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PS4「コール オブ デューティ ワールドウォーII」プロ対抗戦第4回、佳境に入り順位争い白熱!!

7月21日開催

 ソニー・インタラクティブエンターテインメント本社内の特設会場を舞台に、今月もまた「コール オブ デューティ ワールドウォーII プロ対抗戦」が開催された。JeSU(日本eスポーツ連合)からプロ認定を受けた6つのプロチームが全5回に渡って各2戦ずつを戦うこの大会も、ついに4回目。後半戦に入り、順位争いはますます白熱してきている。

 今回もまた上位が敗れる波乱が見られたのか? その大会レポートをお届けする。

【【第4回】コール オブ デューティ ワールドウォーII プロ対抗戦】

同率2位に並ぶRush GamingとLibalent Vertex、そして首位DetnatioN Gamingの動向は?

 まずは前回終了時での順位表を再確認しておきたい。

 6月に開催された第3回では、それまで無敗を誇っていたRush Gamingがまさかの2連敗を喫するという波乱の展開。1敗したリーグ開幕直後の試合においても2点を獲得し、2位につけていたDetnatioN Gamingが2勝を挙げ、ついに首位に躍り出た。

 一方、4位だったLibalent Vertexは第5節でRush Gamingに初めて土をつける大金星を上げ、続く第6節でもSCARZを破り、6点を追加。なんとRush Gamingと勝ち点で並ぶ同率2位へと大躍進を遂げた。

【第3回 順位/ポイント】
チーム名順位ポイント備考
DetonatioN Gaming117-
Libalent Vertex213同率
Rush Gaming213同率
CYCLOPS athlete gaming410-
SCARZ59-
SunSister63-
東京・品川のソニー・インタラクティブエンタテインメント本社に設えられた、特設ステージ。今回は、ライブ配信前のちょっと雰囲気の違う写真を紹介。

 勝ち点差を見るとDetnatioN Gamingが頭一つ抜け出した状態であるとはいえ、2位との差は4点。零封されての敗戦がひとつでもあれば一気に追いつかれてしまう程度の差でしかない、とも言える。

 東京ゲームショウの会場で行なわれる賞金総額1,000万円を賭けたグランドファイナルへ出場できるのは、全5回のリーグ戦終了時の上位2チームのみ。各チームにはそれぞれ4試合が残され、予断の許されない状況である。しかし、今回行なわれる第7節と第8節の結果次第では、下位チームは上位へ食い込むことが難しくなってしまう。

 なお、今回の第4回大会で行なわれた試合は、下記の通り。これを見て何か気づいたことはあるだろうか? 実は今回の第4回では、上位3チームが直接当たる試合がひとつもないのだ。つまりは上位陣の潰し合いがない以上、4位以下のチームにとっては勝ち点3、あるいは負けるにしてもいかに多くの勝ち点を取るかが非常に重みを持つことになるわけだ。

第4回 第7節(ライブ配信なし)
第1試合Libalent VertexvsSCARZ
第2試合CYCLOPS athlete gamingvsRush Gaming
第3試合DetonatioN GamingvsSunSister
第4回 第8節(ライブ配信あり)
第1試合Rush GamingvsSunSister
第2試合DetonatioN GamingvsSCARZ
第3試合CYCLOPS athlete gamingvsLibalent Vertex

放送外の第7節ではLibalent VertexとSCARZが白熱の大接戦

 当日、リアルタイム配信されたのは第8節にあたる3試合のみ。正午過ぎから開催された第7節の結果は、下記の通りとなった。ちなみに第1試合と第2試合は同時開催、第3試合はそれらが終わった後に開催された。

