【特別企画】
「BALL x PIT」にハマる人が続出している理由は? 中毒性がたまらないブロック崩しローグライト
初週40万本を突破し、兎田ぺこらさんの実況配信も話題に
2025年10月28日 00:00
- 【BALL x PIT】
- 10月16日 発売
- 価格:
- 1,700円(Steam、マイニンテンドーストア)
- 1,760円(PS Store)
- 1,750円(Microsoft Store)
ローグライク・ローグライト系のゲームが次々とヒットしているインディーゲーム界隈。その新たな話題作として、プレイステーション 5/Xbox Series X|S/Nintendo Switch 2/Nintendo Switch/PC(Steam)用サバイバルローグライト「BALL x PIT(ボールピット)」が大きな注目を浴びている。(Switch2版10月29日に発売予定)
同作はゲームクリエイターのKenny Sun氏が開発を手掛け、Devolver Digitalから10月16日に発売された作品で、発売初週で販売本数が40万本を突破したほどの人気だ。「ホロライブ」VTuberの兎田ぺこらさんなど、さまざまな配信者も実況を行なっている。
一旦プレイし始めると止まらなくなる中毒性の高さこそが、同作の醍醐味。そのクセになる面白さについて紹介していきたい。
“ヴァンサバ”に近い爽快感! ビルド構築が楽しいブロック崩し
同作は隕石の衝突によって都市が消滅し、その跡地に巨大な穴「ピット」が出現したという設定。プレーヤーはその穴の深淵へと潜り、究極の秘宝を探し出すことを目指していく。
公式で「ブロック崩し」とも説明されているように、前方から迫ってくる敵に対してボールをあてて倒していくシンプルなゲーム内容になっている。特徴として操作キャラクターは体力制でブロック1つ1つが敵になっており、それらは弓矢を飛ばすなど攻撃をしてくる。また、飛ばしたボールを都度弾き返す必要はなく、左右の壁や画面の奥にぶつかるたびに跳ね返っていく。このように「ブロック崩し」の要素を取り入れた作品だが、実際にプレイするとかなり奥が深いシステムとなっていることがわかる。
操作キャラクターは敵が落とす「ジェム」を集め、それが一定の経験値に達するとレベルアップ。能力値が上がるほか、新たなボールやパッシブ能力を入手したり、その性能を強化したりできる。こうしたアップグレードは毎回3つの選択肢から選ぶことが可能で、戦略的にビルドを構築していくことがクリアのカギだ。
たとえばボールには火傷や出血、毒といった状態異常を付与するもの、一定範囲の敵を同時に攻撃できるレーザーや地震など、さまざまな性質が備わっている。パッシブにも多彩な効果があるため、「どんな組み合わせだとシナジーが生まれるのか」という試行錯誤を楽しめるだろう。
さらにボールをレベル最大まで育ててから「融合リアクター」を拾うと、融合や進化を行なうこともできる。融合は、2つのボールの特性を兼ね備えたボールを生み出すという仕組み。そして進化は特定の組み合わせでのみ発生し、新たな特性を持ったボールを生み出せる。
また進化させたボール同士を融合することもできるため、上手くボールを育てていくと、いくつもの特性を織り交ぜた強力な攻撃が可能になる。戦略を練って攻撃を強化していき、圧倒的な火力で敵の大群を一掃する……というシステムは爽快感たっぷりで、poncleのローグライクアクション「Vampire Survivors」(ヴァンパイアサバイバーズ)にも近いところがある。
なお「ピット」に登場する敵たちはさまざまな種類が存在しており、最深部までたどり着くと大ボスが登場。それを無事に撃破すると「歯車」が手に入り、一定数集めることで次のステージを解放できるようになる。
ステージごとにそれぞれ違った敵やギミックが用意されている上、一度クリアしたステージでもより難易度が高い「ファスト」、「ファスト+」といったモードが待ち受けており、プレーヤーを飽きさせない仕掛けが巧妙だ。
ピンボール×建築? キャラクターの強化にも遊び心
とはいえ、同作の面白さはこれだけではない。「ピット」の探索とは別に、素材集めや恒常的なキャラクターの強化といった要素が用意されているからだ。それを集約しているのが、「ニュー・ボルビロン」の建設だ。
「ニュー・ボルビロン」はさまざまな建造物を設置できる場所となっており、まずプレーヤーは「小麦畑」や「森」、「鉱山」などを設置して、建設に必要となるリソースを集めなくてはならない。そしてそのリソースを使って、「ピット」内で手に入る設計図から新たな建造物を作っていくというのが基本的な流れだ。
また建造物にはキャラクターのステータス上昇など、色々な付帯効果があり、新たなキャラクターの解放も建造物によって可能となる。
なお「ニュー・ボルビロン」でのリソースの回収はピンボール的なシステムで行なわれるため、効率よくリソースを集めるには「建造物をいかに配置するか」ということも重要となってくる。
ローグライト系ゲームでは、キャラクターの強化や解放をポイント振り分けなどで行なうパターンがよくあるが、ここにゲーム性を加えることで作業感をなくしているのが同作の新しさではないだろうか。
時間を忘れてハマる! 中毒性の高いゲームデザイン
実際に同作をプレイした感触としては、プレーヤーを“沼らせる”ための工夫が随所に見られるゲームだと感じた。
その1つが、ビルド構築の自由度の高さ。たとえば単純にボールの与ダメージを増やすだけでも、「状態異常を付ける」、「クリティカルダメージを狙う」、「ベビーボールの物量で攻める」など、色々な戦い方が用意されている。しかもゲームの進行に合わせて新たなボールやパッシブが解放されるため、どんどんできることが増えていく。
かといってプレーヤーは、自由にボールやパッシブを強化できるわけではない。レベルアップした際に提示される選択肢は毎回3つだけで、“再抽選”できる回数も限られているからだ。すなわち運要素があることを前提として、もっともシナジーが生まれそうな組み合わせを見つけていく必要がある。
また難易度の設定も絶妙。序盤のステージからかなり歯ごたえがあり、何も考えずにボールやパッシブを取得していると火力が足りず、“詰み”状態になってしまうことも少なくない。ある程度キャラクターの強化が進むと火力を出しやすくなるものの、その分後半のステージは難易度が高いので、やはり一筋縄ではいかない感触だ。
「次はこの装備を組み合わせてみたい」という好奇心と、「こうすればクリアできるかもしれない」と閃いたときの気持ち良さが相乗効果を生んでおり、ついつい時間を忘れてのめり込んでしまう。またシステム面でのストレスが一切ないため、ひたすらボールで敵をなぎ倒していく快感に浸ることができる。
一度ハマるとどこまでも時間が溶けていくのが「BALL x PIT」の面白さであり、恐ろしさ。新たなローグライトゲームを探している人にはうってつけの1本なので、ぜひプレイしてみてほしい。
(C) 2025 Kenny Sun. All rights reserved.
























































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