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「AVARST 2013 Season2 爆破部門オフライン3次予選リーグ」レポート

強豪クランの1つ「DeToNator」に注目。ハイレベルな戦いの様子をお届け

7月27日開催

会場:ALIENWARE ARENA in アイ・カフェ AKIBA PLACE店

解説を務めた、「AVA」運営プロデューサー井上洋一郎氏

 ゲームオンは7月27日、Windows用オンラインFPS「Alliance of Valiant Arms」(以下AVA)のオフライン予選「AVARST 2013 Season2 爆破部門オフライン3次予選リーグ」を開催した。

 このイベントは772クランが参加し、オンライン予選を勝ち抜いた12クランが出場した。この中からオフライン予選を勝ち抜いた8クランが、8月24日、25日に開催されるオフライン決勝トーナメントに駒を進める。決勝トーナメントで優勝したチームは世界大会「IeSF国際大会」に日本代表として出場する権利を獲得する重要な試合だ。

 今回のオフライン予選には、「AVARST 2013 Season1」で優勝した「Galactic」、国際交流試合「AVAIFM」で優勝した「DeToNaTor」を初め、「IeSF国際大会」に日本出場経験大会出場日本代表クラン「Kopernix」、大会常連クランの「CoolBoys」、「SunSister」といった強豪クランが出場している。

 一方「Quick7」や「Wahrheit」といった若手で実力を伸ばしているクランも出場しており、彼らの動向も気になるところだ。

 その中でも多くの出場クランがライバル視していたのがクラン「DeToNator」だ。「AVARST 2013 Season1」では準優勝、「AVAIFM」では台湾や韓国などアジアの強豪チームを抑え優勝するなど日本のAVAクランの中でも1つ抜きん出た存在である。今回のレポートではオフライン予選の中で「DeToNator」に注目したレポートをお届けする。

【会場の様子】
選手の控えスペースは和やかな雰囲気。クランの枠を越えて交流をしている姿や、他のチームの試合を見る選手たちが見られた

王者に食らいつく試合展開。「俺たち課金してきた」 vs 「DeToNator」

試合が始まると和やかな雰囲気も一転、選手たちの顔つきが変わる

 今回の大会は12チームを4ブロックにわけ、各ブロックごとに総当り戦を行なう。それぞれの試合で先に2試合を先取したチームの勝利となる。

 「DeToNator」の初戦は「俺たち課金してきた」との試合。第1試合のマップは「HAMMER BLOW」だ。「俺たち課金してきた」もオンライン大会などで上位入賞を果たした経験もあり、初戦から強豪同士の戦いとなった。

 先攻は「俺たち課金してきた」でスタート、前半戦は「DeToNator」が優勢にゲームを運んでいった。1ラウンド目から「DeToNator」のNicoRob1N選手が3人抜きを決めるなど個人技の高さを見せつけつつ、4ラウンド目では「俺たち課金してきた」のラッシュを的確に阻止するという連携プレーも見せた。「俺たち課金してきた」も5ラウンド目でなんとか1ポイントを取り返すが、前半戦終了時点では5:1というラウンド取得状況になった。

 後半戦で攻守交代し、攻めに転じる「DeToNator」。しかし7ラウンドでは「俺たち課金してきた」のBanby選手がラッシュを阻止し4人抜きというスーパープレイを見せる。続く8ラウンドも抑えなんとかラウンドを稼いでいくが、9ラウンド目、11ラウンド目と「DeToNator」がラウンドを取得し、第1試合は「DeToNator」が勝利となった。

 第2試合のマップは「ASLAN」だ。先攻は「DeToNator」、第1ラウンドは「DeToNator」がラウンドを抑えたものの、ラウンドを取りつ取られつのシーソーゲームな展開。5ラウンドでは「DeToNator」のAk~ayS選手がなんとか爆弾を設置するも、「俺たち課金してきた」が「DeToNator」を全員倒し爆弾を解除するという好プレーを見せた。

 2:4のラウンド状況から攻守交代し後半戦がスタート。7ラウンド目でC4設置中の「俺たち課金してきた」のKaiser71選手の背後を「DeToNator」のDarkよっぴー選手が取り、そのまま倒して爆弾を解除する好スタート。8ラウンドは落としたものの、9、10ラウンドと順調に重ねていき、ラウンド取得状況5:5のイーブンまで試合を運ぶ。続く11ラウンドも「DeToNator」が抑えてリーチをかけ、12ラウンドで「DeToNator」が人数差をつけて一気に飛び込む戦法で逆転勝利を収めた。