【第7節第1試合:Libalent Vertex 対 SCARZ】
Libalent VertexSCARZ
ゲーム1HARDPOINT209250
ゲーム2SEARCH & DESTROY62
ゲーム3CAPTURE THEFLAG53
ゲーム4HARDPOINT144250
ゲーム5SEARCH & DESTROY65
RESULT32
【第7節第2試合:CYCLOPS athlete gaming 対 Rush Gaming】
CYCLOPS athlete gamingRush Gaming
ゲーム1HARDPOINT106250
ゲーム2SEARCH & DESTROY06
ゲーム3CAPTURE THEFLAG07
ゲーム4HARDPOINT
ゲーム5SEARCH & DESTROY
RESULT03
【第7節第3試合:DetonatioN Gaming 対 SunSister】
DetonatioN GamingSunSister
ゲーム1HARDPOINT250163
ゲーム2SEARCH & DESTROY46
ゲーム3CAPTURE THEFLAG52
ゲーム4HARDPOINT250206
ゲーム5SEARCH & DESTROY
RESULT31

 筆者が個人的に注目していたのは、第1試合のLibalent Vertex 対 SCARZだ。番組配信外だった前回第5節でRush Gamingを、続く第6節ではSCARZを破り、6点を獲得した前者。これに対し、米国・アナハイムで開催された「Call of Duty World League」に出場し、敗者復活戦とはいえ準決勝まで進んだSCARZもSunSisterを相手に完封試合を演じ、意地を見せた。

ステージのある会場の隣室、ホワイエと呼ばれる別会場で行なわれたLibalent Vertex 対 SCARZの試合。第5ゲームまでもつれ込んだうえ、先に勝利を掴みかけたSCARZをLibalent Vertexが一気に捲り返し、逆転で葬り去るという劇的な展開だった

 第6節に続いて同じ顔合わせとなったこの試合は、SCARZにとっては前節の雪辱戦とも言え、気合いは十分。ゲーム1のHARDPOINTでは、巧みなゲーム展開でLibalent Vertexを押さえ込み、先制。しかし、ゲーム2からはLibalent Vertexも動きの硬さが取れ、続くCapture the Flag戦もものにして、2ゲーム連取に成功した。

 このまま勢いに乗って一気に試合は決着か?と思われたが、再びのHARDPOINT戦となったゲーム4ではまたもやSCARZが奮戦。見事な連係で相手に拠点を踏ませず100ポイント以上の大差をつけて2-2と試合を押し戻し、試合結果はゲーム5のSearch & Destroy戦へと委ねられた。

 ゲーム5、Search & Destroy戦の舞台となるマップは、「USS TEXAS」。アメリカ海軍の戦艦を題材にしたこのマップは甲板上など直線で見通せるポイントが意外に多く、スナイパーライフルの活躍次第で戦況が一変してしまう。

 6本を先取したほうの勝ちとなるこのゲームでは、直前までの勢いそのままにSCARZが2本連取。Libalent Vertexも奮戦し、3-3と追いつくも、SCARZ有利のままゲームは展開し、3-5と先に王手を掛ける。

 後がないLibalent Vertexを応援するチームスタッフが「Search & Destroyはここからですよ」とつぶやくが、その言葉はやがて真実に。なんとここからLibalent Vertexが3本を連取し、大逆転勝利をおさめてしまったのだ。

 結果的には敗れてしまったSCARZだが、勝ち点2を得るまずまずの展開。接戦をものにできなかったメンタル面でのダメージは気になるが、第8節以降が非常に楽しみとなった。

第8節第1試合:Rush Gaming 対 SunSister。Rush Gaming完全復調か!?

 第3回まで無敗を誇ったRush Gamingであったが、第3回大会では2試合を通じて勝ち点1を追加したのみ。しかし、前節ではCYCLOPS athlete gamingを大差でねじ伏せ、復調の兆しを見せていた。一方、要所要所でいいゲームを見せるものの、なかなか勝ち点獲得に結びつけられずにいるSunSisterだったが、前節では首位のDetonatioN Gamingから1ポイントを奪うなど、徐々にではあるが、チームとしての熟練が進んできている印象だ。

前回の2節を落とし、首位を明け渡してしまったRush Gaming。奥から順にGreedZz(グリード)選手、WinRed(ウィンレッド)選手、Nami(ナミ)選手、Ngt(ナガト)選手

