【特別企画】
スパイのガン=カタで開幕する「ウォッチドッグス レギオン」を先行プレイ
建設作業員や警備員など、職業ごとの特技に注目!
2020年7月13日 04:45
- 発売日:未定
- 価格:未定
権力が肥大化し、市民たちが理不尽に抑圧されている近未来のロンドン。不当な状況に反旗を翻し、街で暮らす市民を仲間にしながら巨悪を打ち倒す。そんなオープンワールドアクションが、「ウォッチドッグス レギオン」だ。
今回、「ウォッチドッグス レギオン」の最新情報が発表された7月13日の配信イベント「Ubisoft Forward」に先行して、本作をプレイできた。具体的な手触りのほか、スパイ、建設作業員、警備員といった「職業」にも触れることができたので、その辺りも含めてお伝えしていきたい。
いきなりガン=カタ! さながらスパイ映画のようなオープニング
まず触れることができたのが、本作のチュートリアルに当たる部分だ。オープニングの展開はちょっと意外で、クールなスーツ姿の男性が、敵の警戒網をスマートな身のこなしで避けながら建物に侵入するところから始まる。
どこからどう見ても、スパイ映画のワンシーンのような演出だ。「これ、もしかして違うゲームなのか……?」と思い始めると、通信先にDedsecメンバーが登場して「ウォッチドッグス」の世界であることがわかる。
直後、プレーヤーはダルトンと呼ばれたこのスパイを操作可能になる。敵に見つからないように背後から襲ったり、機械類をハッキングして敵に電気ショックを与えたり。監視カメラへの侵入なども含めて、操作感は間違いなく「ウォッチドッグス」である。
ダルトンの身のこなしは可憐の一言で、ハッキングは当然のこと、近接戦なら銃を駆使して見事なガン=カタを決めていく。そして、Dedsecとのやり取りから、潜入の目的は「爆弾テロを防ぐこと」であることがわかってくる。
敵の波状攻撃をいくつか突破し、ついに爆弾解除に成功……と思いきや、それは敵の罠。巨大ホログラムで現われた正体不明の人物に「人類を守るため」、「破壊は治療になる」、「ハードリセットの時間だ」などと言われながら周囲の各地で大爆発が発生。直後、ダルトンもドローンに撃たれてしまう。
結局、爆弾テロは防げなかった。大量の人が死に、Dedsecはテロリストとして扱われ、犯罪者を取り締まるため警備会社のAlbionが街を牛耳ることとなった。街では「Dedsecを捕まえる」名目のもと、Albionが尋問を繰り返し、自律型ドローンもうるさく飛び回っている。行き過ぎた警備によって市民は抑圧され、自由が失われつつある社会ができあがってしまった……。
これが本作の導入である。プレーヤーはそれでもロンドンのために活動するDedsecメンバーを操作し、事件の引き金となった爆弾テロ犯の正体を突き止めていく。そのためには裏社会のボスやAlbionのCEOなど、ロンドンを跋扈する数々の大物たちに近づき、破滅させ、情報を集める必要がある。その過程が、本作のメインストーリーとなる。
建設作業員はレンチ攻撃がインパクト大でしかも強い
ストーリーはメインのミッションを追うことで進んでいくが、“誰を操作してミッションを進めるか”はプレーヤーの自由だ。今回のデモでは、巡査、プロの暗殺者、建設作業員といった面々があらかじめDedsecメンバーとなっていて、今回は建設作業員のHolly Woodを選択した。
Hollyは「安全なゴーグルトップ5」の投稿に「いいね」している女性で、近接のメイン武器は巨大レンチという肉体派なのだが、ポイントは“選択した人物がその時の主人公になる”ことだ。HollyはDedsecのAIアシスタント「Bagley」とどんどん会話するし、カフェで次の指令を待つカットシーンにも出演する。もし直前で巡査や暗殺者を選んでいたとしても、操作しているキャラクターのままゲームは進行するわけだ。
Hollyのような建設作業員の特技のひとつに、貨物運搬用ドローンをいつでも呼び出せることがある。貨物運搬用ドローンは人が十分乗れる大きさで、自分の近くに呼び寄せて上に乗り、そのまま空中を移動できるため、侵入にも脱出にも大変便利。空中から敵地を視察してもいいだろう。
「ウォッチドッグス」のミッションといえば潜入とハッキングだが、Hollyでももちろん可能だ。ただし、Hollyの場合はレンチがメイン武器なので、近接戦闘の場合は敵をひたすらレンチでぶっ叩いてノックアウトする大胆さが楽しい(アゴを横からドーン! 後頭部を上からダーン! など)。ダルトンのガン=カタとは、また異なるプレイ感となっている。
スペシャリストを揃えるスカウトが楽しい!
職業とその特徴はそれぞれあって、暗殺者ならデザートイーグルを持っていたり、巡査なら特殊なスタンガンを持っていたりする。職業やバックグラウンドによって能力が違うほか、ミッションの途中でもキャラクターは変更できる。「このミッションならこの人、このミッションならあの人」といったように使い分けることで攻略の可能性はどんどん広がる。
Dedsecメンバーについては、街にいる誰でも「スカウト」することができる。本作では上記の他にも、ストリートアーティストや抗議デモリーダー、ドローンレーサー、フーリガンなど多種多様な職業が存在する。お気に入りの人物を自分で探し出してもいいし、高い能力を持つ人物にはあらかじめ印がついているので、こちらもスカウトの目安になるだろう。
気になる人物はスカウト候補に入れて、スカウトミッションをクリアすれば晴れて仲間に。さながら映画「オーシャンズ11」で凄腕の犯罪集団を作ったオーシャンのように、「誰を仲間にすべきか」と街を物色することもプレイ中の楽しみになる。
またミッションによっては「制服」が重要になることもある。たとえばある潜入ミッションでは、Albionの警備員の制服を着ていないと入り込めない建物があった。となれば、どういった人物をスカウトすればいいかは明白、というわけだ。
本作の市民は特別なAIによって自動生成されているため、同じ「警備員のスカウト」でもプレーヤーによってまったく異なる人物になることと思う。自分のプレイでしか出会えない人という一期一会感も、本作の魅力のひとつだろう。
かわいいぞスパイダーボット!
デモプレイをしている間、ほぼ出ずっぱりで使っていたガジェットのひとつにスパイダーボットがある。このスパイダーボットは名前の通りクモ型のロボで、小さな体を活かして警戒地域に潜入したり、その先でロックを解除したりととても役立ってくれる。
操作しているキャラクター本人が潜入するとなるとどうしても敵に見つかりやすくなるが、そんなとき足元をちょこちょこ進めるスパイダーボットは視界の外をスルスルと抜けやすい。排気口など狭い場所にも入れるので、潜入ミッションならとりあえずスパイダーボットを起動したくなるくらい便利な代物だ。
もし見つかっても壊されるだけでリスクも低いし、さらに言えば動きもかわいい。癒やしと実益を兼ね備えた最強のガジェットになること請け合いである。こちらも注目だ。
今回のプレイデモでは、「ウォッチドッグス」シリーズの系譜を感じつつ、市民をスカウトして操作する楽しみの両方を感じることができた。惜しむらくは念願のお婆ちゃんをプレイできなかったことだが……。これは、ぜひともまたの機会を楽しみにしたい。