インタビュー

秘められたアーテリスの禁断の記憶をたどる「FFXIV」パッチ6.2インタビュー

無人島開拓、ヴァリアントダンジョンの詳細、8人レイドにはさらに濃いキャラも登場!

【ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ】

パッチ6.2「禁断の記憶(メモリア)」

8月下旬公開予定

 プレイステーション 5/プレイステーション 4/PC用MMORPG「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ」のパッチ6.2「禁断の記憶(メモリア)」が8月下旬に実装される。

 パッチ6.1「新たなる冒険」では、新たなる冒険の舞台として、闇に飲まれた第13世界、通称ヴォイドへと赴くための端緒となる冒険が描かれた。今パッチでは、現代の住人からはハイデリン、古代にはアーテリスと呼ばれていた惑星の、過去に封じられた記憶をひも解く旅が展開していく。

 ほかにも討伐討滅戦など定番のコンテンツや、「万魔殿パンデモニウム」の新章「煉獄編」、さらに「無人島開拓」や「ヴァリアントダンジョン」など、まったく新しいコンテンツが多数登場する。

 この記事では、「FFXIV」のプロデューサー兼ディレクター吉田直樹氏に、パッチ6.2の見どころなどを聞いた。さらに、最近バズワードになっているメタバースと「FFXIV」の関わり方について、吉田氏の考えを聞くこともできた。ぜひ最後まで目を通していただきたい。

「万魔殿パンデモニウム:煉獄編」ではアーテリスの生き物誕生秘話が語られる

――パッチ6.2のタイトルですが、なかなか不穏に思えます。どんな感じでストーリーが展開していくのでしょうか?

吉田氏: パッチ6.1『新たなる冒険』のメインクエストで、第十三世界――異界ヴォイドという場所を提示した以上、そこへより深く切り込んでいく内容になることは期待していただいて良いと思います。ただ、今回のタイトルにはそれ以外にも、いくつかのコンテンツの要素を含めたキャッチコピーとなっています。特に8人用バトルコンテンツである「万魔殿パンデモニウム」の第二弾も、パンデモニウム混乱の原因に深く切り込んでいく形になります。古代人たちのあの時代の施設に何が起きたのか、そしてそれは何故だったのかについても深く切り込んでいくので、そこにも注目していただけるとありがたいです。今回のパッチタイトルは、このコンテンツにもかかってきています。

【メインストーリー】

【異界孤城 トロイアコート】

――いま名前が出た「万魔殿パンデモニウム」ですが、「辺獄編」ではボスキャラとして、ヘスペロスやエリクトニオスなど個性的なキャラクターが多く出ましたね。今回の「煉獄編」ではどうなるのか、注目点などもありましたら教えてください。

吉田氏: 登場人物は、今回さらに増えていきます。また“濃いヤツ”が出てきますが果たしてそれは……。古代人といえど、人は人なので、色々な考え方の人がいて、苦悩や葛藤もあります。6.0でも古代人が完全無欠ではないというところを結構さらけ出したと思いますので、またタイプの違うキャラクターが出てきたときにどんなドラマが繰り広げられていくか、というところに注目していただけると良いかなと思います。

――ちょっと聞きたかったのですが、ヘスペロスはメガネキャラですが、使用する技が「メカネ~~」という名前で、プレイヤーから「メガネサンダー」みたいな名前で呼ばれています。メガネとメカネは意図的に絡めているんですか?

吉田氏: ボスの企画担当者とアート作画担当者が、「メガネボスっていなかったですよね」と、アートの時点からメガネキャラは決まっていたんですが、技名まで意図的に絡めたわけじゃないです(笑)。

――「メガネ~~」と呼ばれるのは想定外だったんですか?

【メガネボスのヘスペロス】

吉田氏: 元々古代人に関わる名前や技名は、ギリシャ神話に関連するものが多く、メカネも「機械」といった意味です。組み合わさって、それぞれの舞台装置、みたいなイメージですね。英語だと「マシーン」の語源だったと思います。

――狙っていたわけではないんですね、意外でした。他に、キャラクター以外で、注目点はありますか?

吉田氏: 古代人は創造魔法によっていろいろな生物を創造していました。その多くは1万2000年以上経って今のエオルゼアというか、アーテリスの世界に生息しているわけです。ただし、創造された頃の容姿と、今の容姿が同じとは限りません。というわけで、「まじかよ! 元はこんなのだったのかよ」みたいなネタも入ってたりします(笑)。

――サブクエストでも、結構衝撃的なベヒーモス誕生秘話がありましたね。ああいった感じですか?

吉田氏: そうですね。コミュニティで話題になったようなものも。大元はこれなのか~みたいなものがあるかもしれないです(笑)。

【万魔殿パンデモニウム:煉獄編】

――今回、零式のスタートが1週間ずれるという告知がPLLでありました。その際、かなり実装が大変だというお話でしたが、1週間ずらすことでどういった影響があるのか教えていただけますか?

