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【特別企画】10周年を迎えた「アサシン クリード」シリーズ!
「オリジンズ」から始める人に、「ここだけは見て欲しい!」シリーズの見どころを紹介
2017年10月23日 12:00
- 10月27日 発売予定
- 価格:
- 8,400円(税別、パッケージ版)
- 7,500円(税別、DL通常版)
- 8,700円(税別、DLデラックスエディション)
- 11,100円(税別、DLゴールドエディション)
- CEROレーティング:Z(18歳以上対象)
「アサシン クリード」シリーズの記念すべき第1作目が欧米で発売されたのは2007年。イスラム圏の暗殺者という当時にしても刺激的な設定と、オカルト色の強いSF設定、塔の上から飛び降りるという斬新なアクションが話題を呼んだ。ただ、野心作ではあったが、まだまだシステムが粗削りで、大味な部分があった。
それが2009年に発売された続編「アサシン クリードII」では、大きな進化を見せて、今に続く完成形に近づいた。ルネッサンス時代のイタリアを舞台にしたエツィオ・アウディトーレの復讐譚は、多くの人の心を掴んだ。
以来シリーズを重ねつつ、多くのスピンアウトも登場している。さらにコミックスや小説、2016年にはハリウッド映画にもなるなど、メディアミックスも盛んだ。そしていよいよ10月27日に、シリーズ第9作目となるプレイステーション 4/Xbox One/Windows用「アサシン クリード オリジンズ(以下、オリジンズ)」が発売される。
「オリジンズ」は、そのタイトル通りこれまでのシリーズでは最も遠い過去である古代エジプトを舞台に、アサシン教団の成り立ちが描かれる。内容的には第1作の「アサシン クリード」よりも過去の話になるので、これまでのストーリーを気にせずここを原点として楽しむことができるタイトルだ。
とはいえ、「アサシン クリード」がどんなゲームで、どこが楽しく、何が見どころなのかを知っていれば、「オリジンズ」をさらに楽しく遊ぶことができるはずだ。そこで今回は、「アサシン クリード」シリーズの過去作を振り返りつつ、その魅力を紹介してみたい。
「アサシン クリード」はどんなゲームか?
すでに10年も続いている長寿シリーズだけに、今更紹介するのも蛇足な気がするが、改めて「アサシン クリード」シリーズについての基礎知識から紹介したい。
「アサシン クリード」は、テンプル騎士団とアサシン教団の対立を描いたアクションゲーム。プレーヤーはアサシンとなって、街を自由に移動しつつ、標的を暗殺する。
第1作目の「アサシン クリード」はテンプル騎士団が実在していた十字軍時代のイスラエル。実際のテンプル騎士団は14世紀には崩壊してしまうが、ゲーム内ではその後も世界支配をもくろむ秘密結社として歴史の影で暗躍する。
第2作目から4作目までの「アサシン クリードII」と「ブラザーフッド」、「リベレーション」はルネサンス期のイタリアが舞台。フィレンツェの裕福な銀行家の次男として何不自由なく暮らしていたエツィオ・アウディトーレは、家族をテンプル騎士団に殺され、復讐の中からアサシンとして成長していく。
「アサシン クリードIII」、「アサシン クリードIV ブラックフラッグ」、「アサシン クリード ローグ」は、海を越えて独立戦争時代のアメリカが舞台となった。「アサシン クリードIII」の主人公コナーは、ネイティブアメリカンの血を引くアサシンだ。
「アサシン クリードIV ブラックフラッグ」では珍しく時代がさかのぼり、コナーの祖父で伝説の海賊といわれたエドワード・ジェームズ・ケンウェイを主人公に、カリブ海を舞台にした海賊たちの活躍を描く。アメリカ大陸3部作の最期を飾る「アサシン クリード ローグ」は、「3」と「4」の中間の時代が描かれる。主人公のシェイ・パトリック・コーマックは、敵であるはずのテンプル騎士団に所属しているという異色の設定だ。
続く「アサシン クリード ユニティ」はフランス革命のパリが舞台。初の次世代機専用タイトルということもあり、気合の入った群衆表示と緻密な研究に基づいた革命時代の風景は、一見の価値がある。マルチプレイで進められるミッションなど、多くの野心的なシステムが採用された。
産業革命時代のロンドンが舞台の「アサシン クリード シンジケート」では、前作の反省を活かして、シングルキャンペーンのみの手堅い造りとなっている。双子のアサシン、ジェイコブ・フライとイービー・フライというダブル主人公で、前作から引き続きスキルを育てていくというRPG的なキャラビルドが可能になっている。
それぞれの時代で描かれるストーリーは、タイトルごとに完結しているが、それ以外にすべてのシリーズを通して続いている現代編というパートが存在している。
21世紀、テンプル騎士団はアブスターゴ社という巨大企業を隠れ蓑にしている。アブスターゴ社は、超古代文明が人間を支配するために作ったエデンの果実というアーティファクトを探し出すために、デズモンド・マイルズを拉致してその記憶を覗く。それが上記の時代というわけだ。
「アサシン クリードIII」でデズモンドのストーリーは一段落して、それ以降はプレーヤーが被験者として過去を見ているような演出がとられている。「オリジンズ」でも、この現代編の設定が生かされるのかどうかは明らかになっていないが、現代編自体は存在しているようだ。
「真実はなく、許されぬことなどない」
