高生や大学生に人気とのことだ。
「有力トイメーカー受注会」は年末の商談会と同じラインナップを出展するメーカーも少なくなかった。その中でセガトイズはロボットペット「micolo」や、幻想的な場面を演出できるオブジェ「アートアクアリウム プリズリウム」といった魅力的な商品を出展していたが、どちらも試作品のため取材は不可ということだった。これらは東京おもちゃショーで出展されるという。
トイメーカーの商談会はメーカーごとに様々で、伝統的な玩具や、自社ブランドの延長にこだわるメーカー、海外の製品を積極的に展開するところもある。その中で特に面白いのが、様々な技術を「遊び」に活用している玩具である。
お風呂で遊ぶ子供用の玩具に、温度で絵が変わる最新の塗料が使われていたりと、話を聞いて驚かされる商品も多い。商談会は開発者やメーカー担当者とどのような技術が使われているのか、どういった思いで作ったかなど、“濃い話”ができる楽しい場所だ。今後も積極的に取材していきたい。