【特別企画】
「ペルソナ3 リロード」先行プレイレポート! どうすればファンが喜ぶかしっかり理解している神リメイク作品
2023年8月23日 16:00
新システム「シフト」で快適なバトル。新BGMにカット演出もクール
次にバトル周りについて。PVや事前情報だけでは分かってなかった部分を実際に触る事ができたので伝えていこう。まず先制攻撃時の新BGM! もう最高本当にありがとうございます!!
「P3R」では、オリジナルでも流れていた最高にクールな通常戦闘BGM「Mass Destruction」に加えて、先制攻撃時には新BGMである「It's Going Down Now」が流れるのである。「ペルソナ4 ザ・ゴールデン」や「ペルソナ5 ザ・ロイヤル」等の後に発売されるアッパーバージョンではこの仕様になる事が多いのだが、今回リメイク作品となる「P3R」でも同じように新曲を入れてくれた。「P3」らしい落ち着いてクールな印象がありながらも少しアップテンポでテンションが上がるような印象の曲となっており、正にチャンスをつかみ取った先制攻撃に相応しいBGMだ。
バトル部分はPV内で確認できていたUIの進化や演出の進化が本当にそのまま直に体験できた。従来のシリーズ通り、コマンドバトルで弱点を着く事で敵を「ダウン」させてもう一度行動できる「1MORE」を積極的に狙っていき、全ての敵を「ダウン」させる事で強力な総攻撃を発生させる。過去作や「P3」以降のシリーズ作品を遊んできたプレイヤーには馴染み深いシステムだろう。
演出面が特に素晴らしく、コマンド選択やスキル選択も「P5」のようなスタイリッシュさを残しながら「P3」としての個性をしっかり出しており、総攻撃やフィニッシュ演出何かも前述した通り”分かっている”人間が作ったとしか思えないクールすぎる仕上がりとなっていて感動してしまった。
気になっていたパーティーメンバーのカットイン演出も直に確認する事ができたのだが、主人公同様演出がしっかり進化していて最高である。細かい部分だと通常攻撃のモーションなどもオリジナル版をしっかり再現しながらヌルヌルとカッコよく動いてくれるので時代の進化に感動しつつも、今作も「ペルソナ5」同様コマンドバトルなのにスタイリッシュかつ操作していて楽しいと感じ取れる完成度になっていた。
今作で追加されたシステムとして「シフト」がある。これは「ペルソナ5」の時にあった「バトンタッチ」とほぼ同じ仕様のシステムとなっており、弱点攻撃やクリティカルを出す事でもう一度行動が可能になる「1MORE」の最中に別のキャラクターへ行動権を託せるというシステムだ。
これによって弱点がばらけている敵の大群が相手でも、キャラクターを次々にチェンジして行く事で弱点を的確に突いていき、「1MORE」を連続で発生させて「総攻撃」を狙いやすくなっているのだ。「シフト」して行く毎にスキルの攻撃力なども上がっていくためバトルにおいて最重要のシステムとなっている。「ペルソナ5」に慣れてしまった後にキャラクターのチェンジができないと不便さを感じてしまう可能性があった事を考えると、名称を変えて今作でも同じ仕様にしてくれたのはプレイヤーとして嬉しいところだ。
最終的に筆者は変化したシステムや演出を見る事に夢中すぎて、目標としていた中ボスシャドウ「ゲートキーパー」の元に辿り着く前に終わってしまった。新しいBGMが良すぎて1ループするまで聞いたりしていたから当たり前なのだが……。
ただそれは、変化した部分や探索の面白さ、戦闘のスタイリッシュさに夢中になって先に進まずにのめり込めてしまうほど完成度の高いリメイクとなっていた証拠だともいえるだろう。もし体験会等で触って「ゲートキーパー」と戦いたい場合はある程度速めの行動を心掛けると良いかも。
プリーステス戦をプレイ! 弱点の変化など経験者も楽しめる仕組みに
続いて体験したのはストーリー序盤のボスである「プリーステス」とのバトルやイベントを体験できる「FullMoon」だ。ストーリー序盤で最初の満月を向かえた日に大型シャドウを探知した主人公達は、「影時間」の影響で線路の上に止まったモノレールの中へと足を踏み入れる事になる。
