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「ハースストーン日本選手権」開催! 日本プレーヤーの頂点を決める熱い戦い
上位プレーヤーが秋葉原に集結。たった1つの日本代表の座を勝ち取ったのは誰だ!?
(2016/3/16 16:48)
ブリザード・エンターテインメントは、2016年3月12日、13日の2日間にわたり、秋葉原のe-Sports SQUARE AKIHABARAにて「ハースストーン」日本代表選手権を開催した。
本大会は国内初となる日本代表選手権ということもあり、ネットの生放送には多くの「ハースストーン」ファンのみならず、カードゲームフリークからも熱い視線が集中。さらに、2日目の決勝トーナメントにおいては会場にも100人超の来場客が訪れるほどの盛況ぶりとなった。
「ハースストーン日本選手権」の概要とルール
そもそもこの「ハースストーン日本選手権」は、日本一の「ハースストーン」選手を決めるための大会。「ハースストーン」世界選手権ツアーポイントで、国内ランキング上位32名のプレーヤーに出場権が与えられるというものだ。
初日のベスト8の試合までは、2回敗北でトーナメント除外となるダブルイリミネーション方式を採用。2日目の決勝トーナメントではシングルイリミネーションとなり、1回敗北で即敗退という形で進行していった。
なお、このトーナメントでは4ヒーロー1禁止制を採用。これは、4種類のヒーローでデッキを作成しておき、そのうちの1ヒーローを相手によって封じられるというルール。3勝すれば勝利となるが、1度勝利したヒーローはその試合では使用できなくなる。これが、決勝戦だけは5ヒーロー1禁止制となり、先に4勝した選手が勝利となるルールで実施された。
この1ヒーロー禁止というのが対戦の最初の駆け引きとなっていて、お互いの対戦相手の得意とするヒーローやデッキ内容を考慮しつつ、もっとも自分に有利となる形で相手ヒーローを禁じていかなければならない。プレーヤーの知識と技量バランスが問われる非常に面白いルールと言えるだろう。
ファイナリストはtofoo選手とmattun選手。その決勝までに至る道のり
今回は2日間合計で16時間を超えるという大熱戦が繰り広げられた。とくに2日目の決勝トーナメントは強豪のなかの強豪が集っているだけに盛り上がる場面も多く、会場も大いに沸き上がった。ここでは、そのなかから、ウィナーズのまま決勝までコマを進めてきたtofoo選手ならびにmattun選手の戦いにターゲットを絞り、そのハイライトシーンをお届けしていこう。
大会最年少にして貫禄充分! tofoo選手
tofoo選手は大会最年少の19歳。しかし同ブロックにいた強豪Hajime選手やプロプレーヤーであるArusu選手を倒しており、ウィナーズでの勝ち上がりということもあって、その実力がうかがい知れる。
決勝トーナメント1回戦で当たったNapica選手に対しては、初戦をパラディン、次戦をウォリアーで挑むも、相手のウォリアー、ドルイドにことごとく粉砕され、いきなりピンチを迎えることに。さらに、Napica選手の最後のヒーロー、ウォーロックに対してウォリアーで受けるも、カードを思うようにドローできず、7マナまで来た時点でtofoo選手の残り体力が16点まで減らされてしまう。
かなり厳しい状況ではあったが、ここで「ぐったりガブ呑み亭の常連」を引き、うまく増殖させられたことで戦局は一転。Napica選手から1勝をもぎ取り、返す刀で残り2戦も連勝、次戦へとコマを進めた。
準決勝ではBブロックをウィナーズで勝ち上がってきたhanabi選手との勝負が行なわれた。お互いがウィナーズ同士ということで激戦も予想されたが、ここはtofoo選手が安定感のあるプレイングで見事なストレート勝ちを収め、その強さを見せ付けた。
ユニークなデッキと強烈な引きに会場も騒然!? mattun選手
