インタビュー

「ソニックスーパースターズ」開発者インタビュー

2Dソニックを目コピで3D化。エンディングは4キャラクター分用意

【ソニックスーパースターズ】

10月17日 発売予定

価格:
通常版 6,589円
デジタルデラックス版 7,689円

 いよいよ10月17日の発売が迫るプレイステーション 5/プレイステーション 4/Xbox Series X|S/Xbox One/Nintendo Switch/PC(Steam/Epic Games Store)用アクションゲーム「ソニックスーパースターズ」。

 本作はクラシックな2Dソニックを進化させるというコンセプトで開発されている。昔ながらのプレイ感や楽しみ方ができる一方で、4人での協力プレイやエメラルドパワーという特殊な能力が使えるなど新要素も盛り込まれており、新しくてクラシックなソニックシリーズの最新作となっている。

 東京ゲームショウ2023の会場では試遊台が展開され、多くのファンがゲームを楽しんでいた。今回は会場で「ソニック」シリーズ・プロデューサーの飯塚隆氏とデベロップメント・プロデューサーの大島直人氏に、本作のキーポイントについて話を聞くチャンスが得られたので、その内容をお届けしたい。

【『ソニックスーパースターズ』マルチプレイ トレーラー】

2Dソニックを進化させるというコンセプトで開発した「ソニックスーパースターズ」

「ソニック」シリーズ・プロデューサー飯塚隆氏
デベロップメント・プロデューサー大島直人氏

――まず今作のコンセプトについて教えてください。

飯塚氏:「ソニック」シリーズは30年以上続くのですが、2Dソニックと3Dソニックという2つのゲームジャンルが、この「ソニック」ブランドにとって大きな2本柱です。

 昨年は「ソニックフロンティア」で、3Dソニック大きく進化させて、今後も発展していけるような基礎づくりを行ないました。今回のコンセプトは、もう1本の柱である2Dサイドスクロールのソニック。ゲーム性自体は従来の2Dソニックを守りつつ、ずっとピクセルアート・ドット絵で表現していたものを今風の3Dのグラフィックスで表現して、大きな変化を遂げるというのがコンセプトです。

――2Dソニックを進化させるというコンセプトになったきっかけは何だったのでしょうか。

飯塚氏:きっかけは「ソニックマニア」ですね。クラシックシリーズってメガドライブで終わっているのですが、2017年に「ソニックマニア」をもう一度ピクセルアートのまま出した時に、ファンの方からすごく好評をいただき、「クラシックソニックってまだこんなに需要があるんだ」ということに改めて気づかされました。それをまた発展させようっていうビジネスプランニングをしまして、今回のプロジェクトに至った形ですね。

――今作のキャラデザインは、ドット絵とは全く異なりますよね。その部分のこだわりについて教えてください。

飯塚氏:今回はクラシックシリーズの新作ということで、これまでの1、2、3、CD、そしてマニアと、この路線は守りたかった。路線から外れると従来のファンの方から、すごくがっかりされると思うので、これを必ず守るという信念のもとをスタートしたプロジェクトです。

 もちろん当時のプログラムは一切使えないので、アーゼストさん、大島さんのチームで、目コピでゼロから同じ挙動を作るように作ってもらいました。ゲームの中のキャラクターアニメーションも当時のドット絵を参考に、まったく同じ動きになるように3Dで再現していただいた。まず、“3Dグラフィックエンジンで当時のクラシックシリーズを完全に動かす”というステップを踏んでもらいました。

――新しい表現をすることもできたと思うのですが、当時のクラシックシリーズを完全に動かすという部分にこだわりをすごく感じました。

飯塚氏:「ソニックマニア」と、あと「ソニック・ザ・ヘッジホッグ4」というモダンソニックのゲームプレイを2Dにしたタイトルがあるんですね。2010年に出てるんですけども、それと「ソニックマニア」が圧倒的に違うのがプレーヤーの挙動なんです。ファンの方が「ソニックマニア」を見て「これが2Dソニックだ!」と言っていただいたので、「必ず今回もそれを守ろう、長いソニックの歴史のソニックファンの裏切らないようにしよう」という思いです。

 一方「ソニックフロンティア」のようなモダンソニックシリーズは、新しいものを取り入れて、どんどん発展させていくっていう気持ちで作っています。今回はあくまでもクラシックシリーズなので、守るべきところは守るという作り方をしています。

