【特別企画】
遂に「スト6」個人部門&オフライン決勝が開催へ!「第4回 NASEF JAPAN 全日本高校eスポーツ選手権」発表会レポート
実行委員会の結成で“現場の意見”も汲み取る
2026年7月1日 12:52
- 【第4回 NASEF JAPAN全日本高校eスポーツ選手権】
- エントリー受付期間:7月1日12時〜9月10日18時
国際教育eスポーツ連盟ネットワーク 日本本部(NASEF JAPAN)は6月30日、全国の高校生を対象としたeスポーツ大会「第4回 NASEF JAPAN全日本高校eスポーツ選手権」のプレス発表会を開催し、大会の概要や新たな運営方針について発表した。
これまではNASEF JAPAN単独で毎年実施してきた「全日本高校eスポーツ選手権」だが、今大会からは加盟校のeスポーツ部顧問の教師たちと共に「大会実行委員会」を立ち上げ、ルールや種目、運営方針などを協議して行なう方式に切り替える。
また種目は前回と同様「リーグ・オブ・レジェンド」、「VALORANT」、「ストリートファイター6」、「フォートナイト」、「Apex Legends」の5タイトルだが、新たに「ストリートファイター6」の個人部門の開催が決定。同部門は、ゲーム内ランクマッチのマスターランク以上を対象とした「極(きわみ)」とダイヤ以下の「挑(いどみ)」の2リーグ制を導入することで、これまで大会に出場していなかったプレーヤーでも参加することができる。
加えて、NASEF JAPANは4月にも発表会を行なっており、全国の企業や団体を対象とした正加盟制度といった新たな仕組みを立ち上げるなど、2026年はこれまで以上に精力的な活動を行なっている。本稿では、そんなNASEF JAPANによる「第4回 NASEF JAPAN全日本高校eスポーツ選手権」の概要、そしてNASEF JAPANの新たな取り組みに関する発表会の模様をレポートする。
勝敗の先にある「学びと成長の場」を目指して
まずはNASEF JAPANの理事長を務める柿原正郎氏が登壇し、改めて同団体の理念や目的、今回の経緯について語った。
NASEF JAPANはeスポーツやゲームを入口とし、次世代のデジタル人材やグローバル人材を育成することを目指している。特に「全日本高校eスポーツ選手権」は、eスポーツと教育の2つを融合させた同団体の活動における重要な柱の1つだという。
もちろんeスポーツという競技である以上、勝敗はあるが、勝敗を求めるだけではなく、勝つまでの努力やチームワークなどの過程も重要と訴える。そうした「学びと成長の場」としての「全日本高校eスポーツ選手権」において、2030年に5,000チームの参加を目指すという目標を改めて掲げた。
その上でこうした高いゴールを達成するための段階として、学生たちと行動をともにする現場の先生たちの力を借りて、大会をともに作り上げていくために「第4回 NASEF JAPAN全日本高校eスポーツ選手権」からは、加盟校の先生たちと一緒に「大会実行委員会」を立ち上げ、新しい大会の形を作り上げていくとし、新たな方式に切り替えることになった経緯を語った。
次にNASEF JAPAN専務理事の大浦豊弘氏が大会の方向性について語った。大浦氏は、eスポーツを通じて戦略的思考力、協働力、コミュニケーション能力など、社会で必要な力を育むことを目指すと大会の方向性を示した。
一方でこれまでNASEF JAPAN主導で設計して運営してきた「全日本高校eスポーツ選手権」だが、大浦氏は「実際に日々生徒たちと向き合い、eスポーツ部の活動をされているのは現場の先生たちなので、現場の意見を取り入れるべく、全国の加盟校にて顧問を務める15名による実行委員会を結成した」と経緯を明かした。第4回大会においては、参加学生のエントリー条件や運営の方針などに現場の意見を反映させている。
その後は、実行委員会の委員長を務める三浦広和氏(滋賀県立八幡工業高校・教諭)が登壇。従来の外部主導から学校側も運営に参画する方式へ移行することで、参加チームが増えていった際のコスト増加や運営の負荷などが軽減できるとし、これにより大会の持続可能性を高めていきたいと、実行委員会の意義を語った。
実際に第4回大会においては、企画の段階から様々な問題を協議し、前大会の課題となっていた日程の変更や表彰の規定、選手登録システムなどが改善されたという実績について語った。生徒たちにはこうした大会の競技を通じたドラマや真剣な取り組みが、生徒の社会性や人間性の育成に繋がることを期待している述べ、本大会が出場する選手たちの未来につながるように、委員会一同準備を進めていくとして、挨拶を終えた。
