【特別企画】

竹内涼真さん、実写「龍が如く」格闘スタイルを朝倉未来さん所属ジムで作り上げる

監督は“背中”で起用。1995年と2000年の2つの時代が舞台に

【ドラマ「龍が如く ~Beyond the Game~」】

10月25日 世界同時配信予定

 Prime Videoは、Amazon Originalドラマ「龍が如く〜Beyond the Game」を、10月25日より世界独占配信する。

 「龍が如く」はセガが手がける人気ゲームシリーズ。2005年にプレイステーション 2で第1作が発売され、以降、ナンバリング作品はもちろん、スピンオフ作品、リメイク・リマスター作品を多数リリースしている。最新作は1月26日に発売された「龍が如く8」だ。

 今回発表されたドラマ「龍が如く〜Beyond the Game」は、シリーズでお馴染みの「神室町」が舞台。そこで、桐生一馬の成長物語をオリジナル脚本で描く。主人公の桐生一馬を演じるのは、俳優の竹内涼真さん。そして、監督はドラマシリーズ「全裸監督」の総監督を務めた武正晴氏。

 メディア向けの発表会には竹内さんと、武監督が登壇し、本作に関する思いや制作秘話を語った。本稿では、その内容をお届けしていく。

竹内さんと武氏が語る、ドラマ「龍が如く〜Beyond the Game」の見所と制作秘話

本作で「桐生一馬」を演じる竹内涼真さん
監督の武正晴氏

 今回のドラマについて竹内さんは「ゲームの『龍が如く』では描かれていない部分を作り上げ、原作をリスペクトしつつ、"新しい龍が如くを作っていかなければならない"という覚悟がありました。そしてそれは素敵に描かれていると思います」と話す。

 桐生一馬を演じると決まったことについてどう思うか、と質問された竹内さんは、とても驚いたと振り返る。

 「素直に言うとビックリしました。桐生一馬というキャラクターは知っていましたし、憧れのキャラクターでもありました。その桐生一馬を演じるに当たり、覚悟を決めないといけないと思いましたし、命を賭けて望まないと成立しないと思いました。本気でぶつかろうという燃えたぎる思いがありました」と振り返る。

 桐生一馬を演じることについて聞かれた竹内さんは、「撮影時期の半年間は自分自身が桐生一馬になっていたので、役として切り離すことはできませんでした。大変でしたが、この人物を演じるにはいくつもの壁を乗り越えて行く必要がありました」と話した。

 武監督は、竹内さんをキャスティングした理由について、「浮かんだ顔が竹内さんだったんです」と明かす。「桐生という存在を演じるためには、存在感がある人が画面の中に必要でした。龍の入れ墨が入った背中を映すとなると、そこを魅せる努力をしている、体を鍛えるという観点で、自分のことをよく知っている方にお願いしたいと思っていて、竹内さんを信頼していました」と、竹内さんへの信頼を語る。

 一方で竹内さんは、「彼の生い立ちや人生を、ゲームで作られているプロットに加え、自分でもう一度作り直すというのが重要でした。自分がポンポンとイメージを出して作ればいいわけじゃなくて、慎重に、緻密にしっかりやっていかないと、桐生一馬という人間が神室町には立てないと思いました。桐生一馬が神室町で生き抜くためには何が必要か、何を求めているかを掘り直して、作り上げた部分を最も重要視しました」と語った。

 撮影にあたっては、「格闘シーンやファイティングスタイルを作る必要がありましたが、格闘経験はありませんでした」と明かす。その時に「夢に朝倉未来さんが出てきたので、彼にコンタクトを取り、『格闘技を教えて欲しい』と相談しました」とエピソードを語る。「作品に間に合うように、朝倉さんのセコンドの方からトレーニングしてもらいました。朝倉さんが所属するトライフォースジムの方には本当に感謝しています。つきっきりで見てくれていなかったら完成していませんでした」と、トレーニングに関する秘話を明かした。

 また、体作りに関しては「桐生一馬を演じるにあたり、もちろん食事のコントロールなどはありました。特に10年の差を描く必要があるので、綿密に調整しましたね。体作りはどれくらいキツかったという感覚はなく、自分自身を持っていけるようにコントロールするだけだったので、面白い作業でした。すごくチャレンジングで、スリルがあって楽しかったです」と、そのストイックな姿勢についても明かした。

「龍が如く〜Beyond the Game」の気合いの入れ方が伝わってくる

 武正晴監督は「龍が如く」というIPの映像作品を作るにあたり、「高い水準のものを作らないと通用しないと思って、良い俳優と良いスタッフを集めました。今も作業してるスタッフがいますが、みんな汗まみれ、血まみれになりながら、コロナ禍や台風などを乗り越えて、誰も脱落せずにここまでやってこれました」と、その過酷だった撮影を振り返る。竹内さんも本作の撮影を振り返り「人生で初めて映画の舞台に立ったのが武正晴監督の作品だったんです。10年以上前の作品で主役の人に紙を渡すだけの2秒ほどの役でした。そこからまた武監督に会って一緒に仕事ができるのが感慨深いし、新たなスタートだと思います」と感慨深げに語った。

 会場では、ストーリー面については詳細は明かされなかったが、1995年と2005年という2つの時間軸を描かれることが発表された。武監督は「1995年の主人公たちは10代後半や20代前半で、未熟な部分の勢いや間違いがありつつも情熱を持って行動しています。一方の2005年は、彼らも大人になっている。そんな対比を俳優さんたちも演じてくれたし、撮影でも照明や色使いなど、まるで別のフィルムを使ったように違いを作りました」と説明した。

 ただ、台本を読み、その魅力に感銘を受けた竹内さんは「お風呂の中で台本を読んでいたのですが、その内容に感動して、お風呂を出たあとすぐに監督に電話してしまいました」と意外なエピソードを話した。

 そして、龍が如くスタジオの代表であり、製作総指揮を務める、セガの横山昌義氏からもメッセージが寄せられ、そのメッセージの中で「『龍が如く〜Beyond the Game〜』は間違いなく『龍が如く』のもう一つの代表作となるでしょう」と太鼓判を押し、「私は一瞬も見逃せない緊張感に溢れた数時間を、世界中の人々と一緒に味わいたいと思っています」と期待に胸を躍らせる。

 このコメントを受けて、竹内さんは「原作がある作品で、そのキャラクターを作り直すというときに、この言葉をいただけるのは俳優として嬉しいし、頑張って良かった」と喜びを露わにし、武正晴監督も「ありがたいです。作品の推進力になりますし、この作品が外に出て行ってもらいたいです」と謝意を述べた。

 Amazon Originalドラマ「龍が如く〜Beyond the Game」は10月25日より、Prime Videoで世界独占配信。全6話で、3話ずつ金曜日に配信される。関係者が自信たっぷりに魅力を語る本ドラマ作品、配信を楽しみに待ちたい。

桐生一馬の背中に彫られた刺青「応龍」が描かれた金屏風に竹内さんが目を入れヒット祈願
発表会終了後、ロビーに飾られた金屏風の迫力は圧倒的だった