mattun選手もtofoo選手と同じくウィナーズで決勝まで勝ち上がってきた強豪。自身で「ハースストーン」の大会を主催するなどゲームに対する熱意は高く、データ収集、プレイ鑑賞など研究熱心なことで知られるほか、使用するデッキに独創性があるところでも注目される選手だ。この日は夜勤明けということで、その集中力がどこまでもつのかという点も懸念されるところ。
初戦aqua選手との戦いでは、1戦目、相手のウォーロックに対してプリーストを出すも、aqua選手に敗北。つづく2戦目以降、場の見落としからのプレイミスなどはあったがそこはうまくカバーし、以降ストレートで勝利を収めaqua選手を下した。
準決勝ではHajime選手と対決。このHajime選手が若くして他のゲームでも活躍している天才プレーヤーということで、これに対してmattun選手がどう戦うのかというところに注目が集まった。
1戦目、Hajime選手のメイジに対してmattun選手はプリースト。序盤こそ接戦だったが、終盤その均衡がついに破れ、mattun選手がHajime選手を追い詰める。とうとうHajime選手に場のミニオンがいなくなり、次ターンが来ればmattun選手が勝利か、というシーンでさらに追い討ちとばかりに「感謝します」のメッセージを表示させ精神攻撃をも仕掛けていくmattun選手。会場がヒートアップするなか、mattun選手は最後にミニオンの体力をヒーローパワーで回復させターンは終了。しかし、ここで会場がどよめいた。
Hajime選手のメイジは残り体力12点、mattun選手のプリーストが残り体力13点。mattun選手は直前のターンでHajime選手が「ファイアーボール」を1枚獲得していることはわかっていたはずだが、このターンは生き残れると判断し、ミニオンが破壊されることを恐れてミニオンを回復させたのだろう。だが、じつはその前にHajime選手が温存していた「ファイアーボール」がもう1枚あることまではさすがに気づけなかった。
この時点でHajime選手の勝利は確定。「ファイアーボール」2連発、すなわち12点からのヒーローパワーによる1点ダメージできっちりと計13点を奪い、最後に「お見事」のメッセージまで添えて復讐を果たした。これには頭を抱えるmattun選手。
屈辱的な敗北を喫した1戦目からmattun選手が立ち直れるのか誰もが気になるところだったが、2戦目は同じプリーストでHajime選手を瞬殺とも言える速さで下す。さらに3戦目は、mattun選手の場に「ヴォイドコーラー」がいる状態で手持ちに「ロード・ジャラクサス」、そして引いてきたカードは「マルガニス」という強い引きを披露。会場がまたもどよめくなか、Hajime選手の場を圧倒して勝利し、ここでリーチをかけた。
実況をして「主人公感がある」と言わしめたこのプレイングだったが、4戦目では今度はHajime選手のパラディンがmattun選手のウォリアーを完封するという見事な試合運びを見せ、勝負の場は最終戦へ。
運命の5戦目、mattun選手のウォリアーに対し、Hajime選手はウォーロック。序盤からHajime選手が場を優位に保ち、自身は無傷ながらmattun選手に合計15点のダメージを与えて圧倒していく。この時点でHajime選手の場には「呪われた蜘蛛」、「ネルビアン」、「ドゥームガード」、「インプ・ギャングのボス」という4体のミニオン、対してmattun選手の場にミニオンはゼロ。この後の展開は本日一番の名勝負たり得るすさまじいものだったので、少々細かく解説させていただきたい。
ここでmattun選手はやむを得ず手持ちの「乱闘」を出し、相手ミニオンの破壊を試みる。カードの効果として1体のミニオンが生き残るが、なんとmattun選手にとってもっともうれしい「呪われた蜘蛛」が残留。4分の1を見事に引かれてしまったHajime選手は苦笑いを浮かべつつ自ターンを迎える。
まずHajime選手の手札に「闇の売人」が入るが、ここはヒーローパワーでカードをもう1枚獲得。するとこれが2枚目の「ドゥームガード」という、こちらも負けていない引きを見せる。これを出して攻撃も行なったことでmattun選手の体力は残り11点に。
