【特別企画】
【特別企画】ノートPCなのにゲーミングPCとしてこだわり抜いた! スタイリッシュなスリムベゼルと144Hz液晶採用ゲーミングノートPC
G-Tune NEXTGEAR-NOTE i7920シリーズ「NEXTGEAR-NOTE i7920PA1」を使ってみた
2019年2月18日 14:00
マウスコンピューターのゲーミングブランド「G-Tune」から、ゲーミングノートPCが発売された。何を隠そう、このノートPCは、144Hzのハイリフレッシュレート、全キー同時押しメカニカルキーボードを備えた、ゲーマーのためのゲーミングノートなのだ。今回はその、「G-Tune NEXTGEAR-NOTE i7920」シリーズのプラチナモデル「i7920PA1」をお借りすることができたので紹介していこう。
スペックで見る「G-Tune NEXTGEAR-NOTE i7920」シリーズ
それでは、スペック表を見ながら「NEXTGEAR-NOTE i7920」シリーズを見ていこう。お借りした試用機は、最上位機種のプラチナモデル、「i7920PA1」だ。下記表では1番左のモデルだ。
【G-Tune NEXTGEAR-NOTE i7920シリーズ】
モデル名 | i7920PA1(プラチナモデル) | i7920GA1(ゴールドモデル) | i7920BA1(ブロンズモデル) |
---|---|---|---|
CPU | Intel Core i7-8750H(6コア12スレッド、2.2GHz、Turbo Boost時最大4.1GHz) | ||
GPU | NVIDIA GeForce GTX 1060(GDDR5 6GB)+UHD グラフィックス 630(メインメモリと共有、最大16GB) | NVIDIA GeForce GTX 1060(GDDR5 6GB)+UHD グラフィックス 630(メインメモリと共有、最大8GB) | NVIDIA GeForce GTX 1060(GDDR5 6GB)+UHD グラフィックス 630(メインメモリと共有、最大4GB) |
チップセット | Mobile Intel HM370 Express | ||
メモリ 搭載メモリ | PC4-19200 DDR SO-DIMM 32GB(16GB×2) | PC4-19200 DDR SO-DIMM 16GB(8GB×2) | PC4-19200 DDR SO-DIMM 8GB(8GB×1) |
メモリ 空きスロット | 0 | 1 | |
ディスプレイ | 17.3型ノングレア液晶(フルHD、1,920×1,080ドット、LEDバックライト) | ||
ストレージ システム用 | 512GB M.2 SSD(NVMe) | 256GB M.2 SSD(Serial ATA 6Gbps) | |
ストレージ データ用 | 2TB 2.5インチHDD(Serial ATA 6Gbps) | 1TB 2.5インチHDD(Serial ATA 6Gbps) | - |
光学ドライブ | - | ||
主なインターフェイス | miniDisplayPort×2、HDMI×1、USB 3.0×3(Type-A/右側面×2、Type-C/背面×1)、USB 2.0×1(左側面)、1000BASE-T、IEEE802.11ac、Bluetooth v5.0 | ||
バッテリー駆動時間 | 約5.8時間 | ||
サイズ | 395.7×263×32.6mm(幅×奥行×高さ) | ||
重量 | 約2.6kg | 約2.7kg | 約2.5kg |
OS | Windows 10 Home 64bit | ||
価格(税別) | 219,800円 | 189,800円 | 169,800円 |
まず、CPUには、IntelのCore i7-8750Hを採用している。「i7-8750H」は、Coffee Lakeの名で開発されていた、第8世代Intel Coreプロセッサー。モバイル向けの製品としては、ハイエンドクラスのモデルだ。通常時は2.2GHzで動作し、負荷の高い処理を行なう際にはTurbo Boostで最大4.1GHzまで自動的にオーバークロック(OC)する機能を持っている。
