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JAPAN Studioクリエイター陣とゲームファンとで大パーティー!

Wプレジデントも登場した、「Jスタとあそぼう:リアル」の模様をお届け

9月21日~24日 開催

会場:幕張メッセ

SIE JAPAN Studioのクリエイター陣50名以上に加え、ワールドワイド・スタジオのプレジデントである吉田修平氏、さらにはSIEジャパンアジアのプレジデントである盛田厚氏も駆けつけた

 ソニー・インタラクティブエンタテインメントのJAPAN Studioがゲームの話題を届けている公式生放送番組「Jスタとあそぼう」の初のリアルイベント、TGS 2017 Special Party! 「Jスタとあそぼう:リアル」が開催された。

 東京ゲームショウ 2017の一般公開日初日の終了後に幕張メッセ近隣で18時より行なわれたこのイベントは、事前応募者から招待した約100名のユーザーと多数のJAPAN Studioのクリエイター陣とが、立食あり、ゲーム大会あり、クイズあり、トークライブありで一緒に盛り上がって楽しんでしまおうという大パーティーだ。

 パーティーに参加していたJAPAN Studioのクリエイター陣を全員記述するとかなり長くなってしまうほどなので、詳しくはこちらの募集ページの参加メンバーをご覧頂きたいのだが、「GRAVITY DAZE 2」、「New みんなのGOLF」、「人喰いの大鷲トリコ」、「Bloodborne」、「KNACK ふたりの英雄と古代兵団」、「V!勇者のくせになまいきだR」などなど……、他にも多数の名だたる作品のプロデューサー&ディレクター陣がなんと50人近くも参加されていた。

 また、海外スタジオのタイトルをローカライズするチームも参加されていたほか、最新作「Detroit Become Human」を開発中のQuantic Dreamからエグゼクティブプロデューサーを務めるGuillaume de Fondaumiere氏も来られていた。

 さらに会場には、SIEワールドワイド・スタジオのプレジデントである吉田修平氏も事前に告知されていたとおり参加されていたのだが、なんと当日は吉田氏だけでなく、SIEジャパンアジアのプレジデントである盛田厚氏も参加してWプレジデント状態に!

 来場されたユーザーの皆さんは、自分のプレイしたことのある思い出深いタイトルについてそれを制作したプロデューサーやディレクターの方とお話したり、プレジデントのお2人ともお話したり一緒に写真を撮ってもらったりもできるという、スペシャルな空間となっていた。

乾杯のご挨拶ではカンファレンス等では見られない自然体でトークを披露した吉田氏と盛田氏
パーティ会場にはQuantic DreamのGuillaume氏の姿も
SIE JAPAN Studioのゲームを手がけたクリエイター陣にローカライズチームで、総勢50名以上が参加! JAPAN Studioメンバーは自身が制作に参加したタイトルの缶バッジを着けていて、ユーザーの方はそれをみてそのタイトルの話題を振れるようになっていた
もちろんトロとクロも参加!イケメン登場だみゃと言わんばかりのクロに、料理をじーっと見つめるトロ……
豪華な料理も盛りだくさん! 大きな「Jスタと遊ぼうケーキ」に、各ゲームタイトルをモチーフにした料理もあった
クリエイター VS ユーザーの「New みんなのGOLF」対決も! イーグルまで飛び出して、大いに盛り上がった対決となった

JAPAN Studioクリエイターによるスペシャルトークセッション!今年のTGSの感想は?新作は?

 ここからは、パーティーの途中に行なわれたスペシャルトークライブの模様をお届けしよう。

 トークライブには、SIEワールドワイド・スタジオのプレジデントである吉田修平氏、「グラビティデイズ」シリーズや「サイレン」シリーズなどを手がけた外山圭一郎氏、「V!勇者のくせになまいきだR」、「Bloodborne」を手がけた鳥山晃之氏、「KNACK ふたりの英雄と古代兵団」などを手がける渡辺祐介氏が参加した。

――TGSを見に行った感想は?

外山氏:初日にざっと見させて頂いたんですけど。年々思うのは、インディーコーナーとかVRとか、本当に多様性を増してきたなと。大きいメーカーのタイトルを広めるのとは違った側面のゲーム文化を感じられるようになったと思いますね。

――インディーズのゲームで何か気になったものとかはありましたか?

外山氏:結構、知り合いの人がいたりするので、そういうところに行ったりしたのですが。例えば、昔のゲームをリスペクトして、正式な続編ではないけど精神的な続編を作っていたりして。そういうのは大きいメーカーだとなかなか難しいですよね。そういうゲームもTGSで楽しめるようになったのはいいなと思いますね。

鳥山氏:僕はずっとSIEのブースで「Detroit Become Human」のアンドロイドのモデルさんばっかり見てたので、全然まわってないのですが。去年同様にユーザーさんがゲームをプレイしてどんな反応をするのかを見るのが楽しいんです。

――ユーザーさんのリアクションを見られるのは刺激になる?