mattun選手はこの難局を手持ちの「ジャスティサー・トゥルーハート」でヒーローパワーを強化したのち、4点の装甲を得て次ターンに望みをつなぐ。しかし、今度はHajime選手の手札に「ネルビアンの卵」、「アルガスの守護者」が入り、「ネルビアンの卵」と「呪われた蜘蛛」に攻撃力、体力、さらに挑発が付加されることで、Hajime選手の場はさらに厚くなる。
これらの攻撃により装甲をすべて失ったmattun選手は、場の「ジャスティサー・トゥルーハート」を使い「呪われた蜘蛛」を破壊。そして手持ちの「シールドメイデン」とヒーローパワーの使用により、新たに9点の装甲を得て相手にターンを移す。
これを受けて、Hajime選手が今度は「インプァクト」、「インプ・ギャングのボス」の2枚を引き、場にいた「亡霊蜘蛛」2体と「インプァクト」の2ダメージ、そして「アルガスの守護者」を使いmattun選手の場にいるミニオンをすべて破壊。さらに装甲を3点まで減らしていく。
挑発のついた「ネルビアンの卵」と、「ドゥームガード」が依然として場に居座る状況でのmattun選手のターンだったが、ここで「シールドスラム」をドロー。ヒーローパワーで装甲を7点にしてから使用したことで「ドゥームガード」を破壊でき、手持ちの「苦痛の侍祭」と「デス・バイト」を装備して、やや難をしのいだ形でターンを終了させる。
つぎにHajime選手が強力なミニオン「海の巨人」と、「炎のインプ」の2枚を引き、これを場に出して火力を高める。さらに、動けるミニオンを総動員し、「苦痛の侍祭」を無視してmattun選手の装甲を2点まで減らす。攻撃力8、体力8の圧倒的な「海の巨人」を筆頭に、合計16点の攻撃力を持ってmattun選手のターンへ。
この強大なミニオンに対し、mattun選手は手持ちの「止めの一撃」を使った処理を考えていたかもしれない。だが、ここでドローしたカードがまさかの「大物ハンター」! これだけで「海の巨人」を破壊できる状況となったが、まずは「苦痛の侍祭」を、攻撃力1を持った「ネルビアンの卵」にぶつけてもう1枚カードをドロー。
このドローで、今度は「乱闘」が出現。先刻からざわめき通しだった観客のテンションがここで一気に高まり、「どんな引きしてるんだよ!」という叫びまで聞こえてくる。当然のように「乱闘」を使い、ミニオンの一掃を行なうmattun選手。それを厳しい表情で見つめるHajime選手だったが、ここで残ったミニオンがラッキーなことに「海の巨人」。破壊された「ネルビアンの卵」も「ネルビアン」へと変わったおかげでHajime選手の場にはまだ12点もの攻撃力が残された。この展開で流れをつかんだと感じたHajime選手からは拍手が飛び出す。
しかし、そんなHajime選手の心を折るかのごとく、mattun選手はつづけて「大物ハンター」で「海の巨人」を破壊し、さらに装備した「デス・バイト」で「ネルビアン」をも除去。これにより、場はmattun選手の「大物ハンター」だけとなる。それを見て、Hajime選手はもう一度拍手で、今度はmattun選手のプレイングを称えた。
Hajime選手はつぎに「ドクター・ブーム」と「炎のインプ」をドロー。両方を場に出し、体力14点を残してターン終了となる。対してmattun選手は、温存していた手持ちの「クロマッシュ・ヘルスクリーム」を場に投入。先に「大物ハンター」で「ブームロボ」を1体破壊し、爆弾を出させてきちんと14点ダメージを与える道筋をつけてから、「デス・バイト」の攻撃と「クロマッシュ・ヘルスクリーム」の攻撃で14点ダメージを与え、相手ヒーローを破壊。こうして、この激戦はmattun選手の勝利で終わった。
このときの会場の盛り上がりは本当にすさまじく、見ているだけの筆者でも手に汗を握るような展開の連続で、決着の際には会場に大きな拍手がわき起こった。観客ですらこのような有様だったのだから、戦っていた当人たちは相当なプレッシャーのなかで戦っていたのだろう。そして、いよいよtofoo選手とmattun選手による決勝戦が開始される。
tofoo選手とmattun選手、ウィナーズ同士の激突!
