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2017年最注目のラン&ガンアクション「Cuphead」がgamescomに登場
1930年代生まれから、往年のゲームファン、子供まで楽しめるアクションゲームに
2017年8月26日 18:38
1930年代のアニメーションと、1980年代のラン&ガンアクションを融合させ、現代に蘇らせた希代のアクションゲーム「Cuphead」が9月29日に発売となる。6月のE3 2017では、発売日をアナウンスしたにも関わらず出展無しで、世界中の「Cuphead」ファンを悲しませたが、発売直前となるgamescomではマスターバージョンがプレイアブル出展され、相変わらずもの凄い勢いでゲームオーバーの山を築いていた。本稿では、筆者もゲームオーバーになりまくりながら学んだ結果を基に、「Cuphead」の最終仕様をお伝えしたい。
E3 2015の衝撃デビューから丸2年、上記のキーコンセプトはそのままに、何にそんなに時間を掛けていたかというと、キーコンセプトの究極的な磨き込みと、アクションゲームとしてのバランス調整だ。
キーコンセプトの究極的な磨き込みについては、今回1年振りに実機でプレイしてみて、ゲーム性、ビジュアル、サウンドなど、すべての面においてまだ磨くのかというぐらいに磨き込まれていて、インディという枠を遙かに超越した素晴らしい作品に仕上がっている。
まずゲーム性については、1980年代の「スーパーマリオブラザーズ」、「ロックマン」、「悪魔城ドラキュラ」、「魔界村」といったベルトスクロールアクションにインスパイアされているため、とにかく難しい。難しいといっても、ちょっとやそっとの難しさではなく、ボス戦だと1分も掛からずにゲームオーバーになる。
ただ、これはいくら何でも難しすぎるだろうということで、ベースの難易度は変えずに、現代でも遊びやすいようにいくつかのフォローシステムが新たに採用されている。1つは、ゲームの難易度がシンプルとレギュラーの2段階から選択できるようになったこと。従来のゲームモードはレギュラーのみで、それより簡単なシンプルが追加された形となる。また、横スクロールのステージが追加され、そこでコインを集めることで、武器やライフを強化できるアイテムの購入が可能となった。どうしてもクリアできない場合は、横スクロールステージをクリアして捲土重来が計れるデザインになっているわけだ。
最後に、これは2人プレイ限定となるが、その場で蘇生が可能となった。ライフがゼロになって、幽霊姿となって天に召されるタイミングで、もう1人が幽霊に重なってボタンを押すことで復活できる。これで粘り強く戦うことが可能となった。繰り返すがベースの難易度に変化はないため、ゲームオーバーにはなりまくるわけだが、かなり遊びやすくなった印象だ。
ビジュアルについては、1930年代のアニメを完全再現するために、ゲームは60fps処理ながら、アニメーションは当時のアニメと同じ24fpsとし、その上で、フィルムノイズや文字のにじみなどをポストエフェクトとして載せ、“1930年代のアニメがインタラクティブに動く”という、とんでもないことをやってのけている。
サウンドは、E3レポートでもお伝えしたように、全編、生録音のジャズサウンドが使われている。この点についても1930年代のスウィングサウンドを完全再現したVINTAGEモードも追加されている。演奏そのものは同じだが、エフェクトが変わり、当時の味付けでジャズサウンドが楽しめる。
gamescomではマスターに近いバージョンが使われており、最初のステージだけでなく、2つ目、3つ目のステージも用意されていた。てくてく歩いて行くと次のステージに至る橋を赤いブロックで塞いでいる。ステージ内のボスを一定数倒すことでこのブロックが開放される仕組みで、2,350円(税込)というインディプライスながら、かなりのボリュームがありそうだ。