【特別企画】

「リネージュ2M」の醍醐味は人と人、血盟同士の繋がりにあり。新サーバー「パプリオン」で血盟活動を始めてみた

人間関係も0からスタート。新たな勢力がここから生まれるかも?

 NCSOFTがサービス中のAndroid/iOS/PC(NCSOFTの独自クロスプラットフォーム「パープル(PURPLE)」を経由)用次世代オープンワールドRPG「リネージュ2M」。PC用MMORPG「リネージュ2」の正統後継作品としてモバイル向けにリメイクされ、3Dグラフィックス技術によりシームレスなオープンワールドが実現された作品になっている。また多様性と自由度を兼ね備えた成長を楽しむことができるゲームデザインで、1万人以上が集まる超大規模バトルを体験できる作品だ。配信開始からもうすぐ2周年が近づくなかで、実際にこれまでも数多の超大規模バトルが繰り広げられてきた。

 そんな「リネージュ2M」では2022年12月14日に新サーバー「パプリオン」がオープンしたことは既にお伝えしたとおりだ。このサーバーではすべてのプレーヤーのスタートラインが同じであることはもちろん、既存のワールドとは繋がりがないので、既存のワールドで繰り広げられてきた様々な勢力争いなどは全く関係なく、まっさらな「リネージュ2M」の体験がそこにはあるのだ。

 そこで今回は実際に「パプリオン」サーバーでプレイしている筆者が血盟に所属した経験をお伝えしたいと思う。まだ血盟に所属したことのない方への参考になると幸いだ。

実際に「パプリオン」サーバーで血盟に所属してみた。新しいサーバーで新しい仲間とプレイする楽しみ

 血盟とは「リネージュ2M」における“ギルド”的な存在だと考えてもらえれば良い。ほかのプレーヤーと協力したり、様々な困難に立ち向かったり、文字通りこの世界で苦楽を共にして一緒に成長していく貴重な仲間たちだ。もちろん血盟は1つだけではない、協力関係になれるような血盟もあれば、様々な理由で対立する血盟も生まれる。本作には血盟と血盟の協力体である「連合」という概念もあり、人と人の繋がりが血盟になり、血盟と血盟の繋がりが連合となるダイナミックな人間関係が生まれる仕組みになっている。

 血盟に入ると、仲間たちと共に冒険ができるだけでなく、各種メリットも存在する。まずは加入すると受けられる「血盟バフ」だ。血盟レベルに応じてキャラクターの能力値が上昇するなどの恩恵がある。また、「血盟商人」という専用のショップも利用できるようになる。販売アイテムのラインナップは血盟レベルに応じて増え、ここでは血盟出席や血盟寄付などで得られる「名誉の勲章」を使用して貴重なアイテムを入手できる。

血盟に所属していると、血盟レベルに応じてEXPボーナスなどの各種恩恵も受けられる

 なぜプレーヤーたちは協力して血盟を作るのか、それは様々な理由がある。単にプレイの傾向が似ているプレーヤーが集まった血盟もあれば、ボス モンスターを狩ってレアアイテムを積極的に狙っていく血盟もあるだろう。単にフィールドでPvPをしたいだけの荒くれ者集団といった血盟ももちろんある。

 今回筆者がお世話になっていたのはその中でも「プレイの傾向が似ているプレーヤーが集まった血盟」だ。具体的に言うと血盟争いをしていない血盟で、血盟員と共にキャラクターを成長させ、協力しながら冒険を楽しむことを目標にしているプレーヤーが集っている。

 実際に血盟に参加することになった流れとしては、筆者もソロプレイだけではなく誰かと協力しながら目標を目指すプレイをしたくなった。だが特定のプレーヤーとコネクションなどがあったわけではないため、全体チャットで声をかけてみたのだ。筆者がプレイしているサーバーではあまり全体チャットが賑やかではないが、見ているプレーヤーは確実にいる。具体的な文面としてはレベルや使用している武器などを添えて、「レベル○○の××という武器種ですが、血盟に入れていただける方はいらっしゃいますか?」といった具合だ。

画面左にある吹き出しボタンを押すとチャットウィンドウが開く。全体チャットや血盟チャットなど送り先を指定してメッセージを入力すれば送信できる

 声をかけるならアクティブなプレーヤーが多い夕方から夜がベストだろう。ただ自分のメインの活動時間と大きく異なる場合はそこに齟齬が発生する可能性があるので、自分のメイン時間に声をかけてみるのも良いかもしれない。何度か全体チャットで声をかければ声をかけてくれる盟主もいるだろう。そこで盟主とプレイスタイルなどのすりあわせを行い、それらの点でお互いに納得できるプレイができそうであれば血盟に所属する流れになる。

