ニュース

「League of Legends」世界大会決着!中国代表「Invictus Gaming」がEU代表「Fnatic」を下し世界一に

11月3日 開催

 ライアットゲームズは11月3日、PC用MOBA「League of Legends(以下、LoL)」において、世界大会「2018 World Championship(以下、WCS)」の決勝戦を開催した。

 今年の世界チャンピオンを決めるべく、およそ1カ月に渡って繰り広げられてきたWCS。全世界のトップチームが集い、鎬を削る過程には多くのドラマがあり、特に今年は大きな"番狂わせ"が多発した。

 「LoL」において強豪リージョンの代名詞ともいえる韓国チームが準々決勝で全て敗退したり、今年の優勝候補と目されていた、ADC Uzi選手擁する中国の「Royal Never GIve Up」もグループステージで敗退。

 一方で日本代表DFM(DetonatioN Forcus Me)は多くのプレーヤー、関係者の期待をいい意味で裏切り、日本代表として初めてプレイインノックアウトまで駒を進めた。プレイインで「KaBuM! e-sports」や「Cloud 9」相手に見せた素晴らしい試合の数々は、確実に日本リーグ(LJL)の歴史を変えたと言っていい。

オープニングセレモニーでは"アイドルグループ「K/DA」"のチャンピオンたちが登場してダンスパフォーマンスを行なったほか、大会テーマソング「RISE」のライブも披露された
番狂わせに次ぐ番狂わせ。まさに激動のグループステージ
日本代表DFMも、日本リーグ史上初のプレイインノックアウト進出!小さいようで本当に大きな1歩だ

 さて、こうしてプレーヤーたちの「Worlds Pick'em(優勝予想イベント)」をズタボロに外しながら進んできた今年のWCSにおいて、決勝で相まみえたのは中国「Invictus Gaming(IG)」と、EU「Fnatic(FNC)」だ。

中国代表「Invictus Gaming」
EU代表「Fnatic」

 いずれも古い歴史を持つチームではあるものの、IGは初めて決勝の舞台に上り、FNCはシーズン1の優勝以来、世界大会では久しぶりに決勝へと勝ち進んできた。

 韓国を追い落とし、互いに自リージョンの期待を背負って決勝戦に臨んだ2チーム。しかし、蓋を開けてみるとIGの3-0という圧勝に終わった。

 FNCの動きも決して悪かったわけではない。しかし、ただただIGは強すぎた。レーン戦の段階ではジャングルのIG Ning選手がGankに次ぐGankでレーンを"破壊"し、その有利を他のレーンに波及させていく。FNCはどちらかというと集団戦よりの構成を取っていたため、当たり方によっては勝ち筋もあったのかもしれないが、IGはピックアップで1人ずつ潰していったり、そもそもチャンピオン構成を無視できるまでの有利を積み重ね、キル的にもオブジェクティブ的にも常に優位を保っていた。

 なかでも2試合目は圧巻だった。IG Ning選手はTopgankに的を絞り、TopのFNC Bwipo選手の「アーゴット」をいじめ抜いていく。本来当てにくいはずの「イレリア」のスタンを毎回ほぼ確実に決めるIGのTop、TheShy選手との連携がうまく決まり、IG Ning選手の"プレデター"「グラガス」は理不尽なまでの移動速度でGankを4回、5回と決め続け、FNC Bwipo選手が可愛そうになるほどの粘着っぷりで有利を築いていく。

 集団戦ではIGのMid Rookie選手の「シンドラ」も針の穴を通すようなスキル精度で的確にスタンを決め、ADC JackeyLove選手の「ルシアン」はときに"前フラッシュ"など強気な動きを見せつつ、完璧な立ち位置で火力を出し続ける。

最終キルスコアはFNC6-IG22という大差で決着
2試合目のグラフ。タワーやドラゴンの獲得、ゴールド量と全てにおいてIGが勝っており、バロンこそFNCが抑えるものの、バフを活用することすら許さなかった

 試合のリードは始終IGが握り、毎試合まさにやりたい放題と言った様でゲームを連取。結果3-0という一方的な展開でFNCを下し、優勝をその手にした。

優勝に湧き、トロフィーを掲げるIGのメンバーたち

 中国リーグは昨今著しい成長を見せており、今年はついに優勝を勝ち取った。中国はプレーヤー人口から見てもまだまだ"伸び盛り"といったところであるし、今回の優勝を期に、国内リーグはさらなる盛り上がりを見せることだろう。

 一方韓国リーグもこの状況に甘んじるはずは無いし、アメリカ、ヨーロッパも今年は大健闘を見せてくれた。もちろん、日本リーグもDFMを筆頭にさらなる成長を遂げるだろうし、来シーズンも大荒れの予感がする。WCSはもちろん、各国のリーグから片時も目が離せなくなりそうだ。