 そんな2チームで争われる第1ゲームは、マップ「LONDON DOCKS」を舞台にしたHardpoint戦。Ngt選手の連続キルが決まってオールダウンを喫するなど、SunSisterはなかなか形が作れずスコアを0に抑えられたまま、97点もRush Gamingを先行させてしまう。ここから徐々にSunSisterの反撃がはじまるが、キル数で上回るRush Gamingは流れを相手に渡さない。拠点確保をWinRed選手1人に任せ、残り3人は次の拠点確保に回るといった先手を見越した見事なチームワークも発揮し、その点差は40を割ることなく、最終的には250-130というダブルスコアに近い大差で押し切ってしまった。

 第2ゲームはSearch & Destroy戦。マップは同じ「LONDON DOCKS」だ。前節でDetonatioN Gamingから1ポイントを奪ったのがこのSearch & Destroy戦であるだけに、SunSisterの反撃に注目が集まる1ラウンドめ。リスポーンできないこの形式で生存者数で3:2と一時は上回っていたRush Gamingだったが、Gorou選手の活躍で劣勢を跳ね返したSunSisterが先制! しかし、Rush Gamingも負けてはいない。続くラウンド2、3と連取して意地を見せるが、反撃もここまで。ここから5ラウンド連続でSunSisterが取り、2-6で一気に試合を決めてしまった。

 この第2ゲームでは、ラウンド5で驚くべきプレーが見られた。Rush GamingのNgt選手が壁の向こうのKitty選手の動きを完全に読み切り、まったく見えない状態で壁抜きのキルを決めたのだ。実況のk4sen氏、解説の鈴木ノリアキ氏ともに言葉を失ってしまうほどの神業は、公式動画で約59分10秒から見ることができる。

Ngt選手の壁抜きシーン。観戦用画面では壁越しにKitty選手のシルエットが赤く見えているが、もちろんNgt選手の見ている画面ではただの壁でしかない。にもかかわらずKitty選手にぴったりエイミングしている

 第3ゲームはマップ「FLAK TOWER」を舞台に、Rush Gamingが得意とするCapture the Flag戦。敵陣裏側までWinRed選手が攻め込み、GreedZz選手が旗を奪取、Ngt選手が中盤を制圧して帰路を確保し、まずはRush Gamingが先制。しかし、SunSisterはここから立て直し、チーム一丸となっての反撃を開始。乱戦状態の合間を縫うようにKitty選手が旗を持ち帰り、1-1で前半を終えた。

 後半は前線の押し合いが続き、流れが変わったのは2分が経過した頃。個人技に長けるRush Gamingはそれが裏目に出るような形で足並みを乱していくなか、SunSisterが徐々に全体を制圧していき、残り1分15秒というところで1-3と2ポイントリードの状況を作り出す。

 ところがこのままでは終わらない。ここからRush Gamingの怒濤の反撃がはじまり、残り30秒で3-2、そして残り約16秒で旗を奪取したNami選手が持ち帰ることに成功し、3-3へと時間ギリギリで追いついてしまう。延長戦前半は勢いそのままにGreedZz選手が速攻を決めてわずか40秒でキャプチャーに成功。SunSisterはこの短時間ではどうにもできず、惜しくも4-3でこのゲームを落としてしまった。

着実にチームとしてのレベルは向上してきているSunSister。奥からChip(チップ)選手、bigfoot(ビッグフット)選手、Kitty(キティー)選手、Gorou(ゴロウ)選手

 再びHardpoint戦へと戻る第4ゲーム。マップは最近、海外でも頻繁に使用されるようになってきたという「VALKYRIE」だ。開幕の1拠点めはその時間のほとんどをSunSisterが占拠に成功するも、第2拠点は逆にRush Gamingがほぼ独占。ここからは乱戦に入って行くものの、Rush Gamingが着実に点差を広げていき、流れを渡すことなく最終的には250-171と大差で押し切る形でこれをものにした。

 たらればを語っても仕方ない話ではあるが、仮にRush Gamingが第3ゲームのCapture the Flagで逆転に成功していなかったとしたら、どうだろう? 第5ゲームはSunSisterが開眼したSearch & Destroy戦であったことを考えると、最終的なスコアである3-1という数字に反して、Rush Gamingとしては薄氷を踏む思いであったに違いない。