吉田氏: いえ、今回は実装が大変だったということではなく、そのリリースを1週間ずらすのであれば、「こういった箇所に根本的な対応をする必要があるだろう」という、影響範囲の洗い出しと、その修正方針の確定、実装の見積もりに半年以上の検証コストをかけたのです。たとえばアラガントームストーンの排出スピードとか、公開をこれまでよりも後ろにずらす分、週制限トークンでのILが上昇するので、それを加味した上でのバトルバランス調整にすべきなのか。トークン装備が手に入る分、新式装備の需要も当然落ちてくると思うんです。最速クリアを目指すような人たちは、極武器も揃えてくるでしょうし。経済バランスも含めてケアしなければならないところが大量にあって、それに対してどんな手を打つべきかを洗い出して、すべて見積りました。ただ、今回はそれらの準備をした上で、敢えてそれらの対応を実装せずに公開する、という特殊な状況となります。

 もちろん、最初からすべての対策を経て、公開をずらすのが当然だとは思うのですが、これらを実装してしまうと、今度は後戻りができなくなってしまいます。例えば、今回の難易度ノーマル版と零式版の公開間隔を1週間あける、という試みが、思った以上に評判が悪かった場合、次のレイド公開時には、今回そのために対応したものを、すべて元の状態に戻すという倍のコストが発生してしまいます。そうした場合でも、パッチ6.2で公開したコンテンツの難易度調整を再度やり直す、あるいは歪ではあるけれど、そのまま残すことにするなど、それら判断や対応を行っていると、今度は新規コンテンツを作るコストが削られてしまいます。

 膨大なコストをかけて、ここまでする必要はなかったのにと言われてしまうよりは、まずはパッチ6.2で公開間隔だけをずらす。そして、その評判を確認し、実際に発生した影響に対して、事前に検証しておいた内容を、必要な部分だけ、しっかりコストをかけて次のレイドに繋げさせてください、というのが今回の僕らからのお願いになります。

――最も心配なのは経済バランスと強さのバランスということですか。

吉田氏: はい、その二つがやはり一番大きいです。零式公開までに、プレイヤーの皆さんのアイテムレベル上昇が早まりますので、早期攻略をやっている人たちにどういう影響が出るのか、強すぎて攻略として物足りなさが出てしまわないか。また、それによってむしろ新式装備を皆さんが揃えることになるのか、マテリアの需要はどうなるのかなど、経済面の影響です。逆にカジュアルなプレイをされている方は、あまり気にしなくても良いかもしれません。

 今回、公開タイミングの変更を実施させていただくことで、明確な影響範囲のデータが目に見えるようになります。事前に予測し、対応策定はしてありますが、それも正しいのかどうか、やり過ぎなのかどうか、判断もさせていただけます。結果に合わせて、しっかりした対応をすることでカバーしたい。僕らとしても、早期攻略を目指す皆さんが、ノーマルのストーリーを全部飛ばしてしまうよりは、零式のスタートを遅らせることで、じっくりストーリーも楽しんでいただきたい、という気持ちも大きいですしね。

――公開をずらすという話がでたのは、ストーリーをしっかり見たいという要望がやはり多かったからですか。

吉田氏: そうです。もう何年にもわたって、「駆け足でノーマルを急がされてしまうのが辛い。公開時期をずらして欲しい」という声をいただいてきました。拡張パッケージ直後の8人レイドは、ノーマルと零式の公開時期が重ならないようになっていますが、これは週制限トークンの排出を遅らせているからできることなんです。また、メインクエストのボリュームが大きく、レベルキャップ開放もあるのでレベリングも必要です。

 しかし、すでに6.Xシリーズのパッチが始まっている中で、8人レイドのためだけに週制限トークンの排出時期をずらすわけにはいきません。零式をプレイしていない方にとっては、自分たちには関係ないのに……となってしまいます。ですから、まずはすべて現状のまま単純にスタートを1週間ずらして、皆さんのプレイスタイルの変化やフィードバックを見定めたうえで、評判が良く、今後もこの流れを基本とすると決定できれば、事前に準備していたコストをかけ、しっかり次のレイド公開タイミングに合わせ、色々な対策を行うつもりです。

「ヴァリアントダンジョン」はルートの選択でボスの攻撃が変化

――「ヴァリアントダンジョン」と「アナザーダンジョン」についてお伺いします。まずはどういった企画意図で作られたものか教えてください。

吉田氏: これまでプレイヤーの方から、少人数で、もしくはもっとカジュアルに遊べるバトルコンテンツを増やして欲しいという声が非常に多かったんです。一方で、少人数用の高難易度コンテンツを追加して欲しいという声も同時にいただいていました。

