【特別企画】

【今日はなんの日?】マンガで振り返るゲーム業界:第1回目の「東京ゲームショウ」が開催された日(1996年8月22日)

 CESA(社団法人コンピュータエンターテインメント協会)主催によるゲームの展示イベント「東京ゲームショウ'96」が、1996年8月22~24日に東京ビッグサイトで開催された。

 以後、東京ゲームショウは、翌1997年から2001年まで春と秋の年2回開催となり、1997年秋から現在と同じ幕張メッセに会場が変更となった。2002年以降は毎年秋のみ、期間は金、土、日の3日間の開催となり、2007年から現在と同じ木、金、土、日の4日間に変更された。平日は業界関係者およびプレスのみ入場できる「ビジネスデイ」、土日はチケットを購入すれば誰でも入れる「一般公開日」として運営されている。

 第1回の出展社数は87社、総来場者数は10万9,649人で、現在の開催規模に比べるとずっと小さかったが、それでも第1回からこれだけの人数を動員していた事実は改めて特筆すべきであろう。ちなみに、当時は本イベントを宣伝するためのテレビCMも放送されていた。

 ※前回(2023年)の出展社数は770社、総来場者数が24万3238人。

当時について

 東京ゲームショウ(TGS)の誕生以前、つまりCESAが設立される前の時代は、メーカー(サードパーティー)各社が集まり「CSG(コンシューマー・ソフト・グループ)」という名の新作ソフト展示イベントを東京、大阪などで不定期に開催していました。

 筆者が初めてTGSに仕事で参加したのは1998年秋でした。当時から「すごい数のお客さんが来るな……」と驚いていましたが、その後も規模が拡大し続け、まさか総来場者数が20万人を超える一大イベントになるとは夢にも思いませんでしたね。ちなみに、当時の来場者データなどは、現在でもCESAのホームページで公開されていますので、興味のある方はぜひご覧になってみてください。

CESAの「東京ゲームショウ'96 来場者調査報告書」(PDF)

 現在では、主催者が「世界最大級」を標榜するTGSですが、一方で入場整理券が開場直後に配布終了となる、あるいは長蛇の列ができて入場制限が掛かり、来場者がゲームを遊びたくても遊べないコーナーが続出するのが見慣れた光景となりました。TGSの初開催から28年、そろそろ会場の選定や運営方法を、規模や時代に合わせて大幅に見直す時期に来ているように思えてなりません。

 「東京ゲームショウ2024」の開催まで、あと1か月ほどに迫りました。会場内は例年たいへん混み合い、ただ移動するだけでもたいへんな労力を要し、場所によっては非常に暑くなりますので、来場予定の皆さんはあらかじめ行きたいブースの場所の確認と、熱中症対策をくれぐれもお忘れなく!

「東京ゲームショウ2024」は9月26日より29日までの4日間にわたって開催を予定している
「今日は何の日?」とは

 不定期に過去に起きたゲーム業界に関する出来事をマンガでふりかえるコーナーです。

絵:橘 梓乃

 すでにライターデビューから30年が経ちましたが、自身初となるマンガ企画を当GAME Watchにて担当させていただくことになりました。今後もゲーム業界の歴史をユル~く、かつ真面目にご覧いただけるネタをいろいろご用意したいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします!

 ゲーム歴40年超のフリーライター。主な著書・共著は「ファミダス ファミコン裏技編」、「ゲーム職人第1集」、「デジタルゲームの教科書」、「ビジネスを変える『ゲームニクス』」、「ナムコはいかにして世界を変えたのか ゲーム音楽の誕生」など。2014年より日本デジタルゲーム学会ゲームメディアSIG代表も務める。

テキスト:鴫原 盛之(フリーライター)