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ついにオープンβ開始! 「バトルフィールド 4」体験レポート

抜群の“戦場感”に加え、大都市環境ならではの戦闘展開に驚き!

 エレクトロニック・アーツから10月31日発売予定のプレイステーション 3/Xbox 360/Windows用FPS「バトルフィールド4」のオープンβテストが10月4日に始まった。

 オープンβテストはWindows、プレイステーション 3、Xbox 360で実施中だが、今回もフラッグシップバージョンとなるのはWindows版。そのプレイ模様から、具体的に見えてきた「BF4」ならではのポイントを本稿でお伝えしよう。

上海マップで64人対戦。抜群の“戦場感”は健在!

「Battle of Shanghai」マップ
国内サーバーもかなりの数がある
歩兵と乗り物が共同作戦する、いつもの「BF」だ
屋内で遭遇戦、バリバリ撃ちあう

 今回、オープンβテストとして公開されたコンテンツは、E3 2013やTGS 2013でプレイアブル公開されたものと同じ、「Battle of Shanghai」マップのマルチプレイモードだ。残念ながらコマンダーモードは未収録。武器やガジェットのアンロック要素は、おそらくフルバージョンでは序盤のものと思われる数種類程度が収録されている。

 ゲームの起動は、「BF3」と同様にWebブラウザ上で「バトルログ」を経由する。サーバーブラウザ上でよさそうなサーバーを選んで参加する方式だ。国内にもいくつも64人サーバーが用意されていて、非常に快適なゲーム環境が用意されているのがうれしい。

 収録ルールは「コンクエスト」。マップ中に複数存在する拠点の占領を巡って、どちらかの軍の「復活チケット」がなくなるまで戦うというシリーズ伝統のものだ。

 プレイ開始当初に気がつくのは、出撃地点を選択するマップ画面の機能性が向上していることだ。全画面を使って見やすくまとまり、出撃地点をクリックするだけの直感操作。また、利用できる乗り物もこの画面から直接クリックするだけで搭乗状態で出撃できる。前作以前のように、乗り物目指してダッシュしなくていいのだ!

 グラフィックスの質、ネットワーク越しのキャラクターの動き、サウンドなど表面上の完成度はさすがに前作以上で、兵士、戦車、ヘリが入り乱れて作り出す戦場の風景は実に迫力たっぷりで臨場感がある。

 プレーヤーは全員が歩兵だ。「アサルト」、「エンジニア」、「サポート」、「レコン」という4つの基本クラスがあるのだが、これはいつでも切り替えることができる。また、戦場に存在する乗り物は、空いていれば誰でも乗れ、即座に戦車兵、航空兵となれる。このあたりのお手軽さも「BF3」の仕様を踏襲しており、前作を経験していれば全く同じ感覚で遊び始められる。

 さすがに64人サーバーではどこにいっても敵だらけになるため、常に味方とサポートしあいながら行動しないとあっという間に死んでしまうのだが、慎重に動きつつ、見つけた敵はしっかり「スポット」してレーダー上に位置を共有しながら動けば、射撃そのものが余り上手でなくてもそれなりに戦えるのもシリーズ伝統といったところ。

 ここまでは「BF3」の拡張版みたいな感じなのだが、やはり「BF4」ならではのポイントの数々がプレイ感覚に大きな変化を加えている。続いてその辺りを見てみよう。

アサルト。中距離戦と回復能力で味方をサポート
エンジニア。乗り物のスペシャリスト
サポート。分隊支援火器で弾をばらまく
レコン。敵のスポットと狙撃がお仕事

ダイナミックすぎるマップの変化、立体的すぎる戦場!

屋上からの素晴らしい眺め
パラシュート降下でちょっと隣の拠点へ
拠点Cの高層階バトル。よくヘリがぶつかってくる
そして倒壊する

 今回遊べた「Battle of Shanghai」マップは上海の沿岸部をモデルとし、湾中央の高層ビルを挟んでアメリカ軍・中国軍が対峙する。シリーズ初とも言える大都市を舞台にしたマップということで、まず驚くのがその立体的すぎる戦闘展開だ。

 このマップではそこら中に高層ビルが建ってるのだが、その全てが屋上まで登れるのである。登り方はヘリで飛び乗ってもいいし、いくつかのビルはエレベーターが生きていて、ボタンを押せば数秒で最上階だ。