――今回TGSに出展されていた試遊版をプレイさせていただきました。「ピンボールカーニバル」と「サイバーステーション」の2ステージをプレイしたのですが、ピンボールカーニバルでは跳ねて弾かれてワチャワチャして目が追いつかないようなスピード感でしたし、サイバーステーションは途中でドット絵になったり、キャラクターがぐるぐる回る表現だったり。ゲームプレイ的には2Dでありつつも、奥行きを生かした表現もあり、新しいチャレンジだと感じました。

飯塚氏:我々が目指してるのもそこです。挙動やアニメーションなど、クラシックシリーズで守るべき部分の最低ラインを作りました。そこからステージや、エメラルドパワー、そういった部分には新しい要素を取り入れて、「ソニックらしさを出していこう」と作っています。

 ですのでピンボールカーニバルも、ソニックでよくあるピンボールという要素を入れつつも、全く新しいステージとして設計しています。サイバーステーションの途中でネズミになったり、クラゲになったりするのは大島さんのアイデアです。

――そういった新しいアイデアは、2Dソニックの延長線上だけだと出てこない発想だと思います。

大島氏:いつも新しいことしか考えてないので……(笑)。そこにはなんの苦労もなく、思いつく物を入れた形ですね。

 昔ソニックを作っていた頃も普通に新しいものを思いついて、普通に入れてきましたね。我々が最初のソニックを作っているので、そもそも1のピンボールステージは私が作ってますし、「今回はパワーアップするか」という気持ちですね。

――こんなギミックがステージにあるので見て欲しい、というのはありますか?

飯塚氏:ギミック単体で「すごく面白いので見てほしい、やってほしい」というのは紹介しづらいです。が、今作は完全新作ですので、誰が見ても「これはソニックのゲームだな」と分かってもらえる要素を取り入れながら、全て新しいギミックや新しいビジュアルで表現しています。新規で取り入れながらちゃんとソニックだと感じられるようなギミックを取り入れていますね。

 あとはスピード感ですね。従来のクラシックシリーズよりももっとスピードを感じられるような、スピード重視なギミックやレベルデザインが今回は多いと思います。

――レベルデザインの視点では、今作もステージ攻略のルートは複数ありますよね。

飯塚氏:クラシックソニックのレベルデザインのルールというかキモになる部分です。3Dのモダンソニックの場合は、表現能力に限界がありあまり複数ルートを作れないんですね。

 でも2Dソニックの場合は上にルートが見えたら上に進もうとする、でも上に行かなくてもまっすぐ進むこともできるし、落ちても下にまたルートがある。カジュアルに遊んでいても、必ずゴールに辿り着くように、すべてのルートが交わっているんですね。

 これが他のアクションゲームにはないソニックらしい要素だと思います。今回もレベルデザインにあたっては、レベルデザイナーの方に「ソニックのレベルデザインっていうのはこうやるんだよ」っていうのを、ひとつひとつ教えながら作っていきました。

――クラシックソニックのレベルデザインやビジュアル、そしてキャラクターの動きも大事しつつ、新しいチャレンジの表現をしているというわけですね。

飯塚氏:メガドライブ時代のクラシックソニックを作っていたレベルデザイナーって、もう私しかセガに存在しないんですよ(笑)。ですので、私の知識を誰かに伝承していかないと、クラシックシリーズが死んでしまうと。そこで今回アーゼストさんに、良いクラシックソニックゲームを作れるように、教えながらやっていったという感じですね。

――今作は4人協力プレイがあると思います。協力プレイにより開発側が想定し得ないルートをプレーヤーが開拓してしまう可能性もありますよね。

飯塚氏:例えば3のときから「テイルス」がソニックを引っ張って空を飛べるっていうアクションがあるんですね。先ほどもお話しした通り、ソニックのルートは上にも下にもいっぱいあるので、協力プレイでテイルスがソニックを引っ張っても、上のルートにも行けるというだけで、飛ばれて困るということがないんです。複数ルートがあるソニックというゲームだからこそ、テイルスが飛んだり、ナックルズが壁を登れたり。そういうアクションを取り入れても、耐えられるレベルデザインになっていますね。

――4人協力プレイでみんながエメラルドパワーを使うと、ボス戦などでもゴリ押しができるということも起こりえますよね?