【試合の様子】
第1試合は「DeToNator」がスムーズに進めたものの、第2試合はかなりの接戦となった

トリッキーな戦略も飛び出した「Requish」 vs 「DeToNator」

 続く「DeToNator」の第2戦は「Requish」との試合。「Requish」もオフライン大会に出場経験のあるメンバーが在籍しており、こちらのチームも相手にとって不足はない。第1試合のマップは「AIRPLANE」だ。

 先攻は「Requish」からスタート。1ラウンド目は「Requish」に取られたものの、2ラウンド目から「DeToNator」が5ラウンドを連続で取得。特に3ラウンドで「Requish」のラッシュを防いだ後、4ラウンド目で再度「Requish」が反対側の設置ポイントにラッシュをかけたという場面では、「DeToNaotr」の選手はそれを予測していたかのような防衛線を張っており、「Requish」のラッシュを完全に押さえ込んだ。

 5:1のラウンド取得状況で攻守交代し、後半戦に折り返し。7、8ラウンドと「Requish」が連続で取得し流れが「Requish」側に傾いたと思われた9ラウンド目、「DeToNator」が爆弾を設置したものの、「Requish」は「DeToNator」の選手を全員倒すことに成功。爆弾解除に向かうのだが、爆弾解除までコンマ数秒足りずに時間切れとなってしまう。このラウンドは「DeToNator」が勝利となり、リーチをかけた「DeToNator」は10ラウンドも爆破に成功し、第1試合は「DeToNator」が勝利となった。

 続く第2試合のマップは「CANNON」。先攻は「DeToNator」でスタートし、前半戦は両チームラウンドを取りつ取られつのシーソーゲームの展開となった。第2ラウンドでは守りの「Requish」が前面に出てくる逆ラッシュの様な戦法をかけるも、その戦法が裏目に出て「DeToNator」に爆弾を設置されるシーンもあった。

 「DeToNator」4:2のラウンド取得状況と有利な展開から攻守交代で後半戦がスタート。後半戦もシーソーゲームな展開が続く。固まりながら動いて安定した攻めを展開した「Requish」が7ラウンドを取得するも、8ラウンド目では「Requish」のラッシュ気味の攻めを「DeToNaotr」が防ぎきってラウンド取得は「DeToNaotr」となる。その後も10、11ラウンドと「DeToNator」がラウンドを制し、第2試合も「DeToNator」が勝利を収めた。

【試合の様子】
両クランとも実力が拮抗しており、ハラハラとする試合展開だった

 今回の勝利の理由として「DeToNator」のリーダー、Darkよっぴー選手はオフライン経験の慣れが勝利につながったと話してくれた。ただチーム全体の仕上がりとしては満足がいかない部分もあったそうで、8月24日、25日の決勝トーナメントでの優勝、そしてその先の「IeSF国際大会」も見越して、更に練度を高めていきたいと話した。

 「AVA」運営プロデューサー井上洋一郎氏は今回のオフライン予選を振り返り、「強いチームが実力を発揮して順当に勝ち上がっていったという印象です。他のチームもどんどん食いついていたので、日本の『AVA』の実力も上がってきていると感じました」と語った。また「今回の大会は秋に行なわれる『IeSF世界大会』に最強のチームを送り出したいという思いで行なっています。そこでも優勝して伝説のクランとなってほしいですね」と世界大会への野望ものぞかせた。

 最終的に決勝トーナメントへ進出を決めたクランは「Galactic」、「Coolboys」、「Sunsister」、「Kopernix」、「Quick7」、「Wahrheit」、「DeToNator」、「Requish」の8クラン。勝ち残ったクランはどこも強者揃いで、8月24日、25日に行なわれる決勝トーナメントでは魅せる試合が見られるはずだ。

 特に「Galactic」、「Sunsister」、「Quick7」、「DeToNator」の4クランは2連勝で勝ち抜けを決定した実力を持つので、決勝大会では要注目だろう。順当に古参の強豪クランが優勝するのか、若手クランが新時代を築きあげるのか。「IeSF国際大会」にどのクランが出場するかも含めて、決勝トーナメントが今から楽しみだ。

(八橋亜機)