 バトルシステムに関わっているスタッフからも、かねてより、大規模なコンテンツを2パッチに1回作るのも良いけれど、小型だけど、たくさんのコンテンツを作ることでスタッフの経験値や力量をさらに上げていきたいというリクエストがあったんです。その2つが合致して、現場からぜひやらせて欲しいという企画提案があったので、それなら思い切ってやってみよう、ということになりました。新しいタイプのバトルコンテンツが増えるのは「FFXIV」の広がりにとっても、とても良いことだと思っていますので。

 今までは基本殆どのパッチに、8人用の討伐・討滅戦のノーマルとハードがあり、偶数パッチと奇数パッチでは、8人用レイドコンテンツのノーマルとハード、24人用のレイドが交互に来ると、結構パターンが決まってきています。今回のパッチではありませんが、ディープダンジョンシリーズの新作も控えていますし、それに続く定期的に更新されるという期待感が持てる、新しいバトルコンテンツが増えることはすごくいいことだと思っています。特に今回は現場からやりたいという声が上がり、提案された企画もとてもしっかりしていたので、僕としても嬉しかったですね。

【ヴァリアントダンジョン】

――では、企画者は比較的最近参加した開発者の方が作っているのですか?

吉田氏:いいえ、そうではありません。今回はまったく新しいバトルコンテンツですので、それを支える全体システムは完全に新規のものになります。それらの設計や指揮/実装は、当然主力中の主力が総出でやっています。これら「ヴァリアントダンジョン」のしっかりしたシステムを構築した上で、「アナザーダンジョン」の仕組みも作ることになりました。ヴァリアントダンジョンは、探索型の新ダンジョンコンテンツですので、それもあって作らなければいけないボスモンスターの数が非常に多いのです。こういった、個々の要素を作っていく時に、若手たちのフレッシュなアイデアや、チャレンジが込められていたりします。

――小型といっても、決して小さくはないということですね。

吉田氏: 全然小さくないですね。むしろ自分たちの首を絞めたんじゃないのか……という感想もちらほら(苦笑)。

――この「ヴァリアントダンジョン」ですが、レベル上げに使えない仕様ですが、理由があるのでしょうか?

吉田氏: カジュアルに遊びたいというリクエストに対して、レベリング要素を入れてしまうと、対応するレベル帯が広くなりすぎるため、面白さとカジュアルさのバランスが取れないからです。あくまでもカンストしたジョブで色々なルート探索をしていただく。ソロでも、2人でも、揃っているなら4人で行ってもいいよという、新たな遊びをしっかりお届けしたいと思っています。レベリングに使うものは、新しいディープダンジョンを計画しているので、コンテンツの役割を分ける、という理由もあります。

――「ヴァリアントダンジョン」は探索と、ストーリーを楽しむためのダンジョンということですか?

吉田氏: そうですね。あとは結構な数のボスバトルがありますので、バトルとしても楽しんでいただきたいです。

――PLLで蘇生は全員が持つということでしたが、回復はどうなるのでしょうか?

吉田氏: 正しくは「全員がセットすることもできる」ですね。「ヴァリアントアクション」という、コンテンツ専用アクションを5種用意していますので、それらを既存ジョブにセットして遊ぶことが可能です。蘇生だけでなく、回復アクションなども用意してあります。

――敵の強さはパーティの人数によって変化するということですが、こちらは単純に敵のパラメータが変化するのか、それとも出てくる数が変わったり、敵の種類が変化したりするのでしょうか。

吉田氏: 単純にパラメータでコントロールしています。ヴァリアントダンジョン内では、先ほどお話ししたヴァリアントアクションが使えますので、それを用いて、タンクであってもヒールしたり、DPSが自分自身を固くしたりすることができます。このヴァリアントアクションを使いつつ、参加人数に合わせた強さの敵と戦うという設計になっています。

――敵の強さは人数によって決まるのであって、ロールは関係ないということですね。例えばDPS4人でも強さは変わらない?

吉田氏: 変わらないです。ロールの弱点をカバーするのがヴァリアントアクションです。

――ボス戦がかなり用意されているということですが、攻略時間は通常のインスタンスダンジョン(ID)よりも長くなるのでしょうか?

吉田氏: ルートによってかかる時間は少々変わりますが、1ルート辺りのプレイ時間は、これまでのIDとほぼ変わらないようにバランスをとっています。「FFXIV」がここまで成長させていただけた大きな理由は、時間の使い方がカジュアルに選べるMMOだからだと思っています。ですので、プレイ時間についてはかなり気を使っています。ボスの数に関しても、各ルートにめちゃくちゃな数のボスがいるというわけではなく、むしろ1ルート当たりのボス数は、通常のIDよりも少なくしてあります。その上で、攻略ルートが複数存在するため、ヴァリアントダンジョン全体でボス総数が多いのです。また、同じボスであっても、選択したルートが違ったり、道中のオブジェクト操作の有無で、ボスが使うバトルギミックが少し変わったりと、攻略パターンが多いという感じですね。

――ルートによってボスの難易度が変わるということですか? その場合、一番楽な方法最適化されてしまうのでは?

