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「ドラガリアロスト」メディア体験会でわかった“竜化”バトルの爽快感
ゲーム序盤&4人協力戦をプレイ! 16キャラクター参加の協力戦で巨大ボスに挑戦
2018年9月25日 15:00
9月27日にサービス開始予定のAndroid/iOS用アクションRPG「ドラガリアロスト(Dragalia Lost)」。任天堂とCygamesが協力するスマートフォン用タイトルとして、発表時から話題となっている本作の配信がいよいよ迫ってきた。
本作は、クォータービューでキャラクターを操作し、スライド操作で移動、タップ操作で攻撃してマップを進み、最後に待ち受けるボスを倒してストーリーを進めていくアクションRPGとなっている。詳しいゲーム内容は、公式サイトや先日配信された「Dragalia Lost Direct 2018.8.30」の中で紹介されている通りだが、気になるのは実際のプレイ感ではないだろうか。
今回、配信に先立って「ドラガリアロスト」のメディア体験会が開催され、本作の序盤と4人協力戦をプレイすることができた。プレイを通して本作の面白さのポイントが見えてきたので、さっそく本稿にてお伝えしていきたい。
ファンタジーなのにポップ!秀逸な雰囲気作り
メディア体験会で触れた「ドラガリアロスト」の第一印象は、「同ジャンルの過去作やライバル作のよさを踏まえた上で、本作ならではの工夫をめいっぱい散りばめているなぁ」というものだ。
まず新鮮だったのは、メインメニューやバトル画面の雰囲気作り。こうした場面では、一言で言うなら「ポップな楽曲」が様々に採用されている。リズムに合わせ、思わず体を動かしたくなるようなノリの良い楽曲が揃っていて、そうした曲調に合わせてUIのデザインをあえて崩しているところもある。そのため、全体として「王道ファンタジーでありながらポップさがある」という独特の雰囲気を生んでいる。
「ドラゴンの力を得た王子が、仲間と共に巨大な悪に立ち向かっていく」というストーリーだけを追うとオーケストラ演奏によるBGMを想像しそうになるが、そこをあえて裏切っているのはとても好印象だ。このポップさは全体を通していて、本作の親しみやすさと楽しさにつながっている。実は楽曲を「ポップ」と感じるのにはある大きな理由があるのだが……。その理由については、ぜひ実際にプレイして確かめてほしい。
とにかく爽快な「竜化」は、お気に入りキャラで合わせたい!
ではゲーム的にはどうなのかというと、スライドとタップで操作するアクションゲームとしては堅実に作りつつ、本作ではバトル要素の1つ「竜化」に大きなポイントを置いている。本作のバトルには移動と連続攻撃、またゲージが溜まった時に発動できるスキル攻撃があるが、さらに各キャラクターに設定した「ドラゴン」に変身して攻撃できる。
「竜化」は「竜化ゲージ」を一定以上溜めると発動できるもので、変身すると巨大化し、一撃の威力が大幅に上がる。ガツン、ガツンと繰り出せるドラゴンの攻撃は範囲も威力もとにかく圧倒的で、ボスも含めて敵を一気になぎ倒すことができるほど。「竜化」は強すぎるくらいに強いというバランスで、だからこそ「ここぞ」という時に頼りになる存在だ。ドラゴンになって敵を一掃する爽快さは、本作ならではのものとなっている。
また面白いのは、装備するドラゴンによって「竜化」のバリエーションを自由に変えられるという点。最初はドラゴンの力を与えてくれる「ミドガルズオルム」にだけ変身できるが、本作には様々なドラゴンが登場して、装備を変えればどのドラゴンにも変身できる。ドラゴンはガチャなどで入手でき、それぞれデカくて強いドラゴンから小さくてかわいいドラゴンまで見た目も能力もバラバラ。パーティーメンバーは誰がどのドラゴンを装備してもいいので、多くの組み合わせを試す中で、自分なりのお気に入りを作っていける。
では、ドラゴンを装備させる仲間はどうやって増やしていくかというと、彼らはストーリーを進めるかガチャで入手できる。仲間はそれぞれ属性や武器の種類が違っていて、キャラクター1人1人に独自のストーリーがある。Cygamesによる「グランブルーファンタジー」でもメインストーリーとは別に仲間それぞれのストーリーを見られるが、これと同じような要素だ。
こうしたストーリーは、キャラクターを育てることで少しずつ解放されていく。そのシステムが「マナサークル」。戦闘時の経験値獲得によるレベルアップとは別に、ゲームプレイで溜まる「マナ」を使って「攻撃+10」、「HP+50」などの項目を解放していく成長要素だ。この中に「ストーリー解放」という項目があり、解放すれば新たなキャラクターストーリーが見られる。
本作では、パーティーメンバーを自由に変更でき、もっと言えば主人公すらパーティーメンバーから外せる。キャラクターごとにレアリティは決まっているが、最終的に成長させた時のステータスはそこまで変わらないという。メンバー全員にドラゴンを装備でき、それぞれ「竜化」を使えるので、「気に入った順」でチームを作っていくといいだろう。
たとえば、水属性で、槍を扱う「エルフィリス」というキャラクターがいる。ストーリーの最序盤で必ず仲間になる彼女を「かわいいし、メインの操作キャラクターとして使いたいな」と思った場合は、パーティー編成でリーダーに設定するだけで操作キャラクターになる。
戦闘でレベルを上げてさらに強くし、マナサークルで新ストーリーを解放すれば、その内容から「普段は勝ち気だけど実はかわいい趣味を持っている」という新たな一面を知ることができる。気に入れば気に入るほど、そのキャラクターをどんどん好きになっていく……! という作りだ。なおかわいさのことは置いておいても、槍は距離の離れた敵にも攻撃が届くので扱いやすくておすすめ。エルフィリスはプレイする中で、ぜひ試してもらいたいキャラクターだ。
ドラゴンの攻撃が入り乱れる協力プレイはまさに乱戦!
