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「美術手帖」8月号は「ゲーム×アート」特集! 「あつ森」や「スプラトゥーン2」などの作品から現代美術を読み解く
インディゲームから最先端のメディア・アートまで登場
2020年7月6日 14:03
- 7月7日 発売予定
- 価格:1,600円(税別)
美術出版社は、「ゲーム×アート」を特集した雑誌「美術手帖」8月号を7月7日に発売する。価格は1,600円(税別)。
8月号では、様々な角度から研究の対象ともなっている「ゲーム」を特集。その手法を使ったメディア・アートから、芸術性を追求するゲーム作品、さらには現代美術における遊戯性の系譜まで、広くゲームとアートの領域が重なるところにある実践をとりあげ、その関係と新たな表現の可能性を考えるものとなっている。
「ゲーム×アート」特集の内容を紹介
PART1
PART1では、「ゲームアート」と呼ばれる領域を中心に、アートにおける新たなメディアとしてのゲームについて紹介されている。巻頭アーティストインタビューでは、国内でいち早くゲームの技法を取り入れてきた谷口暁彦氏と、岡山芸術交流などに出品したことでも知られ、ゲームAIを使った制作を行なうイアン・チェン氏が登場する。
また、このテーマを考えるうえで知っておきたいゲーム用語などのキーワードをイラスト入りで解説。愛知県美術館学芸員の副田一穂氏による、アナログゲームなどをモチーフとしたアーティストの実践が紹介されているほか、若手アーティスト・大岩雄典氏による「ゲームブック」形式の論考などから、ビデオゲームにとどまらず両領域の関係を考察している。
PART2
PART2では、ゲームにおける芸術性に着目。ゲームクリエイターから、国内外で注目される個人制作者・麓旺二郎氏(もっぴん)と、「ぷよぷよ」で知られ現在は上演形式の作品なども手がける米光一成氏にインタビューを行なっている。また、商業ゲームにおける「美」の概念を、批評家の藤田直哉が分析する。
主に作品性を重視したインディ・ゲームを指す「アートゲーム」と呼ばれる分野については、ゲーム研究者・松永伸司氏の監修により紹介される。テーマ別の作品カタログのほか、アートゲーム制作者の草分けとして知られるジェイソン・ローラー氏がその制作について語るインタビュー翻訳も掲載。
PART3
PART3は論集として構成。ゲーム制作者であり文筆家でもある山本貴光氏による、初期コンピュータ・ゲームを題材としたゲームの視覚効果の分析や、世界的ゲーム研究者のイアン・ボゴスト氏と美学者の吉田寛氏による、「あつまれ どうぶつの森」とコロナ禍の世界について考える対談、近現代美術史にゲームの系譜を見出す中尾拓哉氏による論考などが掲載されている。
そのほかにも、ゲームにおける多様性やフェミニズムに注目するキュレーターのイザベル・アルヴェール氏への取材や、ゲーム内で撮られた写真作品「インゲームフォトグラフィ」のビジュアルページなど、120ページを超える大ボリュームでの特集となっている。
また今号には、久門剛史氏のロングインタビューや、コロナ禍における世界のアートシーン状況レポートも掲載される。
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