吉田氏: 1本のダンジョンが途中で複数に分岐する、という遊びではなく、そもそも入口にはABCという3つのドアがある、まずはそうイメージしてみてください。つまりこの場合は最低大きく3ルート。しかし、Aの扉の先へ進んだら、その道中には左右にルートがあって、一回のプレイでは左右どちらかにしか進めない。今回は左に進んだところスイッチがあった、それを押したらボスが出てきたので、それを倒してクリア!これで1プレイです。それと同時に物語の断片が手に入ります。では、次回のプレイではAの扉を選びつつ、前回と異なる右に行ったら、今度はどんな展開なんだろう……という具合に遊ぶコンテンツです。ですので、最適解、というのは存在しません。色々なルートを制覇し、ストーリーを手に入れ、そのストーリーの断片を繋ぎ合わせ、ダンジョン全体の秘密を推理して、隠されたルートを見つけ、謎を解き明かしていく……。その過程で色々な報酬を手に入れつつ、最終的には物語全体を完成させる、という遊びです。

――「アナザーダンジョン」は零式もあって高難度コンテンツに位置付けられていますが、どのくらいのプレイヤースキルを想定しているのでしょうか。例えば、普段零式で遊んでいるような人向けなのか、それとも絶と同じ位置づけになるのか。

吉田氏: 「アナザーダンジョン」の無印は、普段零式で遊んでいる人たち向けくらいです。アナザーダンジョンの「零式」はもうすこし難しいかもしれません……。

――「零式」はチャレンジが好きな人向けですか。

吉田氏: パーティメンバーが4人である、というのがまず大きいです。8人パーティならヒーラーも2人いて、ある程度お互いにカバーできますが、4人の場合には、1人あたりの責任が重くなります。8人レイドの零式よりはもう少しピーキーかもしれません。ただ、今も絶賛バランス調整中なので、どこに着地させるかというところ次第ではあります。

 難しいものが期待されていることと、「ヴァリアントダンジョン」をカジュアルな遊びとしてご用意した上で、「アナザーダンジョン」は高難度と決めて作っています。元々難易度が高いアナザーのさらに「零式」ですので、しっかり作ろうという意識は強いですね。

――難しければ難しいほど楽しいという意見も確かにありますね。

吉田氏: 「万魔殿パンデモニウム零式:煉獄編」でしっかり装備を整え、キャラクターを強くしたうえで「アナザーダンジョン零式」を4人で攻略していただくのもありだと思います。

――報酬はどんなものが手に入るのでしょうか。

吉田氏: 強烈に強い装備が手に入るようなことにはしていません。ただ、報酬をあまり薄くするとやる気が出ませんので、見栄え用のアイテムや称号、マウントなどを考えています。

「無人島開拓」はギャザラー&クラフターが未プレイでも遊べる

――ここからは無人島開拓についてお伺いします。ずっと前からこういったものが欲しいという声はあったと思いますが、そもそもいつくらいから開発が始まっていたのでしょうか。

吉田氏: 企画の発端は、5.0である「漆黒のヴィランズ」をリリースした後、パッチ5.1の制作中盤くらいだったと思います。長期計画を重視しているFFXIVでは、この時期にはもう6.0以降の企画を考え始めるのです。毎回の拡張パッケージのベース企画は僕が担当しているので、6.Xシリーズのコンテンツ構想をしていくことになります。様々なタイプのコンテンツを考えていくのですが、バトルが存在しない、生活に関するコンテンツを考える際、皆さんからのリクエストで、ミニオンを放し飼いにしたいとか、アパルトメントにも庭が欲しいというお声が多く、なんとかそれに応えられないかな、と考えました。既存ハウジングエリアの拡張コンテンツになってしまうと、ますます土地不足に拍車がかかることもあり、それならいっそのこと、まったく新しいエリアを皆さんに提供できないかな、と。TV番組の企画である「DASH島」。自分の手で思うまま、気ままに島を開拓して、何かに追われることなく、やってもやらなくてもいい、規模は大きいけれど、そんなスローライフみたいなコンテンツはどうだろう?と、そんな風に開発チームに相談したのがスタートです。

 そこから開発チームでの検討が始まって、担当セクションが決まり、ざっくり大まかな方向性を決めます。リリースは6.1~6.2くらいを目指そう、と。一方で生活系コンテンツを担当するセクションは、当時イシュガルド復興をゴリゴリ作っていたので、その実装が終わるまで一時進行は停止となります。それらが落ち着き、スタッフが6.0やそれ以降の作業を開始できるようになってから、企画の詳細を詰めていき、プログラマへの相談が始まります。スローライフコンテンツとはいえ、サーバシステムやUI、処理の判定方法は、「FFXIV」のシステムがベースになります。これはできるけれどこれはできない、これは方向性が合致している、いや、これでは方向性がズレる、などより具体的に企画と仕様策定をしていきます。