 さて、血盟に入ったらまずは挨拶だ。血盟チャットで挨拶をしよう。といっても難しいことは必要なく「こんにちは、先ほど血盟に加入した○○です」といったイメージだ。本作はログアウトプレイやオートバトルなどが充実しているため、オンラインでも画面を見ていないプレーヤーが多いが、ログにはちゃんと残るので、ログを見たほかの血盟員が気づいてくれる可能性がある。

 ちなみに、NCSOFTの独自クロスプラットフォームである「パープル(PURPLE)」の機能である「PURPLE talk」を活用すれば、ゲームに接続していなくてもグループチャットや血盟チャットなどを自身のスマホなどで確認・投稿できるので、外出先でも血盟員とコミュニケーションを取ることが可能だ。またログイン中の自身のキャラクターの状況もリアルタイムで通知されるのも大変重宝する機能だろう。なお血盟によってはDiscordというチャットツールを使っており、ほかの血盟との連絡ツールとしての役割や、ボスの討伐時間の管理なども行われていることがある。

 ゲーム的な要素も人間関係的な要素も関わり合う「リネージュ2M」だからこそ、外部チャットツールの便利さが際立つのだ。

 血盟での活動はほかの血盟員との協力に重きがあると思う。消費したアインハザードの祝福の数に応じて、血盟に「貢献度」という値が加算されていく。これは自動で加算されていくので、とりあえず普段通りにプレイしていれば貯まるポイントだと考えていただければ良い。メンバー全員が集めた貢献度に応じて血盟のレベルも上がっていき、「アジト」が解放されたり、血盟商人から新しいアイテムを購入できたりもする。

血盟員の活動を通じて上昇する血盟レベルに応じて血盟商人の販売アイテムが充実していく

 既存ワールドは何度か大まかな状況は変わっているのだが、現時点では大きく2つの勢力に分かれており、そこに所属しない中立の連合や、独自の連合が生まれているという状況だ。一方筆者がプレイしているサーバーはまだなんとも情勢が掴みにくいところである。それは筆者の血盟が比較的争いから遠いところに存在しているのと、そういった情報を得る手段である全体チャットの投稿が少なめだからだ。この辺りは実際に筆者もボス討伐を目的にしている血盟に所属すれば情勢は見えてくるのかなと思っている。いつかはそういう挑戦もしてみたいなと思いつつ、キャラクターを強化する日々だ。

ボス狩りメインの血盟は血なまぐさい争いが起こるのが常。だがそれが面白い!

 さて、今筆者が所属している血盟では一切ボスには関わっていないが、以前別サーバーでプレイしていた血盟では積極的にボス討伐に参加していた。「リネージュ2M」で貴重なアイテムの殆どはボスからのドロップと言っても良いほどボスから入手できるアイテムは“美味しい”。当然多くのプレーヤーがその恩恵に預かるべく、血盟を組み協力してボスの討伐に挑む。その中で対立する血盟と終わりの見えない抗争を繰り広げることもあるのだ。

ボス モンスターの「クイーンアント」

 そして本作はそれぞれのサーバーに出現するボスだけでなく、ワールド ダンジョンというワールド単位で共有するダンジョンに出現するボスもおり、ボスの利権をかけた争いはサーバー内からワールドへと広がっていくのだ。それが本作ならではのダイナミックな人間関係を生み出し、本作のゲームプレイの味わいをより深めていくのだ。

既存サーバーでは2021年8月に登場したワールド ダンジョン「ベオラの遺跡」をはじめ、いくつかのワールド ダンジョンが開放されている。血盟間の闘争が一気に激化するため、「パプリオン」ワールドへの実装にも期待したい

 本作の楽しみ方の1つは血盟にあると筆者は思う。自分のスタイルにあった血盟、自分が「リネージュ2M」をプレイするにあたり貢献したいと考える盟主、自分のキャラクターを強くするために効率的な血盟、など様々な基準がある。自分のプレイスタイルと価値観にあった血盟を見つけ、仲間と協力して遊ぶ。それこそが「リネージュ2M」ならではの最も楽しめる遊び方だろう。

 個人的には「リネージュ2M」の面白さは人との繋がりにあると思っている。先日HOALOHA連合のオロナイン氏と夢幻氏のインタビューでお届けしたように、この世界で出会う苦楽をともにできる仲間、そしてライバルとなるプレーヤーや集団。そういった存在が混ざり合っているのが本作の醍醐味だと思っている。その人との繋がりが完全に0から始まったのが今回の新サーバーの追加なのだ。これ以上に面白いことはないだろう。