PS3ゲームファーストインプレッション
アイドルマスター ワンフォーオール
プレイ序盤のシーズンから、魅力がどんどん押し寄せてくる!
(2014/5/2 17:00)
プレイ序盤のシーズンから、魅力がどんどん押し寄せてくる!
ゲームプレイの基本的な流れをおさらいすると、1週間単位でゲームは進んでいく。春夏秋冬の季節(シーズン)があり、それぞれ12週で移り変わっていくようになっている。今回のインプレッションはその中の最初の春の12週というわけだ。
毎週、レッスンしたりアイドルとふれあったり、衣装をコーディネートしたりステージシーンで歌う楽曲を選んだりの「事務所パート」、その後に、仕事をこなす「お仕事パート」があって、その週は終わりとなる。
なお、最初の12週のうち6週目まではチュートリアル的に各要素をひとつずつ触っていくという流れだ。“チュートリアル的なもの”という表現をすると、どうにも大事だけど退屈なもの的なニュアンスで伝わってしまうかもしれないが、「ワンフォーオール」はそれを感じさせない、怒濤の魅せ方をしてきた。
週の始まりは、プロデューサー目線での出社シーンから。ここでは765プロアイドルが朝の挨拶をしてくれるし、お仕事に行くときにはお留守番なアイドルのお見送りも。プロデューサー目線を高めてくれる。もちろん出社・お見送りのシーンはサクッとスキップもできるので、親切な設計になっている。
プロデュース画面に入ると、背景にはやよいがお掃除していたり、亜美と真美が遊んでいたり、なんだか賑やか。アイドルの誕生日がある週なら、お祝いのパーティーでも行なったのか、ホワイトボードにお祝いの言葉と寄せ書きが書かれていたりと、細かいところも凝っている。
軽い顔合わせ的な初仕事を終えたところで、醍醐味のひとつである「楽曲決め」や「コーディネート」へ。楽曲は高木社長からプロデューサーランクが上がるともらえるようになっている。ちなみにこの時に選んだ最初の1曲は、美希の定番「ふるふるフューチャー☆」。“大好きハニー、教えてハニー、守ってハニー”のフレーズは1度聞いたらもう忘れられない。キュートさMAXの1曲だ。
コーディネートでは、ボーカル、ダンス、ビジュアルの能力を見つつ、ステージ衣装やアクセサリーを決めていく。こうして選んだ楽曲や、コーディネートは、お仕事パートでテレビ出演やライブなどのステージシーンに繋がる仕事を成功させれば、選んだ歌を自分のコーディネートで歌ってくれるというわけだ。
このシーンでも美希は、初めての「自分の持ち歌」に喜びヤル気を見せてくれる。最初はあんなにヤル気のなかった彼女なのに……。プロデューサー冥利に尽きるというもの。こういう何気ないところでもグッとプレーヤーの心を掴んでくるのも、「アイマス」の上手いところなのだ。
曲やコーディネートが決まったお次は、歌番組の出演をかけたオーディションへ。オーディションでは、ボーカル、ダンス、ビジュアルの能力を、リズムに合せてボタンを押すことでアピールしていくリズムゲーム形式。オーディションのランキング上位に入れば、見事合格! 序盤は楽勝だが、お仕事のランクが上がっていき、スコアギリギリのオーディションになると、結構熱くなるシーンなのだ。
ちなみにオプションには、TVの表示遅延を考慮しての「遅延調整機能」がしっかりと搭載されているのもポイント。「今時なら当然」と言ってしまえばそうかもしれないが、いろんな環境に対応すべくちゃんと配慮してくれているのはありがたい。
パーフェクト判定のアピールでボルテージを高めての「バーストアピール」や、他のお仕事で貯まった思い出で放つ「思い出アピール」を駆使し、見事にオーディション合格! 「ワンフォーオール」で初めて見る、念願のステージシーンへ。3Dモデリングされたキャラクターが本格的に歌って踊る“元祖”的な存在の「アイマス」だが、その滑らかさ、髪の毛の揺れ、指先や足の角度も細かく動くモーションの豊かさは、「さすが」の一言。カメラアングルを切り替えつつ、じっくり楽しんで頂きたい。
3週目に入ると、高木社長から「2人目の担当アイドルも君にまかせてみたい」というお話が! さらに、プロデューサーとしてのランクが高まっていけば、「ゆくゆくは765プロのアイドル13人全員を任せたい」というお話も!
