山村智美の「ぼくらとゲームの」

連載第4回

お騒がせな話題が多過ぎるし「DARK SOULS III」などゲームもたくさんで時間が足りない話

この連載は、ゲーム好きのライター山村智美が、ゲームタイトル、話題、イベント、そのほかゲームにまつわるあれやこれやを“ゆるく”伝えるコラムです。毎週、水曜日に掲載予定。ちなみに連載タイトルは、本当は「ぼくらとゲームの間にある期待の気持ち」。新しい体験の、その発売を、いつでも楽しみにしている期待の気持ち。そのままだと連載タイトルとしては長すぎたので……「ぼくらとゲームの」。

やぁ、また会ったね。
これで3度目だよ。

いつも君にはひどい目に合わされてきた。
君はいつも優しくなくて。

ヒステリックなほどに、
炎で焼き尽くしてきたり、
大きな鉄球を転がしてきたり、
そうそう……箱を開けようとした僕を食べちゃったときもあったっけ。

あのときはホント……思わず笑っちゃったよ。

いつの思い出も、ひどい目にあってばっかり。
でも……楽しい思い出でも、あるね。

君のことがやっぱり、忘れられなかった。
ほかの人はさ、僕に手取り足取り、なんでも優しくしてくれたりするんだけど。
それはとっても親切だと思うし、そういうのだって決して嫌じゃないんだけど。
優しいだけ……だったりするんだよね。

この前まではさ、「ガチャ回してー!」なんておねだりばっかりの子とも試しに
付き合ってみたりしてね。まったく……そういうのはやっぱりしんどいね、ホント。

結局さ。
本気で僕に襲いかかってきてくれる。僕を試してくれる。
そんな君のことが1番好きなんだ。

「そして悲惨に死ぬがいいさ」

……というわけで、まずは「DARK SOULS III」の話です。
「気持ち悪い書き出しだな……。」と思ったあなた。すみませんでした。
書いている僕も気持ち悪かったです。

これを書いているのは3月24日になって3時間ほど。午前3時34分。
「DARK SOULS III」発売の日。ダウンロード版を事前購入して楽しみにしていた僕は、
0時の訪れとともに早速プレイして、やっぱりひどい目にあって。でも楽しくて。
頭をクラクラさせながらこれを書いています。

この原稿が掲載されている頃は発売から6日も経っているので、だいぶ進んだ人も多そうですが。

みなさんやってますか?もしくは、散々にやられてますか?

今作からはPS4/Xbox One世代に移行したこともあってか、
世界全体のスケール感が一回り大きくなったような印象です。

そしてなにより、白飛びと灰色に優しく包まれているような色彩は、相も変わらず極上で。“透明度の高い退廃感のあるビジュアル”とでも言いましょうか。

退廃的、荒廃的な美しさが大好物の僕は、心底「DARK SOULS III」の世界に安らぎを感じています。

発売日の0時からプレイ開始できるダウンロード版を購入。画像は「あと1秒!」という、期待MAXな瞬間

それにしても、初代作品と言える「Demon's Souls」から始まった「Souls」シリーズは、本当に大きな存在になりました。

「この10年くらいの間に生まれた日本の新規IPで、世界中が待ち望むようになった作品」というくくりで考えると、このシリーズが1番かもしれません。

だけど、僕と「Demon's Souls」の出会いは結構……地味でした。

1番最初は、「Demon's Souls」が発売される前年の東京ゲームショー(2008年)。ソニー・コンピュータエンタテインメントのブースに出展されていました。

この年のSCEブースレポートを書いているのも僕なわけですが、記事をご覧頂くとわかるとおり、「Demon's Souls」は文中に存在が書いてあるぐらいのもので。扱いが非常に小さいです。ミニマムです。

ブース内では、身分証明書の提示によるIDチェックが必要な隔離エリアに展示されていた上に、確か試遊台も4台ほどだったと思います。そのエリアにあるタイトルの中でも「Demon's Souls」は事前情報がほぼなかったこともあり、この年のSCEJブース内にしてはかなり空いていたと記憶しています。

(もちろん僕も試遊はしたのだけど、「試遊の時間だけではなんとも判断の難しいゲームだ」と感じた覚えがあります)

その後「Demon's Souls」が発売され、発売日に購入してプレイした僕は……その翌日には「『Demon's Souls』のレビュー書きます!」と、編集部に連絡することになったわけです。じっくり遊べば遊ぶほどに、「こいつぁすごいゲームだ!!」という気持ちになったんですね。

その後、「Demon's Souls」は口コミをベースに高い評価を得て、その後の「DARK SOULS」シリーズ、「Bloodborne」と、世界的な注目を集めるシリーズとなっていきます。

