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【夏休み特別企画】「AVA」最強クランの強さの秘密に、あの手この手で迫る!

“DeToNator”は専門外のゲームも巧いのか? マウスへのこだわりも熱く語った

8月取材

会場:ALIENWARE ARENA in アイ・カフェ AKIBA PLACE店

 ゲームオンが運営する人気オンラインFPS「Alliance of Valiant Arms(以下『AVA』)」にて、最強の座をほしいままにするクランがある。凄腕のアサルター、Darkよっぴー選手が率いる“DeToNator(デトネーター)”だ。

都内のネットカフェ「ALIENWARE ARENA in アイ・カフェ AKIBA PLACE店」に集まった「AVA」最強クラン“DeToNator”の主要メンバー4名。いそいそとゲームのセットアップ中、その目的は?

 DeToNatorの戦績は抜群だ。過去3年間あまりに開催された公式大会では20回以上も優勝し、4,000試合以上戦っている公式クラン戦で勝率84%以上という圧倒的な数字を残す。世界トップが集まる国際大会でも強く、2月の大会では準優勝、そして5月の親善試合では優勝を果たした。

 名実ともに世界トップクラスにまで上り詰めたFPSクラン。去る7月にはデバイスメーカーELSA JAPANのスポンサード、そしてSteelSeriesによるサポートも得て、今日も「AVA」最強クランとしてセミプロレベルの活動を続けている。

 そんなDeToNatorのメンバーたちだが、実際に合ってみると20歳そこそこの、礼儀正しい普通の若者たちだ。常人と異なるのはただ一点。凄まじくゲームが巧い。信じられないほど巧い。世界レベルで巧い。どうしてこんなにゲームが巧いのか?

 その秘密に迫るべく、8月某日、筆者はDeToNatorの主要メンバーに接触した。筆者にはひとつの疑問があったのだ。FPS歴20年、一時は競技レベルを志向するも挫折し、後にジャンルを問わず様々なゲームをプレイするようになった筆者が、彼ら超級のゲーマーにぶつける疑問とは……

「彼らは専門外のゲームでも強いのか?」

 である。というわけで今回集まってもらったDeToNatorの面々。Darkよっぴー選手、Ak~ayS選手(以下『釈迦選手』)、NicoRob1N選手、Mchik選手の4名に対し、「AVA」の他に2つの毛色の異なるゲームで対戦を挑んでみた。その結果は?

まずは「AVA」で実力を検証。無慈悲にボコられる中でわかったこと

DeToNatorと「AVA」で対決!!一番手前が筆者

 この日、都内某所のネットカフェに集まったDeToNatorの4選手はいずれもクラン内でレギュラークラスのメンバーだ。「AVA」における腕前は折り紙つき。日本国内数十万の「AVA」ファンの中で間違いなくトップクラスのプレーヤーたちである。

 Darkよっぴー、Nicorob1N、Mchikの3選手はアサルターで、接近戦が主な仕事となるメンバー。釈迦選手はスナイパー役で、遠距離戦が得意らしい。求められる役割が違うだけに、ゲームの才能も異なる方向に特化してそうである。

 まずは彼らがどれくらい強いのかを身をもって知るため、「AVA」にて対戦を行なった。ゲームルールは「デスマッチ」。全員が敵同士となって戦い、倒した数を競うモードだ。これに筆者が混ざってみた結果は……。

3キルできたよ!
ものすごい勢いで筆者をなぎ倒すDarkよっぴー選手
この4人、動きに全く迷いがなく、筆者には打つ手なし

 上の結果画像の通り、目も当てられないほどのスコア差にて決着した。DeToNatorの4人がハイレベルな撃ち合いを演ずる中に、何か手頃なエサが転がっていた感じである。筆者がDeToNatorメンバーを倒せたのは、撃ち合いで瀕死になったメンバーが明後日の方向を見ている現場にたまたま遭遇し、せせこましくハイエナを何度かかましたくらいで、まともに撃ちあってキルを取った回数は、ゼロ……。

 少しばかり自己弁護させてもらえば、筆者は、大抵のFPSで全プレーヤーのランキングがあるとすれば、上位1割程度には入れるプレーヤーだ。ランダムマッチで不特定多数と対戦すれば、セッションをスコアトップで終えることもそう珍しくはないので、自分ではFPSを得意だと思っているのだ。器用貧乏のケはあるが、FPS歴20年は伊達じゃないはず!!

 だが、その自信は無残に打ち砕かれた。出会い頭には狙いをつける間に撃ち倒され、背後をとってもトドメを刺す寸前に撃退され、敵を探してウロウロしていればどこからともなく頭をブチ抜かれと、何もできずに地面を舐めた数十デス。どうしてこうなった。

 Darkよっぴー選手が言うには、筆者の選んだ武器「AK-47」がよくなかったとのこと。曰く、連射の精度が低くトドメを刺す前に照準が散ってしまうため単騎での戦いには向いてないとのことだったが、しかし、試合中にはそれ以前の圧倒的な違いを感じた。

 まず、反応の速さ、的確さの違い。出会い頭に筆者が何もできず撃ち負けるのは、DeToNatorメンバーが“敵のいそうな場所”に予め照準を合わせているかららしい。迷わず最短のタイミングで撃つ、命中する。それは経験によって培われるセンスだ。

 1発で仕留め切れず2タップ、3タップと撃ちこみ合う状況で筆者が100%撃ち負けるのは、照準精度の差、落ち着きの差、回避行動の的確さの違いのようだ。場数と技術、センスと度胸。筆者のようにアツくなって手元が狂うようでは、奇跡のラッキーショットでも無い限り撃ち勝てない。奇跡が起こるのを待つ間に100%、地面を舐めるハメになる。

 同じ人間とは思えないレベルのスーパープレーヤーたちが“神々の戦い”を繰り広げるデスマッチ空間に放り込まれた筆者は開幕早々、茫然自失気味ではあったが、気を取り直して「じゃあ、ちょっと別のゲームで対戦しましょうか!」と提案。DeToNatorメンバーはこれを快諾してくれた。

 そう、最近筆者がやりこんでいる戦車バトルゲーム「World of Tanks」、そして人知れず上級者となるまで腕を磨いた中世剣闘ゲーム「Chivalry: Medieval Warfare」ならば、DeToNatorメンバーを圧倒できるはずだ(自慢にならないけども)!

Darkよっぴー選手、Mchik選手はこの日、SteelSereisの新型マウス「KANA V2」を試用中だった
何やらいつもと違うゲームをプレイするDeToNatorの面々。何やら作戦会議的な状況を呈するDeToNatorの面々。これは……?

(佐藤カフジ)