大島氏:これは私の解釈なのですが、ソニックには色んなルートがあることはお話ししましたよね。それでソニックって、タイムアタックという遊びをやってくれるんですけど、我々が想像もしないようなルートをプレーヤーさんが見つけて、すごい最速タイムでクリアされるんですね。

 つまり、レベルデザインする我々は「エッグマン」で、プレーヤーさんとエッグマンが戦ってるんです。エッグマンは「ここにキャラクターが来たらこうしてやろう、ここにはエネルギーを置いてやろう、ここにはトラップを置いてやろう」と考えながら作るんですけど、ソニック側のプレーヤーさんはテイルスは空を飛べる、ナックルズは壁を登れるし、滑空もできる。プレーヤーさんが色んな方法で攻略していくというのが「ソニック」なんです。

 エッグマンたちは一生懸命プレーヤーたちをやっつける工夫をしているのですが、そうすると今度は「エメラルドパワーを使って攻略してやろう」とか。後半のステージはどんどん難しくなってくるので、「キャラクターを変えて攻略しよう」となったり、「能力を使って攻略しよう」となったり。「あえて俺は能力も使わずに昔ながらのソニックで攻略してやるぞ」というユーザーでも楽しんでもらえるようにしています。ですのであえて、我々の方も「こんなところにショートカットが見つかった」となっても潰さないようにしてますね。

4人協力プレイができるのも本作の醍醐味

――エメラルドパワーも様々なものがありますよね。今回の試遊台で私は新たに、空中でダッシュできる「バレット」を体験できました。

飯塚氏:「ビジョン」という能力が試遊台にありますね。ビジョンは見えないものが見えるようになるという能力です。使うと通常時は見えない足場が見えたり、見えないリングがたくさんあったり、そういった隠されたものを見つけられます。見えない足場が見えると、それまでは行けなかったルートが見つかったりします。

 エメラルドパワーは、使っても使わなくても攻略できます。ですので使いどころをお客さんに伝えるために、画面の右下に、ここで使うといいことあるかもよっていうインジケーターが出ます。例えば「今ここでビジョン使うといいよ」という表示が出た時に使うと、そこには隠されたものがあるという形ですね。そういうヒントを見ながら新しいルートを開拓するとか、新しい攻略を見つけてもらえば思います。

――例えばゲームをひとしきり進めて、様々なエメラルドパワーを獲得し、クリアしたステージにまた挑戦すると新しい発見がある、という要素はありますか?

飯塚氏:もちろんです。1回クリアしただけで、このステージはもう終わったという作りではなくて、他にも色々隠されているものがあるという作り方をしています。

 エメラルドパワーはシリーズ共通の「スペシャルステージ」というところで集められます。エメラルドをゲットしたら、また前のステージに戻ってみると、実はこんな攻略があったっていう。

――エメラルドパワーの種類は何種類ありますか?

飯塚氏:プレーヤーの皆さんはご存じだと思うのですが、「カオスエメラルド」は7個あります。そのエメラルドの数だけパワーがあります。さらに7つ全部集めた時に、アディショナルとしてプラス1個、お馴染みの変身する能力が使えるようになるので、それを含めると合計8個ですね。

――カオスエメラルドはステージの各所に隠されているから、それを探しながら進めていくというイメージですね。

飯塚氏:どのスペシャルステージも同じルールで遊べますが、それぞれ違うスペシャルステージになっています。例えば配置が違ったり、エメラルドの逃げていくパスが違ったりと特徴のある7つが用意されています。

 スペシャルステージには時間制限があって、それが比較的厳しめに設定されています。ステージの中に浮いているリングを取るとタイムが追加されます。最初の方は簡単ですが、後半になると難しくなっていきます。

 失敗したらもう1度ステージをプレイし直して、ビックリング(スペシャルステージに行くためのオブジェクト)を見つけるという形になりますね。ただ何回でもリトライはできるので、昔のクラシックシリーズに比べれば随分集めやすくなったと思います。

――古い作品はかなり難易度が高かった印象があります。スペシャルステージのリトライも含め、難易度などは現代にあわせてマイルドに調整されているのでしょうか。

飯塚氏:アクションゲームですので、やり応えという意味では後半はかなりやり応えのある構成になっていると思います。前半は比較的遊びやすいですし、昔のクラシックゲームと大きく違うのが、今回はゲームオーバーがないんです。

 昔はアーケードゲームみたいに残機制だったので、何回かやられたらゲームオーバー、もう1回はじめからやり直しという形でした。今作はゲームオーバーがないので、何回ミスしても、同じステージからやり直しができるので、ずいぶんやりやすくなったと思います。

――ステージ数などボリューム面について教えていただけますか?

