ネクソン、MMORPG「ドラゴナ」先行体験レポート
ドラゴンの血で手足を強化、さらに強力な姿に変身して敵を倒せ!


2月1日~2月8日クローズドβテスト実施予定




 株式会社ネクソンは、Windows用MMORPG「ドラゴナ」のクローズドβテストを2月1日から8日まで実施する。その後のスケジュールはまだ発表していないが、ビジネスモデルは、基本プレイ無料のアイテム課金制を予定している。開発は韓国Liveplex。韓国では2011年2月よりサービスが行なわれている。今回はクローズドβテストに先がけて本作の基本要素を体験できたので、レポートしていきたい。

 「ドラゴナ」ではプレーヤーは、ドラゴンの血を受け継ぎ、特殊な能力を持っている。「覚醒」という能力で、手足など1部分だけ変身することができたり、さらに全く違う姿に変わり、強力な力を解き放つこともできる。また、最大36人で組めるというパーティーシステムもユニークな特徴だ。

 クエストはNPCに話しかけなくても進行し、マップをクリックするだけで移動できるなど、昨今のアジア系MMORPGにある便利機能を搭載、対戦システムや、インスタンスダンジョンなど、オーソドックスながら、内容の充実したMMORPGである。


■  4つの種族、8つの職業。ドラゴンの血を目ざめさせ、パワーアップして戦え

種族、性別で、8つの職業が用意されている
足を「部分覚醒」すれば、移動速度が上がる
レベル20で、全身が覚醒できるようになり、さらに全く違う姿と専用スキルを持つ「覚醒」が可能に

 「ドラゴナ」ではプレーヤーは、ドラゴンの血を受け継ぐ特殊な存在である。プレーヤーは「魔竜ジュルタン」という恐ろしい存在が復活するのを阻止するべく、「ディメンション大陸」に向かうが、ブラックドラゴンの襲撃に遭い、海に投げ出されてしまう。そして全ての装備を失い、海岸に打ち上げられたところからゲームはスタートする。

 プレーヤーに「ロゼット」と名乗る女性から“通信”が入る。彼女はディメンション大陸遠征隊の、通信担当神官だという。ディメンション大陸は、遠征隊が予想したよりはるかに凶暴なモンスターが多く棲息しているという。プレーヤーは彼女のバックアップを受けながら、ディメンション大陸の調査を開始する。

 「ドラゴナ」は独得のファンタジー世界を舞台としたMMORPGだ。世界観としてはヨーロッパ中世風のファンタジーをベースとしながらも、“通信”や、職業では強力なエネルギー兵器「エテリアルブラスター」を武器とする「ガンナー」がいたり、SF要素も盛りこまれている。装備品などは細かい装飾が施されていて、高レベルになると装備は非常に派手になる。キラキラしたデザインも本作のセールスポイントだ。

 本作の職業は、種族と性別が固定されている。ヒューマンの男が「ガンナー」、女が「スナイパー」。肌の黒いダークエルフ風の種族ガイアンの男が「ガーディアン」、女が「アサシン」。エルフ風のエルディンの男が「レンジャー」、女が「マジシャン」。尻尾の生えた獣人族のキャッチャの男が「シャーマン」で女が「スカウト」となる。各キャラクターはレベルアップでのステータスも決められたものが上昇する。プレーヤーはスキルの習得で、キャラクターの個性を出していくことになる。

 「ドラゴナ」の最大の特徴が「覚醒」システムである。キャラクターはドラゴンの血を受け継いでおり、その血を使って一時的に能力を高めることができる。最初は「部分覚醒」という能力が使え、「腕」、「足」、「頭」、「胴体」という体の一部を変身させることができる。変身にはモンスターを倒すことで得られる「コア」というエネルギーが必要となる。

 腕を覚醒させると攻撃力が上がり、足を覚醒させると移動速度が上昇、頭だとMP増加と魔法攻撃力上昇、胴体だとHP増加と防御力が上昇する。1レベルでは1カ所しか覚醒できないが、レベルを上げ、クエストをクリアしていくことで覚醒する場所を増やしていける。レベル20では全身の覚醒が可能になり、ここで「部分覚醒」とは異なる、「覚醒」というスキルを習得する。

 この「覚醒」を使うと、プレーヤーキャラクターはまるでゲームのボスのような、派手なモンスターの姿に変身でき、強力なスキルが使用できる。能力も格段に上がり無敵気分を味わうことができるが、コアの消費が激しい。「部分覚醒」で状況に合わせたパワーアップをするか、「覚醒」で短期決戦をはかるか、といった選択肢も生まれてくるだろう。

 「ドラゴナ」でプレーヤーの大きな目的として提示されているのがPvPである。「ハーレン」という街にある「スパーリングアリーナ」ではPK可能となっており、ここで対戦することも可能だ。また、どこからでも参加できる「バトルアリーナ」が一定期間でオープンし、こちらでは2チームにわかれて対戦できる。最大参加人数は200名で、100対100対の戦いも体験できるようになるという。

