インタビュー
映画「アサシン クリード」、マイケル・ファスベンダー氏登場!
洗練された世界観が映画向き! 映画「アサクリ」の魅力をインタビュー
2017年2月23日 07:00
3月3日公開予定の映画「アサシン クリード」。ユービーアイソフトの人気シリーズを実写映画化するという難題ながら、ユービーアイソフトの熱烈なラブコールによって主演のみならず、製作としても本作に携わることになったのがマイケル・ファスベンダー氏だ。
ファスベンダー氏は映画「アサシン クリード」のプロモーションのため来日中で、2月15日開催のスペシャルイベントにも登壇したばかり。今回はそんなファスベンダー氏にインタビューすることができたので、こちらの模様をお伝えする。
アサシンの動きはゲーム版で徹底研究!
――本作はゲーム原作の映画ですが、ゲームを作っているユービーアイソフトが映画の制作にも関わっている作品です。他の映画と比べて、難しかった部分はありますか?
ファスベンダー氏: 今作は、ゲームを映画化するという考えではありません。「アサシン クリード」という世界観が洗練されており、これが映画向きだと考えました。
映画をよりリアルに描く上で、「DNA記憶」というアイディアは科学的に可能かもしれないと思わせるようなアプローチだったので、この要素を膨らませています。
テンプル騎士団とアサシン教団がそれぞれの思想で対立しているのでここにドラマが生まれてきますし、視覚的には、映画ではあまり本格的にやっていないパルクールアクションを見せることで面白くなると思いました。
また装置「アニムス」も、歴史的瞬間に戻れる可能性が多く広がっているという点で、興味深いものでした。
――今回時代背景をスペインの異端審問に選んだ理由は?
ファスベンダー氏: 歴史的な面白い時代で、なおかつ今までゲームでは扱われていないオリジナルのものとして、すぐに浮かんだのが異端審問でした。宗教的な情感もあり、様々な政治的なものに絡められるのではないかと考えました。
――今回現代ではカラム・リンチという青年、過去ではその祖先のアサシンであるアギラールの2役を演じています。演じ分ける上でのポイントは何でしょうか?
ファスベンダー氏: アギラールはセリフが少なく、肉体で表現していく西部劇に登場するようなキャラクターとして考えました。考えの方向性ははっきりしていて、教義のために自分を犠牲にできる人物です。
また「アサシン クリード」で象徴的なイーグルダイブや暗殺の動きなど、ゲームに登場する特徴的な体の動きは徹底的に研究して、アギラールの動きに反映させています。
一方のカラムですが、彼は自分の道に迷っています。どにも所属せず、幼いころから施設にあずけられて、ずっと自分のために戦ってきた人物ですが、アニムスでの体験を通して、リーダーに成長していきます。「自分」というもの以上に、戦うべきものがあると気付いていくのです。
――今回アニムスはゲームとはまったく違う造形ですが、このアイディアはどこから来たのでしょうか?
ファスベンダー氏: これはアートディレクターのアイディアです。過去を追体験するのに、ゲームのように椅子に座るだけでは映画では面白くありません。もう少しアニムスに動きがあるようなものを、と考えていた時に、美術部があの“アーム”を出してきたのです。
――ちなみにファスベンダーさんは、ゲームを遊んだりしますか?
ファスベンダー氏: 幼少期はATARIで、ヘリコプターのゲームを友達の家で遊んでいたのを覚えています。
その後はアーケードゲームで、「ストリートファイター」や「Ghouls'n Ghosts(大魔界村)」などをたくさんプレイしました。コンソールゲームとしてはプレイステーションで、レースゲームを好んでプレイしていました。
しかし22、23歳まででゲームは辞めてしまったのです。当時はアパートをしょっちゅう引っ越していて、家にテレビもない状態でした。
なので「アサシン クリード」についても、話をもらったときにはプレイしたことがなかったのですが、詰め込まれたアイディアの理解や、アサシンの動きを研究するためにも一生懸命プレイしました。
――「アサシン クリード」ファンにとっては、映画のどの部分が見どころになりますか?
ファスベンダー氏: 様々な武器を色々なところで使っているので、ここは見てほしいところです。またアニムスはゲームとはまったく違うので、ぜひとも見てもらいたいですね。このアニムスはユービーアイソフトも気に入っていて、将来的にゲーム版に採り入れるという話も出ています。
――では逆に、ゲームを知らない人はどこが楽しめるでしょうか?
ファスベンダー氏: 全体の世界観だと思います。私自身もまったく知らない1人でしたが、ユービーアイソフトとの話の中で、DNAの記憶だったり、組織同士の対立であったり、ファンタジーの中でも現代を反映している部分がありますので、そういったところを楽しんでもらいたいと思います。
――使用した武器の中で印象に残っているものはありますか?
ファスベンダー氏: アサシンブレードです。接近しての独特の戦い方になりますので、それがとても気に入っています。
また弓矢も子供の頃から大好きです。最初は竹で作ったもの、次にファイバーグラス製のものを持っていたぐらいです。
――映画「アサシン クリード」の次の展開は考えていますか?
ファスベンダー氏:多くは言えませんが、「Yes」です。
――期待しています! ありがとうございました。
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