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スマホに復活!「ポポロクロイス」はどんなゲームになるの?
山元氏が語った「ポポロクロイス物語~ナルシアの涙と妖精の笛」
2017年9月23日 14:28
「ポポロクロイス物語」がスマートフォンで登場
プレイステーションなどで人気を博した、あの「ポポロクロイス物語」がスマートフォンゲームになって登場する。タイトルは「ポポロクロイス物語~ナルシアの涙と妖精の笛」。東京ゲームショウ2017のセガゲームスブースで、ステージイベントが開催された。ステージにはお笑い芸人のロビンソンズの2人と、本作の開発プロデューサーであり、原案・構成も担当するエピックスの山元哲治氏、運営ディレクターのセガゲームス・長島巨樹氏が登場。本作の概要について紹介してくれた。
本作が描かれるのは、最初の「ポポロクロイス物語」から8年後の物語。ピエトロは18歳、ナルシアは19歳になっている。ここでガミガミ魔王、白騎士、ジルバ、ココとトト、ザマド、デイモスといった登場人物のボイスを紹介。とても懐かしい感じだ。
この時代設定について聞かれて山元氏は「ピエトロが冒険をしたのは第1作~第3作まで。1作目は10歳、2作目は12歳、3作目が15歳。その次はピエトロとナルシアの子供のピノ王子のストーリーで、ピエトロは30歳という設定。ナルシアとどのように結ばれたというプロセスが描かれていないので、いつかやりたいと思っていた」と語る。
ここに出てきたメンバー以外にも、50人以上の登場人物たちが物語には登場するとのこと。オススメのキャラクターを聞かれて山元氏は「やっぱりナルシアですね。なにげにスカートが短いんですよ(笑)。原作者の田森庸介さんが心配していたんですが。娘を持った父親のように、心配なんだけどおしゃれしてるから安心みたいな。ちょうど大人になるところですから」。長島氏は「けものが好きなので、ザッパとメルですかね。メルのボイスはこおろぎさとみさんですが、すごくかわいくて。山元さんと一緒に『OK!いいね!』の連発でした」と語る。
なお今回は3Dのキャラクターで描かれる。ストーリーとしてはメインストーリーのほか、サイドストーリー、ブレイブストーリーが用意される。「メインストーリーはピエトロとナルシアの冒険物語。「ポポロ」テイスト満載となっているが、サイドストーリーは海を越えたネクロシア大陸にあるビルカ村に祈り人として存在するザマドという青年の物語。ピエトロとザマドの運命を動かすような出来事が起こる。メインストーリーとサイドストーリーはまったく違うが、紡いでいくと交差していって、世界中を揺るがすような事件が起きることになる。ドラマチックでスリリングなストーリーラインを押していきたい」と山元氏。
この2つのストーリーについてだが、選んでスタートできるとのことだ。サイドストーリーはメインよりちょっと重めの物語になるとか。ブレイブストーリーはゲームの中で手に入れた英雄たちのストーリーになる。「リリースまでには1,000本くらいのもの(シナリオ)が用意される。キャラクターも100人くらいはそろうかも。量というよりお芝居の内容、それが作り込まれているので、そこを楽しんでいただきたい」(山元氏)。
なお本作には主題歌も用意される。山元氏は作詞も担当しているが、「今回はピエトロとナルシアが大人の入り口に立って、いろいろな使命を受ける。その中でピエトロがナルシアを思うといったことをイメージして作った」とのこと。「サブタイトルに『ナルシアの涙』とあるけど、何が起こるんですかね?(笑)。歌を聴くとヒントがあります」(山元氏)とのこと。
最後にメッセージを。「今プロジェクトのスタッフはすごく膨大なデータと格闘しています。時間はもう少しかかると思いますが、『ポポロ』らしい、丁寧に作り込んだ作品を必ず完成させたいと思っています。感動はきっと届けられると思うので、期待して待っていてください」(山元氏)。
開発者にミニインタビュー
ステージイベント終了後、短い時間だがインタビューすることができたので、その内容をお届けしよう。
――ゲームのシステムは昔の「ポポロ」のスタイルなのでしょうか?
山元氏:いや、RPGを作っているつもりですが、端末がスマートフォンなのでどこでもできるということを考慮したゲームシステムにしなければいけない。大きな所では、パーティを移動させたりということが電車の中では無理でしょう。そういう、スマートフォンに沿った、お客様の使い勝手を考えた作りになっています。
――スマートフォンというプラットフォームをなぜ選ばれたのですか?
山元氏:理由はいくつかあるのですが、モバイルはいいですよね。Nintendo Switchにしても、友達といろいろできるのは楽しいですよ。今コンシューマー機よりスマートフォンの方がスペックが高かったりするし、自由度が高いですよね。お話を追加したり、仕様を変えてみたりできるというのは、作り手からいうと楽しいし。よりいいものをと思うと、変えたいと思うところが出てくるので。
――2016年にはスマートフォンで作るということをおっしゃっていましたね?
山元氏:2016年は「ポポロクロイス物語」の20周年で、ファンの皆さんが自主的にお金を集めてイベントをやってくれたんです。そこで田森先生と相談して、僕も行ってあいさつをしていきたいと。その時にはすでにプロジェクトはスタートしていましたので言いました。
――ブレイブストーリーが気になるのですが、どういった内容になるのでしょうか?
山元氏:メインストーリーとサイドストーリーに登場する勇者がいるわけですが、ブレイブストーリーは、その勇者おのおののストーリーなんですね。メインストーリーの場面でピエトロが登場するシーンがあった場合、それをサイドストーリーに登場するザマドが群衆の中にいて見ている。するとサイドストーリーでは、群衆の中でピエトロを見ているザマドのとなりに勇者がいるというイメージでしょうか。空間やタイムラインを織り交ぜるのが今回のゲームですので。
――エンディングはあるのでしょうか?
山元氏:あるでしょう。いつかきっとは。
――ありがとうございました。
©Yohsuke Tamori ©SEGA
※「ポポロクロイス」は株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメントの登録商標です。