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戦闘が派手&スピーディに進化! 「ユミアのアトリエ」台北ゲームショウ試遊版プレイレポート
新要素のハウジングもひと足早くプレイ
2025年1月24日 20:00
- 【ユミアのアトリエ ~追憶の錬金術士と幻創の地~】
- 3月21日 発売予定
- 価格:
- 9,680円(PS5通常版)
- 8,580円(PS4/Nintendo Switch通常版)
- 13,500円(PS5/Steamプレミアムボックス)
- 12,400円(PS4/Nintendo Switchプレミアムボックス)
- 23,700円(PS5/Steamスペシャルコレクションボックス)
- 22,600円(PS4/Nintendo Switchスペシャルコレクションボックス)
コーエーテクモゲームスは、プレイステーション 5/プレイステーション 4/Xbox Series X|S/Xbox One/Nintendo Switch/PC用RPG錬金術RPG「ユミアのアトリエ ~追憶の錬金術士と幻創の地~(以降、ユミアのアトリエ)」を3月21日に発売する。
1月23日より開催される台湾最大級のゲームショウ「台北ゲームショウ」。本イベントでは「ユミアのアトリエ」の試遊版が試遊可能で、今回はこちらを一足先にプレイすることができたので、そこでわかった新たなゲームシステムをお伝えしよう。
なお、本バージョンは15分間の制限が設けられており「拠点設営」、「道具の用意」、「施設調査」、「魔物の掃討」という、4つのクエストを選んで体験できるようになっていた。
台北ゲームショウ試遊版のクエスト4つをそれぞれ紹介
「ユミアのアトリエ ~追憶の錬金術士と幻創の地~」は、「アトリエ」シリーズ26作目の作品。錬金術が滅亡を招く危険な術とされ、悪であり禁忌となった時代。そんな世の中で、自らが錬金術士の家系であることを知ったユミアは、錬金術が禁忌となった真実などを探るべく、秘境と化した大陸へとやってきたというプロローグから始まる。
ここからは試遊版でプレイ可能な4つのクエストについて順に紹介していく。
拠点設営:ハウジングでアトリエづくりを体験
まずは、ハウジングを主に体験できる「拠点設営」を見ていこう。これは、広大なフィールドの特定地点に、冒険の足がかりとなる拠点(アトリエ)を建築できるというもの。ただし、場所はどこでも良いというわけではなく、フィールド上にある“大規模ランドマーク”と呼ばれる場所を解放することで敷地が確保できる。
場所が決まれば次は建物の建設となるのだが、壁や床をひとつずつ配置していく方法はもちろん、他にも建設時に閲覧するカタログに掲載されている複数のプリセットから好みのものを選択する方法と、どのようなものができるのかがわからないランダム建築から選ぶことが可能だ。それが終われば、建物を配置する場所と向きを決めれば建築完了となる。
拠点を作ると特定地点へとショートカット移動できるファストトラベルが可能になり、どんなに遠く離れていても一瞬で各アトリエに戻ることができる。製品版ではこの拠点をワールドマップ上に複数建てることが可能で、各地に拠点を作っておけば、ワールドマップでの大移動を行なわずに近場拠点へのファストトラベルだけで済むので、想像以上に便利になるようだ。このあたりは、やりこむほどに恩恵を受けるのではないかと思われる。
道具の用意:今作の調合は素材の組み合わせが重要
続いて、クエスト「道具の用意」にて新規システムを採用した調合方法を体験してみた。今作での調合は、コア(アトラスコア)と呼ばれるアイテムにさまざまな素材を追加していく仕組みだ。
まず最初に行なうのは、コアに対して、決められた材料のマナを与えて活性化させること。といっても難しいことは何もなく、画面右上に表示された材料から選ぶだけで良い。これで、コアの周りに素材を投入することができるスロット(アトラススロット)が出現するのだ。
次に、そのスロットに素材やアイテムを入れていくのだが、材料を選ぶと投入しようとしているスロットの周りに、共鳴範囲と呼ばれるサークルが表示される。この範囲内にコアやスロット、マナが含まれると、完成品がより強化されていくのだ。ここではパズルゲームのような要領でサークルにマナが入るよう素材を選択していくことがカギになる。
マナの数は一定量を超えれば力を発揮し、コアやスロットが多数入れば完成品の秘められた力が開放され強化していく。例えるなら、マナ数はアイテムの強さで、コアやスロット数はアイテムが持つスキルと考えるのがわかりやすいのではないだろうか。
ここまでの準備が整ったら、あとは調合を開始すれば目的のアイテムが完成となる。とはいえ、慣れないうちは、どうしても難しく感じるかもしれない。そんな人や、数が必要なアイテムを大量作成する場合などに役立つ、おまかせ調合も用意されている。これを使えば、品質重視や効果重視といった目的に合わせて、望むアイテムを自動的に調合してくれるのだ。ただし、おまかせ調合は特定の属性に特化したアイテムや超強力な道具の作成などには向かないので、最終的にはプレーヤーの知恵が必要となってくるのは従来と同じ。
