ニュース

ASUSがゲーマー向けのスマホ「ROG Phone」を発表

本日より予約を開始。発売は11月23日!

11月16日 発表

会場:ASUS Store Akasaka

【ROG Phone】

11月23日 発売

価格:119,500円(税別)

ASUS JAPAN執行役員事業部長 溝上武朗氏

 ASUS JAPANは11月16日、東京・赤坂にあるASUS Store Akasakaにて発表会を開催し、SIMフリーゲーミングスマートフォン「ROG Phone(ZS600KL)」を発表した。価格は119,500円(税別)。本日より予約を開始し、発売は11月23日。

 ROG Phoneは今年の「COMPUTEX TAIPEI 2018」で発表され、ユーザーの間で期待を集めていた製品。まずはASUS JAPAN執行役員事業部長である溝上武朗氏が登壇。eスポーツが盛り上がりを見せていることを紹介しながら、同社のゲーミングブランドである「ROG(Republic of Gamers)」の製品として登場する「ROG Phone」は、スマホゲームに革命を起こす新製品だと紹介。ROG Phoneの周辺機器とともに、トータルソリューションを展開すると語った。

溝上氏が持っているのがROG Phone
ROG Phoneの周辺機器類
ROG Phoneの価格
周辺機器の価格

ハードウェアについても最高峰を目指した設計に

システムビジネス事業部テクニカルプロダクトマネージャー 阿部直人氏

 次に登壇した同社のシステムビジネス事業部テクニカルプロダクトマネージャーである阿部直人氏が登場。ROG Phoneの詳細について紹介した。

 ROG Phoneだが、スペックは以下の通りとなる。

【ROG Phone】

内容
OSAndroid8.1
SoCQualcomm Snapdragon845(2.96GHzのオーバークロック版)
メインメモリ8GB
ストレージ512GB
ディスプレイ6型ワイドAMOLEDディスプレイ(2,160×1,080ドット)
スピーカーデュアルフロントスピーカー
アウトカメラ1,200万画素メインカメラ+800万画素広角カメラ
インカメラ800万画素
無線機能IEEE802.11a/b/g/n/ac/ad
バッテリー駆動時間約14.7時間(Wi-Fi通信時)
防水機能IPX4
サイズ約76.1×約158.8×約8.3mm(横×高さ×奥行)
質量約200g

 まず目を引くのはSoC。Snapdragon845はほかのスマートフォンでも採用されているが、ROG Phoneに搭載されたのはオーバークロック版。これについて阿部氏は「ASUSとQualcommの強力なリレーションシップに基づいて、世界初の搭載となった」と語る。

ASUS調べによる他社携帯との比較。オーバークロックされたことにより高パフォーマンスをたたき出している

 また、現在のスマートフォン向けゲームでは、高い負荷を要求するため、本体が発熱してしまってパフォーマンスが落ちるという問題もある。これについては「3Dベイパーチェンバーシステム」を採用することにより、冷却性能を向上。放熱性能に優れた端末となっている。

「3Dベイパーチェンバーシステム」を採用して放熱性能を向上

 そしてもう1つの特徴としては、周辺機器として「AeroActive Cooler」が用意されること。「サイドマウントコネクター」を介して本体の背面へ簡単に取り付けることができ、ファンによって熱を素早く放出するようになっている。

 なお、AeroActive Coolerは本体を冷やすという役目だけでなく、下部にUSB Type-Cポートと3.5mmオーディオジャックが用意されており、横持ちでのゲーム操作がしやすいよう設計されている。

 ROG Phoneに内蔵されるバッテリーは4,000mAhと大容量。急速充電にも対応しているので素早く充電が可能だ。ちなみにチャージを検知するチップが本体だけでなく付属のACアダプターにも用意されているため、充電状況を分散して検知できる。このため発熱が抑えられているという。なおACアダプターの容量は10W 3Aとこちらも大容量だ。

本体背面に取り付けられた「AeroActive Cooler」。ゲーミング機器らしく七色に光る
大容量バッテリー

 ROG Phoneには「AirTrigger」という仕組みが用意されている。これは本体を横向きにしたときの上部、左右の端に超音波タッチセンサーがあり、画面をタッチして行なう操作を割り当てられる。これにより、ゲームコントローラーを操作しているような感覚で、スマホでのゲームプレイが可能だ。タッチの強さも調整できるようになっている。なお画面上のタップ位置は、アプリごとに割り当てることが可能。

 なおAirTriggerの機能だが、横向きにしたときのみ、タッチパネル操作を割り当てられる。縦向きの時には、両方を一緒にタッチして何かのアプリケーションを起動するといった用途で使うことになる。

AirTrigger。センサーは横持ちの上部左右と縦持ちの左下部、計3個が配置されている

 なおゲームについてはサウンドも重要な機能。本体前面にフロントスピーカー2基が搭載されているほか、スマートアンプも搭載。ハイレゾやdtsにも対応している。

採用されているサウンドシステム

 続いてはディスプレイだ。ROG Phoneに搭載されているのはAMOLED(アクティブマトリクス式有機EL)ディスプレイ。HDRに対応しており、暗いところも明るく表示することができる。

 またゲームで重要なのがディスプレイの応答速度。ROG Phoneでは応答速度が1msなので、ゲーミンブディスプレイと同じレベルの性能を誇っている。色と色の切り替わりが早いため、より快適に遊ぶことができるのも特徴だ。