「スト6」個人部門が新たに開催!「フォートナイト」はデュオを採用
続けて「第4回 NASEF JAPAN全日本高校eスポーツ選手権」のプロデューサーを務める町山雄大氏(NASEF JAPAN事務局長)が登壇し大会の概要を発表。前回(第3回)は918チームのエントリーがあったが、今回は1,500チームの参加を目標としている。
第4回大会で採用するタイトルは「リーグ・オブ・レジェンド」、「VALORANT」、「ストリートファイター6」、「フォートナイト」、「Apex Legends」の5タイトル。これらは第2回、第3回大会と同様であり、新たなタイトルは追加されていない。
予選と決勝のスケジュールについては以下の通り。今回は「リーグ・オブ・レジェンド」と「VALORANT」に加えて、「ストリートファイター6」の団体部門と個人部門(極リーグのみ)もオフライン開催の全国決勝が行なわれるのがポイントだ。
| 予選 | 決勝 | |
|---|---|---|
| フォートナイト | 10月17日・18日(オンライン) | 12月5日(オンライン) |
| Apex Legends | 10月10日・11日(オンライン) | 12月6日(オンライン) |
| ストリートファイター6 | 10月3日・4日・12日(オンライン) | 12月12日・13日(極リーグ:オフライン、挑リーグ:オンライン) |
| リーグ・オブ・レジェンド | 9月26日・27日(オンライン) | 12月19日(オフライン) |
| VALORANT | 10月24日・25日(オンライン) | 12月20日(オフライン) |
なお「フォートナイト」について、第3回大会はプロシーンの状況などを鑑みて3人1チームの「トリオ」で実施したが、現在はプロシーンがデュオに変更されたことから、第4回大会では再びデュオに戻すなど、実態に即した内容で変更を加えていると説明した。
第4回大会の最も大きな変更点は「ストリートファイター6」において、従来の3人1チーム制の団体部門に加えて、新たに個人部門を設立したことだ。個人部門については「極(きわみ)」リーグと「挑(いどみ)」リーグの2リーグ制が採用されており、選手はどちらか1つに参加できる。
参加条件について「挑」リーグは、オンラインランクマッチのランクがダイヤ以下が条件となる。一方で「極」リーグは特に制限はないが、マスターランク以上のプレーヤーはこちらにしか参加できない。ランクマッチのランクがダイヤ以下でも「極」リーグに参加することは可能だが、両方のリーグに1人の選手が同時に参加することはできない。
個人部門の設立について、町山事務局長は「エントリーしやすくすることで、今まで大会に出場していなかったプレーヤーにも参加機会を用意したかった」と主旨を説明。続けて「人気タイトルだけに実力差があるため、2つのリーグを用意し、幅広いプレーヤーに参加してほしい」と2リーグ制の経緯についても明かした。
なお、個人部門について、質疑応答や個別取材の内容も含めて補足しておくと、NASEF JAPAN主催の全日本高校eスポーツ選手権の参加条件は、全日制または定時制の高等学校の生徒であることなど13項目の条件があるが、その中には「20歳以上の監督者の同意を得て参加すること」とある。
こちらの項目について、町山事務局長に確認してみたところ、原則として「20歳以上の監督者」は自身が所属する学校関係者であることが必要だという。また、個人参加の場合、同じ学校から複数の監督者と生徒が応募する可能性もあるが、このような場合でも学校関係者が監督者であれば、運営側から双方に連絡して調整できるので、問題はないとのことだった。
端的に言えば、もしeスポーツ部がない高校に通っている学生であっても、自分の担任の先生などにお願いして監督者になってもらい、合意が得られれば参加申し込みは行なえるというわけだ。
エントリーは7月1日12時から開始し、9月10日18時で締め切られる。過去の大会ではエントリー期間を延長したこともあったが、実行委員会からの指摘で今後は期間を厳守することになったという。エントリーサイトについても様々な改修が行なわれており、生徒たちの情報を登録したあとで、チーム編成を決めるための専用ページが準備される予定だ。
さらにエントリーの上限も拡充され、1校あたり「リーグ・オブ・レジェンド」と「VALORANT」は5チームから10チーム、「ストリートファイター6」団体部門は3チームから10チーム、個人部門は「極」と「挑」で各30名、「フォートナイト」は10チームから20チーム、「Apex Legends」は3チームから20チームとなる。