こういう作品が突如現われて世界を揺るがしちゃったりするから。ゲームってホント、新作が楽しみなんだよね。

純粋さすら感じるぐらいの退廃感にシビれまくり。PS4/Xbox Oneに完全移行したこともあって、遠景の美しさや広がりがあり、美しさに拍車をかけている

さてさて、今週は「DARK SOULS III」の発売以外にもトピックというか話題が多すぎて。

某海外メディアでは「PlayStation 4.5(仮)が2017年に発売されるかも」なんていう噂話が出ました。

ここにはあくまで「その噂を見た僕の個人的な見解や感想」を書くだけなんですけど、真偽のほどはさておき、2017年となると、PS4発売から約3年となるわけで。初代機の3年後に新型が発売された歴史はPS3と同じだったりはします(PS3ではスリム型の新型が発売された)。

新型発売というタイミングとしては、別に不思議な話ではないということですね。

また、新型というものの方向性が「小型・軽量化・低価格化」だけと決まっているわけでも当然なくて。機能拡張、特に後発の特殊なデバイスである「PlayStation VR」のために、より性能を高めましょうというのも、おかしな話ではないわけです。

「VRゲームはフレームレートが高ければ高いほどいい(没入感に大きく影響する)」として、
PS4はPlayStation VRと繋いだときだけ90Hz、120Hz出力に対応するとされており。
※ Hz(リフレッシュレート/フレームレート)
でも、現状公表されている限りのPSVR向けタイトルを見ていくと、
シンプルな描画にしていかないと90Hz維持が厳しいラインかもしれません。

そうなると、PSVRの本領をより発揮させるためにPS4のスペックアップさせるというのは、むしろ必然とも思えてくるわけですが。

ただ、もし仮にそうなったとしても、「どれぐらいのユーザーさんがすぐに恩恵を得られるのか、ユーザーさんがついてこられるのか」というのは、難しいところかもしれません。ゲーム画面解像度の4K出力対応なんかもそういうラインだと思うんですけど。案外、2~3年でユーザーさんのプレイ環境がスルッと追いついたりもするんですよね。予測の難しいところ。

まぁ、あくまで“こんな話題が出ていましたね”という噂のお話ですので。

一方では、「任天堂、『Wii U年内生産終了』報道を否定」なんていうのも出ましたね。

僕は前日の深夜にはその一部報道を読んで、
「またはじまったよ!」(※山村智美個人による感想です)
なんて思いつつワーワーやってたんですけど。

SNS界隈のゲームファンの皆様の反応も慣れたもので。
「いつもの」、「恒例の」、みたいな感想が並んでおりました。

こちらはもう、報道に対して公式回答が出されたものですので、
これ以上に何か書くのは無粋です。

どちらかというと、ネット上を少し騒がせていた
「任天堂の次世代機『NX』のコントローラー」のリーク写真の話の方がユニークで。

先日、写真の投稿者が全くの偽物と明かし、
その制作過程を撮影した動画がYoutubeにて公開されました。

まぁお騒がせには違いないんですけど、
こういうのはなんか微笑ましいですね。

任天堂の次世代機「NX」のコントローラーを撮影した、としてネット上に出回ったリーク写真。実は(というか、やっぱり)ニセモノでした

このほかにもいろいろ書きたい話題はあるのですが。
(「日本オンラインゲーム協会」によるガチャ課金上限5万円の自主規制推進の話題とか)

遊びたいゲームもたくさんありすぎまして。

「DARK SOULS III」だけでなく、
「Fallout4」のダウンロードコンテンツ「Automatron」とか、
PS Vita/iOS/Android「ロマンシング サガ2」とか、
任天堂初のスマートフォン向けアプリ「Miitomo」も配信されたりで。

これらに片っ端から手を付けている僕は、そんな波に呑まれて「ディビジョン」のプレイも結構中途半端な状態になっちゃたりしています。

それに、これが掲載されている頃には、
「ストリートファイターV」のアップデートも29日に来ているはず。ストVのことも、いずれこのコラムで書きたいですね。

「Fallout 4」のダウンロードコンテンツ「Automatron」。エイダとの出会い、連邦に迫る悪のロボットの影。そうしたストーリーから、自分だけのロボットが作れるようになっていく

シリーズ屈指の名作「ロマンシング サガ2」がPS Vita/iOS/Androidに配信!

任天堂初のスマートフォン向けアプリ「Miitomo」も話題。変に真面目な僕は、自分への質問にいつも小一時間悩みます

「ストリートファイターV」のアップデートも29日に。アレックス参戦も楽しみですが、個人的にはバトルラウンジの参加人数が2名から8名に拡張されるのが嬉しい

さらにさらに。

このコラムが掲載されている翌日、日本時間3月31日の11時には、
ロサンゼルスにて「UNCOVERD:FINAL FANTASY XV」が開催されます。

「ファイナルファンタジーXV(15)」が、ついに……ついにその全貌を明かすというイベントですね。YouTubeとニコニコ生放送にて配信も行なわれるので。こちらももちろん、要チェック。

これは忙しい。時間が全然足りない。

というわけで、プレイしたいゲームたくさん、話題もたくさんで、てんやわんやな春となっております。

ではでは、今回はこのへんで。また来週。

(山村智美)