決勝の戦いは、格闘マンガに例えれば、致命傷を負うことなく勝ち上がってきた天才ファイター的な役どころのtofoo選手と、ボロボロになりながらもミラクルファイトを見せて勝ち上がってきた主人公的な役どころのmattun選手という、対照的な2人の対決となった。
決勝は5ヒーロー1禁止制で、先に4勝したプレーヤーが勝利となるルールが適用される。この戦いでtofoo選手はドルイドを禁止され、ウォーロック、パラディン、ウォリアー、ハンターの4ヒーローを使用。一方のmattun選手はプリーストを禁止され、ウォーロック、メイジ、ウォリアー、パラディンの4ヒーローを使用する。
決勝戦第1試合
第1戦は、ウォリアー同士の戦いとなった。中盤までダメージを許さない立ち回りを見せるtofoo選手に対し、体力を23点奪われ、装甲も残り3点のmattun選手という、ここまでのお互いの道のりを想起させるような展開でゲームが進行。
しかし、後半になるとmattun選手は7点の体力に装甲を20点近くつけ、手札も3枚所持。それに引き換え、tofoo選手側は体力こそ27点だが、ミニオンはなく、手札も毎ターンドローする1枚だけに。ここでtofoo選手は潔く負けを認め、第1戦はmattun選手がものにした。
決勝戦第2試合
tofoo選手のウォリアーに対し、mattun選手はメイジを選択。その最初のカード交換の時点で、mattun選手の手札に「メディヴの残響」が登場。これを見た実況スタッフは「すごいデッキを持ち込みましたね……!」と興奮気味。
ターンが進み、tofoo選手の体力が26点+装甲6点、対してmattun選手の体力が残り10点という状況で、mattun選手の「終末予言者」が発動。ここでmattun選手の手に2枚目の「溶岩の巨人」が入ったことで場が動いた。
mattun選手が「溶岩の巨人」を2体、「骨董品のヒールロボ」を1体場に出し、体力を18点まで回復しつつターンを終了。この状況を打開したいtofoo選手だが、武器がなかなか手に入らず反撃のチャンスがつかめない。結局、悩んだ末に「悪辣なる海賊」と「泡を吹く狂戦士」を場に投入し、次ターンに望みをつなぐ。
これを受け、mattun選手は手持ちの「フレイムストライク」でtofoo選手のミニオンを一掃をするかとも思えたのだが、ここで引いてきたカードが最初の話題に出た「メディヴの残響」。先に場に出した自分のミニオン3体と、その場で出した「ハリソン・ジョーンズ」をコピーし、それらを手札に獲得し、盤石の態勢を築く。さらに、場のミニオンでtofoo選手のミニオンを両方とも破壊したことで、tofoo選手はかなり苦しい状況へ追い込まれた。
tofoo選手のターンになり、ここで「クロマッシュ・ヘルスクリーム」→「旋風剣」→「クロマッシュ・ヘルスクリーム」でヒーローに攻撃→「止めの一撃」で「溶岩の巨人」を破壊、というところまでは追い込めたが、そこで10マナを使い切り、ターン終了。
ここにきてmattun選手のドローは「サンフューリーの護衛」。場にいる「溶岩の巨人」と「クロマッシュ・ヘルスクリーム」を相殺させ、新たに「溶岩の巨人」2枚を場に出したうえで、このターンに引いた「サンフューリーの護衛」を使い、「溶岩の巨人」と「ハリソン・ジョーンズ」に挑発を付与してターンを終える。
つぎのtofoo選手のターンは2回ドローできたものの結局、武器は最後まで出ず、この時点でtofoo選手は敗北宣言。これで2戦目もmattun選手が勝利となった。
決勝戦第3試合
パラディンを選択したtofoo選手と、ウォーロックで挑むmattun選手の勝負。tofoo選手が1ターン目に出した「秘密の番人」が、たび重なる秘策の使用により攻撃力9、体力9まで強化されるという、なかなか珍しい展開に。
この「秘密の番人」に聖なる盾と挑発まで付与し、守りを固めるtofoo選手。押され気味のmattun選手は、ようやく引くことができた「大物ハンター」で「秘密の番人」を、さらに「魂の炎」で「謎めいた挑戦者」も破壊し、場を整えていく。
最終的に、mattun選手は場に「溶岩の巨人」2体と「マルガニス」までは配置できたものの、次ターンでtofoo選手に「溶岩の巨人」と「マルガニス」が破壊され、残り体力は6点に。これを受けてのmattun選手のドローだったが、ここでは効果的なカードを引くことができず、敗北宣言。こうして3戦目はtofoo選手が勝利を収めた。
決勝戦第4試合
tofoo選手がハンター、mattun選手がパラディンを選択しての勝負となった第4試合。最初にtofoo選手が挨拶を送るも、対するmattun選手は盤面に集中し無反応という、緊迫した空気でゲームがスタートする。