鳥山氏:なりますよ、終わったあとに声をかけて話させてもらったりもしますし、そこで聞いた話をクリエイターに伝えたりもします。

渡辺氏:僕は「KNACK ふたりの英雄と古代兵団」のブースにずっといたのですが、親子の方がきてプレイしてくれて。それを見たら嬉しくしょうがなくて、ずっとニコニコしてたので変なおじさんと思われたかもしれない(笑)。

 あと、ちょっと見てみたいものがあるんですけど、なにやら「女の子の匂いをかげるVR」が出展されてるらしいんですよね。

吉田氏:VAQSOっていうメーカーのデバイスですね。VRヘッドセットに取り付けられる“匂いの出るデバイス”があって、USBで接続して、ゲームに連動して匂いをコントロールして出すという(笑)。

渡辺氏:それです! 女の子の頭をなでると、シャンプーのいい匂いがするという(笑)。それやりたいんですけど、やっぱり危ないおじさんっぽいかもしれない(笑)

吉田氏:……渡辺君、仕事しすぎで疲れてるんじゃない?(笑)

――このパーティーみたいなイベントは今までなかったですが、いかがですか? 楽しまれていますか?

吉田氏:すごい楽しいですよ、ありがとうございます。

外山氏:僕は今回出展物がなかったのでフリーな状態だったんですけど、こういう初の試みの場所に呼んで頂いて、作品作りのモチベーションになりますね。

鳥山氏:TGSでかなり疲れていたんですけど、今日は「ゲーム面白かったです!」と言ってもらえて。疲れが吹き飛ぶような思いです。感謝ですね。

渡辺氏:ユーザーさんの生の声を直接聞けるのは嬉しいですし、今後の励みになりますね。僕は以前に「THE EYE OF JUDGMENT」を作ったのですが、さっき「子供のときに遊んでました!」と言ってもらえて。その人の青春の1ページになれたのが嬉しいですね。

――「THE EYE OF JUDGMENT」を小さい頃に!

吉田氏:知る人ぞ知る(笑)。

渡辺氏:ちょっと出すのが早すぎたんですよね、ARを先取りしすぎたゲームでした(笑)。

左から順に、「グラビティデイズ」シリーズや「サイレン」シリーズなどを手がけた外山圭一郎氏、「V!勇者のくせになまいきだR」、「Bloodborne」を手がけた鳥山晃之氏、「KNACK ふたりの英雄と古代兵団」などを手がける渡辺祐介氏

――続いて次のテーマ「最近の活動、今後の展望」をお聞きします。いかがですか?

外山氏:今年の最初の方に「グラビティデイズ2」を発売して、今は間の時期ですね。次をどうするかというところで、具体的には言えないんですけど、思っていたようなスムーズなものではなく、泥臭く難しいなかを模索しているという感じにいますね。ただそれは、昔に帰ったような懐かしい0スタート感もあって。あがくのも楽しいみたいな感じで次に向って動いています。

――次に向けてすでに動いているんですね!“昔に帰ったような”というワードが気になりますが!

外山氏:おっと(笑)。

吉田氏:ハイパーオリンピックですね!(笑)。

外山氏:いや、僕は「ときメモ」のスタッフだった時もあるので、そっちかもしれないですよ!

――外山さんの新作は恋愛シミュレーションかもしれない(笑)。楽しみにしています!鳥山さんはいかがでしょうか?

鳥山氏:今は「V!勇者のくせになまいきだR」のPRなどをがんばっていますが、それと同時に専門学校の特別講師もやらせて頂いてますので。若い、これからの夢を抱いている人にいろいろ話をしています。

吉田氏:メチャクチャ厳しそうだよね(笑)。

鳥山氏:(笑)。あとは……自分自身も別のタイトルで少し動いていますね。

――おっと、ヒントだけでも何か……?

鳥山氏:僕の得意ジャンルですね。

吉田氏:「ソウルサクリファイス」とか「Bloodborne」を経て……。

――どことなくダークな世界感のイメージがありますかね。楽しみにしています。では、渡辺さんはいかがですか?

渡辺氏:「KNACK ふたりの英雄と古代兵団」が来週にいよいよ発売になりますので。同時に、新しいプロジェクトもすでに始動しています。本当はこの場で言いたいですけどね(笑)。

――ちなみにそれは今はどれぐらい進んでいるものですか? 渡辺さんが企画されたものでしょうか?

渡辺氏:いえ、まだ始まったばかりで。企画は僕ではないですね。

――ヒントを何か頂けないでしょうか?

渡辺氏:これは……ヒントを言うとすぐに気づいちゃうと思います。もう少し時間が経ったら、正式な形でお伝えできると思います。

――わかりました。ここからは今日お越し頂いているユーザーさんからの質問にこの場でお答え頂こうと思います! では、質問どうぞー!

