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スクランブル! 「World of Warplanes」、4月17日にテイクオフが決定!
「イギリスの重爆を追加して!」「ガルパン」杉山Pも駆けつけ“陸海空”勢揃いを祝福
2019年3月28日 00:00
- 4月1日活動開始
ウォーゲーミングジャパンは、オンライン空戦バトル「World of Warplanes」の正式サービスを4月17日より開始する。これに先駆け、3月27日、メディア関係者やパートナーを集めて発表会を開催した。発表会では、サービス開始日のアナウンスを皮切りに、キャンペーンやコラボレーション、今後のアップデート計画等について発表が行なわれたほか、ゲストとしてアニメ「ガールズ&パンツァー」の名物プロデューサーとして知られる杉山潔氏や、「World of Warplanes」推奨PCを展開予定のサードウェーブからシニアスペシャリストの桑園勉氏らが参加し、祝辞を述べるなど、賑やかな発表会となった。
「World of Warplanes」は、2011年に発表後、2012年にNA/EU/CISでクローズドβテスト、2013年には同地域で正式サービスを開始している、Wargaming.netのオンラインゲームとしては「World of Tanks」に次ぐ老舗タイトルのひとつ。
日本ではその後も長らく音沙汰がなかったが、2018年に突如としてオープンβテストを実施して、ミリタリーゲームファンを驚かせた。この背景には、2017年に大型アップデートを実施して、2.0にバージョンアップし、日本を含むAPACへの展開準備が整ったと判断されたことによる。今回の日本サービスも、クライアントは日本語版ながら、接続するのは香港にあるAPACサーバーで、韓国、台湾などのAPAC地域のユーザーと共にプレイすることになる。
「WoWp」APACパブリッシングプロデューサーの藤田健氏からは、日本で2018年7月から10月までに掛けて実施された日本版テストの最終結果が報告された。もともと日本市場での可能性があるかどうかを確認するためのテストとして行なわれたスーパーテストだったが、想定以上に結果が良く、継続率も高かったという。
テストは延べ5000人が参加し、上位8名は、開放されているコンテンツが限定されているにも関わらず1,000戦以上プレイしていたという。Twitterやアンケートの内容もポジティブなものが多く、満を持して日本サービスを決定。その一方で、ゲームの分かりづらさに関する要望が多かったため、チュートリアルを充実させることを決定。今後もユーザーのフィードバックを開発に活かしていきたいという。
さて、日本サービスにあたって、運営を主導するAPACチームはユニークな試みをいくつも行なっている。
その1つはスローガンを変えたことだ。NA/EU/CIS向けのスローガンはGET AIRBORNE(飛び立て!)だったが、日本人にはあまりピンとこないことから、軍用機の緊急発進を意味するScramble(スクランブル)に変更された。新たなスローガンを考案したのは、「World of Tanks」の名スローガン「Let's Battle」を生み出したWargaming.netのアル・キング氏だ。
もう1つはコラボレーションだ。2018年6月に実施したヘビメタバンド「アイアン・メイデン」とのコラボを復活させると共に、航空機に対するパッションを共感する日本のバンド(というのはいささかハードルが高い気がするが)とのコラボも検討しているという。
もちろんヘビメタバンドだけでなく、ウォーゲーミングジャパンの“お家芸”となっているアニメとのコラボレーションも現在検討に入っているという。発表会ではゲストとしてバンダイナムコアーツの杉山潔プロデューサーが登壇。杉山氏は「ガルパン」立ち上げ直後から「World of Tanks」とのコラボを実現させ、両タイトルを成功に導いてきた立役者だ。
杉山氏は「最近は『ガールズ&パンツァー』という女子高生が戦車で戦うというイかれた作品をプロデュースしているんですけど、この格好を観て貰えれば分かるとおり、もともとの本籍地は航空機関系で、航空自衛隊で航空機ドキュメントなども作ってきました。アニメについても“空もの”を中心に手がけてきました」と、実はこちらがホームであることをアピール。
その上で杉山氏は「ちょっとクレームを付けたいんですが、私はカーッと熱くなるタイプで、このゲームのサービスが開始されると、夢中になって会社に行けなくなるんじゃないか、朝までやって毎日行けなくなるのが心配なんですけども」とほとんど難癖に近いクレームを披露。
さらに“本籍が航空機”ということで「1つお願いがあります。私の友人で軍事評論家の岡部いさくさんがイギリスが大好きですので、ぜひイギリスの機体を充実させていただきたい。スピットファイアだけでなく、ボーファイター(英空軍の双発重爆撃機)やハリファックス(英空軍の四発重爆撃機)など、戦闘機以外のイギリスものを充実させていただくことできっと知らないところで岡部さんが夜な夜なプレイするのではないかと思います」とたっぷり要望を付けるなど、やりたい放題の祝辞となった。
名前が挙がった瞬間は「ガルパン劇場版」とのコラボかと思われたが、さすがに航空機と戦車は無理ということで、今回は純粋に「WoT」×「ガルパン」で長年コラボしてきたことから来賓として招かれただけという。「ちょっと今は(航空機が出てくる)作品がないので難しいですが、そういうものが出てきたらやりたいですね」と抱負を述べてくれた。
4月17日よりスタートする正式サービスは、クライアントはすべて日本語化され、βテストでは日本、アメリカ、ドイツの3カ国限定だった技術ツリーがNA/EU/CISサービスと同等の7カ国250機体以上まで一気に拡張される。実装されるマップは40種類ということで、さらに様々なバリエーションが用意される見込みだ。
正式サービス後のロードマップも公開された。まずは日本テストのユーザーフィードバックでも多かったチュートリアルを改善し、ゲームの操作方法のみならず、消耗品や機材、装備の変更まで、オンラインマルチプレイで戦えるところまでサポートする内容に全面刷新する。
新機体はソ連爆撃機、アメリカ爆撃機を拡充予定で、それ以外にも「Unified Nations」や「Pilot Mercenaries」といった新システムも追加していくとしている。藤田氏によれば、日本人からは日本機の追加要望が多いということだが、前向きに検討していきたいという。「World of Tanks」、「World of Warships」、「World of Warplanes」とついに日本でも陸海空が揃った。空戦ファンは待望のフライトコンバットゲームということでぜひフライトスティック持参で乗り込むべきだし、基本的なゲームメカニクスやビジネスモデルは、他の「World of」シリーズと非常に親和性が高いため、「WoT」や「WoWS」シリーズのユーザーは試しに遊んでみては如何だろうか?