感動したのが線路の上を歩いている時の臨場感と進化したムービーの数々だ。PS2時代よりもより不気味に感じる「影時間」の世界の異様さと、旧作と違いキャラクター達の不安や焦りといった感情が表情で鮮明に描写されることで緊張感が凄まじい事になっていた。
さらにボスである「プリーステス」も正直PS2時代はグラフィックがまだ鮮明ではなかった事で「変な見た目の女型シャドウ」という位の印象しかなかったが、鮮明なグラフィックで見ると表情や動きの不気味さが加わって恐怖を感じれる存在になっていた。「P3」のダークで不気味な側面をリメイクでさらに底上げしているのである。
さらに道中の戦闘で気付いた点としては、一部のシャドウが過去作と弱点や行動が異なっているという点だ。当然変更されていない敵も存在するのだが、上手く変化が混ざる事で旧作をプレイしていた人間でも緊張感のあるバトルを楽しめるようになっている。
特に最近の「ペルソナ」シリーズは敵の弱点を調査して上手く突いていくことがバトルの定石なため、ここがそのままだと既存プレイヤーが楽しめない作品になる可能性があったので非常にありがたい。1回の攻撃ミスでパーティーが崩壊の危機に陥る事もあるのもシリーズの特徴ではあるので、今作でも調査中に反射属性や吸収属性を撃ってしまってゲームオーバーになってしまうことがありそうだ。
加えて戦闘での変化はボス戦も例外ではなかった。今回戦える最初のボス「プリーステス」はオリジナル版だと制限時間内に倒さないといけないかつ、バトル中に「囁くティアラ」という敵を召喚してくるギミックのボスとなっていた。今作でも制限時間がある部分は同じだがその内容がかなり変化している。まず制限時間が8分から30分に伸びている代わりに途中で制限時間を短くしてくるギミックが搭載されている。さらに召喚する敵も変化して「不信のティアラ」や「失望のティアラ」といった別種類の敵かつ複数種類を駆使してくるのだ。敵が変わるという事は当然弱点も変わっているので弱点探しも難しくなる。さらに制限時間の短縮ギミックも多用してくるため、初見だという事を踏まえても昔と違ってノンビリプレイしてたら敗北しそうな難易度となっていた。
「P3」は特にボスごとのギミックやスキルが拘られていた作品でもあるので、今回のリメイクでどのような変化が他のボスにも起こっているのか非常に楽しみとなる1戦だった。
最終的に、長年の勘が働いて弱点を上手くつけたことで何とか勝利できた。弱点探しに手間取っていると時間が足りないだろと思う位には接戦だった。さらに言えば終盤はもうチンタラしてられないと感じて操作を相当早めた上でこの結果なのだ。オリジナル版を十分にプレイした事のある慣れたプレイヤーでもギリギリのクリアと考えると難易度は十分高いだろう。
リメイクとなって新しさだけでなく、しっかりシビアな難易度として諸々のギミックを用意してくれるなんて、これは他のボスも楽しみで仕方ない。今後体験版をプレイする人は昔やったからと油断せずに操作した方が良いという部分だけ覚えてもらえると幸いだ。緊張感のある非常に熱いバトルを楽しめるはずだ。
早くコミュ活動もしてみたい!
今回全てのモードをプレイして感じたのは、しっかり進化した要素がありながらも「P3」らしさが残りつつ、かつ新規プレイヤーも古参プレイヤーも等しく楽しめる作品になっていたという点だ。オリジナル版をプレイしていた人間ならその変化に感動する場面も多いためお得である事に違いはないが、ゲームのクオリティが現状でも高いため、ここから「ペルソナ」を始めるプレイヤーもドハマりできる位の完成度だったと筆者は感じている。
これに加えてまだ今回の試遊では遊べてない日常の「コミュ活動」やシナリオパートが残されてるのだから、ゲームとしてのポテンシャルは凄まじいだろう。発売が今から待ち遠しくて仕方ないが、今後も情報を追っていきたいと思う。気になる人はぜひ今回筆者が触った試遊版を各イベントで触ってみてはいかがだろうか。
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