ノートPCに採用されるモバイルCPUのため、消費電力軽減の観点から通常時の動作周波数は2.2GHzと控えめだが、ゲームプレイ時などの高負荷時にはデスクトップPCと比較しても、遜色ないパワーを引き出せるわけだ。「i7-8750H」には、CPUコアが6つ搭載されており、それぞれがHyper-Threadingで2つの処理を同時に行なうことができるため、6コアで12スレッドを同時実行可能だ。
そして、ゲーミングPCのキモとなるGPUには、NVIDIAのGeForce GTX 1060を採用している。現在ではデスクトップ向けのGeForce RTXシリーズが最新となっており、モバイル版も発表されたばかりだ。しかし、モバイル版のGeForce RTX搭載機は、まだ数社から発表されたばかりで、GeForce GTX 1060も十分にパワーのある現役のGPUだ。
GeForce RTXとの大きな違いは、DirectX Raytracing(DXR)に対応していないこと。しかし、この件については後述するが、この「NEXTGEAR-NOTE i7920」シリーズの構成の場合、それほど重要ではない。もちろん、自然に近い美麗な画面描画を実現できる最新のDXRは、魅力的な機能ではある。しかし、GeForce RTXシリーズを搭載しないのがちょうどよい理由が次のディスプレイの構成要件とからんでいる。
そのディスプレイのパネルは、スリムベゼルを採用した17.3型ノングレアのフルHD液晶でLEDバックライトを採用したものだ。ノートPCとしては最大クラスとなるこのパネルは、ゲームへの没入感を高めてくれる。大きな特徴としては、144Hzのハイリフレッシュレートに対応しているというところ。144Hz対応パネルは、単体モニタではゲーミングモニタとして近頃よく目にするようになってきたが、ノートPCで搭載している製品はそれほど多くないので注目ポイントの1つだ。
通常の液晶パネルは60Hz程度のリフレッシュレートになるが、これは1秒間に60回の画面書き換えが行なえることを示している。144Hzというのは、1秒間に144回の画面の書き換えが行なえることになり、一般的な液晶パネルの倍以上の速度で書き換えを行なうことができるのだ。ハイリフレッシュレートのメリットは残像感のない表示で、FPSなどのアクション性の高いゲームプレイ時に有効になる。ヌルヌルとなめらかに表示される画面描画は1度体験すると病み付きになるだろう。ゲームだけでなく、Webブラウザや文書などのスクロール時にも効果を発揮し、ホイールによる高速スクロール中でも視認性が高まり、見たい部分でピタッと止められるようになるという効果もある。
先ほどDXRに非対応でもちょうどよい構成と書いたのは、このハイリフレッシュレートに関係してくる。実のところ、現時点でDXR対応のゲームはデスクトップ向けのハイエンドGPU、GeForce RTX 2080 Tiを搭載したマシンでも、性能的に安定して100fps以上で動作させることが難しい。筆者が以前検証したところ、ゲーム内の描画品質を下げても120fps程度であった。また、モバイル向けではGeForce RTX 2080 Tiは、現在のところ発表されておらず、ハイエンドでGeForce RTX 2080止まりだ。簡単に言ってしまえば、144Hzモニタを最大限に活用できるGPUが存在していないことになる。144Hzのハイリフレッシュレートを活かすのならGeForce GTX 1060でも十分と言えるだろう。
次にメモリの構成だが、これはモデルによってさまざまだ。試用機のプラチナモデルの「i7920PA1」では、16GBのモジュールが2枚搭載されており合計32GB。ゴールドモデルの「i7920GA1」では8GBモジュールが2枚の合計16GBで、ブロンズモデルの「i7920BA1」が8GBモジュール1枚のシングルチャンネル構成になっている。筆者としてはゲームで32GBの大容量が必要かと考えると難しいところだが、きちんとデュアルチャンネル構成になっている8GB×2の16GB構成辺りをお勧めしたい。
