【特別企画】
「Re:ゼロ」のレムを“夏の日差し”で撮る! 帽子をかぶり、前髪がかかるキャラクターをいかに綺麗に撮るか!?
2020年3月31日 00:00
せっかく手に入れた美少女フィギュア。綺麗な写真を撮って、SNS等にアップしたいと思う人は多いだろう。しかし綺麗な写真を撮るには設備にもお金がかかるし、そもそもどう撮れば良い写真になるかわからない。
そこで、なるべく追加投資を抑えて、スマホでいつもよりキレイにフィギュアを撮ってみるテクニックを考えていきたい。第1回にあたるスマホと身の回りのアイテムだけで“良い感じのフィギュア写真”を撮ろう!ではロボを被写体にして、コピー用紙を利用した汎用的な光の当て方を紹介した。
第2回では、「美少女フィギュア」を題材に、キャラクターの特徴や、写真の雰囲気を考えた撮影を考えていきたい。光の当て方など基本の要素は第1回をベースに、そこからの拡張となるので、前回も参考にして欲しい。
今回使用したものは、前回と同じくノートPC(光源用)とコピー紙数枚、ミニ三脚。撮影はスマホで行なう。今回、追加の光源としてLEDライトを使用している。LEDライトは1,000円から4,000円ほどで購入できる。
LEDライトを使用したのは、今回被写体であるフィギュアが、「水着と麦わら帽子の女の子」なので、夏の日差しが当たっているような雰囲気にしたかったからだ。LEDライトはそれほど高くなく、使うことで光の演出ができる。防災キットの中などにないか探してみよう。
スマホはiPhone 11 Pro Maxと純正のカメラアプリを使用した。露出補正をしたのみで、そのほかは未調整。アプリによる補正については今後紹介していきたい。
使用したフィギュアは「TAITO プレシャスフィギュア レム~Tシャツ水着 ver.~」。美少女フィギュアの撮影において格闘要素となりがちな前髪と被り物がある点と、プライズとしては透けTシャツへのこだわりが変に強い点から採用した。今回はこの特徴を考えて光を当てていきたい。
光源と反射体で挟む事で光をきちんと当てる
というわけで、前回同様に白い画像をフルスクリーンで表示したノートPCをメインの光源とした状態から見ていこう。ノートPCは右斜め前に配置。前髪の分け目の落影が入りにくい角度を探っていく。
レムというキャラクターは顔を覆うような前髪が魅力であるが、撮影時の難しいポイントでもある。この時、ノートPCを動かすよりは、フィギュアを横軸に回転させていき、変化を見ていくといい。
ほとんどの場合で、顔にどう光が当たっているのかの確認と修正になりがちであり、以下もその通りになっている。
iPhone 11 Pro Max(厳密にはiPhone 11シリーズ)の純正カメラの傾向的に色はやや暖色となっているが、こうして光をうまく当てていくことで、スマホ単体での撮影結果としてはイイ感じになった。
考え方としては、第1回と同様に光の反射を利用して被写体を挟んでいくこと。ただ上記しているように、前髪や帽子の影への対処があるため、手前に紙を置いたり、中空に紙を配置するなどの配慮が必要になったりするが、気持ち斜め下から光を当てるようにしてみると影を消しやすいハズ。
夏のまぶしい日差しの感じを、LEDライトを使って出してみる
冒頭で触れたLEDライト。小型LEDライトの多くは直進性の高い光であることが多い。ライトの発光部部分を点灯していない状態で見て、乳白色のフィルターがない場合は、とくに直進性が高いものとなっている。そのため、夏場の太陽っぽい強い日差しの雰囲気にしやすい。
フィギュアが強い日差しを受けているようなイメージで、斜め上から照らしながら、雰囲気が出るよさそうな位置を探ってみよう。
応用として、メイン光源をLEDライトに変更してみる。このときも上記しているように、紙はLEDライトの線上に配置するので、感覚はつかみやすいハズ。ただ直進性のある光であるため、位置決めはノートPCを利用したときもよりもシビアになりがちだ。またノートPCはWindows 10のデフォルト壁紙にして、夏っぽさ演出用の小道具とした。
また夏場の光源は強烈な影でも表現できる。それは立体物の場合も同様で、強い光の当て方だけでも雰囲気の変化量は豊富だ。たとえば、以下の3パターンだけでもよくわかるハズ。
前回と今回で、汎用的な光の当て方を説明できたと思う。ただフィギュアは対象によってテーマが全く違う。女の子も明るい子から根暗な子、妖艶な美女など、キャラクターによって光の当て方、写真の撮り方は違ってくる。フィギュアに応じて、キャラクターに応じてアレンジは必要なので、試行錯誤が大事だ。
今回提示したやり方は、お気に入りのフィギュアにそのまま適用可能でないが、それでも出発点を提示したつもりだ。ポーズによっても微調整、もしくは大幅な変更が必要になりがちなので、初回はなるべく動きの少ない立ち方のフィギュアからのトライがいいだろう。
ともあれ、観察しながらとにかく撮影をエンジョイして、知見を増やしてほしい。次回は写真編集アプリの使用方法について触れる予定だ。スマホで気軽に写真は撮れるが、やはり本格的なカメラと比べると“色”が弱い。アプリを使うことでより自然な発色による写真を目指そう、というのが次回のテーマだ。