 クローズドβテストではレベルキャップはレベル40までで、これに対応した地域が実装される。クライアントは韓国のバージョンだけでなく、他国でのバージョンも混ざったオリジナルのものとなっており、今後も日本でのローカライズや検証を行なった形での実装ペースになっていくとのことだ。


ガイアン女の「アサシン」、ヒューマン男の「ガンナー」、キャッチャ女の「スカウト」
左はスカウトの腕のみの部分覚醒。真ん中は覚醒の変身。右はマジシャンの腕、頭、胴体、足、全てを部分覚醒した姿
ガンナーの部分覚醒と、覚醒の姿
巨大な手裏剣を飛ばすスカウト。広範囲の罠を使うことができるが、設置した瞬間効果が出るので、仕掛に誘い込むだけでなく、範囲魔法のような感覚で使うことも

■  快適なクエスト、移動システム。最大36人でのパーティプレイでインスタンスダンジョンに挑め

通信で受けられるクエスト。街に帰らず進められる
インスタンスダンジョンの最奥部で待ち受ける巨大ボス
マップと、コミュニケーションウインドウ。右は最初の街。沈没船を利用しているのだろうか

 「ドラゴナ」は昨今のアジア系MMORPGの便利機能を積極的に取り入れている。クエストは通信という形で依頼される。右上に通信アイコンが表示されるのでクリックするだけで受領でき、さらにクエストログをクリックするだけで目的の場所に自動移動してくれる。クエストそのものも「モンスターを○匹倒せ」というものが多く、序盤はサクサクレベルが上がる。

 マップもポイントをクリックするとその場所に移動できる。マップには適性レベルも表示されているため、MMOをプレイしているユーザーならば直感的に、初心者もあまり迷わずプレイできるだろう。一方でやはり「世界への没入感」というのはやはり薄めだ。街のデザインや遠くに見える遺跡など、世界観を感じさせるものはあるのだが、これらがストーリーに絡む演出部分はもっと強調しても良いと感じた。こう言った部分も、アジア系MMORPG的と言えるだろう。

 機能としてはコミュニケーションシステムの充実がセールスポイントだという。コミュニケーションウインドウを開けば、周囲の同じくらいのレベルのキャラクターを検索できるほか、パーティ募集と参加も簡単にできる。「ドラゴナ」は最大36人でのパーティを組むことができる。周囲のプレーヤーとパーティを組んでおけば、獲物の取り合いもなく簡単にクエストを進めて行けそうだ。

 インスタンスダンジョンは本作でも力の入ったコンテンツだ。ダンジョンに入るためにはクエストやドロップアイテムで入手できるキーアイテムが必要だ。ダンジョンの敵は非常に強く、プレーヤー達が力を合わせる必要がある。ダンジョン用のパーティ募集も可能であり、プレーヤーイベントとして参加者を募って挑戦したいところだ。今回レベル20相当のダンジョンに、レベル40のキャラクターで挑戦したのだが、敵キャラクターの体力の多さには手こずらされた。

 ボスモンスターは強力な攻撃を繰り出すときは警告が出る。パーティで戦っている場合は、敵のスキルをキャンセルさせたり、効果範囲から逃げたり、敵の攻撃に備えたりと、何らかの対処をしなければ生き残ることは難しそうだ。ボスだけでなく中ボスもレアアイテムを落とすとのことで、クエストをクリアした後も、レアアイテムや経験値を求めて積極的にインスタンスダンジョンに参加するというプレーヤーも多くなりそうである。クローズドβテストでは3つのインスタンスダンジョンが実装されるとのことだ。

 課金アイテムの一部も知ることができた。人気を呼びそうなのが「ペット」だ。「ドラゴナ」では子供の姿をしていたり、アライグマやパンダのペットが用意されていて、アイテムを拾ってくれたり、ステータスをアップしてくれるという。ペットはパーツをつけることで、様々な特性を発揮できるようになる。プレーヤーキャラクターも装備だけでなく、外見を変えるアイテムも用意されている。女性用のものでは、セクシーな衣装も見ることができた。この他、HPが少なくなると自動でポーションを使用する「オートポーションシステム」もあるという。

 「ドラゴナ」は、特徴的なグラフィックスと、快適なレベルアップが楽しめるMMORPGだと感じた。本作の運営は、GMイベントを積極的に行ない、他タイトルとの差別化を図っていくという。GMがパーティリーダーとなったり、一緒に対戦に参加したり、プレーヤーの輪に入っていくことを予定している。どんな活動をしていくかは、GMブログで告知していく。クローズドβテスト参加プレーヤーはチェックして欲しい。


ワールドマップと、コミュニケーションウインドウ。右は最初の街だ。難破船を建物として使っているようだ
インスタンスダンジョンは、パーティーメンバーの誰かが「キー」を使うことでオープンする。中は協力しないと勝ち進めない
ペットと、衣装。どのように充実していくか、楽しみな要素だ


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(2012年 1月 31日)

[Reported by 勝田哲也]