 このおかげで地上も空も敵だらけ。目の前の敵にかまけていると上から狙撃されるのは日常茶飯事で、地上最強の戦車ですらもビル屋上から飛んでくる対戦車ミサイルに怯えながら戦うという展開に。それだけに、屋上の支配を巡る戦い(ちょっともぐら叩きっぽい)も熱い。

 マップ中に5つある拠点もそれぞれがビルや地下街のような構造になっていて、複数階層からなっているため立体的な戦いが展開する。攻撃するにしても、防衛するにしても、上から下から、敵を出し抜くために幅広い立ち回りができるのがおもしろい。

 さらに、今作で導入された「Levolution」(マップ構造がダイナミックに変化する機能)によって、戦い方が実際に激変する。

 序盤、中央部の高層ビル(拠点C)を巡る戦いは主に屋上で展開する。地階からエレベーターで登ってもいいが、いったんどちらかが占拠した後は、奪還を狙う側がヘリコプターで屋上に降下し、そこで分隊出撃を使って攻勢をかけるパターンが多い。

 屋上はあまりにも高いので地上とは切り離された環境にあるのだが、その高さを活かして屋上からジャンプ、パラシュート降下することで全ての拠点に素早く展開でき、やはりここを抑えているチームが有利にことを進めることができるのだ。

 ところが一定時間が経過すると、このビルが崩壊してしまう。逃げ遅れたプレーヤーは全員死亡、残るは瓦礫の山だ。それでも拠点Cは残る。ただし周りから狙い放題の形で。対岸のビル屋上から狙撃し放題、ジャンプすればパラシュート降下1発で届く距離だ。

 こうして戦いの主眼は周辺ビルの確保へと移り、いっそう広域に展開し始める。空や水上のルートを使った裏の取り合いが激しくなるのもこの段階だ。こうなると拠点Cを無理に防衛するのはむしろチームにとって重荷である。こういったマップの変化に振り回されるのか、利用するのか。そこに本作の面白さのひとつが隠されているようだ。

ヘリが存在することで高層ビルの屋上が激戦区になった
このヘリは……屋上で固定砲台と化していた
もちろん、息つく間もない地上戦がメインではある
建物の多くが内部まで作られているため、肉薄しての戦いも多い

新搭載のスペクテーターモードも試してみよう!

スペクテーターモードのメイン画面
3人称視点で皆の戦いぶりをチェック
醸しだす戦場の空気がたまらない
どこで撃ち合いが起きるのか勉強にもなる

 今作で新たに追加された2つのモードのうち「コマンダーモード」は今回未収録となったが、「スペクテーターモード」はしっかり試せるので、皆さんもいちど見て欲しい。これはいわゆる観戦モードなのだが、その一言で片付けられない程度に良くできているのだ。

 「スペクテーターモード」の基本画面は、「TABLE TOP」という一種のマップ画面。ここに両軍のプレーヤーすべてが表示されていて、それぞれをクリックすることで、左下のスクリーンにそのプレーヤーの視点がリアルタイムに表示される。

 アサルトライフルを持って駆けまわる者、ビルの屋上からスポットしまくる者、戦車で敵を駆逐している者、ヘリで空中戦を展開する者……などなど、ひとつの戦場で起きている戦いが一望の元というやつだ。これは楽しい。

 さらに視点切り替え機能もあって、主観視点、3人称視点、フリーカメラも利用できる。スコア上位のプレーヤーを主観視点や3人称視点で追いかけると立ち回りの勉強になるし、他人のプレイでも活躍するシーンはやっぱり痛快だ。

 フリーカメラでは戦場内のどこにでも飛び回りつつ戦いを眺められて、本作の戦場表現をまた違った視点で楽しめる。このモードを使って製品版のコマンダーモードのイメージを掴むのもいいし、プレイの研究や、Eスポーツ的な観戦の楽しみに興じてもいい。非常に発展性があるモードであることは間違いない。

 やがて来るコマンダーモードはタブレット端末からも操作できるというし、全く本作は近年のゲーム全体の中でもかなり野心的な作品に入ることは間違いない。ひとまずその雰囲気をオープンβテストで味わってみよう。

スクリーンショット
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(佐藤カフジ)