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日本初開催の「AVA」世界大会「AIC 2013」決勝大会レポート
優勝は台湾のahq_e-SportsClub、日本代表のDeToNatorは準優勝
(2013/2/25 17:32)
ゲームオンは、Windows用オンラインFPS「Aliance of Valiant Arms(以下、「AVA」)」の世界大会「Alliance of Valiant Arms International Championship 2013(以下AIC 2013)」を開催した。
「AVA」では年2回、各国のパブリッシャーが持ち回りで開催するAICと、「International E-Sports Federation」が開催するIeSF World Championshipという世界大会が2種類行なわれている。今回日本での開催となった「AIC2013」には、世界各国の予選を勝ち抜いた6クランが日本に来日し、世界一の座をかけて争いあった。
2月23日の予選リーグを突破し、決勝トーナメントに参加したのは第1回AICチャンピオンの韓国Astrick-、プロゲーミングチームの台湾ahq_e-SportsClub、そして我らが日本代表のDeToNator、CoolBoysの4クランだ。日本代表チームは、開催国ということで2チームが出場しており、そのどちらも残った格好となった。
特にDeToNatorは昨年末開催された「AVARST season3」で爆破・護衛量部門で日本一の座に輝き、名実ともに日本最強のクランと言える。このレポートでは、24日に開催されたトーナメントの準々決勝から決勝までの様子を日本チームに注目してお送りする。
前年チャンピオンを破れるか。準々決勝日本CoolBoys VS 韓国Astrick-
準々決勝、準決勝は1マップ最大13ラウンドで7ラウンドを先取したチームが勝利となり、2マップ先取で次の試合に駒を進められる。予選リーグの結果、CoolBoysと韓国Astrick-の対戦が準々決勝となり、これに勝利したチームが準決勝としてDeToNatorと対戦、さらにこの対決に勝利したチームが決勝として台湾ahq_e-SportsClubと戦う。
韓国Astrick-はAICの第1回大会のチャンピオンであり、強敵になるのは間違いない。マップは事前に抽選で決定されており、準々決勝は第1マップ「AIRPLANE」、第2マップ「INDIA」、第3マップ「FOX HUNT」となった。
CoolBoysは後攻でのスタート。「AIRPLANE」は一般的に守り有利のマップと言われており、守り側で確実にポイントを稼ぎプレッシャーをかけていきたいところだ。また試合前にCoolBoysのメンバーに話を伺ったところ「特にAIRPLANEは得意マップなので運が良かったです」と話しており、この点でも期待が持てる。
事前のインタビュー通り第1ラウンドを難なく抑え幸先の良いスタートを決めるが、2、3、4ラウンドとAstrick-のラッシュに対応できずラウンドを取られてしまう。その後なんとか1ラウンド取り戻し、前半戦終了時点でCoolBoysが2ラウンド、Astrick-が4ラウンドという状況になった。
後半戦第1ラウンドからCBs_Vista選手が出会い頭にヘッドショットを決め、流れを作り勝利するが、勢いはそこまで。続くラウンドはAstrick-に連続で取られ「AIRPLANE」はAstrick-の勝利となった。
続く第2マップ「INDIA」でも第1ラウンドこそ何とかCoolBoysが勝利したものの、その後6ラウンドAstrick-に連取されるとそのまま第2マップもAstrick-が勝利し、CoolBoysは準々決勝での敗退が決定した。
試合後のインタビューでCoolBoysのリーダーCBs_Vista選手は「DeToNatorが仇をとってくれると信じています」とコメントをし、無念そうな表情をしていた。
撃ち合いや立ち回りといった技術面はほぼ互角でありながら、試合中の報告や気合を入れるための掛け声など、気持ちを前に押し出す気迫の面でAstrick-が勝っていたように筆者は感じた。解説の井上プロデューサーは「Astrick-の作戦が非常にうまく作用し、CoolBoysの作戦が裏目に出てしまったように見えました。その差が試合の結果に繋がったと思います」と試合を振り返った。
