【特別企画】

「Switchリングフィット用 折り畳み式 防音ヨガマット 8mm」レビュー

本当に静かになるのか階下で検証! 床をしっかりホールド。激しい運動でも体の負担を軽減

12月上旬より順次発売

価格:オープン価格

参考価格:2,508円(税別)

 おうち時間の中で運動不足を解消する手段としてNintendo Switch「リングフィット アドベンチャー」が根強い人気を博している。2019年の発売以来じわじわと売れ続け、2020年7月の時点で世界累計の販売本数が400万本を突破。今もなお売れ続けている。しばらくは品薄状態が続いていたが、ここ最近はようやく店頭にも並ぶようになってきており、ようやく手に入れたという人も多いだろう。

 「リングフィット アドベンチャー」は、リング型のフィットネス器具「リングコン」と太ももに装着する「レッグバンド」にJoy-Conをはめ込んで、実際の動きと画面内を連動させながら楽しく体を動かせるゲームだ。リングを手にフィールドを移動し、敵と戦う「アドベンチャーモード」のほか、60種類以上のメニューから好きなものを遊べる「お手軽モード」、自分で組み立てたメニューをこなす「カスタムモード」のほか、「ジョギングモード」、「リズムゲームモード」など多彩なプログラムが用意されている。

【リングフィット アドベンチャー】

 運動の強度は、上半身だけを使うストレッチやゆっくりとした動きのヨガのようなゆるやかなものから、全身を動かす激しい動きまで様々で、自分の性別や年齢などパーソナルデータを登録することで、自分に合わせた強度に調整してくれる。

 実際にプレイしてみると、予想の100倍はきつい。1人では到底つづかないであろう運動量だが、没入感を味わえる操作方法とアップテンポな音楽、派手な演出で飽きさせず、楽しみつつ汗が流れ落ちるほどの運動をこなせてしまう。

 まさに今の時代にうってつけのゲームではあるが、日本の住環境ではプレイ中に発生する“音”に気を遣うこともあるだろう。飛び跳ねたりするわけではないので、床が抜けるほどの激しさはないが、それでもジョギングなど、それなりに音が出てしまう運動もある。

 そんな時に便利なのが、床に敷いて使う防音マットだ。フィットネス用のマットは数あるが、今回紹介するアンサーの「Switchリングフィット用 折り畳み式 防音ヨガマット 8mm」は、商品名の通り「リングフィット」のプレイに特化したマットとなっている。前置きが長くなったが、おうち時間の運動をさらに充実させるために、今回はこのマットの性能をしっかりと検証してみた。

【Switchリングフィット用 折り畳み式 防音ヨガマット 8mm】

広げると大人の男性でも余裕のサイズながらコンパクトに収納可能

 素材はPCV(ポリ塩化ビニル)で、カラーはブラック。厚さはこのタイプのマットとしては最厚クラスの8mm。表面には丸ドットのエンボス加工が施されており、ふかふかした触り心地。上に座ると適度な沈み込みで体圧を分散して、体への負担を軽減してくれる。裏面はぺったりした手触りで、フローリングや畳に置くと激しい動きでもずれることなくしっかりと床をホールドしてくれる。広げた時のサイズは長径が約172cm、短径が約61cmと男性が横になっても十分な大きさがある。

【広げた様子】
【表面】
【裏面】
【厚み】

 写真を見ていただければわかるように、マットは小さなパネルをつないだ形状になっており、縦に2つ折りにしてから蛇腹に折りたたむことで、約30.5cm×約24.7cm×約12cm(縦×横×高さ)というコンパクトなサイズで収納できる。収納用のバッグも付属している。広げるための十分なスペースがない時にも、一部を折りたたんで調整することができる。

【畳んで収納】

エクササイズプレイで静音性を検証

 今回は一戸建ての2階で「リングフィット アドベンチャー」を使用して、マットの防音性能をテストしてみた。測定方法は、木造一戸建ての2階にあるフローリングと畳の部屋で「リングフィット アドベンチャー」をプレイし、真下にあるリビングにどの程度音が響くかを、iPhone12にSHUREのMV88を接続して音を収録、「デシベルX」という測定アプリを使って計測した。使用した家は普通に歩いている程度の生活音は全く響かないが、子供が走り回ると真下のリビングにドタドタと鈍い音が響いてくる程度で、木造住宅としては比較的防音性が高い。プレイした部屋はどちらも四畳半程度。

