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「AVA」国際交流試合「AVAIFM」イベントレポート
日本クラン「DeToNator」が台湾代表「WarTown_ahq」を下して全勝優勝!
(2013/5/4 01:11)
ゲームオンは、5月3日Windows用オンラインFPS「Aliance of Valiant Arms(以下、「AVA」)」の国際交流試合「AVA International Friendry Match(以下、「AVAIFM」)」を開催した。
今回の国際交流試合は、日本の選手たちが「AVA」の国際大会「Alliance of Valiant Arms International Championship(以下AIC)」や「IeSF World Championship」などに向けて、各国のプレーヤーと試合を行ない、戦術やスキル面の向上を図るために開催された総当たり戦。
試合では護衛・爆破の両部門が行なわれ、護衛部門には日本から「Recycle」と「Exquake」、台湾から「WarTown_Adversity」の合計3クランが、爆破部門には日本から「DeToNator」と「Galactic」、台湾から「WarTown_ahq」、韓国から「Astrick」の4クランが参加した。
今回のイベントは交流試合と銘打っているが、爆破部門に出場する4クランのうち3クランは先日行なわれた国際大会「AIC 2013」の参加クランだ。唯一「AIC 2013」に参加していなかった「Galactic」も、予選大会でクラン「DeToNator」に勝利し1位通過で今回のイベントに参加しているので、事実上の最強決定戦とも言える。
会場には約400人のユーザーが訪れ、公式の生配信の総視聴者数は約4万人、更に台湾で配信されていた中継ではなんと21万人を越える視聴者が集まったという。この数字からも今回のイベントの注目度の高さが伺える。
本稿では印象的だったいくつかの試合をピックアップしてお届けしたい。
ハイレベルな護衛戦を見せた「Recycle」vs「Exquake」
今回の交流試合は参加クラン総当りの1セットマッチで行なわれた。
第1試合「Recycle」対「WarTown_Adversity」ではクラン「Recycle」が、第2試合「Exquake」対「WarTown_Adversity」ではクラン「Exquake」が勝利したため、第3試合の「Recycle」対「Exquake」という日本クラン対決の勝者が本大会の護衛部門の優勝となった。
護衛ルールでは攻め側が戦車を導き、敵の防衛ラインを突破するのが目的。後攻側は先攻側よりも短い時間で最終防衛ラインを突破するか、先攻側より戦車を最終防衛ラインに近づければ勝利となる。先攻は持ち時間の15分をフルに使って攻撃を展開できるため、仮に最終防衛ラインまで導びけなくても、相手にプレッシャーを与えていくのが重要だ。
先攻になったのはクラン「Recycle」。攻撃的に一気に進軍を目指すが、「Exquake」がカバーを重視した防衛を展開しており、思うように先に進めない。バラバラに進軍しても各個撃破されてしまうので、リスポーンで全員が集まるタイミングを見計らい、集中的に攻めることで突破に成功する。
なんとかマップ中盤まで戦車を進めるも、中盤エリアの防衛を得意とする「Exquake」の壁を崩せない状況が続いた。それでも全員を倒し、リスポーンまでの隙を突いて戦車を進めることに成功したが、相手リスポーン直後にRPGによって戦車が破壊され、その場に足止めされてしまう。
そのまま膠着状態が続くも、ラウンド終了残り3分ほどのところで「Recycle」がなんとか修理に成功、徐々に戦線を押し上げていく。対する「Exquake」は一歩引いた防衛を展開し、一定ライン以上に攻めさせないという戦術を取った。
そのまま時間切れになり前半戦が終了。最終防衛ラインは越えられなかったものの、最終防衛ラインの直前まで押し込んでおり上々と言える結果だ。
攻撃権は移り、後攻の「Exquake」は「Recycle」が到達した地点より奥に戦車を誘導しなければならない。
このプレッシャーがかかる場面で「Exquake」は速い攻めを見せる。「Recycle」が防衛を固める隙を与えず、ぐいぐいとラインを押し上げていき、試合序盤で第1防衛ラインを突破した。
また行動の予測が的確で、「Recycle」がRPG付近を防衛して前線に飛び出さないような作戦を取ると、多くの場合2人で対応する戦車の修理を1人で行ない、残りのメンバーが防衛を崩しにいくという戦い方を見せた。
しかし「Recycle」も負けてはおらず、序盤こそ防衛ラインを突破されたものの、マップ中盤の防衛の布陣が上手くマッチし、「Exquake」を足止めすることに成功した。その時点で残り約9分と時間の余裕はあるものの、4分ほど前線を押し上げられず、なかなか動けない「Exquake」には焦りの色も見えた。
そして残り5分、ようやく「Exquake」が進軍に成功し、じりじりと戦車が進む。「Recycle」のラインに追いつけるかギリギリの残り時間で、マップ終盤で優勝を賭けた攻防戦が繰り広げられた。