飯塚氏:具体的な数はまだ公開していませんが、従来のクラシックシリーズタイトルの中では、一番遊べるボリュームがあると思います。

――現時点で公開されているステージも、それぞれテーマが異なっていましたが、他にどのようなテーマのステージがありますか?

飯塚氏:ちょっとまだ公開されていない情報は言えないので……(笑)。

公開されている情報だけでも様々なテーマがあるステージが公開されている

4種類のルールから3種類が選ばれる「バトルモード」の詳細も明らかに

――「バトルモード」という遊びについても詳しく教えてください。

飯塚氏:これは本編とは全く別のモードです。オフラインでは画面4分割で最大4人で遊べて、オンラインだとフルスクリーンで最大8人まで世界中の方たちと一緒にプレイできる対戦モードとなっています。

 対戦ルールというのが少し特殊で、1分程度で終わるバトルステージが全部で4種類あります。それぞれ順番に説明していきますね。

 まず「レース」です。これはゴールまで早くたどり着くというわかりやすいルールですね。続いて「スターコレクト」です。これはマップの中にスターのアイテムが出てくるので、それを誰が一番多く集められるかなっていうルールです。

 そして「サバイバル」は落ちる床があるステージがあり、落ちないようになるべく長く生き残るというルールです。

 そして最後に「ファイティング」。これは直接のガチンコバトルですね。キャラとキャラ同士が飛び道具を出して戦い合う。この4つのルールからランダムで3つ選ばれるんです。

 そして3回勝負をやって、1番ポイントの多く獲得した人が優勝するというのがバトルモードです。

――ソニックでバトルをするというのが意外でした。

飯塚氏:操作するのはエッグマンが作ったメタルファイターというロボットっていう設定です。ロボット同士が競い合い、本編との繋がりもあります(笑)

大島氏:ソニックのファンにはお馴染みの「メタルソニック」だったり、「メタルナックルズ」というのが好きな方がいらっしゃって、自分だけのメタルファイターを作れるんです。

飯塚氏:カスタマイズができるんです。優勝するとメダルが入手できるのですが、メダルをいっぱい集めて、パーツを購入して、新しい頭に付け替えたりとか、新しい足にしたりとか、そうやって自分好みのメタルファイターを作っていくっていうのが目的ですね。例えばメタルソニックのボディに頭だけメカソニックにするとか、そういったカスタマイズができますね。

 もちろんパーツの数はたくさん用意していますし、デジタルデラックスエディションを購入いただくと、さらにもう1種類メタルパーツが追加されます。

大島氏:バトル自体も楽しいし、メダルを集めてカスタマイズパーツを集めるのも楽しいから、すごく長く遊べます。

飯塚氏:本編の中で普通に遊んで行く中でメダルは結構集められます。それを使って最初はカスタマイズパーツを買って、バトルモードを長く遊んでいくと、さらにメダルが溜まっていくっていうイメージですね。

――逆にバトルから本編に持ち込める要素はありますか?

飯塚氏:それはないですね。バトルはバトルだけです。

今作には「ワールドマップ」が登場。「アクトフルーツ」というボーナスステージ的な存在も

――ほかに言っていないことはありますか?

飯塚氏:トレーラーなどであえて言っていない要素として「ワールドマップ」というものがあります。

 通常のクラシックソニックシリーズって、アクト1があったらアクト2、それが終わるとアクト3と連続して進んでいきます。今作でももちろんそういった遊び方もできますが、一旦ワールドマップに戻って、自分の好きなステージをメニューで選ぶこともできます。

 ワールドマップの中には、カスタムパーツを買うショートカットがあったり、あとチュートリアルで全キャラクターの操作を学習するサブモードがありますね。ほかにも「アクトフルーツ」というのがあります。これはあまり言っていない要素ですね(笑)