システム用のメインストレージは、プラチナ/ゴールドモデルが512GBのNVMe対応M.2 SSDで、ブロンズは256GBのSerial ATA 6Gbps対応のM.2 SSDだ。試用機に搭載されていたNVMe対応のM.2 SSDはWestern DigitalのPCI Express 3.0 x2対応の製品で、BTOではさらに高速なPCI Express 3.0 x4のM.2 SSDを選択することもできるようになっている。
データ用として使う2.5インチHDDも搭載可能で、プラチナモデルでは2TBの2.5インチHDD、ゴールドモデルには1TBのものが最初から搭載されている。ブロンズモデルの場合、HDDは搭載されていないがBTOで追加は可能だ。現在のゲームタイトルは大容量のものが増えているため、複数のゲームを楽しんだり、画像や動画も扱ったりしたいのなら、システムストレージを512GBのM.2 SSDにするか、2.5インチHDDがあったほうがよいだろう。
インターフェイスとしては、まず映像出力としてminiDisplayPortが2つとHDMIが1つ用意されている。外部モニタやVRデバイスなどを使う場合でも、3つあれば十分だろう。USB端子はUSB 3.0ポートが3つ(うち1つはType-C)、USB 2.0ポートが1つ用意されている。通信機能も有線の1000BASE-T、無線のIEEE802.11ac、Bluetooth v5.0が用意されており、過不足はない。
可搬性にかかわってくるサイズは幅が395.7mm、奥行き263mm、高さ32.6mmとなっている。これは突起部を含むものでゴム足などを含む突起部を除けば厚さは26.6mmとかなり薄型だ。17.3型のパネルを搭載するため、幅はかなり大きい。重量も薄型とはいえ約2.5kg~2.7kgと重量級。バッテリ駆動時間も約5.8時間となっており、LANパーティなどに持ち運んで使うことは可能だが、いつも気軽に持ち運ぶといったモバイル用途としては厳しいかもしれない。
税抜きの価格はプラチナモデルで約22万円、ゴールドが約20万円、ブロンズが約17万円となっている。パーツ構成的には妥当と言える価格帯だが、スリムベゼルと薄型デザインを考えると、コストパフォーマンスは高そうだ。
ノートPCなのにゲーミングPCとしてのこだわりがすごい
さて、ここまではスペックで製品を見てきたが、ゲーミングPCの機能を見てみよう。まず大きな特徴とも言えるのがキーボードだ。ゲーミングPCとしてはおざなりになりがちなノートPC本体付属のキーボードだが、「NEXTGEAR-NOTE i7920」シリーズのキーボードには一切の妥協がない。本シリーズに搭載されているのは、全キー同時押し対応のメカニカルキーボードだ。
煩雑な操作をこなすゲームプレイ中には、多数のボタンを同時に押す場面もよくある。FPSなどでは、斜め前方に走りながら(「W」と「A」の同時押しなど)フルオートマシンガンのON/OFFの切り換えたり、ボイスチャットのボタンを長押ししたりといった操作がこれにあたる。
ここにさらにショートカットの組み合わせキーなどが加わると一般的なキーボードではボタンの同時押しの限界数に達してしまうため、最後のキー入力が無効になってしまったり、最初に押していたキーが押されたままでロックされてしまったりといった症状が発生する場合がある。複数同時押しに対応しているキーボードではそのようなトラブルが発生することはなく、気兼ねなくキー操作を行なうことができる。
また、一般的には安価なメンブレンタイプが採用されることの多いノートPCだが、本シリーズではメカニカルキーボードを採用している。メカニカルキーボードはメンブレンと比較して高コストになるため、ノートPCではあまり採用されることがない。しかし、メカニカルキーの採用により、押下圧60gのキーのタッチはクリッカブルで、キーを押せたか押せていないかがはっきりとわかるようになっていて、誤入力を減らすことが可能だ。
さらに、このキーボードはキー1つ1つを個別に配色できるフルカラーバックLEDバックライトにも対応している。設定すればキーごとに好きな色で光らせることができるため、光りモノの好きなゲーマーにとってうれしいだけでなく、暗い部屋でもキーボードのホームポジションやキーの位置の確認に役立つ。
