レビュー

多機能ゲームコントローラー「Brook Vivid」レビュー

見た目はキュートで中身はハイスペ! SwitchにPC、スマホに対応したワイヤレスコントローラー

【Vivid(シャイン イエロー / アクアブルー)】

発売日:6月14日

価格:各4,880円(税込)

 今回レビューしていくのは、Brookより発売されたSwitch用ワイヤレスコントローラー「Vivid」だ。この「Vivid」は、可愛らしく親しみやすいポップなイメージのデザインと、その見た目にして、実態はゲーマーにこそよく馴染む多機能コントローラーというギャップが面白い製品となっている。

 操作性を第一に重視して作られたフォルムに加えて、独自の機能を有効にするボタン操作も簡単にできる。そのことから、どんなゲーマーでもストレスフリーでゲームをプレイできる”快適さ”がウリとなっている。今回は実際に使用できたので、早速レビューしていこう。

【【Brook Vivid】Switch用ワイヤレスコントローラー|かわいいけど、かわいいだけ、じゃない!】
Vivid
商品概要
対応:PC、iOS、Android、Switch
接続方法:Bluetooth (10 メートル)
USB:USB Type-C
容量:650mAhリチウム(連続10~12時間ゲームプレイ可)
充電時間:3-4時間
カラー:シャイン イエロー / アクアブルー

可愛いのに多機能! まずは製品の見た目をチェック

 まずは「Vivid」のデザインや形状・商品概要について。「Vivid」には薄いブルートとホワイトを基調とした「アクアブルー」と薄いイエローとブラウン色を基調とした「シャインイエロー」の2種類のカラーが用意されており、両バージョンともコンセプト通り優しい色合いの可愛らしさが押し出されている。

 これまでの一般的な多機能コントローラーのイメージは、どちらかと言うと形状はややゴツめ、加えて高級感などを押し出した商品が多かったように思う。その点、「Vivid」は親しみやすさやポップさをウリにしており、デザインに可愛らしさを求めるゲーマーや子どもたちなどが手に取りやすそうだ。

アクアブルー
シャインイエロー
カラーリングやデザインなどもイメージ画像と遜色なくちゃんと可愛らしく明るい印象を持つコントローラーとなっている
全体の形はこのような感じ。ハッキリと分かれた色合いと、丸みを帯びたフォルムが何とも可愛らしい雰囲気を出している
コントローラー中央には「連射ボタン」(左)とマクロ用の「設定ボタン」(下)が、コントローラー背面のグリップ部分には追加ボタンとなる「ARボタン」と「AL」ボタン、さらにその間に「マクロ記憶モード」と「シューティングモード」を切り替える「モード切り替え」スイッチが追加機能として搭載されている

 内容物は、本体の「Vividコントローラー」、充電とPCやスマホに直接繋ぐための「Type-Cケーブル(AtoC)」、さらにはスマートフォンを「Vivid」で操作する際に便利な「コントローラー用スマホホルダー」が同封されている。

 説明書等は今時の商品らしく同封されていないが、パッケージにマニュアルをダウンロードできるQRコードが記載されている。操作設定などに手こずる場合は、こちらを参考にすればいいだろう。

 Switchへの接続は通常のコントローラーと同じくコントローラー頂部の「ペアリングボタン」を押す事で簡単に接続する事が可能で、PC・スマホへの接続は「HOMEボタン+AorB」で可能なBluetooth接続で行なう事もでき、Type-Cケーブルに対応した媒体であれば充電も兼ねた有線接続を行う事もできる。どの機器への接続も特別難しい操作は必要無く、快適さを売りにしているだけあり、パッと繋がりすぐにゲームを開始できた。

Switchへ接続した場合は通常のコントローラーと同じ扱いで登録され、SteamでもXbox 360系のゲームパッドとして問題なく使用する事ができる。どちらも「ペアリングボタン」を押す、ケーブルで繋ぐといった簡易な方法で楽に接続できる
【同封物とパッケージ】
【コントローラー用スマホホルダー】
ピッタリとハマるように噛ませに「Vivid」を固定して、上部の伸び縮みするパーツに横向きのスマホをセットすれば、コントローラーと一体化してスマホでのプレイをかなり楽にしてくれる! 一昔前の携帯ゲーム機を思い出すようだ