【フローリングでのプレイ】
【和室でのプレイ】

 テストには筆者の知り合いが参加してくれた。テストはお手軽モードの中にある「スタミナセットアップ」を利用した。運動強度は「しっかり」。このプログラムは運動負荷の高い5つの運動を連続で行なうセットアップで、運動の時間は約3分。運動は以下順番で行なった。

【スタミナアップセット】

「マウンテンクライマー」
 両手を床について足を延ばした状態から、リズムに合わせて足を交互に前後させる運動。軽くジャンプするように足を離しては床に下ろすので、今回のプログラムの中では最も音が下に響きやすい。

【マウンテンクライマー】

「ハサミレッグ」
 床に横になって、背中と両足を軽く浮かせる。その状態からリズムに合わせて、足を交差させては開くという動作を、足の上下を毎回入れ替えながら繰り返す。音は出にくいが、かなり大変な運動で、途中苦しくなって足をついてしまうとうっかり大きな音が出てしまうこともあった。

【ハサミレッグ】

「モモアゲアゲ」
 リングコンを両手で頭上に掲げたポーズから、リズミカルにリングコンを下ろしながらふとももを交互に持ち上げる。足を下す時意識的に静かにおろせば、それほど下に音が響くことはないが、こちらもだんだんと苦しくなってくるとそんな余裕がなくなってしまう。

【モモアゲアゲ】

「モモアゲコンボ」
 モモアゲアゲと同じ動きを1セットやった後、リングコンを正面に構えてスクワットする。画面では、ふとももを2回上げたあとジャンプするように足を開いてからスクワットしていたが、音をださないようにというよりは、しんどくてとてもそんなキレのある動きは難しく、足を地面に付いたままの動きになった。

【モモアゲコンボ】

「ステップアップ」
 リングコンを正面に持った状態から、リングコンを上に掲げながら横に足を広げる。リングコンを下げながら、反対側の足を寄せて横移動。再びリングコンを上に上げながら、今度は逆方向に横移動し、それをリズミカルに繰り返す。クールダウン的な意味合いが大きい動きなので、運動負荷は弱め。だが、ここまでの運動ですっかりへろへろになっているため、足を下す時などについついドスンと下してしまうこともあった。

【ステップアップ】

マットがあれば下に響く音はかなり軽減できた

 まずはフローリングの床で、マットのありなしでどの程度音に違いがあるのかを調べてみた。マットがない状態では、上半身だけを動かす運動では音はほとんど響かないが、マウンテンクライマーなどの足を動かす運動ではドンドンと響く音が聞こえ、姿勢を変えるときにも多少ゴトゴトという音が響いた。

 マットありの場合も、マウンテンクライマーでは多少響いたが、明らかに音は小さくなっていた。姿勢を変えるときの音も全くの無音というわけではないが、テレビをつけていれば気にならない程度まで小さくなった。

【フローリングでの比較】

マット最低値最高値平均
あり33.957.138.8
なし34.064.442.9
【フローリングの音を1階から収音した結果】

 畳が音を吸収してくれる畳部屋では、フローリングよりは下に響く音が小さくなっていたが、マットのあるなしでの差は同様にハッキリとでた。特に、和室はリビングの照明の真上にあるため、激しい運動の際には照明の蛍光灯が振動でこすれて、キッ、キッと音を立てて、聞いていて不安を感じた。マットありでは、この音もほとんどの動きでは響かなかった。

【和室での比較】

マット最低値最高値平均
あり27.157.432.7
なし27.259.134.4
【和室の音を1階から収音した結果】

静音性はもちろん、すわりごこちも大幅にアップ

 今回、テストのために何度もプレイを繰り返した。マットはしっかりと床に張り付いて、激しい運動でもずれることはなかった。ぐっと踏み込むと、足の形に沈みこんで型がつくが、しばらくすると元通りになっていた。表面に零れ落ちた汗は、使用後に軽くふき取ってメンテナンスするよう商品の入った箱にも書かれている。

 床に座って行なう運動では、フローリングでは縫い目や骨が当たって痛いのだが、マットを敷いていると全く気にせず運動ができたことが、静音性と並んでありがたかった。実は筆者はこれまで、「Fit Boxing」やらVRゲームの「Beat Saber」などで運動をしてきたが、マットを使ったことはなかった。しかし、今回初めて使ってみて、これはもう買うしかないと思ったくらいには快適だった。

 まだまだ自粛が続く毎日で、運動不足を気にしている人は多いだろう。もちろん、「リングフィット」専用というわけではないので、発売されたばかりの「Fit Boxing 2」やゲームとは関係ない瞑想やヨガなど幅広く活用できる。おうち時間を快適にすごすための投資としては悪くないと思うが、いかがだろうか。