施設調査:フィールド探索ではギミックも待ち受ける
体験できた3つ目のクエスト「施設調査」は、その名前の通り目的となった施設へと赴いて調査を行なうという、いわゆるフィールド探索をプレイすることができる。
ワールドマップ上に表示された「!」の目的地へ移動しなければならないのだが、最寄りの場所へのファストトラベルや、「秘密」シリーズにもあった空中移動のジップラインなどを併用すれば、たどり着くのはそう難しくはない。移動すべき方向も、メイン画面の上部に目的先のマーカーが常に表示されているので、そうそう迷子になることはない親切さも変わらずでありがたい。
今回の目的地は、帝国第八研究所にある台座。ところが施設に到着しても、扉がふさがっていて入れない。調べてみると、近くに置かれている装置を、杖で叩くことでギミックが起動するとのこと。こういった仕掛けが施設のあちこちに仕掛けられているので、油断は禁物だ。
早速入口の装置を動かして中に入ると、またもや扉が待ち構えていた。今回も杖で殴り装置を起動させたのだが、動く様子がない。ここは、少し離れた場所にある重りを運び、いかにもそれらしい場所に置くことで扉が開く仕掛けだった。このような感じの、ちょっとしたパズルのようなギミックもあるため、地図上では狭く見えてもなかなかに手強いのだ。
また、一部の装置は敵と連動しており、倒さないと動かすことができないものもある。相手の実力を量らずに戦いを挑んでしまうと、施設の調査どころか返り討ちに遭って這々の体で逃げ帰ることにもなるので、焦らずジックリと調べていこう。
魔物の掃討:レンジも重要なスピーディなバトルに進化
4つ目のクエスト「魔物の掃討」では、前作までのスピード感あるバトルはそのままに、より進化した戦闘を堪能することができる。アクション要素がより強くなったことで、画面上で戦っているキャラクターたちだけでなく、プレーヤー側も息つく暇のない緊張感のある戦闘が体験できるようになっているのだ。
今作でも、敵とエンカウントするとそのままシームレスにバトルへと移行する。ターン制ではなくリアルタイムなバトルになっており、ここでは○×△□といったボタンでスキルによる攻撃、L2でガードを、それぞれ行なうことが可能だ。また、左スティックで操作対象キャラクターの位置を動かせるほか、新たに方向キーの上下で敵との距離(レンジ)をインとアウトで変えることができるようになった。レンジによって変化する攻撃スキルを使い分けてダメージを効率よく与えられるだけでなく、敵の繰り出す範囲攻撃を避けるのにもレンジシフト有効となっている。
各攻撃スキルの左側には、物理や魔法といった属性も合わせて表示されている。敵には、HPのゲージ部分に盾のマークと数値、そして同じく属性が表示されており、プレーヤーキャラが同一属性で攻撃すると盾内の数値が減少していき、0になると敵が弱体化するブレイク状態にすることが可能だ。こうなればしめたもので、弱っているうちに味方全員で袋だたきにしてしまえば、あっという間に戦闘を終わらせることができる。相手の属性を即座に見抜き、いかにして素早くブレイク状態にするかがポイントとなりそうだ。
さらに「ユミアのアトリエ」では、フィールドをうろついている敵に対して、杖に仕込まれた銃であらかじめ攻撃しておけば、戦闘開始時にブレイク状態から戦いを始めることができる。イベントボス相手には使えないようだが、それ以外の強敵であればブレイク状態にしてからバトルをスタートさせることで、かなり有利に戦いを運べるようだ。
興味深いシステムが多数用意されており、またもや眠れない日々がやってきそう
今回、メインとなるゲームシステムを体験して感じたのは、戦闘シーンの気持ちよさと調合システムの奥深さだ。特に、調合に関してはまだまだ全容が見えないため、どれほどのやり込み要素が眠っているのかがまったく分からない。「アトリエ」シリーズは毎作品、趣向を凝らしたシステムを搭載しているので、本作での手応えも十分に期待できそうだ。戦闘システムに関しても、これまで以上にスピーディになったことでモッサリ感が完全になくなり、よりアクションゲームライクにプレイできたことで非常に面白かった。演出も派手になり、見ているだけでも楽しめる。
発売までまだ1カ月半ほどあるため、もうしばらくは調整やブラッシュアップが行なわれるかもしれないが、現時点で前作以上に期待できる内容に仕上がっていると感じられた。買ったら最後、またもアトリエに入り浸る日々が続くと思われるので、購入を考えている人は今からスケジュールを調整しておくのが良いかもしれない。
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