【第8節第1試合:Rush Gaming 対 SunSister】

Rush GamingSunSister
ゲーム1HARDPOINT250130
ゲーム2SEARCH & DESTROY26
ゲーム3CAPTURE THEFLAG43
ゲーム4HARDPOINT250171
ゲーム5SEARCH & DESTROY
RESULT31

第8節第2試合:DetonatioN Gaming 対 SCARZ。得意のCapture the Flag戦を落とすもSCARZが善戦

 第2試合は首位を独走するDetonatioN Gamingと、なかなか波に乗れずにいるSCARZの戦い。前節で惜しくもLibalent Vertexに破れはしたものの、勝ち点2を獲得したSCARZは、2位に5点差の4位につけている。とはいえ、同率2位のRush Gamingが今節で勝ち点3を得ていることを考えると、ここで完封されてしまうと、グランドファイナル出場はかなり危うくなってしまう。なんとしてもDetonatioN Gamingに勝利し、グランドファイナル出場の可能性をより高めたいところである。

首位を独走するDetonatioN Gaming。奥から順に、GaIiard(ガリアード)選手、GenGar AX(ゲンガーエーエックス)選手、AIiceWonderIand(アリス)選手、xAxSy(アクシー)選手

 第1ゲームはマップ「LONDON DOCKS」でのHardpoint戦。序盤こそSCARZが優位にゲームを進めていたものの、スコアが90点を超えようという頃にはDetonatioN Gamingが追いつき、逆転に成功する。その後、屋根のない第2拠点へ滑空爆弾による連続攻撃を見舞うなど、DetonatioN Gamingが繰り出す戦略が見事に決まってSCARZを寄せ付けず、250-207で先制した。

 続く第2ゲームはマップ「SAINTE MARIE DU MONT」でのSearch & Destroy戦。ラウンド1はDetonatioN Gamingが取れば、次はSCARZが取り、と、一進一退の攻防が続く。状況が変わったのは、3-3で迎えたラウンド7から。SCARZが1人も欠けることなく相手を全滅させてこのラウンドを取ると、そこから連取を続け、3-6と一気にこのゲームに勝利し、スコアを1-1へと押し戻した。

 そして第3ゲームはSCARZのお家芸とも言うべきCapture the Flag戦。マップは「ARDENNES FOREST」だ。速攻を仕掛けたLeisia選手が自らヘッドショットを決めるなどして敵を蹴散らしつつ旗を持ち帰り、開始約40秒でまずはSCARZが先制。このままSCARZが押し切るのかと思いきや、落ち着いて体勢を立て直したDetonatioN GamingがSCARZの逃げ切りを許さない。

 SCARZはPanther選手、DetonatioN GamingはGenGar_AX選手がそれぞれ敵の旗を持ち合う状況から、AIiceWonderIand選手がPanther選手を倒して旗を自陣に戻し、1-1。このまま状況は膠着し、前半戦は終了した。後半戦の戦況が動き出したのは開始1分を過ぎた頃から。AIiceWonderIand選手が敵の旗を奪取すると、すかさずGenGar_AX選手が戦闘機乗りでサポート。この連携が見事に決まり、2-1。

 さらにキル/デス数に勝るDetonatioN Gamingがマップ中央のルートを制圧。残り1分を切るタイミングで今度はGenGar_AX選手が旗を持ち帰ることに成功。なんとSCARZを相手にDetonatioN GamingがCapture the Flag戦で勝ち点をもぎ取る快挙を見せた。

首位のDetonatioN Gamingを相手に善戦を見せたSCARZ。奥からLeisia(レイシア)選手、Ponty(ポンティ)選手、Panther(パンサー)選手、Hunt(ハント)選手

 第4ゲームは再びのHardpoint戦。マップは「ARDENNES FOREST」だ。開始直後からの乱戦による一進一退から先に抜け出したのは、SCARZ。Hunt選手が1人で拠点を占拠する頑張りを見せてスコアを稼げば、Leisia選手が一時は18/9という驚異的なキル/デス数を記録するなどよい流れを作り、23-126とDetonatioN Gamingに100ポイント以上の差をつけることに成功する。