ちなみに、キーボードは少し変則的な配列になっているため、最初は少しとまどった。ゲーム以外で使っていると最初の内は違和感があり、マークや_(アンダーバー)などのキーを「どこだっけ?」と思いながら探すこともあるのだが、ゲームをプレイすることでこのキー配列のよさがわかってくる。ゲームで使われにくいキーが通常と別の場所に配置されており、ゲームで使用するキーが集約されているのだ。キーボードの機械的な構造だけでなく、配列までもゲーミングPCとしてこだわって作られているのが感じられる。
ちなみに、前述したキーボードのバックライト設定は、マウスコンピューターのオリジナルユーティリティソフト「Gaming Center」から設定が可能だ。Gaming Centerには、このほかにも「NEXTGEAR」シリーズのユニークな機能に対応しており、ゲーム時に誤動作を防ぐためのWindowsキーの無効化やシステムモニタといった機能も有している。
もう1つ特筆したいのがゲームモードの存在だ。こちらもGaming Centerから設定が可能なのだが、動作モードを「ゲームモード」に変更するだけで、パフォーマンスを向上させることができるというもの。このゲームモードは、CPUのTDPを45Wから55Wに変更する仕組で、3Dグラフィックス性能は約4%、単純なCPUパフォーマンスは約20%も向上すると言う。この辺りは後述のベンチマークで少し検証してみるとしよう。
ベンチマークで性能を検証する
さて、一通りの仕様や機能を紹介したところで、実機を使ったベンチマークで「i7920PA1」の実力を見ていくことにしよう。ベンチマークは記載のない限り、インストールして起動した状態のデフォルト設定で行なっているが、ゲームではフルスクリーンが前提となるため、設定のあるものはフルスクリーンのフルHD(1,920×1,080ドット)で行なっている。
PCMark 10
PC全体のパフォーマンスをバランスという観点も含めて検証するのがPCMark 10だ。アメリカの認証機関、ULのベンチマークソフト。PCで通常行なうデジタルコンテンツを使ったシミュレーションをして、性能を数値化することができる。結果は5,013とかなり良好な数値で、ハイエンドデスクトップに相当する数値だ。
【PCMark 10】
PCMark 10 | |
---|---|
測定結果 | 5,013 |
3DMark
PCMark 10と同様ULの定番ベンチマークソフト。こちらはPCMark 10と違い、グラフィックス機能を中心に性能を評価することに特化している。ここではDirectX 12を利用したTime SpyとDirectX 11を使ったFire Strikeの2つのテストを行なった。結果としてはTime Spyが3,851、Fire Strikeが10,007と、ノートPCとしては、良好な値。現行のゲームタイトルはほとんどストレスなく楽しむことができ、処理負荷の大きなゲームでも設定を少し落とすだけで快適なプレイが可能になるだろう。
【3DMark】
Time Spy | Fire Strike | |
---|---|---|
測定結果 | 3,851 | 10,007 |
VRMark
VRMarkもULのベンチマークソフトだが、こちらはVRデバイスを利用した場合のシミュレーションを行なって、VRデバイスを所持していなくてもその結果を数値化することができる。結果は6,000近くになっており、VRデバイスを扱う実力があることを十分に示して見せた。
【VRMark】
VRMark | |
---|---|
測定結果 | 5,918 |
SteamVR Performance Test
名前のとおり、VRMarkと同じようにこちらもVRデバイスを使用した場合のシミュレーションを行なって、その結果を数値化するベンチマークソフト。結果の平均忠実度は7(高い)で良好な問題ない数字。このベンチマークでは6.0を指標に、それ以上が出ていればVRデバイスを十分に扱うことができるとされているため、余裕のある結果だ。
CINEBENCH R15