 「吉田さんにお聞きしたいのですが『モンスターハンター:ワールド』の本体同梱版はPS4 Proになっていましたが、今後はProになるのでしょうか?」

吉田氏:これは私よりも盛田さん向きな質問ですが。今後はPS4 Proになるケースもあるのではないかなと思いますよ。

――「シューティングコントローラーのようなPS VR用の周辺機器は今後も何か登場しますか?」

吉田氏:「シューティングコントローラー」でプレイしたことのある人はわかってもらえると思うのですが、VRの世界で自分の手に持っているものがそのとおりに動くというのは、VRの楽しさをより高めてくれるんですよね。例えば、「グランツーリスモSPORT」のVRモードもステアリングがあるとシンクロ度合いが上がります。次に何を出すというのはまだ何も決まっていないんですけど、そういったものはやっていきたいと思っていますよ。

――「外山さんに質問させて頂きます。私は『サイレン』の大ファンなんです。首を長くして待っていますので、『サイレン』作ってください!」

外山氏:ありがたいです。毎年夏になると「サイレン」のゲーム中の時間軸にあわせてTwitterなんかで盛り上がってくれて。

 まずひとつお答えすると、「サイレン」というタイトルは海外ではそれほど売れなかった過去があって。そこをなんとかできるかがありますね。個人的にはすごく面白い作品だと思っているので、何か形にしていきたい……ゲームだけでなく別の形でも何かないかなど、日々模索はしています。なのでやる気はあります!

――Twitterのトレンドに入ったりもしていますよね。あれは外山さん的にはどう見えているのでしょう?

外山氏:初代作品を作った頃にはTwitterもなにもなかったです。最初のコンセプトにあったのは“現実と虚構の間にある作品”というもので、そういうWebページを用意したりもしたんですよね。そういうコンセプトが時代が変わって、最近だとより盛り上がりやすくなっているところに、驚きますね。

――2017年だからこその「サイレン」の楽しみ方が生まれてきたり。

外山氏:そうなんです、びっくりしています。

――では最後にもうひとつ質問を!

 「みなさんにお聞きしたいですが、恋愛ゲームを作るとしたらヒロインをどういうキャラクターにしたいですか?」

外山氏:まぁやっぱり「グラビティデイズ」からもそうですけど、“臭いヒロイン”(笑)。実際にいるかのような艶めかしい人がいいんです。僕は記号的というかテンプレな人はあまり好きじゃないんです。そういう気持ちをキトゥンにも込めて、ゲームのキャラなのに「臭い」って言われたりとか。ゲームのキャラっぽくない、いてもおかしくない何かを入れたかったんですよね。

――ちなみにその中でも「臭い」にこだわっているのは、外山さんは臭い女子がお好きなのでしょうか?

外山氏:えっ!いや……嫌いではないです(笑)。

――鳥山さんはいかがですか?

鳥山氏:完璧なんですけど、ちょっと暗い影があるという、心に何かがあるような……ヤンデレですかね。うちの奥さんはそうではないですけど(笑)。

――鳥山さんの趣味が垣間見えますね(笑)。渡辺さんはいかがですか?

渡辺氏:外山さんに近いですけど、僕は“良い匂いがする女性”ですね。先ほどあった匂いを出せるデバイスを使って、匂いから始まる恋愛ゲームとかやってみたいです。匂いってフェロモンに近いんじゃないですかね。

吉田氏:説得力がありますね(笑)。

――わかりました。それでは最後に一言ずつ頂けますでしょうか?

吉田氏:JAPAN Studioでは去年から今年にかけて力作、大作、問題作などいろいろと出せた1年間だと思います。皆さんが支持してくれるので、これからもやっていけると思っています。ちょうどたくさんのタイトルが出たところなので“次は何を作るのか”を一生懸命に今考えているところです。今から始めるので時間はかかると思うのですけど、何年後かに新作が出ますので。楽しみにしていてください!

外山氏:こういう場にも集まって頂いたぐらいのファンの皆様ですと、いわゆる分かりやすいゲームではないものを求めているのかなと思えて、もどかしいときもあるのだと思います。「そうじゃねぇんだよ!」と思うときもあると思うのですが。ただ、僕らが自信があるのは「誰も想像しなかったものを出していける」ということ、そこにこだわっていきたいと思います。今後ももどかしい思いをさせるときもあると思うのですが、そのぶん作品を出すときには驚いてもらえるものを出せるスタジオでありたいと思います。今後も長い目でよろしくお願いします。

鳥山氏:僕は基本的にはスタジオ外部の人たちと協力していることが多いのですが、僕の方でもみなさんから頂いた意見に応えられるようなタイトルを出していきたいと思います。今日来て頂いたみなさん、Jスタファンのみなさん、引き続き応援頂ければと思います。本日はありがとうございます。

渡辺氏:みなさんの期待を裏切らないような、ワクワクドキドキするような作品をこれからもスタッフ一同作り続けていきたいと思います。応援して頂ければと思います。よろしくお願いいたします!

――ありがとうございました!

楽しい時間はあっという間で、パーティー終了後も名残惜しい空気が。なかには持参してきたPS VRのヘッドセットに盛田氏のサインをもらっていた人も
こちらは会場入り口にあったメッセージボード。クリエイター、ユーザーともに作品愛の詰まったイラストやメッセージを書いていた