そう、今作の大きな魅力が「最終的には13人全員のプロデュースが可能」というものなのだ。さらにエンディング後にはアイドルの個別コーディネートも可能になり、楽しみ方は広がりまくり。プロデュース期間も制限のないエンドレスになっているので、リーダーのアイドルを変えつつ、それぞれの新たなストーリー、成長を楽しめるようになっている。
さてさて話を戻して、2人目の担当アイドルを決めなければならない。リーダーが美希なのだから、我那覇響と四条貴音を加えて「アイマスSP」での961プロ「プロジェクト・フェアリー」を再現というのはどうだろうか? いやいや、うーんうーんと、いろいろと悩んだ結果。気がついたら指が自然とりっちゃんこと「秋月律子」を選択していた。冒頭でも、りっちゃんの方がGAME Watchのイメージカラーに近いんじゃ? と書いたし。これでいいのだ。
めでたくデュオになったということで、この週のお仕事は「ライブ」! ライブは、大幅なファン人数獲得がみこめるのだ。ライブでは、盛り上がりで会場が揺れる「ハコユレ」をノルマ以上に高めるのが、成功ライン。基本はオーディション等と同じだが、ファンの声がどんどん盛り上がっていく、他にはない反応が楽しめるものになっている。
ライブも成功し、デュオユニットになって「チュートリアル的な範囲とは言え、がぜん盛り上がるなぁ」なんて思っていたら、4週目で高木社長から3人目の担当アイドル選びの話が! うーんどうしよう。美希、律子ときたから、今度こそ「我那覇 響」を入れてイメージカラーが緑色なユニットに……。だが、気がついたら指が勝手に「菊地 真」を選んでいた。記事としての整合性よりも、趣味で選んだ事をもう隠しはしない。皆さんもぜひ、自分好みの自由な組み合わせをお楽しみ頂きたい。
というわけで真も加わり、トリオになったユニットが挑むのは、まずはレッスン。ボーカル、ダンス、ビジュアルの3つの能力を高めるものだ。今回はまだプロデューサーランクが低いので、最も簡単なビギナーレッスンのみだったのだが、シリーズ作のレッスンと比べると手軽で、比較的、易しい内容かなと思えた。ただ、ランクが上がっていったらどうなるかはまだわからない。
また、レッスン後にはその結果に応じて、数週間の間「ブースト」が加わる。ブーストの加わった状態なら、お仕事パートのステージでも、よりスコアを伸ばせる。フェスやライブの前には、レッスンでブーストをしっかりかけておきたい。
そうしてレッスンブーストが加わった状態で次に挑んだのは「フェス」だ。こちらもお馴染みのものだが、765プロ以外の事務所のアイドルも参加するフェスは、他のアイドルとのバトルになっている。同時に行なわれている他ステージよりも、さらにステージを盛り上げていくことが目的となる。
フェスでは、ライバルもボルテージゲージが貯まればバーストアピールを放ってくる。こちらのリズムが崩されるし、アピールの興味レートも下げられてしまう。こちらも負けじとバーストアピールや思い出アピールを駆使しよう。こちらもシンプル操作ながら熱い競り合いが楽しめるシーンだ。
なお、今回のプレイ範囲では体験できなかったが、アイドルが特定のスキルを獲得すると、思い出アピールを連続して放って複数のアイドルが同時にアピールする「思い出ドライブ」や、ライバルバーストを中断できる「バーストカウンター」、さらに思い出アピールからバーストアピールを繋げることで発動する「バーストチャージ」という新システムもある。フェスでの攻防も、より奥深く楽しめるようになっているというわけだ。
フェスにも勝利し、トリオの魅力をしっかり堪能したあとは、いよいよ「スキルボード」が開放! レベルアップやランクアップで獲得できる「sp(スキルポイント)」を使って、アイドルの個性をより伸ばしていける新要素だ。例えば美希なら、ボーカルとビジュアルのイメージがアップするスキルが多く、その中に特殊な「美しき可能性」というビジュアル能力をさらに高める独自スキルがある。アイドルそれぞれにボードの中身が異なっていて個性がはっきりしているので、育成した先にはスキルの組み合わせも重要になっていきそうだ。
アイドルが着々と実力を高めていくなか、プレーヤーことプロデューサーの成長の鍵を握るのが、「シーズン目標」だ。高木社長から告げられた目標をそのシーズン(12週)内に達成できれば、見事にランクアップ! 担当できるアイドルがさらに増えていき、最終的には13人全員のプロデュースも可能となる。さらに、新しい楽曲ももらえるというわけだ。
一方、目標を達成できなかった時にはペナルティもある。2シーズン続けて目標を達成できないと、そのシーズンのメインで担当していたアイドルのプロデュースができなくなるのだ。次回以降のシーズン目標を達成すればプロデュースを再開できるのだが……。シーズン目標は忘れずにチェックしておきたい。
(C)窪岡俊之 (C)BANDAI NAMCO Games Inc.