本作はソロプレイだけでなく、協力プレイモードも用意されている。協力プレイは最大4人まで参加可能で、基本はそれぞれ操作キャラクターを1人ずつ選んで戦闘に参加する。
協力プレイの醍醐味になるのは、ここでも「竜化」だろう。実際に体験して感じたのだが、4人が一斉に「竜化」すると、ゲーム画面は“派手”を越えて“カオス”状態になる。何しろ画面はドラゴンでひしめき、豪快な攻撃が入り乱れる。そこそこのレベルのボスでも体力が一瞬で消し飛ぶくらいの猛烈な火力が出るので、否が応でも4人プレイは盛り上がる。
4人プレイがさらに盛り上がるのは、期間イベントの「レイドバトル」だ。この「レイドバトル」のポイントは、通常の協力戦に加えて、最終的に“4×4”の合計16キャラクターによる超巨大ボスへの挑戦が待っているということ。
“4×4”がどういう意味かというと、プレーヤーそれぞれから4キャラクターを出して、その4チームが協力して戦いますよ、ということ。つまり4プレーヤー協力の総力戦といったところだ。
戦うボスは、大きさだけでもドラゴンの何倍もあり、強力な範囲攻撃をガツガツ繰り出してくる超大物。プレーヤーとしてはキャラクターを動かし続けてヒット&アウェイを繰り返し、竜化ゲージが溜まり次第「竜化」でアタックしていくことになるが、それまで頼りっぱなしだったドラゴンの攻撃も「そこそこ効きます」くらいでしかない。まさに「最後の大ボス」といった感じだ。
今回戦ったボスは、尻尾や足が破壊でき、尻尾を破壊することで範囲攻撃が弱まったので、その辺りが協力と攻略の鍵になるようだ。今回の挑戦ではボスが強すぎて倒しきれなかったが、もし倒せたら通常のバトルでは味わえないような爽快感があると思う。心残りのレイドバトルは配信後、ぜひじっくり楽しみたい。
本作には他にも、街づくり要素の「聖城」、ドラゴンに食べ物を与える育成要素なども用意されていて、やりこみ要素がばっちりある。一方で個人的に印象的だったのは、武器のレベル上げ要素がストーリーをある程度進めないと解放されないようになっていたこと。いきなり成長要素を複雑にせず、「まずはキャラクターの成長に集中してゲームに慣れてください」という開発のメッセージだと感じられて、細かいところだが特に初心者への気遣いが感じられた部分だ。
本作の開発はCygamesが企画し、任天堂のスタッフがサポートする形で進められていったという。任天堂スタッフはCygamesと密に連携し、グローバル展開の際に「より多くの人に受け入れてもらいやすくする」という視点からアドバイスや意見出しを行なっていった。開発スタッフによれば、「あらゆるパートで作って壊してを繰り返した」そうで、最初の段階と比べるとまったく違うゲームになったという。それほど苦労の多かった本作だが、UIの作り方やBGM、また「竜化」などの要素から特徴のあるタイトルになっていると思う。
配信後は任天堂の基準に沿って、Cygamesらしさのある展開を考えているそうで、コミカライズやコラボなども期待できそうだ。配信までもう間もなくなので、その後の展開も含めてぜひ注目していただきたいタイトルだ。