 しかしさすがはDetonatioN Gamingだ。全員で前線を押し上げる強気の展開で体勢を立て直すと、差を一気に詰めて180-180と追いつき、再びの乱戦に持ち込む。先に200の大台に乗ったのはSCARZ。そのままスコアを伸ばしていくが、224まで来たところで、DetonatioN Gamingが再び追いつき、逆転。

 このまま試合を決めるかと思われたが、スコアの加算はなんと247で止まってしまい、SCARZの反撃がはじまる。が、最後はGenGar_AX選手が銃把で殴ってPanther選手を退けると、250-243でなんとかDetonatioN Gamingが試合を決めた。

拠点を巡って激しい攻防が繰り広げられるなか、試合を決めたのはGenGar_AX選手の近接攻撃。これは余裕のなせる技なのか?

 絶対的な強さを誇っていたCapture the Flag戦を落とす波乱がありつつも、それ以外のゲームで首位のDetonatioN Gamingを追い詰め、苦しめたSCARZ。第1試合と同様、わずかな差で勝者が入れ替わっていたかもしれない展開ではあったが、逆に言えばその接戦を落とさないのがDetonatioN Gamingの強さ。それを見せつけた一戦だった。

【第8節第2試合:DetonatioN Gaming 対 SCARZ】

DetonatioN GamingSCARZ
ゲーム1HARDPOINT250207
ゲーム2SEARCH & DESTROY36
ゲーム3CAPTURE THEFLAG31
ゲーム4HARDPOINT250243
ゲーム5SEARCH & DESTROY
RESULT31

第8節第3試合:CYCLOPS athlete gaming 対 Libalent Vertex

 第3回大会でそれまでの首位であったRush Gaming、そしてSCARZと2連続で相手を完封する見事な試合を見せ、2位へと大躍進を遂げたLibalent Vertex。対するCYCLOPS athlete gamingはDetonatioN Gamingに破れはしたものの、こちらもRush Gamingを破り、4位につけている。今回はHqBRa選手に代わり、Alicization選手が加入。全国大学生対抗戦で“英雄”と呼ばれたプレーヤーの加入がはたしてどのような影響を生むのか、注目したいところだ。

メンバーを1人入れ替えて臨んだCYCLOPS athlete gaming。奥から順に、powapowatan(ポワポワタン)選手、x123da(エックスイチニーサンダー)選手、Alicization(アリシゼーション)選手、TimGUCHI(チムグチ)選手

 第1ゲームのHardpoint戦のマップは、「ARDENNES FOREST」。CYCLOPS athlete gamingのx123da選手が6連続キルを決めれば、対するInaba_UR選手、sitimentyooo選手も負けじと連続キルを決め、Libalent Vertexが徐々に拠点制圧の流れを作り、そのままリードを広げていく。

 先に200点に到達したのはLibalent Vertex。その時点でのCYCLOPS athlete gamingのスコアは126。その後も全員ともキル数がデス数を上回る暴れっぷりでLibalent Vertexはほとんど流れを相手に渡すことなく、142-250で試合を決めてしまった。

 マップ「SAINTE MARIE DU MONT」を舞台にしたSearch & Destroy戦の第2ゲーム。出会い頭の混乱でpowapowatan選手がTimGUCHI選手を撃ってしまうハプニングもあり、自滅に近い形でCYCLOPS athlete gamingがラウンド1を落としてしまう。その鬱憤を晴らすかのようにTimGUCHI選手が3連続キルでラウンド2を決め、1-1のイーブンに戻すのだが……。

 ラウンド3ではNicochaaaaaaaann選手の3連続キルなどもあり、わずか開始16秒、さらにラウンド5ではCYCLOPS athlete gamingの全員がグレネードの餌食になり、銃が1発も発射されることなく開始13秒で決着、と圧倒的展開でLibalent Vertexがラウンドをものにしていく。終わってみれば、スコアは1-6。Nicochaaaaaaaann選手はなんと9連続キルを含む12/1という驚異のキル/デス数を記録した。

