(2014/5/10 00:00)
TSUKUMOのゲーミングPCブランドであるG-GEARシリーズに4月14日、新しいゲーミングノートPCが発表になった。NVIDIAの強力なモバイル向けGPUを搭載したTSUKUMO「G-GEAR note N1561J」シリーズだ。その「N1561J」シリーズのハイエンド機である「G-GEAR N1561J-720/E」をお借りすることができたので、使用感を交えてレビューしてみたい。
まずはスペックをチェック
さて、それではまず、製品の仕様からチェックしていってみよう。お借りしたのは、「G-GEAR N1561J」シリーズのハイエンド製品「N1561J-720/E」だが、シリーズ全体のスペックを含めて紹介していく。以下が主な仕様だ。
【スペック表】
N1561J-720/E | N1561J-710/E | N1561J-500/E | |
---|---|---|---|
CPU | Core i7-4710MQ(2.5GHz) | Core i5-4210M(2.6GHz) | |
チップセット | Intel HM87 | ||
メモリ | PC3-12800 DDR3L SO-DRAM 8GB(4GB×2) | PC3-12800 DDR3L SO-DRAM 4GB(4GB×1) | |
GPU | GeForce GTX 860M | ||
ディスプレイ | 15.6型フルHDノングレア液晶(1,920×1,080ドット、LEDバックライト) | ||
SSD | SanDisk SD6SB1M128G1022I(128GB) | - | |
HDD | Western Digital WD Blue WD5000LPVX(Serial ATA 3.0、500GB) | ||
光学ドライブ | DVDスーパーマルチドライブ | ||
ネットワーク機能 | 1000BASE-T、IEEE802.11b/g/n、Bluetooth v4.0 | ||
OS | Windows 8.1 Update 1 64bit版 | ||
サイズ | 374×250×45.8mm(幅×奥行き×高さ) | ||
質量 | 約2.7kg | ||
バッテリー駆動時間 | 約4.4時間 | 約4.8時間 | |
価格(税別) | 132,840円 | 119,880円 | 104,760円 |
まずはシリーズ共通のスペックを見てみよう。ゲーミングPCということで、ノートPCでありながらGeForce GTX 860Mを搭載している。
このNVIDIAのGeForce GTX 860Mにはちょっとしたややこしい事情があり、同じ名前が付いていながらもアーキテクチャの違う2製品がNVIDIAからリリースされている。市場ではこの2つが混在しているわけだ。旧世代のKepler版は、CUDAコアや演算ユニット、テクスチャユニットの数がMaxwellより多いが、動作周波数はMaxwellよりも低い。CUDAコアの数や動作周波数が高いと消費電力は高くなるが、MaxwellはCUDAコアが少なく、動作周波数が高くなっているため、消費電力に関してはほぼ同等になるものと予想される。
ではCUDAコアの数が少なく動作周波数が低いMaxwellはKeplerよりも処理能力が劣っているかというと、そういうわけではない。CUDAコアあたりの処理能力がMaxwellのほうが高いからだ。このため、消費電力、処理能力ともに、ほぼ同等のものになっているものと予測される。だがいくら同等と言っても、購入するのなら最新のアーキテクチャが採用されているチップが搭載されている製品が欲しいところだ。
しかし、安心してほしい。この「N1561J」シリーズは、最新チップのMaxwellを搭載していることをウリとしている。今回お借りした「N1561J-720E」でも、GPU-Zで見たところ、GPUはGM107と表示されており、これは最新アーキテクチャを採用したMaxwellということになる。
次にゲームを実際に楽しむための画面についてだが、15.6型のフルHD液晶パネルを採用している。LEDバックライトでノングレア仕様のパネルで、1,920×1,080ドット表示が可能だ。ボディが大きくなるため、モバイル用途には適さないが、比較的大きな画面でゲームを楽しむことができる。フルHDの映像ソースもドットバイドットの美麗な表示が可能だ。
光学ドライブはDVDスーパーマルチドライブを採用しており、動画編集を行なった際などに、DVD-Rなどに映像を書き込むこともできる。通信機能も基本の1000BASE-TとIEEE802.11b/g/nのほか、Bluetooth v4.0にも対応しているため、Bluetooth対応機器を利用可能だ。
サイズは液晶パネルのところでも少し書いたが大きなパネルを採用しているため、幅374mm、奥行き250mm、厚さ45.8mmとA4サイズノートPCを一回り大きくしたくらいの大きさ。重量は2.7kgだ。OSにはWindows 8.1 Update 1 64bit版を採用している。
ちなみに、「G-GEAR N1561J」シリーズはBTOに対応しているため、注文時にある程度のカスタマイズができる。OSをWindows 8.1 Proに変更したり、光学ドライブを記録型のBlu-ray Discドライブに変更したりといった具合だ。ここまではシリーズ共通の仕様について紹介したが、次にモデルごとに差異がある部分について説明しよう。もちろん、以下で説明するメモリやストレージのほか、CPUまでもカスタマイズが可能になっている。
CPUは、IntelのCoreシリーズが採用されており、ハイエンドとミドルレンジの「N1561J-720/E」と「N1561J-710/E」ではCore i7-4710MQが搭載されている。ローエンドの「N1561J-500/E」ではCore i5-4210Mだ。2つともモバイル向けのCPUだが、Core i7-4710MQはクアッドコアで、Core i5-4210MはデュアルコアのCPU。通常時の動作周波数はCore i5-4210Mのほうが早いが、コアの数が違うため注意が必要だ。「N1561J-720/E」と「N1561J-710/E」については、さらに高性能なCore i7-4910MQへのBTOによるカスタマイズも可能になっている。
メモリは、基本的にはPC3-12800のDDR3 SO-DIMMが採用されている。容量については、上で説明したとおりカスタマイズが可能なのだがハイエンドとミドルレンジの「N1561J-720/E」と「N1561J-710/E」には4GBモジュールが2枚、ローエンドの「N1561J-500/E」には4GBモジュールが1枚搭載されている。このメモリはカスタマイズで16GBまで増やすことができる。
ストレージについては、5,400rpmタイプの500GBがすべてのモデルに搭載済みだ。ハイエンドの「N1561J-720/E」にはさらに128GBの2.5インチSSDが搭載されている。これらのストレージもモデルごとにカスタマイズメニューが用意されているので、容量を増やしたりしたい場合に利用するとよいだろう。
消費税8%の現在、カスタマイズなしでの各モデルの価格は、表のとおりだ。1番下のモデルなら10万円ちょっとで購入できることになる。