CINEBENCHはCPUの性能を数値化するベンチマークソフト。映画制作などで実際に使われている3Dレンダリング処理を行なう。結果は、6コア12スレッドということもあり、マルチコア処理のCPUの値はノートPCとしてはかなり高い1,160。シングルコアでの処理結果であるCPU(Single Core)も174と良好な結果だ。比較対象として数値を出すと、同じCoffee Lakeのデスクトップ向けハイエンドクラスとなるCore i7-8700Kの場合CPUで1,450前後が出る。
【CINEBENCH R15】
テスト項目 | 測定結果 |
---|---|
CPU | 1,160 |
CPU(シングルコア) | 174 |
SuperPosition Benchmark
UnigineオリジナルのUNIGIN2ゲームエンジンを利用したベンチマークソフト。結果は7,746となっているが、どちらかというとわかりやすいのがfps(Frame Per Second)という値だ。これは1秒間に何回の描画を行なえるかという単位で、数字が大きいほど結果が良好なことを示す。アクション性の高いFPSなどでは60fps以上が理想とされており、平均57.94fpsという結果はそれに近いが惜しくも60fpsに届かなかった。ただし、このソフトはゲームではなく、あくまでもベンチマークソフト。高負荷のかかる計算を行なわせているため、決して悪い値ではないということも理解しておきたい。
【SuperPosition Benchmark】
1080p Medium | |
---|---|
測定結果 | 7,746 |
fps | 57.94fps |
CrystalDiskMark 6.0.1
ストレージのアクセス速度を評価するためのベンチマークソフトとして定番のCrystalDiskMark。試用機にはNVMeのM.2 SSDとSerial ATA接続の2TB 2.5インチHDDが搭載されているため、それぞれで計測を行なった。
Webサイトなどの仕様では製品を特定していないが、試用機に搭載されていたM.2 SSDの仕様はPCI Express 3.0 x2接続となっており、それに沿った形の結果となった。PCI Express 3.0 x4接続ならば、Sequential Readで3,000MB/s前後の結果が出る。このため爆速とまでは言えないが、600MB/s前後しか出ないSerial ATA 6Gbpsの製品と比べれば、かなりよい数値と言えるだろう。HDDは2.5インチということもありそれなりの数値だが、データや、メインで遊ばないゲームをインストールするストレージとしては、この程度の数値が出ていれば問題ないだろう。
「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION」ベンチマーク
昨年リリースされたスクウェア・エニックスの「FINAL FANTASY XV」(FFXV)のWindows版のベンチマークソフトウェア。言わずと知れた国産RPG大作で話題を呼んだ大型タイトルだ。「FFXV」にはゲームを購入する前に動作環境を確認するためのベンチマークソフトが公開されており、本ベンチマークはこれにあたる。
ゲームと同様、ベンチマークソフトとしてはかなり重い部類に入るため、評価は辛らつなものになりがちだが、1番負荷の大きな「高品質」設定では、4,200で評価は「普通」。処理の軽い、軽量品質で、5,330の「やや快適」となった。「FFXV」はアクション性がそれほど高いものでもないため、十分に楽しめると言ってよいだろう。
「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION」ベンチマーク | ||
---|---|---|
高品質 | 標準品質 | 軽量品質 |
4,227 | 5,286 | 5,330 |
普通 | やや快適 | やや快適 |
「ファイナルファンタジーXIV:紅蓮のリベレーター」ベンチマーク
こちらも「FFXV」のベンチマークと同じくスクウェア・エニックスのナンバリングタイトルで、「FFXV」がRPGだったのに対し、「FFXIV」はMMORPGとなっている。すでに3回の大型アップデートや改修が入っているが、今年夏には4回目の大型アップデートを控えており、いまだ勢いの衰えないタイトルだ。本作にも動作環境確認用のソフトが配布されており、これがそのベンチマークソフト。