 開発担当セクションも担当者も、非常に乗り気になってくれたため、コンテンツ全体の規模は大きくなっていきましたが、開発期間としてはほぼ予定通りで、「暁月のフィナーレ」発売前くらいから実際のプログラム作業がスタートし、制作期間としては9カ月か10カ月くらいです。企画期間を含めるともっと長く、また、テストマップも早くから作っていたので、かなりコストをかけたコンテンツなのは間違いないです。

【無人島開拓】

――PLLで発表された島のスクリーンショットが広大で驚きました。砂浜で点になっているルガディンがSNSでも話題になっていましたが、あそこにルガディンを立たせたのは誰のアイデアだったんですか?

吉田氏: あれはコミュニティチームのアイデアですね(笑)。最初は島全体をスクリーンショットで紹介したいと、あのルガディンを置いた絵を作ってきてくれたのです。でも、あの島のスケール感をスクリーンショットで出してしまうのは勿体ない。できれば、実機で紹介したい。とは言え、放送で何も絵がないのも寂しい……ということで、大部分にモザイクをかけてもらうことにしました。全部にモザイクをかけるのではなく、入り江のルガディンは面白いから残そうということになって。

――ものすごい規模ですが、あの島全体を開拓していくことになるのですか?

吉田氏: 開拓エリアと、その開拓に必要な素材や資材集めのエリアを合わせての広さです。開拓だけであの広さ、というわけではありません。小舟が到着する入り江から、少し登った所に拠点と呼ばれるエリアがあり、そこにいろいろな建物や施設を建てることができます。その拠点に施設を作って、その施設を発展させるために、それ以外のエリアからオブジェクトを取ってきて、それを組み立てて管理してくという感じです。だから4分の3くらいが探索エリアという感じですね。

【無人島開拓】

――今までもエアシップボイジャーなど、材料を集めて施設を発展させていくコンテンツがありましたが、今度は同じように建物を作っていくというイメージでしょうか?

吉田氏: いえ、建物を作るのが目標ではなく、あくまで自分にあった風景というか、エリアを作る、というのがテーマです。ですので、目標や目的は希薄です。また、クラフターとギャザラーをプレイしていなくても遊べる、というところにもこだわりました。特に海外の方は、ギャザラーやクラフターに関して、やり込む/やり込まないが非常にはっきりしています。間口を狭めないためにも、誰でも遊べるものになっています。

 最初のうちは素手で石を集めてくるとか、木の採取にしても葉っぱをちぎってくるくらいしかできません。それを使ってまずは石斧を作ろうと。石斧が使えるようになると、同じ木から、今度は木の皮をはぐことができるようになって……という感じに道具を作ることで採れる素材が増えていきます。採れた素材が増えることで、建てることのできる施設が増える。新しい道具を使ってまたさらに別のものを採ってくるという感じにつながっていきます。

――サバイバルゲーム的な展開になるんですね。拠点には畑も作れるようですが、この施設や畑は自由に配置できるのでしょうか?

吉田氏: 施設や畑を設置できる場所は、ある程度決まっています。ただし、開拓レベルが上がっていくと、敷地などが広がっていきます。ものを建てられるのはAとBとCの場所と決まっていますが、どこに何を建てるかは自由に組み合わせることができます。

――施設の見た目はカスタマイズできますか?

吉田氏: 施設を一定以上に仕上げたあとは、施設の見た目を好みの状態にしておくことが可能になります。寂れた島がいいならそういう雰囲気を作ることもできます。地面の雰囲気も、石畳にもできるし、獣道がいいというならそういう雰囲気にもできます。色々と組み合わせが選べます。ただし、建物の設置場所や、畑の配置場所など、場所に関する選択肢は、グラフィックスのクオリティを担保するために、メモリ配置を綺麗にしなければならないので、自由度という点で、他のライフサイクル型ゲームよりは少し狭いと思います。

――ミニオンはどんな風に放し飼いできるのですか?

吉田氏: コマンドで放し飼いを選ぶと、どのミニオンにするのか選択肢が出るので、それを選ぶと、拠点の中を勝手に動き出します。

――放し飼いできる数には上限がありますか?

吉田氏: 上限はありますが、放し飼いできる数は1匹や2匹ではなく、多数放し飼い可能です。

――探索エリアに敵モンスターはいますか?

吉田氏: バトルは一切入れていないです。バトルをなしにすることで、サーバー負荷を減らし、今までやれなかったようなことをこのエリア内ではやれるようにしています。ミニオンの放し飼いや、動物の捕獲/飼育などは、バトルとのトレードオフに近いですね。

――他に、例えば何かストーリー的なものや謎解き要素などはあるのでしょうか?