 本編で動物を解放していくと、たまにフルーツが入手できます。このフルーツを持っているとアクトフルーツというワールドマップにある特別なボーナスステージがプレイできます。フルーツ1個を消費すると1回プレイできるようなイメージですね。これはワールドマップに戻らないと気づかないと思います。

大島氏:小動物が捕まっているカプセルがあるのですが、そこがルーレットのようになっていて、フルーツのところに止まるとフルーツが入手できるという形ですね。

――アクトフルーツではどのようなことができるのでしょうか。

飯塚氏:基本的にはリングを集めるというボーナスゲームです。そこは4人プレイでマルチで遊びやすいゲームになっています。

 本編でのマルチプレイは、誰か1人が先に行くと、他の3人はオートでアイコン化されて、それに付いていくという、スピーディーなゲームならではのルールになっています。アクトフルーツは画面が強制スクロールでゆっくり動き、その中でみんながリングを集めていくという、4人で遊びやすいモードになっています。

大島氏:本編でリングを100個集めるとメダルが入手できるんです。メダルをたくさん入手して、バトルで使う自分がカスタマイズしたいメタルファイターを作るというところにモチベーションがありますね。

飯塚氏:長く遊んでいただくためのモチベーションがメダル収集ですね。

大島氏:特にアクトフルーツは、本編よりもたくさんリングが手に入るので、メダルが集めやすくなっています。

ストーリーのキーを握るのは新キャラクター「トリップ」

――ストーリーについても詳細を教えてください。

飯塚氏:まだあまりトレーラーや試遊台ではアピールしていないのですが、新キャラクターの「トリップ・ザ・サンゲイザー」がストーリーモードのキーキャラクターです。

 敵側のキャラクターとして「Dr.エッグマン」、復活した「ファング・ザ・ハンター」、そしてもう1人、茶色い仮面をかぶった女の子の「トリップ」ですね。エッグマンとファングはどう見ても悪者っぽい見た目ですが、このトリップというキャラクターは仮面をかぶっていて、愛嬌があって、ドジっ子で転んだりと、悪役っぽくないキャラクターなんですね。彼女がなぜファングたちの味方をしているのか、その彼女がストーリー上どういう役目をするのかというのは、ストーリーモードのキーになります。

――確かに公式サイトのストーリーのところにはざっくりと「エッグマンの野望を阻止するため、島の平和を取り戻すためにノーススター諸島に集結する」書いてあったのですが、もちろんそれだけではないと思っていました。

飯塚氏:トリップがキーになるというのは言えますね。

大島氏:これまでソニックたちは、エネミーをやっつけるという表現ではなくて、エネミーをエイってやると小動物が出てくるという、実は小動物を助けているという設定なんです。エッグマンは、小動物の生態エネルギーを使ってエネミーたちを動かしているんですね。

 今回のノーススター諸島というのは、巨大生物が生息する島なんですね。カプセルの中に巨大生物を入れて、巨大メカを作って、ソニックたちをやっつけようとしているんですよ。

飯塚氏:それがエッグマンの目的ですね。

 エッグマンはファングを雇って「巨大生物をこの島からドンドン集めて持ってこい」という関係性です。トリップがなぜファングのサポートをしているのか、というのはお楽しみにという感じですね。

 あとはクラシックシリーズなので、テキストのカットシーンや、ボイス付きのカットシーンもありません。本当に昔ながらの人形劇で表現するストーリーしかないので、あんまり複雑なストーリーがないです。その手法で表現できる範囲内で、ユーザーさんに「良かったね」って言ってもらえるようなストーリーになっています。

 そのストーリーを補足するためのコンテンツとして、先日アメリカで作っているアニメーションを公開しまして、それもぜひ見ていただきたいです。エッグマンとファングとトリップがなぜこの島にやってきて、何を目的としているのか、というのをショートストーリーで表現しています。

 あとはローンチ前に前にちょっと……言えないか(笑)。ただローンチ前に皆さんにストーリーを紹介するようなゲーム以外のコンテンツを作っています、それ以上は今はシークレットです(笑)

 また、ストーリーを補足するために人形劇以外にアニメーションを導入しています。オープニングのアニメーションはテレコム・アニメーションフィルムさんで作っています。2Dアニメーションで、冒頭のオープニングとエンディングを補足するような、そういったメディアの力を借りたストーリー展開もやっています。