 そして実際にコントローラーを触った感触は、見た目よりも軽い印象だが、全体的な丸みのおかげでしっかり握り込むことができる。手への収まりが良く、ボタン入力やアナログスティックも少し力を入れればカチカチと押し込める丁度良い固さを持っている。全体の操作感は好印象だ。

 また連射用ボタンや背面ボタンなど、純正コントローラーには無い本商品で追加されたボタンに関しても無理なく指が届く範囲にあり、アクセスしやすい大きさと作りになっているのもありがたいポイントだ。

実際に握ってみるとこのような感じですっぽりと手に収まる位のサイズ感だ。各ボタンへは指を伸ばせば余裕でアクセスできる。背面ボタンへのアクセスもコントローラーを握ったまま可能。さらに少し指を伸ばせばポジションを崩さずにモード切り替えもできるため、忙しめのアクションゲームでも問題なく各機能を発揮できそうだ
【他コントローラーとの多きさ比較】
Switch付属の「Joy-Conグリップ」を装着した状態と筆者が愛用している「Proコントローラー(Xenoblade2エディション)」と並べてみるとこんな感じに。大きさのイメージはProコンに近いが「Vivid」の方が少しだけコンパクトな印象で、重量もその分Proコンより軽い。Joy-Conグリップと同じか少し軽い位の重さのため、長時間ゲームをしても疲れない

「Vivid」独自機能活用でゲーム体験がまったく変わる!

 続いて、肝心のゲームにおける使用の感触だ。今回は6月30日発売予定の「モンスターハンターライズ:サンブレイク」について、その体験版を本商品でプレイしてみたいと思う。アクション操作を強く求められる作品のためコントローラーの性能を確かめるのには丁度いいだろう。

 さて「Vivid」には、多機能コントローラーとして一般的なコントローラーには無い機能が3つ備わっている。まず1つめが「連射機能」。これはコントローラーに設定したボタンの連打を自動で行なってくれるもの。手入力でのボタン連打はどうしても限界がある事に加え、過度な連打でコントローラーにダメージを加えてしまうデメリットを解消してくれる。

 「Vivid」ではこの連打数を1秒につき5回・10回・15回の3段階で調整でき、その上で設定したボタンを長押しする事で自動連打する「連射機能」と、ボタンを離してもひたすら連打し続ける「自動連射」の2つを使い分けられる。

 設定方法は、連打したいボタンを押したまま、コントローラー中央の「連射ボタン」を任意の回数押すだけで完了する。簡単かつお手軽に設定できるため、アクション中でも素早く対処できるのが嬉しい所だ。

 実際の使い心地で言うと、「MHサンブレイク」ではライトボウガンの連射などに役立った。弾を発射する「ZRボタン」に「連射機能」を付ける事で、最大効率で弾を発射できる感覚がある。ボタンを離せばそこで連射は止まるので、無駄撃ちをしなくて済むのも便利だ。

 また「自動連射」は、収集クエストの鉱石場などで役立つ。ボタンを離していても連打してくれるので、移動するだけでアイテムが集まっていく。他にも随所でプレイを楽にしてくれる機能と言える。

 何より頼もしいのは、設定の切り替えの速さだろう。細かく連打数や連打モードなどをサッと簡単に設定できるので、アクション面での最大値やシビアな操作を求められる場面では通常の「連射機能」を、経験値稼ぎやアイテム収集などは「自動連射」といった感じに、かなり幅広い場面で役に立ってくれる。

連射機能は「MHサンブレイク」のライトボウガンで役立った。ZRに設定することで、最大効率で弾を発射できる

 続いては特定のボタン操作を記憶させる「マクロ記録モード」だ。コントローラー背面に追加されている「AR」「AL」ボタンの動作として30秒間のゲーム動作の記録・保存ができる。

 これを活用する事で、単純に操作が難しかったり咄嗟には難しいボタン入力を1回のボタン入力で行なえたり、30秒間も記憶できる事からガッツリ行動を記憶させてゲームのプレイ負荷を下げることも可能だろう。また単純に、たとえばボタン同時押しの操作などを登録すれば、ボタンの数が最大2つ増えたような感覚で使用できる。