世界チャンピオンの座を狙う。決勝戦DeToNator vs 台湾ahq_e-SportsClub
残念ながらCoolBoysは準々決勝で敗退してしまったが、もう1つの日本チームDeToNatorは、Astrick-を見事撃破した。決勝はDeToNatorと台湾ahq_e-SportsClub、この2チームで世界一の座をかけて戦った。
台湾ahq_e-SportsClubは、試合前のレセプションパーティで各国の選手に「脅威と感じているチームはどこか」と尋ねたところ、多くのチームが名前を挙げたほどの強豪チームだ。その実力を裏付けるように、予選リーグでは全勝で勝ち上がって決勝のシードを勝ち取るという結果を残した。
DeToNatorも日本最強クランとして、ここで負けるわけにはいかない。試合前には闘志を燃やしており、「勝つためにここに来ているんです、絶対勝ちます」と話していた。
決勝戦は1マップ最大13ラウンドで7本先取したチームが勝利し、5マップ中3マップ先取したチームが優勝となる。
第1マップは「HAMMMER BLOW」。先攻はDeToNatorだ。解説の井上プロデューサーによると「守り有利のマップなので、攻めのDeToNatorが多くのラウンドを取れればぐっと有利になります」と話した。
DeToNatorはその解説に応えるように第1ラウンドを制すると、第2ラウンドは人数比2:1の状況に持込みC4を設置するに至る。しかし、ahq_e-SportsClubのスナイパーAR選手がスナイパーライフルとハンドガンで2killを取りそのままC4を解除。ahq_e-SportsClubがそこから反撃を見せ、前半戦終了時点のラウンド取得数はDeToNatorが2ラウンド、ahq_e-SportsClubが4ラウンドという結果となると、DeToNatorがラッシュを防ぎきれない展開もあり、第1マップはahq_e-SportsClubの勝利となった。
続く第2マップもDeToNatorの不利な状況となった。マップは「INDIA」で、ahq_e-SportsClubの先攻でスタート。第1ラウンドからDeToNatorのNiccoRob1N先取が3人抜きというスーパープレイを見せるも、続々とラウンドを落とし、ラッシュもしっかりと抑えられ、2マップ目もahq_e-SportsClubが制してしまった。
第3マップは「AIRPLANE」。後がないDeToNatorとしては、このマップはなんとか勝利しなくてはならない。DeToNator先攻でスタートしたこのマップでは、取って取られてのシーソゲームが展開され、前半戦終了時点で両者3ラウンドずつの獲得となる。
攻守交替して後半戦。守りが固いと言われているマップだけにDeToNatorに期待がかかると、第7、8ラウンドとDeToNatorがきっちりとした固い守りを展開。出会い頭でスナイパーライフルでヘッドショットを決めるなどのスーパープレイも飛び出し2連勝で幸先の良いスタートを切る。
しかしahq_e-SportsClubは高いAiming能力と、素早い配置変更が可能という長所を生かし、攻め辛い「AIRPLANE」にも関わらずラウンド勝利を重ねていく。第9ラウンドから一気に4連勝し、このマップでもahq_e-SportsClubが制すると、世界チャンピオンの座を勝ち取った。
結果、ahq_e-SportsClubは予選リーグから1マップも落としておらず、各国に圧倒的な実力を見せつけた結果になった。
試合後DeToNatorのリーダーDark_yp選手は「はっきり言ってレベルの差を感じさせられました。ですが自分たちの課題も見えてきたので良い経験になりました」とコメントした。
決勝戦を振り返って実況のmejikaさんは「今回はこういう結果になりましたが、日本も実力をつけてきて世界チャンピオンの座を狙えるようになってきたと思います」と話し、井上プロデューサーも「韓国Astrick-の次は台湾という高い壁が現われましたが、切磋琢磨してそのカベを乗り越えて欲しいです」と選手たちにコメントを送っていた。
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