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展示と試遊で“ヨカゼ”を感じるイベント「ヨカゼの公園」会場レポート

開発中のインディーゲーム「ピギーワン」の最速試遊も実施!

【「ヨカゼの公園」Indie Game Label “Yokaze” Exhibition】

開催期間:8月23日~9月1日 11時~21時

会場:東京都 渋谷PARCO B1F・ GALLERY X BY PARCO

入場料:700円(当日券あり)

 パルコは、room6・ヨカゼが企画協力をする展示イベント「『ヨカゼの公園』Indie Game Label “Yokaze” Exhibition」を本日8月23日より9月1日にかけて東京都の渋谷PARCOにて開催する。入場チケットは事前購入・当日券ともに700円。

 「ヨカゼの公園」はインディーゲームを送り出すレーベルのヨカゼ初となる展覧会。ヨカゼは京都で活動するパブリッシャーroom6のレーベルであり、これまでに「アンリアルライフ」や「World for Two」などの作品をリリースし、2024年に入ってからは「Recolit」や「ムーンレスムーン」などアドベンチャー作品を数多く手掛ける。また、夜をテーマにしていたり、落ち着いた雰囲気の作品を多く取り揃えている。

「アンリアルライフ」
「World for Two」
「Recolit」
「ムーンレスムーン」

 今回の展覧会ではこれまでにヨカゼから発売されたゲームの展示や、制作中の2Dアクション「ピギーワン SUPER SPARK」および既存タイトルの試遊。そのほかグッズの販売や、はなぶし氏とhako 生活氏による特別トークショーも予定されている。

 会場に先駆けてメディア向けに内覧会が実施されたので、本展覧会について紹介していく。

会場の隣りにあるB1F クアトロラボでは「アンリアルライフ」に登場する「『マリーさん』特製のベーコンエッグトースト」が数量限定で提供される。価格は1,000円

会場には「アンリアルライフ」を中心とした数々の展示が用意

 会場ではゲームの試遊台や各作品の設定資料を紹介するポップや、各作品にちなんだ展示が行なわれていた。「アンリアルライフ」に関する展示が多く、会場の入口ではの作中に出てくるホテルの支配人がお出迎え。さらに信号機「195」の展示や、様々なメッセージとともに作品の世界観を紹介する壁面展示があった。

 また、会場の中央にはゲームの試遊エリアが用意されている。ここでは一般的なゲームの試遊や展示に用いられるモニターではなくブラウン管テレビが置かれており、独特な試遊スペースになっていた。なお、Steam Deckも数台用意されているためそちらでプレイすることも可能だ。

 内覧会は日中に実施されたが、会場は地下で照明の明るさも抑えられており、昼間の時間にも関わらず夜らしさを感じる雰囲気になっている。

「アンリアルライフ」の壁面展示が多数。ドット絵がチカチカと点滅していたり動く演出もあった
各作品の資料も展示されている
会場の中央には試遊エリアが存在。ブラウン管テレビでの試遊も可能
学校のイスに座りブラウン管テレビでゲームをプレイするというあまりできない環境でゲームが遊べる

「ピギーワン」を初試遊! 2Dアクションにパズル要素をかけ合わせた作品に

 今回初めて試遊出展される「ピギーワン SUPER SPARK」は、「アンリアルライフ」を手掛けたhako 生活氏と、バンド「ずっと真夜中でいいのに。」のMV制作などにも携わるイラストレーター兼アニメーターのはなぶし氏が送るアクションゲーム。これまでヨカゼが送り出してきた作品とはやや趣が異なる作品だが、ビビットなビジュアルとドット絵が組み合わさったタイトルとして2022年に発表された。

 現在も制作が進められているタイトルとなっているが、本展覧会ではデモ版が試遊できる。「ピギーワン」はステージクリア型のアクションゲームで、シャミィとユエズという2人の主人公が、道中で出会う赤ちゃんの親の元へ返すべく、地下のようなステージを探索してくことになる。道中には敵やトゲがあり、これに当たると体力が減少。体力が0になると直前のチェックポイントまで戻される。デモ版ではこのあと説明するパズル要素がメインとなっていた。

 本作では家電を宙に浮かせて移動させるというギミックが存在する。これは冒頭で出会う赤ちゃんの能力で、フィールドに配置された巨大な家電を手を触れずに持ち上げて足場にしたり、ギミックの解除に使ったりと、パズルの攻略時に活躍する。また、途中からは空中で指定した方向にダッシュすることが可能になり、高所にあるアイテムを取ったり、高い足場に登ったりと、アクションにも彩りが加えられる。

 実際に触ってみて感じた点としてはオーソドックスな2Dプラットフォームのアクションゲームをベースとしつつも随所にパズル要素があり、それらのパズルはゲームプレイのテンポを崩すことなくスムーズに探索ができるようになっている。2つの要素を混ぜ合わせながら遊びやすい作品に仕上がっているように感じた。

 また、それらを彩るドット絵のビジュアルと、ステージ中のサウンドも魅力で、2人の主人公はカートゥーンアニメのようにグリグリ動くし、サウンドも薄暗い地下の雰囲気を醸し出しつつ、ステージが進むとテンポがアップするなど攻略を盛り上げてくれる魅力的な要素になっていた。

 ステージは全体的に暗めなカラーだが、操作する2人やUIなどはビビッドな色使いとなっており、こちらも是非注目してほしいポイントだ。

画像はSteamのページより。製品版は2025年に発売予定となっている

各作品のグッズ販売やメッセージが集うフェンスも設置

 会場ではこのほかにもヨカゼの作品をモチーフにしたグッズが販売されている。ポストカードやアクリルキーホルダーとった定番のものから、ブランケットなども販売。また、やや特殊なグッズとして「CD型ミュージックキーホルダー」というアイテムが用意されていた。これはスマートフォンに近づけると通知が表示され、そこから楽曲が聞けるというアイテムになっているようだ。一見するとアクリルキーホルダーだが、ユニークなギミック付きの商品となっていた。

こちらが「CD型ミュージックキーホルダー」。「アンリアルライフ」、「ghostpia」、「Recolit」の楽曲が聴けるようだ。CDケース風のおしゃれなデザインも魅力

 また、本会場には緑色のフェンスが置かれており、神社のおみくじのように紙が結ばれていた。疑問に思ってこちらについて質問したところ、来場者が紙をフェンスに結んでおくことで開発者にメッセージを届けられるようになっているという。こういったイベントでは寄せ書きエリアなどが設けられていることもあるが、ヨカゼの世界観にのっとり、他の人の目につくような形ではなく“ひっそりと”自身の思いや感想を残せるようになっていた。

 ヨカゼらしさを取り入れた粋な展示も多数置かれているため、実際に足を運び、会場の空気間を味わっていただければ幸いだ。イベントは9月1日までの開催が予定されている。

こちらがそのフェンス。既にいくつかの紙が結ばれていた
紙とペンが置かれているので、自身の思いを会場に残すことができる

なお、本日8月23日21時よりヨカゼの作品情報を発信する番組「ヨカゼナイト」が放送予定となっている