アサシンというと卑劣な暗殺者というイメージがあるかもしれないが、アサシン教団のアサシンたちは、「罪のない者を傷つけない」、「目立ってはいけない」、「仲間に危険を及ぼしてはならない」という3つの信条に従って、厳格な行動を求められる。「真実はなく、許されぬことなどない」という言葉は第1作目からずっと登場するアサシンの教義だ。
彼らは手首の下に収納して自由に出し入れできる“アサシンブレード”という特殊な武器を使って相手を暗殺する。背後から忍び寄る、上からとびかかる、足元から掴みかかるなど暗殺の手法は様々。他にも剣や斧から銃まで、シリーズごとに多彩な武器が登場するが、やはり物語を象徴する存在であり、かっこよく強いアサシンブレードは使っていて楽しい武器だ。
また、鷹の目という共通の特殊能力を持っている。これはゲーム的にはターゲットや敵の位置を確認するときに役立つものだが、物語的には常人には見えないものが見える不思議な能力として描かれている。彼らがなぜこの能力を持っているのかについては語られたことがなく、「オリジンズ」ではそのあたりも明らかになるのではないかと期待している。
アサシンたちは、序盤は必ずしも信条に沿った行動をしているわけではない。だが、物語が進む中で成長し、己の運命を見据えていく。「アサシン クリード」はアクションゲームではあるが、映画のようにドラマチックなキャラクターの成長物語を楽しむことができるのだ。
「アサシン クリードII」のエツィオ・アウディトーレなどは、「2」で生まれた瞬間から青年時代、「ブラザーフッド」で中年期、「リベレーション」で壮年期が描かれ、さらに特典映像のCGアニメ「アサシン クリード エンバース」では命が尽きる瞬間までが描かれている。文字通り人1人の全生涯を、ゲームを通じて体験することができる。
最新作の「オリジンズ」はキャラクターにRPGのような成長要素が加わる。物語の中で、キャラクターの成長を眺めつつ、アサシンの信条を自分なりに解釈していくことで、ストーリーがさらに楽しめるはずだ。
ゲーム内で世界の観光地を上って、飛び降りる
ゲームの舞台となっている街の風景も、「アサシン クリード」シリーズの大きな魅力の1つだ。シリーズには、フィレンツェやヴェネツィア、ローマ、イスタンブール、パリ、ロンドンといった世界の大都市が舞台として登場する。
ゲーム内では、これらの都市にある世界遺産クラスの建物が、時には敵の本拠地として、また過去の謎が隠された場所として登場する。プレーヤーは建物の外壁をよじ登ったり、地下迷宮を通ったり、敵の目をかいくぐったりして建物内部に侵入する。
例えば「アサシン クリードII」では、イタリア、トスカーナ地方にある世界遺産の街サン・ジミニャーノが登場する。塔の街として名高いサン・ジミニャーノはゲーム内でもいくつもの尖塔がそびえており、ミッションのために上ることになる。
本作には高い場所から一気に地上に降りる、イーグルダイブというシステムがある。最初は2階建てくらいの高さだったが、シリーズを重ねるごとに高くなり、ボタンを押す手が震えるほどの高所から飛び降りるようになった。
実は筆者はこの街に聖地巡礼で出かけたのだが、ゲーム内でエツィオが駆け抜けた通りには、現在はジェラート屋さんや名物のイノシシ料理の店が並び、観光客でにぎわっている。ジェラートをなめつつ「あそこに上ったなあ」、「ここは競争ミッションで必死に走ったなあ」と、始めて来た場所なのに懐かしく歩き回った。
バチカンやベルサイユ宮殿、コロッセウム、アヤソフィアなど誰もが知っている有名な場所が、そのゲームの時代設定に合う形で再現されている。19世紀後半の産業革命期のロンドンが舞台の「アサシン クリード シンジケート」などは、かなり現代と近いためバッキンガム宮殿やビッグベンなど現代とほとんど同じ姿の場所に上ることができる。
高度な群衆AIを駆使して作られている街の喧騒はシリーズを重ねるごとにリアルになっている。人ごみに紛れて、その時代の空気や文化を感じつつ街歩きできるのも、本シリーズならではの楽しみだろう。
歴史の大事件を当事者の目線で目撃する!
さらに「アサシン クリード」には、歴史上の有名人も多数登場する。例えば「アサシン クリードIII」にはトマス・ジェファーソンやジョージ・ワシントン、ベンジャミン・フランクリン、「アサシン クリード ユニティ」ではルイ16世やミラボー、ロベスピエール、「アサシン シンジケート」はヴィクトリア女王のほか、「クリスマス・キャロル」の作者チャールズ・ディケンズや電話の発明者グラハム・ベル、チャールズ・ダーウィン、カール・マルクス、ナイチンゲールなど各界の有名人がひしめき合っている。
もちろんそれらの人物にまつわる出来事、例えばUBIのおひざ元だけに、気合の入った描写を見ることができる「アサシン クリード ユニティ」ではフランス革命前夜の三部会やバスティーユ襲撃、ルイ16世の処刑などが、映画のような迫力で描かれている。フランス革命は「ベルサイユのばら」で覚えたという人も、「ベルばら」の名シーンを「アサクリ」でさらに追体験できてしまう。
最新作の「オリジンズ」の舞台となるのは、末期のプトレマイオス朝エジプト。広大なオープンワールドにはナイル川や砂漠、ピラミッド、スフィンクスなどが点在している。そしてクレオパトラや、ユリウス・カエサルなど、この時代を代表する有名人も登場する。
ピラミッド内部の探検もできるようで、今からワクワクする。ホラーゲームではないのでミイラが襲ってきたりはしないだろうが、緻密な考証によって再現された古代エジプトには、きっとロマンあふれる発見と出会いが待っているはずだ。
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