吉田氏: いいえ、大きなものは何も用意していません。それらを凝り始めると、「ストーリーを見るためにやらなくてはならない」というコンテンツになってしまうからです。ただ、「何をしてもいいよ」となると、それはそれで、「何をすればいいのかわからない」という状況にもなりがちです。ですので、導入は簡単なクエスト形式になっており、一定開拓までは、その流れに従って理解できるように作っています。その先からは、皆さんでゴールを設定したり、気の向いた時に少しずつ開拓を進めたり、気ままに遊んでいただきたいです。

――今後、新要素が追加されていくのでしょうか?

吉田氏: 建てられるランドマークの種類や、開拓できるエリアの広がりなどは、何度かに分けてアップデートしていきます。

――開拓にレベルのようなものはあるのですか?

吉田氏: あります。開拓レベルのような感じで、ここまで開拓レベルを上げると、作れる道具が増えるという感じになっています。でも普通に遊んでいれば詰まったりはしないようにしていますので、あまり気にしなくても大丈夫です。

――フレンドの島やFCメンバーの島には行けるということですが、将来的に誰でも入れる全公開のような設定が追加される予定はありますか?

吉田氏: 今のところそれはしないつもりです。基本的にはソロで遊ぶものなので。ただ、チャットをする時に、うちの島に集まってやろうということはできる方がいいよねということで、フレンドとFCに絞っています。

「FFXVI」がリリースできたら「FFXIV」で地方F.A.T.E.が再開できるかも!?

――6.2からは少し離れますが、6.1では大量のコンテンツが実装されましたが、その一方でトラブルも結構多かったという印象があります。「FFXIV」も開発規模が大きくなっています。今の規模の開発をハンドリングする難しさを教えてもらえますか?

吉田氏: そうですね……ハンドリング、というのとは、たぶん違う答えになりますが、思っていることなどをお話しします。

 今は、10年前に僕がMMORPGとして想定していたものを超えるチャレンジを始めている、と感じています。例えばハウジングの抽選システムを作ることになるなど、当時はまったく考えてもいませんでした。MMORPGやゲームの中でも、かなり稀有な試みだと思います。もちろん、だからミスをしても良い、ということではなく、開発規模の拡大と同時に、チャレンジする内容の難度が非常に高くなっていると感じています。

 例えば、次期拡張パッケージである7.0に向けて挑戦しているグラフィックスアップデートについても、市場の下限スペックが上がってきたこと、それと同時に、これだけの開発規模になったからこそチャレンジできる。時期と開発規模/開発チームの技術力向上が噛み合って、ようやくトライできるものかな、と思うのです。

 しかも皆さんが気に入って遊んでくださっている、「FFXIV」のグラフィックスの方向性を守りながら、そのグラフィックスの質をさらに上げていく。こういった辺りは、ハンドリングと同時に、目指す次の山の示唆や、日々のアイデアの蓄積、チャレンジする内容の難度の見極めなど、文字通り未知の領域だなぁ、と夜中に感じたりします。

 それと同時に、プレイヤーコミュニティ、というものも成長と同時に、変革期がある、とも感じるようになりました。この10年「FFXIV」を担当することになり、プレイヤーの皆さんと一緒に「FFXIV」を作り上げてきた、という自負はあります。それと同時に、コミュニティが大きくなり、市場に与える影響や、情報の注目度が上がることで、雰囲気も変わります。アフィリエイトを目的としたサイトもこの1年で急増し、アクセスを稼ぐ目的のためだけに、ネガティブな記事を書くサイトもあるんだなぁ、と感じることも増えました。これも正直に言うと、ここまでになるとは想像していませんでした。この辺りは、僕の楽観的なところが良くないのかもしれません(笑)

 僕は旧「FFXIV」が大きなマイナスからのスタートだったからこそ、できる限りオープンに、成功も失敗も皆さんと一緒にやってきたつもりです。でも今はもうその経緯を知らない方もすごく増えていて。違うゲームからやってくる方も増えていますので、やはりゲームが違うと風土も違うから、この辺りの混沌もあります。

 10年やってきて、すごくアットホームなコミュニティになった。でも、そこから更に人が増えて、今は少し雰囲気も変わってきた。でもこれは悪いことではまったくなく、それは変革期であって、新しく仲間になった皆さんと、改めて関係性を築いていけばいいんだな、と。10年やってきて、常にまっすぐ成長するのではなく、時折停滞や混乱があり、そこでまた皆さんと肩を組みなおし、それからまた前進していく。パッチ6.1のリリース以降、僕からの発信がすごく多いなあというコメントを拝見したりもしますが、それもこうした覚悟から来ているものでもありますね。