結果は、1番負荷の大きな最高品質でも、10,988の「非常に快適」という評価。7,000以上で非常に快適という最高評価が得られるため、「FFXIV」は余裕で最高の描画を楽しめるということになる。
結果 | 指標 | |
---|---|---|
最高品質(フルHD、フルスクリーン) | 10,988 | 非常に快適 |
「Battlefield V」
「Battlefield V」(BFV)は、EAが発売する人気FPSのゲームタイトル。昨年末にリリースされ現在盛り上がりを見せている大型タイトルだ。本作の特徴はDXRに対応しているところだが、本機に搭載されているGeForce GTX 1060ではDirectX 12は利用できてもDXRを利用することができない。このため、テストはDirectX 12で行なった。また、DirectX 12自体も比較的新しい機能のため、一応DirectX 11での計測も行なっている。
実のところ、「BFV」には、ベンチマークモードが存在していない。このため、練習モードで同じコースを周回する車の練習シーンをプレイし、門が開いてから1分間の平均フレームレートを3回計測して、その平均値を出してみた。
結果はDirectX 12で平均89.21fpsだ。問題なのは、「NEXTGEAR-NOTE i7920」シリーズの液晶パネルが144Hzのハイリフレッシュレートに対応しているということ。100fpsを下回っている状態では、液晶パネルの真価を発揮することができない。64人参加の大規模ネットワーク対戦ではさらに20fps程度描画能力が落ちるため、ハイリフレッシュレートでゲームを楽しむためには、設定をかなり下げる必要がありそうだ。
ちなみにDirectX 11での結果は88.73fpsと、ほとんど変わることがなかった。DirectXの世代を落とせばよいというものでもなさそうだ。
「Battlefield V」(描画設定:最高) | |
---|---|
DirectX 12 | DirectX 11 |
89.21fps | 88.731fps |
ゲームモードを検証する
さて、前述したゲームモードだが、結論から言うと筆者宅で行なったゲーム系ベンチマークではほとんど結果に差が出なかった。このためゲームモード時の結果は掲載していない。ただし、CINEBENCH R15では、1,160から約5%アップの1,220と有効な差がみられた。CINEBENCHは結果がぶれにくいベンチマークソフトのため、この60ポイントの差は大きい。やはりTDPを45Wから55Wに変更するという説明どおり、CPUの要素が強い処理には効果があるが、GPUメインの処理では大きな効果を得ることは難しいようだ。
ハードゲーマーのセカンドマシンやゲーミングPCの入り口として
ベンチを見てもわかるとおり、CPUやGPUに強力なパワーを秘めた「NEXTGEAR-NOTE i7920」シリーズ。スリムベゼルや薄型ボディにヘアライン加工のトップパネルなど、ゲーミングPCとしての実力だけでなくデザインにも気を配った作りだ。144Hzのハイリフレッシュレート対応モニタや全キー対応メカニカルキーボードの採用など、ゲーミングPCとしてのこだわりもひしひしと伝わってくる。
「BFV」などの最新タイトルは多少設定を押さえなければ144Hzモニタの真価を発揮できないものの、60fpsを超える結果は十分にゲームを楽しめることを意味している。なめらかな描画を優先したいのであれば、設定を落として表示フレームレートを向上させるといった選択肢もあるだろう。
「NEXTGEAR-NOTE i7920」シリーズは、装備に比べて価格は比較的安価でコストパフォーマンスも高い。このことから、ハードコアゲーマーのセカンドPCとしてお勧めすることができる。持ち運んで友人宅でLANパーティを楽しむのもよいだろう。また、ゲーミングPCの入り口として、新生活をはじめるライトゲーマーがいろいろな作業に使うための最初のPCとして購入するのにもぴったりだ。BTOでOfficeスイートも追加することもできるため、学業や仕事などでPCを利用しつつゲームも楽しみたいといったよくばりな要望にも応えてくれるだろう。