速攻を狙うtofoo選手のハンターは、自身に27点の体力を残しながら、マナ7の時点でmattun選手に27点のダメージを与えて、場には4体のミニオンがいる上で武器も装備して、その時点で10点ぶんのダメージ源を確保。
一方、後半の爆発力を狙う形のmattun選手のパラディンはこれに対応できず、「骨董品のヒールロボ」で体力を8点回復するのが精一杯。結局、次ターンで残り11点をすべて削り取られ、ここでもtofoo選手が勝利となった。
決勝戦第5試合
お互い連勝で2勝を挙げての第5試合は、tofoo選手がウォリアー、mattun選手が再度パラディンを選択。戦局は第4試合と似たような流れでtofoo選手が体力でも場のミニオンでも優位を保ちつつ推移していく。
戦局が大きく動いたのが10マナで迎えたmattun選手のターン。直前のターンで「七つの鯛罪」によって配置した「ブルーギル・ウォリアー」と「マーロックの戦隊長」が場にいるほか、手持ちにも「マーロック戦隊長」がいる状態で「ヘドロゲッパー」をドロー。これらを配置し、さらにはヒーローパワーで「シルバーハンド新兵」を召喚し、攻撃を終えるとtofoo選手が残り体力18点、mattun選手は残り体力12点という状況に。
tofoo選手はここで「ヘドロゲッパー」を処理し、残っているマーロックも減らしたい、という戦局ではあったが「狂瀾怒濤」を含めてドローした3枚のカードのいずれにも現状を打破できるものがなく、敗北宣言を選択。これにより、mattun選手が優勝にリーチをかけた。
決勝戦第6試合
tofoo選手、mattun選手ともにウォーロックでの戦いとなった第6試合。序盤にtofoo選手が「インプァクト」で4点ダメージを出したことで場に4体の「インプ」が出現、さらには「インプ・ギャングのボス」を場に出すも、mattun選手はこれを相手にせず、2体の「トワイライト・ドレイク」でtofoo選手の体力を減らす作戦に出る。
残り体力が10点まで減らされたtofoo選手は、ここで「レノ・ジャクソン」を出して体力を30点まで回復。その後、また体力が11点まで落ち込むが、これを「ブラン・ブロンズビアード」を出したあとの「骨董品のヒールロボ」によって27点まで回復。さらに場に「酸性沼ウーズ」を出し、ターンを終了させる。
mattun選手はこの時点で体力15点。場には挑発が付いた「エサゾンビ」と「ブラン・ブロンズビアード」、そして「アルガスの守護者」と悪くはない状況だったが、そこにドローしてきたのが「ロード・ジャラクサス」。長考の末これを使用し、変身後のヒーローによる攻撃と場のミニオンを使ってtofoo選手のミニオンをすべて破壊しつつ、相手ヒーローに4点のダメージも与えてつぎのターンへ。
ここでのtofoo選手は場にミニオンもおらず、ひとまず「ボム・ロバー」でmattun選手のミニオンにダメージを与えつつ「ヘドロゲッパー」で守りを固める。自身も「ロード・ジャラクサス」を手札に持ってはいたが、さすがにこの局面では使えないと判断したようだ。
つぎのターン、mattun選手は「鉄嘴のフクロウ」をドロー。これは使わず、ヒーローおよび場のミニオンの攻撃でふたたびtofoo選手のミニオンをすべて破壊したあと、残った「ブラン・ブロンズビアード」と、ヒーローパワーで召喚した「焦熱の悪鬼」を「アルガスの守護者」で攻撃力、体力、挑発を付与しターン終了。
これを受け、tofoo選手が出したのが虎の子とも言える「シルヴァナス・ウィンドランナー」。これに「アルガスの守護者」で攻撃力、体力、挑発も付与し、強固な守りを展開しつつターンを終える。
mattun選手は、tofoo選手の要である「シルヴァナス・ウィンドランナー」に対し「鉄嘴のフクロウ」でその能力を無力化。そのまま「シルヴァナス・ウィンドランナー」を破壊し、場に自身の4体のミニオンを残した状況でターンを終えた。
こうなるとかなり厳しい状況であるtofoo選手。ドローしたカード「トワイライト・ドレイク」では戦況を打破することはかなわず、最後に「ロード・ジャラクサス」を使用して変身しつつ華麗に敗北を宣言。これにてmattun選手の優勝となった。
こうして、2日間連続で開催された第1回「ハースストーン日本選手権」は幕を閉じた。なお、今回優勝したmattun選手は、後日開催されるアジア太平洋選手権の出場権を獲得している。なお、mattun選手に本大会についての感想を尋ねると「研究の成果が出て勝つことができ、非常にうれしい。アジア太平洋選手権では絶対に優勝をしたい」という力強いコメントをいただくことができた。次回も、今日のような名勝負をぜひ見せていただきたい。
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