そのほか、これまでは同一の学校に所属、もしくは同一のキャンパスに通っている生徒のみでチームを編成する必要があったが、第4回大会では連合チームの認可も行なわれる。具体的には同一の学校内やキャンパス内で1チームも結成できない場合にのみ、連合チームでのエントリーを認める方針に変更された。
加えて、キャンパス連合チームや学校連合チームでもチーム結成が困難な場合は、同一の都道府県に所在する高校の生徒同士であればチーム編成が可能になるなど、かなり幅広いチーム編成が行なえるようになった。
NTTe-Sportsとの協業で挑む「指導環境」と「練習環境」の課題解決
最後に大浦氏が再び登壇し、新たな試みとしてNASEF JAPANの正加盟員であるNTTe-Sportsとの協業で、eスポーツ指導者育成に向けた新たな認定制度「eスポーツ人材育成能力認定制度」とオンラインの練習場所である「PLAYWEB」が紹介された。
「eスポーツ人材育成能力認定制度」は、技術だけでなく安全管理や教育的指導力を持つ指導者を育成するもので、7月2日から公式サイトがオープン。NTTe-Sportsが持つeスポーツイベントの運営、競技環境作り、人材育成などの知見を活かして、eスポーツ環境における指導環境の強化を図る狙いがある。
高校生を対象とするeスポーツ部の指導は、単にゲームがうまいだけでは不十分であり、生徒の成長を支える指導力や、チームをまとめて日々の活動を前向きに進めていくチーム運営力、学校関係者や保護者に対して活動の意義や安全性をきちんと説明する力、そして生徒たちが安心して取り組める健全な活動環境を整える力も重要なため、こうした力を持つ人材の育成の一助として認定制度を立ち上げた。
また、eスポーツ部の課題の1つとして練習環境について言及。学校内でのみの練習は現在の実力が分かりにくいほか、近隣に同じタイトルをプレイしている学校があるのかもわからないため、他校から練習相手を探すことが難しい点や、実力の近い相手との練習でないと、生徒たちの自信をなくしてしまう恐れなどもあるといった問題点も指摘する。
こうした課題を解決するため、NTTe-Sportsが展開する教育機関向けのマッチングサービス「PLAYWEB」がNASEF JAPAN加盟校を含む、全国の高校のeスポーツ部にも解放されると発表した。利用料は無料で、登録された学校の中から実力が近いチームと簡単にマッチングできるシステムとなっており、練習場として利用できる。
学校登録時には同社の審査が行なわれるため、怪しい団体などが登録されることも防いでいるという。NTTe-Sportsは、高校向けに解放してより幅広く利用してもらうことで、システムのブラッシュアップを行なっていきたい狙いもあるとのことだ。
スト6「個人部門」が楽しみ!高い目標へ向けて本格始動したNASEF JAPANの今後にも注目
以上「第4回 NASEF JAPAN全日本高校eスポーツ選手権」のプレス発表会の模様をレポートした。同団体の柱の1つである全国大会が、今年もいよいよスタートとなるわけだが、新たなゲームタイトルの追加こそなかったものの「ストリートファイター6」の個人部門設立は、新たな試みとして歓迎したいところだ。
エントリーの敷居の高さについては、GAME Watchにも寄稿しているライター・石井英男氏のご子息であるKaro選手が「大会に出たいがチームメンバーが集まらない」と不満を訴えていたことを記憶していたこともあり、とても納得のできる内容で、個人参加が可能となればかなり多くの高校生たちが参戦してきそうだ。
NASEF JAPAN事務局長の町山氏は「参加人数が多くなってより盛り上がるようであれば、全国大会とは別に単独の大会として独立させても面白そうだ」とコメントしており、今後も継続してゲームの盛り上がりが続けば、将来的にはNASEF JAPANが主催する「ストリートファイター6」高校生大会が一般化する可能性もありそうだ。
また、正加盟員のNTTe-Sportsとの協業など、活動が本格化してきたNASEF JAPAN。掲げた目標はかなり高いが、今後の同団体の活動にも注目したい。
(C) 特定非営利活動法人国際教育eスポーツ連盟ネットワーク日本本部 All rights reserved.





























































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