――私も参加しましたが10年前には、地方を回ってファンミーティングをしたりしていましたが、今はそういう規模ではなくなっていますね。

吉田氏: 先日のTHE PRIMALSのライブで、久しぶりにたくさんの光の戦士の皆さんが、リアルに集まっていただけたことは、本当にうれしかったです。僕だけじゃなく開発チームも運営チームも、皆さんがリアルに存在していて、仲間なんだ、ということを再認識できたのではないかなと感じています。

 実は規模が大きくなったから地方F.A.T.E.がやれていないかというとそうでもなくて、僕のスケジュールがまったく取れないだけなのです(苦笑)。宣伝チームもずっとやりたいと言っているんです。新しく増えた宣伝チームのスタッフたちは、コロナ禍もあってリアルイベントをなかなか経験できていないんです。

 生身のお客様と触れ合って、自分たちが作って運営しているものを喜んでくれる人たちがこんなにいるんだということを、自分の手ごたえとして体験できない状態が続いてきました。だから本当は今すぐにでもやりたいのですが、とにかくスケジュールが……。

 現在開発中の「FFXVI」が発売できれば、もう少し余裕が出ると思いますので、その頃からはなんとか復活させたいですね。もちろん次回ファンフェスの企画も進んでいますが、地方F.A.T.E.も今だからこそやった方がいいんじゃないかという思いもあります。

――確かにそういったコロナ禍での分断もありますね。

吉田氏: 冒頭のご質問にやや戻りますが、大きなミスというのは、開発チームが巨大になったから出る、というのがすべてではないのです。今まではツーカーでお互いカバーできていたことが、コンテンツ量が増えて、チャレンジが増えてくると、当たり前の信頼関係で成り立っているところから、たまにスコーンとそれをすり抜けることがあります。「え、そっちでやってなかったの?」、「げ、てっきりそっちかと……」のような、油断でもなく、信頼の狭間に落ちる、という感じです。ちょっと伝わりにくいでしょうか。

 もちろん、規模の難しさもあります。これだけ成長させていただいて大きな収益をいただいて、スタッフを増やしてどんどん開発規模を上げていっている。新生からずっとやってきたメンツの熟練度に比べると、途中参加のスタッフたちは、まだ失敗の経験が足りない部分があります。僕自身も失敗の繰り返しで育ってきましたし、失敗しない人は存在しません。だからこそ、失敗させてあげられる環境も大事だと思うのです。成功と失敗の両方を重ねることで人は成長しますし、成功も失敗も本人がそれを経験しないと、その人の中に貯まらない。ただし、規模が巨大になると、その複数人の失敗が重ね合わさってしまうことがあり、結果的に大きなミスが起きる。そしてこれは、受けるサービスに対価をお支払いしてくださっているお客様には、関係の無いことですので、反省を生かして同じことが起こらないよう、努力を続けていきます。

 今回、ミスの反省をしっかりした上で、「こんなに論理的にあり得ないようなことも起きるのか」と、僕も含めてみんな結構身に染みて感じました。改めてみんなでどう防いでいくか、モチベーション高く議論しました。今後はまた、ひとつひとつアップデートを積み重ねることで、今の規模としての我々の成長も、皆さんにお見せしていけたらな、と思っています。

「FFXIV」のメタバースとしての可能性

――もう1つ、今はビジネス界隈で“メタバース”がバズワードになっていますが、そういう視点からMMORPGが再評価されている側面もあるのかなと思います。吉田さん的には、今の状況を捉えたうえで、今後のMMORPGはどんな発展形があると思われますか?

吉田氏: 実際のところ、スクウェア・エニックスの吉田にメタバース関連で講演依頼してくださる方が増えているのは事実です。ただ、MMORPGが再評価されているか、と聞かれると、それはまた違うような気もしています。

――それはなぜですか?

吉田氏: そもそもMMORPGが再評価されているのなら、もう少し具体的なご依頼をいただく気がします。例えば、「仮想世界の中に、どうやって/どのようなコミュニティを作っていくべきか」、とか。「MMORPGとメタバースと呼ばれているシステムの違いはなんなのか」、あるいは「MMORPGでの可能性と、メタバースの可能性の差は何か」とか。ある程度、「こうなのではないか」という仮定の話をして、そこについて話をして欲しいとか、コメントして欲しいというのであれば僕もお話ししやすいのですが、今はまだそうではありません。「そもそもメタバースについての可能性」といった講演や、「メタバースについて語ってください」という漠然とした依頼もいただきます。だから僕は、ビジネス界隈でMMORPGが再評価されている、とは思っておらず、メタバースそのものが、まだ漠然としたものなのだろうなと感じています。