 今回は、「MHサンブレイク」での「疾替え」発動操作を「マクロ記録モード」に追加して遊んでみた。通常のプレイでの「疾替え」は、通常時は「ZL+X+A」、ガンナー構え時は「R+X+A」の同時入力で発動するため、焦っている時ほど操作をミスしてしまいそうだと感じていた。そこでこれを「マクロ記録モード」に登録することで、1ボタンでパッと狩猟中に技を変えられるようにした。するとやはり狩猟がラクになったし、何よりプレイが楽しく感じられた。

 他にも、たとえばコマンドが難しい技を登録させて、発動を簡略化できるかも知れない。対人ゲームの場合はトラブルのもとなので、使う場合は対戦相手の許可を取らない限り使わない方がいいが、格闘ゲームとの相性もよさそうだ。

 「マクロ記録モード」があることで、操作感がガラッと変わる事が新鮮で面白かったり、その追加ボタンも背面の丁度指が置かれるあたりに来る。操作が楽なのもありがたい所だ。

「疾替え」は、プレイ中にアクションの内容を切り替えられる「MHサンブレイク」からの新要素。同時押しの操作だけを「マクロ記録モード」に登録すれば、専用のボタンをひとつ増やしたような感覚でプレイできる

 さらに「マクロ記録モード」とスイッチの切り替えで、「シューティングモード」が使えるようになる。「シューティングモード」は、「AR」と「AL」を押している最中、左右それぞれのスティックの感度を下げる、つまり、入力に対する移動などのスピードが下がり、操作をより繊細にできるシステムだ。

 その名の通りFPSを始めとしたシューティングゲームなどにおいて、標的を狙い打つ際になどにはより繊細な操作が求められる場面もある。ここぞという時に「シューティングモード」で狙いすまして撃つなど、様々な状況で役に立つ事が考えられる。

 「MHサンブレイク」では、ライトボウガンの射撃をより正確に行なうのに役立った。激しく動くモンスターに対して、通常のスティック操作だと狙いが行き過ぎてしまったり足りなかったりで外れることもそこそこあるが、「シューティングモード」があることで射撃にもう一段階楽しさが生まれたような感覚がある。

 狩猟中は、ある程度距離を取れて、落ち着いて攻撃を狙える場合は「シューティングモード」で正確な射撃、乱戦やモンスターが近くにいる場合は「マクロ記録モード」でスタイリッシュに動くといったように、2つのモードでそれぞれ役割を分けながらプレイしていた。コントローラーの機能だけで、ここまでプレイに幅や緩急が生まれたのが面白い。

 他にも「エーペックスレジェンズ」などのFPSタイトルは勿論、スティックの感度を下げて“歩き”状態を維持することでステルス系のゲームでも活用できるかもしれない。

 「シューティングモード」は押し続ける間はずっと感度を制御したままになる。握った際についでに押せるような感覚で使用できるので、ほぼいつも通りの操作感で無理なく「シューティングモード」を活用できるのも大きいポイントだ。

背面の切り替えボタンで「アクションモード」を使うか「シューティングモード」を使うかを選ぶことができる。勿論操作中に変える事も容易なため場面に合わせて切り替えられるのも面白い

 他にも4段階に分けてコントローラーの振動を調整できたり、RGBランプとインジケーターの色の点滅によって現在のシステム状況の表現を行なったりなど、様々な性能を秘めているコントローラーだった。6軸ジャイロセンサーにもしっかり対応しており、Switchではすべてのゲームを問題なくプレイできる。またPCやスマホにて使用した際の感触も、ゲームパッドとして非常に優れていると筆者は感じた。

 多くの人が所有するこの3つのゲーム媒体全てを網羅している対応性、ゲームパッドに求められる追加の機能性も完備している点で他のコントローラーには無いコスパの良さと独自性を持っていると言えるだろう。

 可愛らしい印象とは裏腹にゲームパッドとしての機能が非常に高く、それでいて操作方法が明瞭かつ対応しているゲーム機器が幅広い事から、今まで普通のコントローラーしか使ってこなかったカジュアルゲーマにも最初の多機能コントローラーとしててオススメできる商品だと筆者は感じた。

 「MHサンブレイク」で実感した通り、同じゲームでも全然違うゲーム体験ができる可能性を秘めているので、是非検討してみては如何だろうか。

□「Brook Vivid」公式ページ