インタビュー
「CS:GO」日本代表SCARZ Absolute、オーストラリア代表King'sに敗退
Laz選手「作戦は通用した。次も全力でぶつかっていきます!」
2017年10月20日 18:14
「Counter-Strike: Global Offensive」のAPACトーナメント「ZOWIE eXTREMESLAND CS:GO ASIA OPEN 2017」は、会期2日目を迎え、我らが日本代表SCARZ Absoluteが登場。緒戦のオーストラリア代表King's戦はBO1の3:16で敗退した。この後、19時(日本時間)より予定されているモンゴル代表KhARUMとの間で行なわれるAグループ2位決定戦に勝利すると、決勝トーナメントに出場することができる。
オーストラリア代表との一戦、チームリーダーLaz選手は明らかに怒っていた。いつもクールで大人しいLaz選手が試合中に久々に声を荒げ、メンバーのミスを叱責するという珍しいシーンがあった。やはり国際大会、国内では無敵を誇るSCARZ Absoluteも、一筋縄ではいかないようだ。
予選トーナメントはBO1の一発勝負で、序盤の流れが決定的な影響を与える。ピストルラウンドを落とした後、0:3から2:3まで持ち直したものの、その後はほぼ一方的な展開で終わってみれば3:16という圧倒的な差で敗退した。
MVPは1人で31キルを記録したオーストラリア代表のSICO選手で、SCARZは最後の最後まで彼に対して有効な対策を打つことができなかった。お互い認識した上での1on1でも撃ち負けるケースが目立ち、昨日のSCARZとのインタビューでもリーダーのLaz選手が「勝てない」と語っていたように、明確な実力差を感じる1戦だった。ただ、Laz選手は試合後のインタビューで、「作戦は通用し、強さは感じなかった」と頼もしいセリフも聞くことができた。
オーストラリア代表のKing'sは、HLTVの世界ランクは70位。前大会優勝の中国ViCiが43位、中国予選1位のFlashの65位に続くランクで、本大会の優勝候補の1つに数えられている。昨日のモンゴル代表KhARUM戦を16:2という圧倒的なスコアで勝利し、2戦目の日本戦も16:3という圧倒的な成績で決勝トーナメントに勝ち進んだ。
試合後、試合の感想を聞くために、トレーニングエリアのSCARZの席を尋ねたところ、Laz選手をはじめとした選手達は、サバサバとした感じで、ミスで自滅した悔しさと、格上相手に自身が考案した作戦が通用した手応えの両方の感触を掴んでいた様子だった。SCARZの運命を決める第2位決定戦は日本時間の19時頃より行なわれる。
SCARZ Absolute King's戦終了後のインタビューをお届け
オーストラリア戦終了直後に実施したインタビューの模様をお届けする。
――お疲れ様でした。残念でしたね。
Laz選手:そうですね。
――序盤0:3から2:3まで巻き返したときには、通用するなと感じました。
Laz選手:そんなに強くなかったですね。
――試合の感想を聞かせて下さい
Laz選手:後悔しか残らない試合でした。ミスで自滅してしまいました。
――どのあたりにミスが出ましたか?
Laz選手:投げものだったり、警戒が薄かったり、幾らでも挙げられます。勝ってたラウンドもミスでふいにしてしまいました。
――途中、Laz選手がメンバーに対して声を荒げてましたね。非常に珍しいシーンだなと思ったのでよく覚えています。あれは何に対して怒っていたのですか?
Laz選手:メンバーのミスに対してです。以前は、ミスに対して黙っていて、個人に対して直すまでできるだけ怒らないようにしていたんですけど、最近はすぐ対処するようにしていて、直し方を直接言うわけでは無く、「直せ」とだけ言って自分で直させるようにしています。
――ずばり今回の敗因は何ですか?
Laz選手:ミスなのは間違いないんですけど、それがプレッシャーによるものなのか、単純に相手が強いからなのかは理由がまだわかりません。
――これからメンバー全員で反省会をすると伺いました。どういったことを話し合いたいですか?
Laz選手:ミスについてですね。なぜあんなにミスが起こったのか、プレッシャーや敵が強いというだけで、撃ち合いを避けたり、相手に怯えていたりという話もメンバーから出ていますが、そういうことじゃないと思うのでしっかり話し合いたいですね。
――今回、悪かった部分はミスが多すぎたということですが、逆に良かった部分はどのあたりですか?
Laz選手:作戦が通用したことですね。個人技も負けてないと思います。作戦自体は良かったし、自信もあるんですよ。僕が考案したものなので。ただ、それを遂行する過程で、周りがミスをして崩れてしまいました。作戦自体は確実に通用しますよ。
――King'sはSICO選手が31キルの高いパフォーマンスを見せていましたが、実際に対峙してみてどのような感想を持ちましたか?
Laz選手:別になんとも思わなかったですね。
――次はモンゴル戦で、勝てば決勝トーナメントに出場できますが、どういった部分を修正していこうと考えていますか?
Laz選手:ミス量を減らす、ということに尽きると思います。ただ、確実に直すべきものが出ているわけではないので、色々試すしかないかなと思っています。
――モンゴル戦に向けて意気込みをお願いします。
Laz選手:全力でぶつかっていきます!
――頑張って下さい。ありがとうございました。