 そして第3ゲームのCapture the Flag戦のマップは、「ARDENNES FOREST」。開始2分でAlicization選手が自陣に旗を持ち帰り、あとわずかで得点、となるところで、sitimentyooo選手が大暴れ。護衛のpowapowatan選手、TimGUCHI選手、さらには味方のNicochaaaaaaaann選手を含む4人を倒し、そこからLibalent Vertexのカウンターが炸裂。以後は一方的展開でゲームを支配し、0-4と一方的なスコアで前半を終えた。

 後半がはじまるとまず攻勢に出たのはCYCLOPS athlete gaming。TimGUCHI選手が旗の奪取に成功するが、E3NCOUNT選手がこれをカバーし、得点はならず。そしてここからはLibalent Vertexの大攻勢がはじまった。Nicochaaaaaaaann選手の戦闘機乗りで一気に敵3人を倒し、さらにInaba_UR選手も残る1選手を倒して、CYCLOPS athlete gaming全員を一掃すると、戦線を一気に押し上げ、0-5。その後も攻撃の手を緩めることなく、0-6と旗の奪還を成功させ、このゲームもワンサイドで決めきってしまった。

 なお、第3ゲームでもNicochaaaaaaaann選手のキル/デス数は27/10と圧倒的。CYCLOPS athlete gamingとしてはほとんど旗を奪還するためのルートを確保できずにゲームを終えることとなった。

前回から目に見えてチームの戦闘力が向上したLibalent Vertex。奥から順にE3NCOUNT(エンカウント)選手、sitimentyooo(シチメンチョウ)選手、Inaba-UR(イナバユーアール)選手、Nicochaaaaaaaann(ニコチャン)選手

 それにしてもLibalent Vertexの勢いたるや凄まじいものがある。Nicochaaaaaaaann選手だけでなく、撃ち合いで負けない個人スキルの高さにチームとしての連係が加味されたその試合運びは見事。第3回での躍進は決してフロックではなかったのだ。

【第8節第3試合:CYCLOPS athlete gaming 対 Libalent Vertex】

CYCLOPS athlete gamingLibalent Vertex
ゲーム1HARDPOINT142250
ゲーム2SEARCH & DESTROY16
ゲーム3CAPTURE THEFLAG06
ゲーム4HARDPOINT
ゲーム5SEARCH & DESTROY
RESULT03

いよいよ次回はリーグ最終戦!グランドファイナル出場権はどのチームに?

 今回行なわれた2節の結果を踏まえた順位表は以下の通りとなる。

第4回 順位/ポイント

チーム名順位ポイント備考
DetonatioN Gaming123
Libalent Vertex219
Rush Gaming219
SCARZ412
CYCLOPS athlete gaming510
SunSister65

 蓋を開けてみれば、第3回終了時の上位3チームがそれぞれ勝ち点6を追加し、他の3チームを引き離した格好だ。なお、Libalent VertexとRush Gamingは勝ち点が同じ19で2位に並んではいるものの、直接対決におけるポイント差によって、Libalent Vertexのほうが上位ということになる。

 つまり、Libalent Vertexが勝ち点を落とさない限り、Rush Gamingはその上には上がれないということだ。ここで気になるのが、次回の組み合わせ。8月24日に開催される第5回では、以下の6試合が予定されている。

第5回 第9節(ライブ配信なし)
第1試合Rush GamingvsSCARZ
第2試合DetonatioN GamingvsLibalent Vertex
第3試合CYCLOPS athlete gamingvsSunSister
第5回 第10節(ライブ配信あり)
第1試合Libalent VertexvsSunSister
第2試合CYCLOPS athlete gamingvsSCARZ
第3試合DetonatioN GamingvsRush Gaming

 最大の見どころは、1位のDetonatioN Gamingは2位の2チーム、Libalent VertexとRush Gamingの両方と当たる、という点。つまりは次回の結果次第で、1位から3位までがどう変動するか、まったくわからないわけだ。

 ちなみに次回はPlayStation Plus加入者のなかから抽選で150組300名の観覧車が招待されるとのこと。「コール オブ デューティ ワールドウォーII プロ対抗戦」公式ページから応募が可能なので、ぜひプロチーム同士の戦いを生で観戦するチャンスをゲットして欲しい。