 もちろんそうではなく、非常にピンポイントなご依頼をしてくださる企業様やメディアさんもいらっしゃいます。でもそういう場合は、「FFXIV」に関して話をして欲しいとご依頼いただくんです。そういう方はメタバースではなく、サービスとしての「FFXIV」を通じて、もしかするとこの先、それがメタバースと呼ばれているふわっとしたものに繋がっていく可能性はあるのかも……そんな探り方をされています。

 「FFXIV」とはビジネスであり、開発チームや運営チームの努力が実って、今ここにある現実のサービスです。それを通じてメタバースを考えよう、というご依頼の場合は、積極的にお受けしています。そういうところには大概後ろに光の戦士が絡んでいることが多いですね(笑)。「FFXIV」というサービスがいかに大きいかを知っていて、裏で「絶対取材した方がいいですよ」と言ってくださっている方が。

――それはありえますね。

吉田氏: だから正直に言うと、今のこのメタバースという単語がブームになりつつある中で、MMORPGとそれが結び付けられ、可能性を再評価されている、といった雰囲気は無いと思います。

――では吉田さんとしては、今後MMOというジャンルはどうなっていくと思いますか?

吉田氏: 僕らが作っているのはどこまでいってもビデオゲームです。やはり、VRの方が親和性は少し高いだろうなとは思っています。MMORPGは、世界そのものを作っていこうとしているジャンルのゲームだからです。今でもエオルゼアやアーテリスの中を単純にウォークスルーするだけでもいいので、VR対応が欲しいと言ってくださる方は結構いらっしゃいます。

 別の例ですが、「FFXIV」がヴェネツィアと姉妹都市提携をして、アーテリスの島1つを使ってヴェネツィアを完全再現する。そのアーテリスのヴェネツィアをFFXIVのキャラクターで散策し、完璧な観光ができる。現実のヴェネツィアの街中で買えるものは、「FFXIV」のその街の中でもすべて買うことができる、となれば、それは結構メタバースに近くなるかなと思っています。MMORPGの発展性、という意味では、面白いかなとも思います。


――面白いですね。

吉田氏: 自分のアバターを使ってそこに買い物に行けば、街の隅々まで観光できるわけです。そこにあるショップは現実のショップのオンラインストアと紐づいていて、その中からお土産が買える。現実の街の店先にカメラを設置して、商品の現物もゲームの中から見えるようにする。もちろんじっくり歩くのではなく、マウントに乗ってハイスピードで移動してもいいですし、じっくり歩くんだよという方はそれでもいいし。そうなってくるとメタバースとの境界線はあいまいになるし、面白いこともできるかなと思いますが、そのビジネスの匂いを嫌う人もいらっしゃいます。こういう体験やメタバースとは、あくまでも環境を提供するものです。買うか買わないかは、お客様が決める。僕たちはその中で商品を買って欲しいわけではないのですが、こういった感覚にお客様がなじむまでに、それなりの時間はかかるだろうと思います。

 一方でMMORPGの本分は、プレイヤーの皆さんに面白さを提供するために作っていくものです。発展するとしても、まずは「面白さ」へとストレートに発展していくのではないかと思います。面白さが確立できた後、今挙げたような事例へ発展する可能性は、まだまだあるだろうな、とも感じます。

――リムサ・ロミンサにリアルECサイトがくっ付いていて、そこから魚の干物とか買えると、つい買っちゃいそうですね。

吉田氏: 日本の有名漁港と組んで、水揚げされたばかりの鮮魚などをリアルで買えますよ、となるとちょっと面白いと思うじゃないですか。地域振興とか、もっとデジタルの世界を使って、現実とのダイレクトリンクを作れると思います。それは今でもネットを使えばできますが、ECサイトを使うシンプルなものではなく、そこにわざわざアバターとゲーム世界というワンクッションをかますことでより面白くなる。このニュアンスがゲームのいいところだとも思っています。ECサイトでダイレクトに買うこともできるけれど、わざわざワンクッション置く。そこが人間の感受性のいいところだと思います。

――発展性に期待したいところです。

吉田氏: FFXIVでやろうと思っている!というお話しではないので、ご注意ください(笑)。

――では、最後にファンの方たちへのメッセージをお願いします。

吉田氏: パッチ6.1では、いろいろと大きなシステムアップデートやチャレンジをした分だけ、大きなミスも多くて非常にご迷惑をおかけしました。パッチ6.2もすごいコンテンツボリュームですが、ミスを極力減らし、より楽しんでいただけるように頑張ります。

 今回のパッチでは、コンテンツとしての新しい挑戦をいろいろと始めていきます。いよいよ「無人島開拓」も入ります。「FFXIV」のゲームとしての発展というところも改めて見えてくる頃だと思いますので、カジュアルもハードコアも、バトルをやらない人も、全方位に楽しめるパッチになっています。現在、死に物狂いでコンテンツチェックと調整をしており、ご満足いただけるよう仕上げていきますので、ぜひ楽しみにしてください。

――ありがとうございました!