【『ソニックスーパースターズ』トリオ・オブ・トラブル】

――「ファング」はかなり昔に登場したキャラクターですよね、他にも過去作のキャラクターは登場するのでしょうか。

飯塚氏:今回のプロジェクトをやるにあたって、必ずクラシックシリーズの過去に出てきたキャラクターで、以降日が当たってないキャラクターをもう一回再登場させようという思惑は最初からありました。なぜかというと、「ソニックマニア」の時に「マイティ」と「レイ」をプレイアブルキャラクターとして登場させたところ、ファンの方にとても喜んでいただいたからです。今回もその流れで、必ずクラシックキャラクターを出してあげようと思っていました。その流れでファングを選びました。

 ファング以外のクラシックシリーズのキャラクターは今作には登場しないですね。

――気が早いですが、今後クラシックシリーズが出るとしたら今後も登場する可能性があると。

飯塚氏:そうですね。我々としてもクラシックシリーズを続けたいと思っているので、機会があればまだ登場していないクラシックキャラクターを出してあげたいなと思っています。

従来と同じ遊びを保ちながら見た目とゲームデザインを新しくしたのが本作の挑戦

――教えていただいた以外に本作で、この点は特に挑戦したという点はありますか?

飯塚氏:「ソニックフロンティア」では、従来のモダンシリーズのリニアなハイスピードアクションをワイドにする、ゲームシステムを変えることが大きな挑戦だったんですね。

 今回のクラシックシリーズは、「フロンティア」とは逆に従来の同じ遊びを保ちながら、見た目とゲームデザインを新しくする1つの大きな挑戦です。そういった意味では、ベースの部分は昔のクラシックソニックを再現した上で、その上に乗せるステージとか、エメラルドパワー、あと4Pのマルチプレイですね。こういった今風なゲームデザインを、その上に乗せるっていうところが大きな挑戦です。昔の遊びを変えないで、新しい要素を足すということですね。

 ですので、エメラルドパワーについても、“必ずこれを使ってこのステージは攻略する”、“エメラルドパワーを使わないとこの先には進めない”といったように作るのが本来のアクションゲームとしては常なんですけど、今作のエメラルドパワーは、使わなくてもクリアできるんです。それはクラシックシリーズの遊びに重きを置いてるからです。

 新しいファンの方に関しては、エメラルドパワーとか、ソニックがアバターとして分身していく、ビジュアル的にもキャッチーな攻撃があった。その他にもいろいろ便利なアクションがあるので、従来のシリーズファン以外の人ほど、予想外な行動ができますし、よりフレッシュな気持ちで楽しんでいただけるんじゃないかなと思います。

 リリース前にプレイテストという、一般のお客さんを少人数集めて、触ってもらって意見を聞くっていうテストを行ないました。その際も、従来のクラシックソニックを知ってる人ほど、エメラルドパワーを使わずにプレイして、新しい世代ほどみんなエメラルドパワーを使って攻略するという、如実にプレイスタイルの違いが出ました。両方のお客さんが楽しめる内容になっていると思います。

――ほかに「これは言っておきたい」という要素はありますか?

大島氏:アニメーションの監督として増田敏彦さんにお願いしました。とんでもない数の作品に携わられている超ベテランで、過去にはエミー賞までとられているような方です。

飯塚氏:過去にもソニックのアニメ「ソニックX」も携わっていただいている方です。今回はどこか懐かしさを感じさせるような日本風アニメを目指したかったので、増田さんにお願いして、オープニングやエンディングのアニメーションをお願いしています。

――オープニングも楽しいし、ゲーム本編も楽しいし、エンディングも楽しい。もちろんバトルもとても楽しいという作品なんですね。

飯塚氏:実はエンディングは各キャラ分、それぞれの目線で用意していますので、4人分楽しんでもらえればと思います。あ、これも言ってないですね(笑)

 ステージ毎にプレイするキャラクターを変えられるので、最終ステージを各キャラクターでクリアしてもらえれば全部見られます。最初のステージから各キャラクターでクリアしてもらう必要はないですね。

大島氏:実は1人でプレイしている時も画面奥でナックルズが何かしていたり、テイルスがエネミーを倒していたりと、4人が同時にあの島で活躍しているんです。全員で活躍しているので、それぞれの視点でエンディングが描かれるということですね。

――本作が楽しみになる多くの情報がうかがえました、ありがとうございました!