この攻防戦をなんとか制したのは、「Exquake」だった。戦車はそのまま戦場を進んでいくと、「Recycle」のラインを越えて勝敗は決した。修理するのがもう数十秒遅れていたら間に合っていないだろうという僅差な結果で、このギリギリな戦いに観客からは大きな歓声が上がっていた。
日本のトップクランは? クラン「DeToNator」vs「Galactic」
爆破部門の勝敗は、1試合7本先取で決定された。この部門では参加クラン4つのうち3つが先日行なわれた「AIC 2013」の出場クランだ。
今回出場するクランの中で唯一「Galactic」のみ「AIC 2013」に出場していないが、今回の交流戦の予選では「DeToNator」を下し1位通過で出場を決めるなど実力は「DeToNator」と互角かそれ以上。更に先日PCハードウェアメーカーのMSIのスポンサードを受けるなど、今最も勢いがある「AVA」クランの1つだ。
そんな「DeToNator」対「Galactic」のマップは「AIRPLANE」、先攻は「Galactic」となった。井上氏によると「このマップは守り側有利と言われているマップなので、攻めでどれだけポイントを稼げるかが重要です」という。「DeToNator」のメンバーは試合開始前に大きな声出しをして気合を入れていたのに対し、「Galactic」は冷静に試合をスタートさせており、その対比が印象的だった。
前半戦は井上氏のコメント通り守りの「DeToNator」がペースを作る展開だった。1ラウンド目は「Galactic」がラウンドを制したものの、2ラウンド目以降「DeToNator」の2人のスナイパーがきっちりと「Galactic」の動きを抑えていく。前半戦終了時点で5:1で「DeToNator」が有利というラウンド状況。
折り返しで攻守が交代する後半戦、有利な守りでなんとか持ち直したい「Glactic」だが、初ラウンドから「DeToNator」がその思いを貫くようなラッシュをかけ、リーチに持ち込まれてしまう。「Galactic」もなんとか1ラウンドを取り返すものの、勢いに乗った「DeToNator」は止めきれず、勢いを止めぬまま「DeToNator」が試合を制した。
mejika氏は「『DeToNator』の方がオフライン大会に慣れているのが勝因かもしれません」と、「Galactic」は国際戦に出場するのは初めてだというチームの経験不足を指摘していた。実力はあるだけに、今後の試合に期待していきたい。
「AIC 2013」の雪辱を果たす。クラン「DeToNator」vs「WarTown_ahq」
「DeToNator」は爆破・護衛両部門で日本チャンピオンに輝いた経歴を持つ日本最強のクランだが、「AIC 2013」では「ahq_e-SportsClub」に2セット連続で取られ準優勝という結果になってしまった。今回の交流試合はそのリベンジマッチという側面も持っている。
「DeToNator」対「WarTown_ahq」のマップは「FOX HUNTING」。「DeToNator」が先攻でスタートした。井上氏によると「このマップは守りが有利と言われています。ただ『DeToNator』が攻めを得意としているかもしれないので期待したいです」とコメントした。
序盤から「DeToNator」のAk~ayS選手の冷静なスナイプなど「DeToNator」は見せ場を作っていくが、前半戦は「WarTown_ahq」がペースを作っていく。特に第2ラウンドでは「WarTown_ahq」のWT_47.ahq選手の3人抜きなど個人技の強さを見せつけ、前半戦終了時点で2:4というラウンド取得状況となり、「DeToNator」は有利と言われている防衛側に望みを繋いだ。
後半戦、「DeToNator」のスナイパーが力を発揮し、「WarTown_ahq」を抑える展開となった。後半戦4ラウンド目では開幕直後のグレネードで1人を倒し人数差をつけると、さらにスナイパーライフルで1人、アサルトライフルでも1人と優位な人数差を作りラウンドを制した。続く後半5ラウンド目では「DeToNator」のAk~ayS選手がスモーク越しにスナイプするというスーパープレイも飛び出し、「WarTown_ahq」を追い詰めていった。
そして6ラウンド目、「WarTown_ahq」との打ち合いを制すると、逆転勝利でAIC2012の雪辱を果たした。終わってみれば「DeToNator」は全勝。今大会の優勝チームとなった。
初めてAVAの国際試合を見た時は、韓国の「Astrick-」を始めとした海外勢との実力の差を感じたが、今回「DeToNator」が優勝したことでその実力の差は縮まってきていると言えるだろう。今回は交流戦という位置づけだったが、次回は「AIC」や「IeSF World Championship」といった公式の世界大会で優勝の座を勝ち取って欲しい。そうして彼らが日本のe-Sports界をさらに盛り上げてくれることを期待していきたい。
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