ROG Phoneに搭載されるディスプレイの性能

ソフトウェアにより細かな設定が可能

 ここまではROG Phoneのハード面について見てきたが、搭載されているアプリについても、性能を引き出すために考えられたソフトが搭載されている。

 まず挙げられるのが「Xモード」。これはROG Phone専用の機能で、バックグラウンドメモリを解放したり、メモリの消費防止、ゲームアプリパフォーマンスの向上といった機能がある。

 Xモードを有効にするには、「Game Center」というアプリから起動するか、画面の上からスワイプして表示されるクイック設定でオンにする方法、またAirTriggerに割り当てて利用するといった3種類が用意されている。

ゲーミングパフォーマンスを向上させるXモード

 ところでGame Centerだが、CPUやGPUの情報、表面温度、ストレージ容量、RAM、Xモード、ファンスピードのほか、背面で光るAuraライトについての設定が可能だ。また先ほど紹介したAeroActive Coolerについても、そのファンスピードをGame Centerで管理することができる。

本体を管理するGame Center

 本体背面や周辺機器に用意されているAuraライトについてもGame Centerで管理。点灯や点滅、ストロボといった光り方のほか、カラーサイクルから自分で好きな色に変更することもできる。

 そしてチームでプレイするときに光り方を共通にすることができるようになっているのも面白い。QRコードを使って、光方のサイクルを共有できるという。

Auraライト

 「Game Genie」は以前のZenFoneシリーズにも搭載されていたが、この機能がより進化している。

 ゲーム中にLINEなどの通知が来てしまい、中断された経験を持つ人も多いだろう。そうしたときに通知が表示されないようにすることもできる。また電話がかかってきた場合も同様で、ゲームをしているときには着信しないようにすることもできる。なおこれらはゲームをしている最中のみに有効で、ゲームを終了すれば通常に戻るようになっている。

Game Genieの機能。着信を自動拒否することもできる

精密に設計された本体

 ROG Phoneの本体はアルミの削り出しで作られているが、航空機レベルの精密で精細な加工が施されているとのこと。本体のパネル面はGorilla Glass 6、背面にはGorilla Glass 5が採用されているので、堅牢性に優れている。

 背面のデザインだが、強化ガラスとメタルを融合させた、タクティカルナイフをイメージしたシャープなラインとなっている。「持っていることがステータスとなるような格好いいデザイン」と阿部氏。「スマートアンプ、サイドマウントポートなどの革新的な技術を搭載しながら、スマートフォンのサイズはそのまま、重さは200グラムといった機能を損なわずにスタイリッシュな外観を実現している」(阿部氏)。

革新的な設計の数々
女性初のプロゲーマーであるChocoblankaさんが登場してのトークセッションも。「まったくストレスなく快適に使えました」と語る
Chocoblankaさんが「アスファルト9」をプレイ。周回アタックで記録したのは41.709秒だ。ASUS Store Akasakaでは11月16日~11月23日の期間にイベントが開催され、このタイムを上回った人にはROGクッションがプレゼントされる

豊富なアクセサリー

 ROG Phoneにはさまざまなアクセサリーが用意されている。

 まずは「TWINVIEW DOCK」。ディスプレイが1つ用意されており、ROG Phoneと組み合わせると、ニンテンドーDSのようにデュアルディスプレイでのプレイが可能となっている。「実際の目的としては、下側でゲームをして、上側で後略情報を見ると言った使い勝手を想定している」(阿部氏)。ちなみに2つのゲームをそれぞれで起動できるそうだ。

 ASUS WiGig Dockは、IEEE802.11adを用いたワイヤレスディスプレイの機能を実現する。無線でディスプレイを使う仕組みは、これまでもMiracastがあったが、ゲームのような情報量を扱うためには不十分で、どうしても転送レートが間に合わずにブロックノイズが発生することもあった。「ゲームにおいては実用性がなかったに等しい」と阿部氏。

 しかしASUS WiGig Dockであれば、IEEE802.11adの高速な通信が使えるので、遅延がないレベルで楽しむことができる。実際に「アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ」をプレイしたデモも紹介されたのだが、ほぼ遅延なく表示されていた。

 「GAMEVICE FOR ROG Phone」は、Nintendo Switchのように両側にコントローラーを配置して使うもの。タッチパネル操作でなく、コントローラーでの操作が可能となる。これはBluetoothではなくUSB Type-Cで接続されているので、充電は必要ない。

 「MOBILE DESKTOP DOCK」は、デスクトップパソコンのようにディスプレイに画面を移しながら、マウスやキーボードでの操作が可能となるデバイス。HDMIポートやDisplayPort、USB 3.0/Gen1といったインターフェイスが利用できる。AirTriggerと同様に、画面上の任意の点をマウスとキーボードのキーに割り当てて使えるのが特徴だ。またこのポータブル版と位置づけられる製品が「ASUS Professional Dock」だ。

 なおキーを割り当てて使えるのはMOBILE DESKTOP DOCKとASUS Professional DockをROG Phoneに組み合わせた場合のみで、ほかのスマートフォンでは利用できない。

スクリーン上の点をキーに割り当てて使用できる
ASUS Professional Dockは持ち運んで活用できるサイズ

 徹底したハイエンドスペックと豊富なアクセサリーによるゲーミング体験のサポートが用意されているROG Phone。ゲーマーであればぜひとも手に入れておきたいアイテムだろう。

ROG Phoneコンプリートセットも30セット限定で発売される