【特別企画】
日本で初開催の「原神」ゲームアート展覧会「テイワットでの果てなき冒険の旅・フォンテーヌ編」会場レポート
リネ&リネットの幼少期を描いた設定図も展示
2023年8月19日 11:00
- 【テイワットでの果てなき冒険の旅・フォンテーヌ編】
- 開催期間:8月19日~8月27日
- 入場料:無料(事前申し込みが必要)
- 会場:ラフォーレミュージアム原宿(東京都渋谷区神宮前1-11-6 ラフォーレ原宿6F)
東京都のラフォーレミュージアム原宿にて開催される「テイワットでの果てなき冒険の旅・フォンテーヌ編」は、日本国内では初となるオープンワールドRPG「原神」のゲームアート展覧会だ。8月19日より8月27日にかけて9日間の開催を予定しており、アップデートVer.4.0で登場した5つ目の国「フォンテーヌ」をメインに、会場では制作にまつわる100点以上ものデザイン画やコンセプトアート、さらに1/1スケールの巨大模型やミニチュアで再現されたゲーム内コンテンツ展示など、多種多様な展示や音楽を楽しむことができる。今回、筆者は本イベントをいち早く体験できたので、本稿では本イベントの様子をレポートしていく。
Ver.4.0で登場した新たな国「フォンテーヌ」
「テイワットでの果てなき冒険の旅・フォンテーヌ編」のレポートをお届けするまえに、本イベントのメイン展示である「フォンテーヌ」について軽く触れておきたい。「フォンテーヌ」は8月16日に実施された「原神」の大型アップデートVer.4.0で追加となった国だ。スメールの砂漠の北東に位置する「フォンテーヌ」は水に囲まれた地域で、水神・フォカロルス(フリ―ネ)によって統治されている。都市部にはエレベーターや水路を利用した交通機関「水巡船」、審判やマジックショーなどの様々な公演が上演される「エピクレシス歌劇場」など、今までテイワットで訪れたどの国よりも文化や芸術が繁栄している国となっている。
では、話を戻して「テイワットでの果てなき冒険の旅・フォンテーヌ編」を紹介していこう。
スタートは「冒険者協会」
展示エリアに入場して最初に登場するのが「冒険者協会」だ。ゲーム内で旅人が毎日訪れ、探索派遣やデイリー依頼を受付係の「キャサリン」に報告している場所だ。毎日ゲーム内で訪れている場所が実際に眼の前にあるのはなんとも不思議な感じだ。残念ながら「キャサリン」はいなかったが、この建物を目にした瞬間いつもの台詞が脳内再生されてしまった。
今回、来場者には「ミッションカード」という特別な任務が与えられる。これは来場時に受け取るパンフレットとセットになっているもので、会場内でクリアすることができる6つのミッションが記載されている。6つのミッションから4つをクリアし、スタンプを獲得することで、「原神」キャラクターの描かれたカード1枚と交換ができる。
また、これらのミッション以外にも、特定のスタッフに合言葉を伝えることで各種元素のスライムや、アワアワタツノコ、パイモンの髪型などの特製帽子が入手できる「合言葉ボーナス」が存在。さらに、QRコードから参加できるHOYOLABのクイズを5問以上正解することでミモの限定イラストカードを入手できる「クイズボーナス」なども用意されている。
第一章 「テイワット・世界」
冒険者協会を抜けると、テイワット大陸やこれまで登場した4カ国「モンド」、「璃月(リーユエ)」、「稲妻」、「スメール」についての展示が行なわれているエリアへと移動する。
このエリアに足を踏み入れた瞬間、最初に目に飛び込んでくるのが「遺跡守衛」の立体展示と、遺跡シリーズの魔物たちのストーリーや設定資料だ。「遺跡守衛」は等身大ではなく、おそらく3分の1くらいの大きさなので、かわいらしく感じた。
壁には今まで登場した遺跡シリーズの魔物や、プライマル構造体、半永久統制マトリックスの設定図や、初期案をみることができる。どうしてこのデザインになったのか、この部分はどうやって考えられているのか、などデザインのコンセプトや各部への拘りなど、制作の裏話が実に面白い。また、「遺跡サーペント」や「兆載永劫ドレイク」が初期案からだいぶ変わっていたことなども知れて実に興味深かった。
遺跡シリーズの魔物エリア向かいにはVer4.0時点でゲーム内で冒険することができるテイワット大陸の5つの国が紹介されている。
今回のアップデートにより、「テイワット」に存在する7つの国のうち、「モンド」、「璃月」、「稲妻」、「スメール」、そして「フォンテーヌ」の5つの国を冒険できるようになった。「七神(しちしん)」と呼ばれるテイワット大陸を統治している各元素の神も風、岩、雷、草、水まで確認することができた。残る2つの国、火神がいる「ナタ」と、氷神のいる「スネージナヤ」の登場が実に楽しみだ。
第二章 「テイワット・フォンテーヌ」
「テイワット・世界」エリアを抜けると、「テイワット・フォンテーヌ」エリアに到着する。ここでは「フォンテーヌ」の設定資料や、キャラクター・背景・魔物のコンセプトアート、鍛造武器など、今回実装された「フォンテーヌ」のありとあらゆる資料が展示されている。
展示エリアに入ってすぐ正面には「フォンテーヌ」の街の中央に配置されている機械造物の展示が配置されている
機械造物の近くの壁には「フォンテーヌ」で登場したキャラクター「リネ」、「リネット」、「フレミネ」の設定図や初期デザイン原稿が展示されている。皆かわいらしいキャラクターなのだが、特に幼少期の設定図がすごい。これで実装されていたら多くの旅人が祈願(ガチャ)に走らざるを得なかったかも!?
展示エリアの奥にはフォンテーヌで制作可能となる鍛造武器、片手剣「海淵のフィナーレ」、弓「静寂の唄」、長柄武器「正義の報酬」、法器「純水流華」、両手剣「タイダル・シャドー」の実物モデルが展示されていた。
今回、「原神」では初となる水中探索が「フォンテーヌ」の一部エリアで実装されたのだが、展示エリアでもこれが体験できるよう、水中をイメージして作られたエリアが設けられている。
第三章「果てなき冒険の旅」
「テイワット・フォンテーヌ」エリアをぬけると、総勢40名以上のアーティストやコンテンツクリエイターが「原神」とコラボレーションした様々な作品が展示されている。イラストや造形物はもちろん、日本の伝統工芸品など、多種多様な作品で「原神」が表現されている。
素晴らしい作品が数多く展示されており、ここですべて紹介できないのが実に残念だ。
インタラクティブエリア
会場内には展示の他にも、来場者が参加できる体験型のコンテンツも用意されている。ぬいぐるみ投げや絵合わせパズルなどのアトラクション、ゲームの試遊エリアなどもあった。また、グッズ販売エリアでは様々な「原神」グッズに加え、今回のイベントのために製作された専用グッズを購入することができる。グッズについては別の記事で紹介しているので、こちらも合わせて確認してみてほしい。
ゲームをしているだけでは見ることができない設定資料やアート、そして製作の舞台裏など、本イベントでは「フォンテーヌ」そして「原神」の魅力を余すところなく体感することができた。イベントが減っていた昨今だが、新型コロナウイルス感染症の規制が緩和されたこともあり、少しずつだがイベントが戻ってきているのを感じる。「原神」も、日本では初の開催となったこの展覧会を皮切りに、今後オフラインイベントが増えていくことを期待したい。
(C)COGNOSPHERE